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4号プールの状態:小出

4号機使用済み燃料プールと未使用燃料2本取り出し 5/30 たね蒔ジャーナル 5/30 書き起こし「ぼちぼちいこか」から
20120530 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章

(水野氏)東京に近藤さんです。
 今日はまず、福島第一原発4号機について教えていただきたいと思います。
 小出先生はずっと以前からこの4号機の使用済燃料プールについて警告を発してました。最近、そうした報道がようやくいろんなメディアでなされるようになってきたかと思うんですね。

20120525 「4号機」は大丈夫か 不安の声強まる by PMG5

 もしも大きな余震があれば、プールが崩れる恐れがあり、そうしますと大変大きな被害になるということをおっしゃってきたわけですが・・・

(小出氏)そうです。

(水野氏)この4号機のプールにつきまして、今度東京電力が新しい方向性を打ち出しました。4号機の核燃料プールに保管している燃料を、2本というか2体というんですかね、7月前後に試験的に取り出す方向で検討しているというんです。
 このプールの中にまずあるのが、使用済核燃料とまだ使用していない核燃料、合わせて1535体だそうです。

(小出氏)そうです。

(水野氏)これは、あのまずどれくらいの量だと思えばいいんですか?

(小出氏)1535体のうち、まだ使っていない燃料集合体が204体、既に原子炉の中で燃やしてしまった使用済燃料が1331体です。
 その1331体の使用済燃料の中には、セシウム137という放射性物質で比較すると、広島原爆の多分5000発ほどのものが含まれています。

(水野氏)広島原爆の5000発分のセシウムですか?

(小出氏)はい。

(水野氏)はい。5発ではなく5000発ですね?

(小出氏)はい。これまで福島の事故で大気中に放出してしまったセシウム137の量は、日本政府の報告によると168発分だというのですが、4号機の使用済燃料プールの中には5000発分まだあるのです。

(水野氏)はぁ・・・。

(小出氏)残りの204体が未使用の燃料なのですが、それはまだ要するに使ってない、つまりウランの核分裂反応を起こしていないという燃料ですので、放射能という意味ではかなり楽というか、ほとんど汚れが無いと思っていい燃料集合体です。

(水野氏)あの、まだ使っていない燃料棒もプールに保存しなきゃいけない必要があるんですか?

(小出氏)本当はありません。

(水野氏)例えば空気中に普通に置いておいても大丈夫なんですか?

(小出氏)大丈夫です。
(水野氏)あ、例えば私の家に置いておいても大丈夫なんですか?

(小出氏)ただし、ウランというそのものがもともと放射性物質で、アルファ線も出しますし、ガンマ線も出します。ですから、人が近づくことはもちろん好ましくはないわけですし、空気中に出しておくよりは水の中に沈めておいた方がまだいいだろうということは言えると思います。

(水野氏)でも、どうしてこんな204体も未使用の燃料棒がここにあるんですか?

(小出氏)もちろん原子力発電所というのは、使い終わった燃料は取り出さなければいけないし、その分はまた新しい燃料を入れなければいけないのですね。そのために燃料交換作業というのをやるのですが、その作業をやるにあたっては、原子炉の中と使用済燃料プールというプールとを、同じ状態というか、同一のプールにしてしまって、そのプールの中で移動させていく、そういう作業・・・

(水野氏)つまり、ずーっと水の中につけたまま、右にやり左にやりするってことですね?

(小出氏)そうです。

(水野氏)空気中には出さないんですね?

(小出氏)出さないのです。

(水野氏)出したらどうなるのですか?

(小出氏)えー、使用済燃料を空気中に出してしまえば、その周辺に居る人たちは即死するくらいの超危険物です。未使用のものはそれほどのことはありませんけれども、入れておいた方がいいだろうし、どっちにしても移動させるわけですから、プールの中で移動させるということは、これまでの手順になっていました。

(水野氏)今回の計画は、まずはまだ使っていない未使用の燃料棒を取り出して、実験的に取り出して、その損傷具合を見てこれからどういうふうにしていこうかを決めるんだそうなんですね。これは簡単にできることですか?

(小出氏)多分簡単にはできません。一つの燃料集合体が多分200㎏sくらいはあると思いますので、人間の手で持ち上げられるわけではありませんから、それなりのクレーンを使わないとまずは取り出せません。
 しかし、クレーンは既に爆発で破壊されてしまっていますし、今のところプールの底に沈んでいる燃料集合体も本当に健全なのかどうかもまだわからないですので、取り出すことにもなかなか困難が伴うだろうと思います。

(水野氏)はぁ・・・。

(小出氏)でもまぁ、使用済の燃料自身を取り出すことに比べれば、遥かに危険の少ない作業ですので、まずはやってみたい。そして、1年以上・・・なかなか過酷な環境にあったわけですね。雨水もどんどん入っているわけですし、確か一時期海水も入れたと思いますし、燃料棒表面がどんなふうに腐食しているかとか、そのこともやはり知りたいわけですし、どうしてもテストはしてみたいと思うはずだと思います。

(水野氏)こうしたテストをした後にですね、東電の計画によれば来年12月頃、本格的に燃料の取出しを始めたいとしているそうです。この計画についてはいかがでしょう?

