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もうすぐ北風が強くなる

AIIBの流れを読めない日本、恣意的な力に眼も耳も奪われている

ドルを破る人民元

   日本は中国に対する冷静さを欠き、AIIB加入問題で流れを読み間違えた  4/2 莫 邦富 ダイヤモンド・オンライン

 中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)の創立メンバーの募集が3月31日をもって締め切られた。
 募集の結果は48ヵ国・地域が加入を申し込んだ。アメリカに追随し、中国の孤立を予測し期待していた日本は逆に孤立した立場に追い込まれた。
 この誤算を指摘する日本のメディアの報道も多い。一部を拾ってみよう。

「日本の対処後手に」「英の参加誤算」「(日本の対応は)お粗末だった」「米国主導の従来の国際秩序を弱体化させることにつながる」「米国の孤立感は深まる」など。

 さらに、AIIB加入にたいする姿勢の対立も見られた。「米国とこじれると何をされるか分からない。それは避けたい」と内心を明かす財務省は、米国の意志に反してまで、日米で主導するアジア開発銀行(ADB)のライバルのもとに走る選択肢はそもそも取りえなかったと言われている。

 一方、経済界からは、「インフラビジネスが不利になること」を心配しているという声が上がっている。

  日本は超甘すぎる観測で世界の流れを読み違えた

 イギリスが率先してAIIB加入に走ったことが、政治的雪崩のきっかけを作ったとすれば、北欧からもフィンランド、ノルウェー、スウェーデンなどの国が次々と名乗りを上げ、ついに台湾までも申請することを発表し、国連安保理5ヵ国のうち、アメリカを除いて全員が参加することになった。
 この重い事実と、参加する国はそうはなく、中国は孤立に苦しむだろうという日本の超甘い観測との間には、あまりにも大きすぎた落差がある。

 AIIB加入に走った国々と、加入をかたくなに断っている日米のどちらの主張や着眼点が正しいのかは、ここでは問題にしない。私が逆に疑問に思ったのは、なぜ日本がここまで流れを読み間違えたのか、ということだ。

 時事通信社が発行する「時事速報」という会員向けのメディアがある。最近号に、私は次のようなことを書いた。

 ここ十数年は、日本でのテレビ出演は、出演するというよりも吊つるし上げられる実感の方がはるかに強い。
 たとえば、AIIBが設立に向かって動き出すと、いくつかのテレビ番組に呼ばれ、出演を求められた。
 番組のなかで理性的な議論よりも罵倒されるような展開になったことも何度もあった。
 しかし、そのとき、私はいつも自分に言い聞かせている。「喧嘩(けんか)してはいけない。落ち着いて冷静に発言しよう」と。

 昨年12月初めに出演した番組から、そのあとのいくつかのテレビ局の番組のなかでも、私は、「AIIBに加入する国がもっと増えてくると思う。
 中国主導かどうかといった問題よりも、国際銀行の設立にかかわった経験をもつ先輩役の日本もアジアインフラ投資銀行に参加すべきだ
」と力説した。
 一蹴される、または一笑されるケースが多かった。日本メディアの退化ぶりに、目を覆いたくなる場面が多々あった。

 しかし、実際の結果はご覧の通り、私の数か月前の主張がいまの現実と符合した。
 「別に、私の予測が当たったと自慢するために、この原稿を書いたのではない。
 先入観をもたずに、落ち着いて冷静にアジアの情勢、世界の情勢を見つめていくと、おそらく正常な判断力を持つ人間なら、誰でもおのずとこうした結論にたどり着くことができると主張したいためだ。」

 そこで私は「激動する日中関係と世界関係を平心静気に見つめて」いこうと提案した。この「平心静気」は中国のことわざだ。「落ち着いて冷静に」という意味だ。

 つまり「落ち着いて冷静に」日中関係を見つめる姿勢を保っていけば、日中関係を推進するには大事なシグナルを見落とさずに、進むべき方向も間違えずに済む。

  中国が米国を抜く日が来るとは絶対に思いたくない日本人

 ここ十数年、中国を見つめる日本人の目には何かの焦りが滲み出ている。あるいはある種の意固地さを露呈している。

 数年前に、もと外交官だった孫崎享さんから面白いエピソードを聞いたことがある。

 いろいろなところから講演に呼ばれる孫崎さんは、聴講者に対して常に、「中国は超大国としてアメリカを抜くと思いますか、思いませんか」と問う。
 だいたい70%から80%からは「中国がアメリカを抜くことはない」という答えが返ってくる。

 ある県の町村の幹部たちが集まる集会で同じ質問をしたら、「中国がアメリカを抜く」と手を挙げた人は、出席者20人の中1人だけだった。
 ほかの人はむしろ怪訝そうな表情で孫崎さんを見ていただけだった。

 アメリカのピュー・リサーチ・センター(Pew Research Center)が2011年、「中国は超大国としてアメリカを追い抜くか」という設問に関する調査を行ったことがある。

