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破壊する消費増税、米国債100兆円を再生復興に

  マクロ政策失敗が停滞の元凶    5/4講演    田村秀男
  ■「リーマン危機 そして東日本大震災」  

 消費税や日本の景気に関わるお話をします。

 日本の最大の問題は、2008年のリーマン・ショック後に打つべき手を打たなかったことです。
 アメリカは前例がないような金融緩和に踏み切り、ヨーロッパもそれに続き、中国もそれに便乗してどんどんお札を刷るんですが、これは金融経済理論では極めて正しいことです。
 それを日本だけがやらない。その結果、円高でデフレが加速する。
 それに加えて東日本大震災の甚大な被害を受けて現在に至る。一連の円高、デフレ不況、福島原発事故後の対応を含め、政策の間違いが日本の大停滞をもたらしています。
 正しい政策に戻れば日本の再生は十分あり得るというのが私の見解です。

 日本経済は1995年1月の阪神大震災後にかなり沈み、特に輸出が足を引っ張りました。
 ところが翌年、政府支出、公共支出や家計支出が増えました。当時の村山富市首相が、復興予算を組んで経済が回復したのです。

 だが、97年に橋本龍太郎内閣の時に景気は大丈夫だからと、消費税を3%から5%に上げた。このときに社会保険料引き上げや所得減税の打ち切り等々、年間約9兆円の家計負担増に踏み切りました。
 緊縮財政です。そこから景気が落ち込み、98年から慢性デフレにはまっていく。

 この教訓を生かさなければいけないのですが、経済政策、特に増税、緊縮のタイミングを誤るとどうなるか、われわれは味わっているはずです。

 ◆大増税が景気冷やす

 さて、現在は東日本大震災が起き、GDP(国内総生産)は惨憺(さんたん)たるものです。輸出がマイナスで景気の足を引っ張り、家計の消費支出も落ち込んでいる。
 それなら政府が大きな役割を果たすのが常識ですが、そんな経済政策すらできないのが野田政権です。

 私が怒り心頭に発しているのは、消費増税で景気がよくなると野田首相以下、大多数のメディアも平気で言うことです。
 しかし、それはデマです。大型増税すれば景気を冷やすのは常識です。以下の私の話は、野田首相の論法が完全に間違っていることを証明することです。

 98年からデフレが続いています。デフレは物価が下がることですが、物価はそれほど下がっていません。97年から14年間で3~4%くらいです。

 問題は、物価下落以上に勤労者所得が14年間で15%以上、下がっていることです。
 われわれが使えるお金がどんどん減る。
 これに対し、GDP統計で家計消費を追っていくと物価下落幅と一致し、3~4%くらいしか落ちていません。特に勤労者の家庭は子供の学校の費用もかかり消費は落とせない。

 所得が15%下がっても消費は3~4%しか落ちない。何を削るかといえば、貯蓄をやめるしかない。
 最近の日銀の金融中央委員会の調査によると、預金を含め金融資産が全くない階層が10人のうち3人です。
 家庭の消費は簡単に落とせないから、その消費を狙って消費税増税といっているわけです。
 貯蓄ゼロの家庭が増えれば、子供をつくって日本の将来を担う若い子が、どんどん疲弊していく。

 消費増税ではなく、可処分所得を上げることを最優先しなければいけないのに、国会では全く忘れた論議をしている。
 消費税率を上げても、家計消費が落ちれば税収も減るわけです。

 実際の経済活動の全体規模を表す名目GDPと、税収を中心とする政府の歳入を国際比較すると、名目GDPが上がれば税収も回復するし、下降すれば税収も減る。
 日本は97年以降、ずっと減りっぱなしです。
 ドイツはGDPも税収も連動して上がり、アメリカも同様です。

 ◆円高とデフレ脱却へ

 デフレ不況は経済規模がダウンサイズするわけで、これでは税収を確保できるはずがない。
 名目成長率を高める方が国民にとって弊害もなく、財政がよくなる、社会保障財源の確保が容易になるのです。
 成長路線に回帰するしかないのです。
 日本の経済規模は20年間増えていません。むしろマイナスです。そんな国に将来があると考えること自体がおかしいですね。

 原因ははっきりしている。円高とデフレです。
 金融資産や現金、預金、安定した金融資産である国債を寝かせておけばいいのだから、経済を良くする投資にお金が回らない。
 しかも、外国の投資家は日本の円資産を持っていればもうかるから、その結果が円高で、さらに円高が日本企業の収益力を落とす。

 円高の原因は、政策の失敗です。
 円高に連動するように名目GDPが下がっていく。税収も増えない、社会保障財源も確保できない、家計の所得も下がる、生産が減る、円高で企業は国内に見切りをつける。
 非常に由々しき問題です。

 円高対策として、政府は財務省の100兆円程度の外貨準備、特別会計で企業の海外進出、M&A(企業の合併・買収)融資をやっている。
 ところが、M&Aを盛んにやっている企業は政府から融資を受けなくてもできます。
 もう一つは介入です。アメリカもヨーロッパも、日本が円売り介入すれば反発し、協調してくれない。マーケットはそれを知っているから、日本が単独で介入しても元に戻る。結局、無駄金に終わっている。