(小出氏)一日でも早くやってほしいと私は願いますが、それが実現できるまでには重さ100トンを超えるような、いわゆる輸送容器ですね。それをプールの中に沈めたりその中に使用済の燃料を入れて、またキャスクを釣り上げるというような操作をしなければいけませんので・・・

(水野氏)キャスクって何ですか?

(小出氏)金属製の容器なのですが、使用済燃料をその中に入れて、プールの底から引き揚げても周りの人々がなんとか耐えられるというくらいに放射線を遮蔽できる性能を持った容器なのです。はい。
 それをプールの底に沈めたり釣り上げたりできなければいけませんので、ものすごい大きなクレーンをですね、まずは設置できるようにしなければいけません。そのためにはそのクレーンを支える巨大な建物をまず建てる必要が・・・

(水野氏)建物を建てなきゃいけない?

(小出氏)はい。

(水野氏)でも、その土地って瓦礫が・・・あるんじゃないんですか?

(小出氏)そうです。瓦礫が散乱していますし、今現在4号機の壊れた建屋を東京電力はどんどん撤去しているのです。オペレーションフロアというところですね。
 そこを今むきだしの状態にしているわけですが、その上にかぶせるような形で新たな頑丈な建物をまず建てなければいけないのです。
 大変な作業ですし、瓦礫を片づけるにもまた被曝の作業になりますし、作業員の方々は大変だろうと思います。

(水野氏)はぁ・・・。先は長い話なんですね。12月頃、来年12月頃本格的に燃料を取出し始めるという計画ですけど、使用済の核燃料を取り出すというのは、先ほど聞いた未使用のものとは全然違うわけですよね。

(小出氏)もう滅茶苦茶違います。空気中にもちろん釣り上げれば、先ほど聞いていただいたように周辺に居る人は即死するくらいの危険物ですし、作業中にそれをプールの中に落としたりして破損させたりすれば、また放射性物質が中から吹き出してきてしまったりしますので、もう細心の注意を払ってやらなければいけませんし、精密なクレーン、燃料交換機等を使ってやらなければいけないのです。

(近藤氏)先生、要するに、その水が入ったプールというのは、全ての原発の近くにあるんですか?

(小出氏)そうです。全ての原子力発電所には原子炉の隣にあります

(近藤氏)そうすると、そこで活断層やなんやらがあって、とんでもない地震が起きたら、そのプールはどうなるんですか?

(小出氏)これまではプールの危険というのはあまり考えられてこなかったのです。何よりも原子炉そのものがものすごい危険を抱えているし、例えば運転中には沸騰水型の場合には約80気圧、加圧水型といってる関西電力が使ってるやつは140気圧もの圧力がかかっていて、地震などで小さな配管が破れても、もう破局的な事故になってしまう。それに比べればまだ使用済燃料プールのほうが余裕があるだろうくらいにしか思ってこなかったのです。
 でも、今近藤さんがご指摘くださったように、大きな地震が起きて使用済燃料プールの水が漏れてしまうということになれば、やはり大変なことになります。

(近藤氏)4号機で今さっき5000発言いましたよね。これ、全国の50基の近くにこういうものがあると仮定して考えた時にですよ、日本そのものの存続にかかわるような話がね、うーん・・・なんていうんだろう。僕らは「燃料プールにある」という言葉だけで、そこから先の思考が無かったというのはとんでもない話ですね。

(小出氏)そうですね。これまで、昔から原子力発電所というのは『トイレの無いマンション』だといって放射能の始末がつけられないことは判っていたわけです。ただただ溜まってきたものを炉から出して使用済燃料プールに移す
 或いは移したところでどうにもなりませんので、国としては再処理をするとかいうことを建前にしていたわけですけれども、再処理をしたところで消えるわけではない
 それでいずれ何とかしなければいけないという課題を、先送り、先送りしながらここまで来てしまいました。

(近藤氏)・・・そんなことでええんかいなっちゅう話ですね。

(小出氏)はい。

(水野氏)その危機感を政府がどれだけ持っているんでしょうね。

(小出氏)そうですね。まだ再稼働させると言ってるわけですから、危機感は多分感じていないのだと思います。

(水野氏)はい。どうもありがとうございました。

(小出氏)ありがとうございました。
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