「追い抜く」と思う被調査者と「追い抜かない」と思う被調査者のパーセンテージはそれぞれ次のようなものだった。

米国を抜く中国

過半数の日本人だけが「追い抜けない」と中国を見ているこの調査データを目にした孫崎さんは驚いた。そして、次のように警告を出した。

「日本が正しくて、世界中が間違っている」なら、いいが、世界中が正しくて、日本だけが、間違っているのだとすると、これは大変に深刻です
 隣に『世界で最も大きい、超大国が出現する』という事態を、多くの日本人が予想していないわけだ」

 その原因を孫崎さんは、無知によるものではなく、「まるで、何か恣意的な力が働いているようにも思えるほど、『できるだけ客観的な情報を分かち合おう』という姿勢は大手のメディアから消えていました」と分析している。

 表現の仕方は違うが、激動する日中関係と世界関係を平心静気に見つめていこう、と私が提案したのも、その恣意的な力が働いているその何かのものに影響されないようにしようと考えたものだ。
 その正体不明の何者かを排除すれば、専門家ではなくても、私のような平々凡々な人間でも日中関係の赴く方向をもうすこし高い精度で予測できると信じる。

 ダイヤモンド・オンラインでもその一角を借りて、激動する日中関係と世界関係を平心静気に見つめていこうと提案させていただきたい。
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※  「その正体不明の何者か」。
 日本のNHKと二つの通信社、大手マスコミを支配する米国軍産複合体の勢力。これを意識して排除すれば真っ当な情勢認識ができるだろう。
 かつて、アジア金融危機の際に、当時の宮沢喜一政権は「アジア通貨基金」を計画したが、米国と米国支配の我が国官僚に潰され、宮沢氏は低支持率をでっち上げられて失脚した。

 アジア各国はIMFの支援と引き換えに緊縮財政と資本自由化を強要されて、金融資本も産業資本も米国系資本に乗っ取られることになる。
 それから二十数年、アジア各国はそれでも自立した工業化を達成しつつある。
 アジアのインフラ整備は緊要の課題なのである。

 ここに莫大な(4兆ドル)外貨準備を持つ中国が、国際金融機関を立ち上げようとしたわけであるから、世界の主要な金融力を持つ諸国が出資したいのは当然の動きだったわけである。
 そのことを読み取れなかった日本。
 
 米国軍産複合体の指示で尖閣領土問題の棚上げを一方的に破棄して、日中対立を作り上げてきた。
 日本のマスコミは中国、ロシアについては、ほとんど誹謗中傷の報道を続けている。
 踊らされる国民は反中韓のいびつな民族感情を良しとして右傾化し、エコノミストまでが冷静、客観的なアジア情勢を把握していない。

 日経新聞はAIIBへの英国の参加表明によって、腰を抜かして論調を転換する始末だった。
 産経、読売に至っては、依然として今もAIIBへの誹謗中傷を続けている始末である。
 参加表明した英独仏や豪州が本当に「馬鹿で、間抜け」なのだろうか。
 どう考えても逆であろう。

 AIIB参加

 AIIB(アジアインフラ投資銀行)の関連ページ。

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 AIIB参加
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   中国とインド急接近  3/31  「耕助のブログ」(ビル・トッテン)氏から

近年、中国とインドが急接近している。インドのモディ首相は中国の経済発展を評価し、インフラや製造業などでの中国との協力強化関係を築く意向を示した。

インドが中国の経済力に期待していることは明らかであり、それに応えるべく、昨年インドを訪問した中国の習近平国家主席は、今後5年間でインドに200億ドル(約2兆1600億円)を投資することを軸とした経済関係の強化策を表明している。

中国とインドを合わせると人口約25億人、両国が協力すれば世界に影響を与えることは間違いない。
またインドはロシアとの関係も強化しつつあり、ヨーロッパとアジアを合わせたユーラシア大陸において、中国、インド、ロシアの協力体制が整えば、長年アメリカが恐れてきたことが現実化する可能性が高まる。

アメリカの国家安全保障アドバイザーであったブレジンスキーは1997年に「ユーラシア地政学」という論文を発表し、ユーラシア大陸を「地政学的な巨大なチェス盤」にたとえ、アメリカがいかにそれを支配するかを書いた。
その中でブレジンスキーは、その地域だけで経済ブロックやある種の連邦としてまとまれば、アメリカのユーラシアでの影響力は劇的に縮小すると予測したのだ。

ユーラシア戦略を転換するかのようにアメリカは2011年、アジアに焦点を絞った「アジア基軸戦略」を発表した。
それはアジア地域での覇権を強めて中国を抑えるためであり、経済的に中国を締め出すTPP(環太平洋経済連携協定)もその流れの中に位置する。
オバマ大統領は「アジアの安全は大国が小国を虐げるような威圧や脅しではなく、国際法や国際規範で確保されなければならない」と中国の勢力拡大を批判したが、アフガニスタンやイラクをみれば分かるように、アメリカが介入すれば同盟国を守るという理由でアジアを戦場にしかねないだろう。

