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食塩の政治学

   食塩の政治学  5/31  「異端医師の独り言」から

 そもそも食塩が高血圧の原因とされたのは、1970年代のアメリカの公衆衛生政策に端を発す。
 根拠とされた仮説や観察は、
 (1) 食塩を多くとると血中 NaCl濃度が高くなり、それを薄めるべく水分が過剰に血管内に保持される。
 (2) 1940年代、内科医ケンプナーが示した、米と桃を中心とした減塩食による降圧効果。
 (3) 1960年代、ダール医師は、ある種のネズミに食塩を与え続け、高血圧を発症させた。
 (4) 疫学調査:先住民族の食塩摂取量と血圧と先進国のそれとを比較すると、決まって、先住民族の食塩摂取量は極端に少なく、高血圧は皆無であった。
 当時これらに相反する論文は多く存在したが、国民の健康増進のため税金を投じたい行政は、無理やり食塩を高血圧症の犯人に仕立て上げた。

 科学が進歩した現在、これらの仮説や観察は次の理由から、否定されている
 (1) 血圧に影響を与える因子は、食塩の他に 50種類以上の栄養素やホルモンがあり、これら因子の相互作用で、生体は恒常性を維持してる。単に食塩を過剰に摂取しただけで高血圧になるほど生体は単純ではない。
 (2) ケンプナーが行った食事療法は、極端にカロリーが低く、カリウムに富む。血圧が低下したのは、減塩によるのではなく低カロリーと高カリウム食によると考えられている。
 (3) ダールは、ヒトに換算して一日に食塩 500g以上!もネズミに与え続けた。このモデルで食塩と高血圧の因果を論ずるのは論外。
 (4) 疫学調査の致命的欠陥は、結果に影響を与える因子が複数存在しても一つで説明すること。食塩摂取量の少ない先住民族は、摂取カロリーも少なく;より痩せていて;活動的で;果物、野菜そして乳製品を多く摂り;そして、アルコールをあまり飲まない。これらいずれもが血圧を下げる因子なのです。

 1997年に食塩は高血圧の原因ではないが、食事内容が血圧に影響を与えることを示す決定的な研究が報告された。
 高血圧の患者に塩分は制限せず、野菜と果物の多い、そして低カロリーの食事を与えた。すると著しい降圧効果がみられた。
 最近では、減塩は死亡率を増加させる可能性も指摘されている。

 ただ、アメリカの内科書(HARRISON'S)最新版には「高血圧患者には、まず減塩」と、まだ記されている。 
 住友化学の松尾さんとのお約束通り、「食塩の政治学*」の全訳を添付しました。眠れない夜にご活用下さい。
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 「食塩の政治学」(The (Political) Science of salt)の全訳。
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