 ■われわれの貯蓄を再生に使え

 日本は増税しないとギリシャ化するという。確かに、政府債務の総額はGDPの2倍、世界トップは間違いない。しかし、その日本国債の利回りが世界最低水準ということをどうやって説明するのか。
 ギリシャになるとしたら、税収が減り続け、社会保障の政府支出が年々1兆円ずつ増え、消費増税をして税収が増えないという悪循環にはまっていくという道筋です。

 デフレ期は実質GDPもマイナスになる。しかも名目は実質値以上に落ち込みますから、購買力がなくなり、財政が悪化するという悪循環にはまる。
 デフレから脱出するには、少なくともインフレ率をプラスにする政策を最優先にすべきです。

 財政当局の政策の間違いと同等に恐ろしいのは、日銀による金融政策です。
 各国の通貨の値打ちは、通貨発行量を比較すれば分かる。
 アメリカはリーマン・ショック後3倍くらいドル札を刷って、日本は約1.28倍。ユーロは約1.8倍。
 世界で最もお金を刷らない国、日本。円高は当たり前でしょう。

 日本経済の恐るべき空白が20年間が続いている。GDPは20年前と変わらない。
 その間にドイツは約1.7倍、アメリカは約2.5倍。これがまともな国、普通の国です。

 GDPを占める3要素、消費、投資、輸出のうちのどれかを増やしたら経済成長できる。
 日本政府は何ができるか。マクロ経済政策そのものです。市場機能を生かして民間主導で規制緩和をする。日銀が金融緩和を続ける。
 そのことで円相場も安くなる。日本企業もそこで息をつく。それで国内投資が徐々に増え、日本経済は再生、回復するに決まっているわけです。
 マクロ政策を大いに転換するだけで済むのです。

 転換の大きな要は日本人が延々と貯めてきた貯蓄、その代表が100兆円の外貨準備です。その源泉は金融機関が持つわれわれの貯蓄です。
 貯蓄を使ってアメリカ国債を中心に政府が100兆円持っているから、そのお金をそのまま帳簿上でいいから国内に移しなさい。
 日銀はそれを円に換算し政府の口座に振り込めばいい。1円もお札を刷る必要はない。
 その基金は日本の再生・復興に使える。そのためのプログラムを書くのが本来の官僚の仕事です。
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
このブログ内のデフレ論を中心に、過剰米国債、円高関係ページのリンク。

・ 労働分配率の強制修正
・ 世界で日本のみデフレ
・ デフレ脱却には賃金上昇が不可欠
・ 民間給与5.5%減、237,000円減
・ 日銀の金融緩和は誰のためか
・ 通貨戦争(4)日本
・ 公務員叩きとデフレ対策
・ 信用創造(3)無政府的な過剰通貨
・ 通貨戦争(13)闘う政治を
・ S&P国債格下げの理由はデフレ増税論
・ デフレ脱却できないままに食料・石油が高騰してくる
・ 始まる価格高騰はコスト転嫁できず倒産と需要減少
・ 100兆円の余力を持ったまま自殺するのか
・ 復興財源には外貨準備を使え 
・ 滅亡か、米国債売却による経済復興か
・ 窮乏化する日本
・ デフレを知らないふりする増税論者ども
・ 日本に増税を求める国際金融資本
・ デフレ下で増税を叫ぶ愚者たち:三橋
・ 通貨戦争(37)財務省・日銀の窮乏化政策
・ なぜデフレなのか、なぜ放置するのか
・ 通貨戦争(40)デフレ、円高、増税政策の日本
・ 60歳の地獄か、年金と再雇用の現実
・ 通貨戦争(42)通貨による搾取システム
・ ゆでガエル!
・ 消費増税でデフレ恐慌を目指すかいらい政権
・ デフレを放置し、黒を白とうそぶく日銀総裁
・ 増税でデフレ恐慌、襲う国際金融資本
・ 民を殺す消費増税
・ 日本の労働は封建主義の農奴農民か
・ デフレ、米国債、輸出価格是正の課題
・ 日銀法の改正
・ 増税ではない、必要なのは超金融緩和と円安だ
・ 逆進課税とデフレ恐慌
・ 窮乏化、3軒に1軒が貯金も無し
・ デフレ恐慌を加速する消費増税
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コメント

北風さん おはようございます。

赤子でもわかるような事を・・・笑うしかないんですが、彼奴等のオムツどうしたらまともになるんでしょうかね・・・。笑)

何時までも下々だまっていると思っているんでしょうかね・・・そうだとしたら我ら自ら反省すべき事も多いなと・・・。

Re: タイトルなし

お早うございます。
ありがとうございます。
本当に嘘でも騙しでも、マスコミとグルなら何でもとおると思っている。
とんでもないでたらめな社会を作られてきたことが、様々な角度で露出している。
なんとかせねば。

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