冷戦時代から敵同士であった中国とインドは、BRICSによってブラジル、ロシア、南アフリカと共に協力体制をとり始めたし、2001年にはロシアと中国が中心となり上海協力機構も設立され、昨年インドが加盟を申請した。
ユーラシアでは確実に地政学的流れを変える進展が起き、統合が進んでいる。

ある日本のメディアは、インド・カシミール地方に駐留する中国軍を引き合いに出して中国とインドの対立を報じるが、中国軍のインド駐留が問題なら、沖縄の辺野古で、県民の反対を無視して行われている米軍新基地の建設準備工事こそ大問題として報じられるべきである。
それとも、中国とインドという独立国同士の問題と違い、アメリカとその属国にある基地問題は取るに足らないとでもいうのだろうか。

いずれにしても、好戦的なアメリカのために政府が日本の国土を米軍基地として提供し続ける限り、平和的な手段と対話を通じて紛争を解決しようとするロシア、中国、インドといったユーラシアの大国と距離は近づかない

1952年に主権を回復した日本は日米安保条約を締結して軍事同盟をつくったが、そろそろアメリカ追従をやめ、真の主権を取り戻すべきであろう。
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食の裏側、回転寿司(最高と最低)

   回転寿司の実力は「イカ」に出る!   2014/7/10 河岸 宏和  東洋経済オンライン

  大手回転寿司チェーン2店を食べ比べてみた【前編】

N君:今回は回転寿司を2軒、回ります。どちらも全国チェーンでよく知られている店です。まずはA店から。

河岸:しかしすごい人気だね。

N君:そうなんですよ、休日の食事時間なんて、90分待ち、120分待ちもざらです。首都圏に店舗が少ないこと
もあるんでしょうが。

河岸:このチェーンは急成長して、数年前に売り上げトップになっているからね。

N君:一般の人が、回転寿司に行って店の実力を知るのに、いいネタってありますか?

河岸:いちばんわかりやすいのは「イカ」かな。次は「鉄火巻き」。この2つを見れば、店の実力がだいたいわかる。

N君:へー、「イカ」と「鉄火巻き」ですが。では早速、このA店の「イカ」はいかがですか……?

ここは首都圏近郊にある某大手回転寿司チェーン店です。新刊『「外食の裏側」を見抜くプロの全スキル、教えます。』執筆のための“市場調査”で、編集者のN君(34歳)と一緒に足を運びました。

日本人は老若男女を問わず、お寿司が大好きです。中でも、手頃な値段で食べられる回転寿司は、週末になると、どこも家族連れでにぎわっています。

ただし、同じ全国チェーン店でも、つくり方やおいしさには、歴然とした「差」があります。
ネタを、店内でサク(刺身のカタマリ)から切っているところもあれば、工場であらかじめカットした冷凍の寿司ネタを仕入れて「寿司ロボット」が握るシャリの上にただ載せているだけの店もあります。

シャリ(米)も、酢飯を店内で炊いているところもあれば、仕入れ品で賄っているところもあります。
また、酢飯を1日2回しか炊かないところもあれば、もっと頻繁に炊いているところもあります。

みなさん「100円寿司ならこんなものか」と思って食べていますが、
食べ比べてみると、味の違いは一目瞭然です。それくらい「おいしさの差」ははっきりあります。

では、一般の人が回転寿司に行ったら、どこに注目すればいいのか? 何を見れば、店の実力がわかりやすいのか?

今回は「回転寿司の裏側」を見抜くスキルをお教えします。

  表面に切れ目のないイカ=ほぼ100%冷凍品

N君:回転寿司の実力が「イカ」に出るという理由は?

河岸:ここのイカをよく見てごらん。きちんと表面に包丁を入れてあるでしょ。この「イカの表面に切れ目が入っているかどうか」がポイント。

N君:確かに、表面がツルっとした、切れ目のないイカもよくありますね。

河岸:表面に切れ目のないイカは、回転寿司に限らず、ほぼ100%冷凍品と思って間違いない。これは断言していい。

N君:マジですか? なぜ「切れ目がない=冷凍イカ」なんですか?

河岸:イカの表面には「アニサキス」という寄生虫がいる可能性がある。これはどのイカでも同じで、日本でも年間2000~3000人が刺身で食べたりして「アニサキス症」を発症していると考えられている。

N君:その「アニサキス」と表面の切れ目が関係しているのですか?

河岸:表面に切れ目を入れるのは、食べやすくすると同時に、「アニサキス」を殺す目的もあるんだよね。
だから、もし生のイカを使っていながら、表面に切れ目を入れていないとすれば、「イカの表面にはアニサキスがいるおそれがある」ということさえ知らない、飲食店として論外の店。
食を仕事にしている人なら、そんなことは常識だから。

N君:だから生のイカなら、必ず切れ目が入っているわけですね。でも、なぜ冷凍イカなら、表面に切れ目を入れる必要はないのですか?

河岸:「アニサキス」は加熱するだけでなく、冷凍することでも死滅するからね。
だから、冷凍イカは「アニサキス」を心配する必要がないの。

N君:なるほど、イカを見るだけで、そこまでわかるんですね。

河岸:こういう細部に、店の考え方や実力が表れる。
逆にいうと、そういう最低限のことさえできてない店が、ほかのネタの仕入れから扱い方まで、きちんとできているはずがない。

N君:このA店は、チェーン店なのに、きちんと切れ目が入っていますね。職人さんがやるんですか?

河岸:いや、寿司職人を雇ったら1皿100円クラスでは出せない。アルバイトがやるんだけど、きちんと切り方を教えているんだね。 

N君:なるほど。それで、もうひとつの「鉄火巻き」を見るというのは?

  鉄火巻きの「マグロ」を見れば、店の実力がわかる

N君:回転寿司に行ったら「鉄火巻き」のどこを見るのですか?

河岸:鉄火巻きの中の「マグロ」を見る。きちんとした店は「本物のマグロ」が入っているし、ダメな店は「ニセモノのマグロ」が入っている。

N君:「ニセモノのマグロ」というのは?

河岸:安いマグロに「植物性油」を混ぜたもの。安い赤身だけのマグロはおいしくないから、それに「植物性油」を混ぜ込んで、細かく砕いてから再度、固めるんだ。そうすると、トロっぽい味になるから。
チューブで入れている店もあるけど、「ニセモノマグロ」を四角く固めてマグロの形に切ったものを使用している店が多いね。

N君:それを見抜くスキルってあるんですか?

河岸:マグロだけを取り出して、指で潰してみると、よくわかる。「本物のマグロ」は潰れないけど、「ニセモノマグロ」はぐにょっと潰れる

まぐろ加工品

違う店で使われている「マグロのたたき」のラベル。「植物油脂」を混ぜ込んでいるところがポイント。こういう「ニセモノマグロ」は、指で潰すと、ぐにょっと潰れる。外食店では、驚くほど「ニセモノマグロ」がよく使われている

N君:このA店の鉄火巻きには「本物のマグロ」がきちんと入っていますね。

河岸:これは厨房でマグロをカタマリから切って、シャリと一緒に海苔で巻いていると思う。ただ、残念なのは、切り方が雑だね。大きさがバラバラだし、端がきれいじゃない。アルバイトがやっているんだろうけど、もったいないね。

N君:鉄火巻きではなく、ふつうのマグロはどうですか? 

河岸:おいしい。きちんと切りたてを提供している。

N君:どうして切りたてとわかるんですか?

河岸:寿司に限らず、刺身の鮮度は「角(かど)」を見るの。切り口の角が立っていたら、切りたての証拠。時間が経った刺身は、角が丸っこくなっているから。

N君:なるほど、刺身の鮮度も「見た目」でわかるんですね。

河岸:あと、この店は「シャリ」がいいね。だから、おいしいし、店も繁盛しているんだね。やっぱり日本人は米が大事だから。

N君:えっ? この米のどこがポイントなんですか?

寿司でいちばん難しいのは「コメ」。シャリは温かいのが本来の寿司

河岸:ミシュラン三つ星の寿司職人にいわせると、寿司でいちばん難しいのは「コメ」みたいだね。精米してからの時間や季節によってコメの甘みは微妙に変わるし、店で炊いてからも、シャリの温度は刻一刻と変化するから。

N君:言われてみると、ここのコメは生温かいですね。僕が普段食べるお寿司は、もっとシャリが冷たいです。魚が腐ってダメなんじゃないですか?

河岸:いや、それでいいの。カウンター式の寿司屋で寿司職人が握るやつは、シャリが温かいでしょう。温かいシャリに新鮮なネタを載せて出すのが本来の寿司
それがいちばんおいしいから。

N君:へー、寿司のシャリは冷たいものだとばかり思っていました。

河岸:それはスーパーの寿司とダメな回転寿司ばかり食べている証拠(苦笑)。この店のシャリがおいしいのは、きちんとこの店舗で炊いているからだね。

N君:えっ? ほかの店は店舗で炊いていないんですか?

河岸:「酢飯は厨房で炊いている」と思っている人も多いけど、仕入れ品を使う店も多いね。そのほうが手間もかからないし、コストも安く済むから。
店舗に運ばれてきた酢飯を「寿司ロボット」に入れて、ひとつひとつシャリの形にしたものに、工場で切って運んできた冷凍品の寿司ネタを載せるだけ。

N君:「寿司ロボット」って何ですか?

河岸:トレイに入った酢飯を「寿司ロボット」に入れると、ひとつひとつ寿司の形になって出てくるの。ネットで検索すれば、ユーチューブの動画でも見られるよ。

寿司ロボット
回転寿司チェーン店でよく利用されている寿司ロボット。酢飯を入れると、ひとつずっつ寿司の形にして出てくる。ネットで検索すれば、ユーチューブの動画も見られるので、興味のある方はご覧ください

N君:だから、アルバイトが多いのに、同じ寿司の形になるんですね。寿司ロボットを使っているかどうかは「寿司のシャリの形」に注目するとわかりますね。

河岸:ただ職人の手にかかれば、ひとつひとつ握っても、シャリはほぼ同じ形、同じ大きさになるよ。必ずしも「同じ形=寿司ロボット」とは限らない。
だた、職人がいないような安い店で、きれいにそろった寿司飯が出てきたときは、それは仕入れた酢飯と思って間違いないね。

N君:「何でもある」ような安い居酒屋の寿司なんかは、その確率大ですね。

河岸:安い居酒屋では、寿司ロボットなんか置いてもコストに見合わないよ。
そういう店は、すでに寿司の形にして冷凍された酢飯を解凍して使っていることが多い
回転寿司では、さすがに「冷凍酢飯」を使う店はないけどね。そんな店は、まずくて客が入らないから。

N君:確かに、安い居酒屋の寿司飯は特においしくない気がしますよね……。ただ、同じ回転寿司チェーンでも、いろいろ「差」があるのには驚きました。

河岸:同じネタでも、店内でカタマリから切って出すのと、工場で切ったものを店でただ載せて出すのでは、味が全然違う。
シャリも同じ。このA店は社長さんが職人出身でしょう。だから、どういう状態で提供するのがおいしいのか、ちゃんとわかっているんだね。
それを手を抜かずにきちんと実行している。

N君:総じて、A店は高評価ですね。マイナス点はありませんか?

河岸:アルバイトにも「切り方」「あぶり方」などの技術を教えようとしている姿勢は立派だけど、やっぱり人によって当たり外れが大きいね。
皿によって、同じネタでも大きさが全然違ったり、巻き物の切り方が雑だったり。
本当の寿司屋なら、一人前になるまでは、お客さんの前には出さないから。100円寿司だとそうもいかないから、まだまだの腕でもお客さんに出す寿司を握ってしまう。

N君:なるほど、大将がきちんと「品質管理」しているかどうかということですね。次は、大手回転寿司チェーンのB店に行ってみましょう!

  『SPA!』で「外食の裏側」が4ページにわたって特集!全国チェーン店、堂々の1位は「大戸屋」

(後日談)
N君:回転寿司チェーンB店については、長くなるので次回にしたいと思います。

河岸:あの店はひどかったね。同じ100円寿司とは思えない。

N君:「ここまで差があるのか」と驚きましたね。今回解説した「イカ」の見分け方も見事に使えましたし。

河岸:やっぱり読者の人が店に行って、実際に自分で使える知識やスキルじゃないと、意味がないからね。

N君:あと、今週の『SPA!』(2014年7月15日号)で「外食の裏側」が、なんと4ページにわたって特集されています! 
題して「こんな外食店に行ってはいけない」。僕も読みましたが、おすすめの全国チェーン店を、ジャンルを問わずにランク付けしているのが面白いですね。堂々の1位はやっぱり「大戸屋」(定食)。

河岸:あそこの自家製豆腐はよく出来ているよ。毎日、厨房で手造りしているのは大したもの。ぜひ、しょうゆをかけずに、そのままで一度、食べてみてほしい。「つくりたてのおいしさ」というのが、よくわかるから。

N君:確かに、新刊を読んだ読者からも「(某人気イタリアン・チェーン店は)私もひどいと思っていた、よくぞ書いてくれた」という手紙が届きました。やっぱり読んだ人には、どの全国チェーン店かわかるみたいですね(汗)。
過激すぎてネットでは記事にできないので、興味のある方はぜひ新刊をご覧ください。みなさんの近所にある「あの」イタリアン・チェーン店の裏側がわかります!

というわけで、次回は「回転寿司の裏側」の後編、某大手回転寿司チェーンのB店を取り上げます。同じ100円寿司でも「ここまで差があるのか」と驚かれるはずです。楽しみにお待ちください。
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   ヤバすぎる「某100円回転寿司」の裏側  2014/7/24

  大手回転寿司チェーン2店を食べ比べてみた【後編】

N君:前回は大手回転寿司チェーンのA店に行きましたが、今回は別の大手回転寿司チェーンのB店です。こちらも100円均一で誰もが知る有名店です。
(店の前に着いて)まだ平日の午後5時半なのにもう満席で、30人くらい並んでいますよ! ちょっと待たなきゃいけないみたいです。

(写真:irodori / Imasia)
河岸:場所柄のせいか、サラリーマンに加えて、外国人の団体客が目立つね。アジア系が多いみたいだけど、欧米系の人もいる。

N君:ツアーのコースに組み込まれていたり、外国のガイドブックに載っているのかもしれませんね。

河岸:(店内で待っている間に)ちょっとさ、ここから厨房が見えるけど、どう思う?

N君:どう思うって、お姉さんたちが忙しそうに働いていますね。あの人なんかけっこう、美人じゃないですか。

河岸:そんなことは聞いてないよ(笑)。見てごらん、厨房の衛生管理がまったくできていないのがよくわかる。
厨房の床がところどころ真っ黒でヘドロみたいになっているし、寿司を載せて運ぶレーンに米粒がついている


N君:ホントだ、かなり汚れていますね……。

河岸:そのうえ、寿司を作るアルバイトのお姉さんは手袋をしているけど、その手でレーンをペタペタ触っている。
こういう店は、いつ食中毒が出てもおかしくない
よ。

N君:「いつ食中毒が出てもおかしくない店」ですか。確かに、回転寿司でも食中毒が出たと、時々、ニュースになりますよね。食べる前から、いやなこと聞いたなぁ……。

前回は「回転寿司のよしあし」を見抜くスキルとして、「イカ」と「鉄火巻き」に注目するという話をしました。
「表面に切れ目のないイカ=冷凍品」「鉄火巻きのマグロを指で潰す=潰れたらニセモノマグロ」で、その2つを見れば誰でも店の実力が簡単にわかるという話をしました。

前回のA店は、店内調理にこだわり、ネタを店内で切り、酢飯を厨房で炊いていました。だから、100円寿司のわりには十分おいしかった。

一方、同じ100円寿司でも、今回のB店はどうか? A店と何が、どう違うのか? 今回は、大手回転寿司チェーンB店の「ヤバすぎる裏側」を公開します。

  大手回転寿司チェーンのB店の「イカ」には切れ目がなかった!

N君:まずは「イカ」と「鉄火巻き」から食べましょう。

河岸:ほら、この「イカ」を見てごらん。言ったとおりでしょう。

N君:ホントだ! イカの表面にまったく切れ目がない! 前回解説したように、これは冷凍品ですね。

河岸:そうだね、100%間違いない。もちろんおいしさも抜けている。イカからして、同じ100円寿司でもA店とは全然違うね。

N君:続いて、「鉄火巻き」はどうですか? このマグロは、赤身に植物性油を混ぜ込んだ「ニセモノマグロ」ですか?

河岸:これは本物のマグロ。指で押さえてみても、潰れないでしょう。

N君:確かに、指で潰れませんね。これは合格じゃないですか?

河岸:いや、見方によっては「ニセモノマグロ」よりも、もっとひどい。

N君:どういうことですか? 本物だけど「ニセモノマグロ」よりもひどい理由は?

河岸:中を解体して見てごらん。
マグロに黒い筋が入っているでしょう。これは筋の部分で、食べるところじゃない。本来は捨てるところ、ゴミの部分だよ。
それを平気で使い回している。

N君:なぜそんな部分を使うんですか?

河岸:そういうことを知らない素人のアルバイトがやっているんでしょう。
もしかしたら「マグロは厨房で切って、そこで出たクズの部分は鉄火巻きに使え」と指導している確信犯の可能性もあるけど……。

N君:ひどいもんですね……。でも、裏を返せば、「マグロは店内で切っている」ということですね。マグロの握りも食べてみましょう!

河岸:(食べてみて)どう思った?

N君:これは僕でもわかりますよ……。すごく水っぽくて食感も悪い……。変なマグロを使っているんですか?

河岸:いや、これはマグロの問題じゃなくて「切り方」の問題。マグロは「繊維に逆らって」切るのが正しい切り方なんだけど、このマグロは間違って「繊維に沿って」切ってしまっている

N君:同じマグロでも「切り方」でそんなに味が変わるんですか?

河岸:全然違う。「繊維に沿って」切ってしまうと、ドリップが出やすくなって、おいしさが抜けて水っぽくなってしまう。
だから、このマグロはスカスカで全然おいしくないの。

N君:なぜそんな切り方をするんですか?

河岸:アルバイトが知らずにやっている可能性もあるし、マグロのサク(刺身のカタマリ)から切っていって、残りの小さな部分が切りにくいから、逆から切ったのかもしれない。
いずれにせよ、誰も「品質管理」をしていない証拠。回転寿司はどこもアルバイトが多いけど、これはちょっとひどいね。

N君:「100%冷凍品のイカ」「ニセモノじゃないけど“ゴミ”から作った鉄火巻き」「切り方を間違えた水っぽいマグロ」って、この店、ボロボロですね……。気を取り直して、包丁で切ったりしない、ウニとイクラをとってみましょう!

  ウニは○○臭い。もはや「食べ物から遠ざかった物体」

N君:ウニやイクラは好きな人が多いですよね。それも同じ100円で食べられるんですから、やっぱり回転寿司っていいですよね。

河岸:どう、このウニ、おいしいと思う?

N君:うーん、「ウニを食べた」という満足感はありますが、正直、別においしいわけではないですよね……。なんか変な味がします。これは「ミョウバン」のせいですか?

河岸:いや、ミョウバンのせいじゃなくて、単に古くなって腐りかけているだけ。

N君:腐りかけですか!

河岸:もちろん、もともといいウニじゃないけど、本来は廃棄してもおかしくないレベルのものを使っている。このウニはひどすぎるよ。食べ物から遠ざかった物体。○○臭い。

N君:なっ! そんな、とても書けないNGワードを出さないでくださいよ、食事中なんですから。

河岸:一方、このイクラは「100円ではこんなものかな」という感じだね。

N君:イクラといえば、「外食には、添加物だけで作った『ニセモノイクラ』がはびこっている」という話もあるじゃないですか。このイクラは本物ですか?

河岸:もちろん本物のイクラ。「イクラ」と称して、「ニセモノイクラ」を使っていたら、それは完全に法律違反。
だから、「イクラ」と称して売っているものは、回転寿司に限らず、「ニセモノイクラ」をごまかして使っているなんて、ありえないよ。

N君:なるほど。でも、逆にいうと、「イクラ」と称して売らなければ、別に「ニセモノイクラ」を使っても問題ないということですね。

河岸:ただ、このイクラは本物だけど、作り方がダメだね。このイクラの軍艦巻きはキュウリが半分載っているけど、キュウリの載せ方が悪い。

N君:キュウリの載せ方ですか?

河岸:キュウリを斜めに切ると、緑の皮の部分が見えるでしょう。そちらの部分を上にして載せないと。

N君:確かに、緑がちょっと見えるのと見えないのでは“見た目”が全然違いますね。

河岸:それから本来は最初にキュウリを載せてから、その上にイクラを載せるのに、キュウリを後から載せてしまっている。
だから、ただでさえ少ないイクラが隠れてしまっている。

N君:まあ100円なんだから、そこまで言わなくても……(笑)。

河岸:ほんのちょっとした手間の違いだよ。そこに「お客さんにおいしいものを食べてもらいたい」という気持ちの有無が出ている。A店は同じ100円だけど、もっとちゃんとしていたから。

N君:なるほど、値段のせいにはできないわけですね……。玉子やシメサバなどの、ほかのネタはどうですか?

  甘すぎる冷凍玉子、ネタを載せただけのシメサバ

N君:僕がいま食べたこの玉子は、玉子部分だけを食べたら、なんだか「クッキー」みたいな味がしますね(笑)。なぜこんなに甘いんですか?

河岸:冷凍変性を防ぐために砂糖をたっぷり使っているから。完全に冷凍の仕入品だね。

N君:それにしても、甘すぎまずね……。こちらの、いまイチオシのだし巻き玉子はどうですか? これはさっきの玉子よりもおいしいですが。

河岸:これはこの店の厨房で作っている。家庭料理の味と同じで普通においしい。

N君:だったら、ふつうの玉子も焼けばいいのに……。シメサバは? なんかシメサバがシャリの上に、宙に浮くように、ドンと反り返って載っていますが(笑)。

河岸:このシメサバは締めすぎで、酢の味しかしない。ネタが反り返っているのは、ネタを載せただけで握っていない証拠だね。

N君:でも、こういう店はたいてい前回紹介した「寿司ロボット」がシャリを握るんですよね。その上にバイトがネタを載せているのは同じでは?

河岸:そうなんだけど、ネタを載せたあと一握りしないといけないのに、それをやっていない。さっきのA店はちゃんと一握りしていたよ。

N君:たんにネタを載せるか、そのあと一握りするか、そこの違いのわけですね。「寿司=握るもの」とばかり思っていましたが、「ダメな寿司=米にネタを載せるだけ」になっているわけですね。

河岸:寿司はご飯とネタが一体化して、それを食べるからおいしいわけだから。これは「おにぎりの上にネタを載せた」のと同じ。

N君:「おにぎり」ってまたひどい言いようですね(笑)。このシャリはどうですか? 前回の話だと「寿司はご飯が決め手」「温かいシャリと新鮮なネタが本当の寿司」で、A店のシャリは厨房で炊いているからおいしい」という評価でしたが。

河岸:ネタをはずしてご飯だけ味わってみてごらん。妙に甘いでしょう。

N君:確かに! かなり甘いです。

河岸:これも砂糖を入れすぎだね。ご飯の劣化を防ぐために大量に入れている

N君:それを聞いて味わって食べると、この寿司シャリはなんだか「おにぎり」に近い気がしてきました……。

  セルフサービスの「瓶ビール」は論外。食のいちばんの土台「安全性」を軽視している

N君:ちょっと口直しに、ビールでも飲みましょうよ。仕事中なので我慢していましたが、もう限界です(笑)。この店は「セルフサービス」で、自分で飲み物を冷蔵庫から取ってくるシステムなんですね。

河岸:外食店でこういうのはダメだよ。店として論外。これは怒っていいと思う。

N君:えっ、なぜですか?

河岸:だって、グラスも一緒にセルフサービスで置いてあって、客が自由に取ってこれるでしょう。店は人件費の削減のためにやっているのだろうけど、悪意があれば誰でも簡単に、ほかの人が飲むグラスにイタズラできる。

N君:じゃあ、ファミレスのドリンクバーもダメってことですか?

河岸:ドリンクバーも本来はダメ。ただ、ファミレスのドリンクバーは 店員の目の届くところに設置してあるでしょ。でもこの店では、店員の目の届かないところに、ビールグラスなんかが管理されている。だから危ない。

N君:言われてみれば、そのとおりですね……。

河岸:この店は「安い」とか「おいしい」以前に、最低限の「安全性」の部分をきちんとやっていない。
食べ物というのは「安全性」がいちばん下の土台にあって、その上に「おいしい」とか、体にいいといった「機能」が来るものだから。

食の3要素
食べ物は「安全性」が土台にあって、その上に「おいしさ」と「機能」(体にいいなど)が来るもの。「おいしさ」や「機能」もすべて「安全性」があってこそ。「安全性」をきちんとしていない店は、もはや飲食店とは呼べない。

N君:「おいしい」も「機能」も、すべて「安全性」という土台があってこそ、というわけですね。
その点でいえば、そもそも回転寿司は「非常にお客さんを信用しているシステム」と言えますね。
ビールグラスに限らなくても、目の前の皿にイタズラしようと思えば、簡単にできてしまうわけなので。

河岸:そうだね。その辺は回転寿司全体が抱えている問題だと思う。
ただ、それは別にしても、やっぱり「食中毒」は飲食店が絶対に起こしてはいけないもので、この店はそれができていない。
冒頭の話に戻るけど、汚れた厨房といい、ご飯粒が干からびている寿司レーンといい、手袋のままネタとレーンを交互に触っている従業員といい。安全教育がまったくなっていないよ。

N君:でも、100円均一なんだから、少しは大目に見てくださいよ(笑)。

河岸:「安さ」を追求するのはいいけど、何かを犠牲にして「安さ」を出すのは違うと思う。ましてそれが、飲食店では最も譲れない「安全性」を犠牲にしているのでは話にならない。

N君:まあそれはわかりますけど、でも、この店は安くて人気があって、これだけ混んでいますよ?

河岸:そこだよね。安いのは間違いない。
だから、「シャリが仕入れ品」とか「イカが冷凍品」とか「鉄火巻きが本来廃棄すべき筋を使っている」とか、そういうのは全部、見逃すとしても、食中毒を起こしかねない「食の安全の欠陥」については、食を仕事にしている人間からすると、やっぱり看過できない

N君:確かに、回転寿司は、小さい子どもと一緒に家族連れも大勢来ますよね……。小さい子どもやお年寄りは、食中毒になると命を落としかねないわけなので……。

河岸:それに、外国人がこんなにいっぱい入って「これが日本の寿司だ」と思って食べているのも哀しいよね。本来、寿司は日本が世界に誇る伝統食なのに、これを寿司だと思われたんじゃ泣けてくるね。

  次回はテレビで「話題」の人気寿司店をメッタ斬り!

(後日談)
N君:回転寿司の食べ比べは、A店、B店でいったん終了とします。もし反響やリクエストが多い場合は、後日、東京初進出の「あの超人気の回転寿司店」にも行ってみましょう。

河岸:あそこは夕方5時に行っても、たぶん2時間以上は待つよ。1人3000円クラスで高級店並のおいしさだとは思うけど。

N君:とりあえず次からは、先日行った「回らない寿司」の食べ比べを紹介します。次回はテレビで「話題」のあの人気寿司店、その次はベストセラー記念で初めて行った「高級寿司店」です。

河岸:あそこはまた行きたいね。もうひとつの人気店はもういいよ(笑)。

N君:先週、売れ行き好調の新刊がまた増刷し、ついに3万5000部を突破しました! 5万部を超えたら、またお祝いも兼ねて高級店取材に行きましょう! それまでは「牛丼」「ファストフード」「コーヒー」の食べ比べ、飲み比べです。夏休みに集中してやりましょう!

河岸:夏の暑い日に、牛丼3杯、ハンガーガー3つ、コーヒー3杯はきついね……。

N君:読者にとっては、「牛丼、ハンバーガー、コーヒーはどのチェーン店がいちばんうまいのか?」は気になるところだと思うので。

河岸:確かに、読者の人が行ってほしい店を募って、そこに行くというのもありだね。ツイッターなどに「リクエスト」をいろいろ書いてもらって、それを集計するみたいな。N君がきちんと読んでいるから(笑)。

N君:この前なんか、ネットの掲示板で「N君=Nisemono(ニセモノ)」と書かれていましたからね(苦笑)。まあ、盛り上げてくれるので、ありがたい話ではあるのですが……。

というわけで、「回転寿司の裏側」はこれにて終了します。

字数の関係で、どうしても「回転寿司の裏側」を見抜く“もうひとつのスキル”を盛り込むことができませんでした。イラストだけ掲載しておきますが、「回転寿司に行ったら、醤油差しに注目する」というものです。

醤油差し
「回転寿司の裏側」を見抜く“もうひとつのスキル”は、「醤油差しに注目する」こと。みなさんの近所の回転寿司は、妙に注ぎ口の大きい醤油差しを使っていませんか? 「醤油差しのカラクリ」は新刊で詳しく解説しています。
大手回転寿司チェーンの中にも、わざと注ぎ口の大きい醤油差しを使っている店もあります。その理由は? 「醤油差しのカラクリと裏側」を知りたい方は、ぜひ新刊をご覧ください。

次回は、あの「話題」の人気寿司店の裏側です。「これで1人6000円は許せない」と激怒した話をしたいと思います。楽しみにお待ちください。
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