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政府債の「リスク資産化」で高まる暴落危機

円札

   黒田総裁ついに白旗…国債「リスク資産化」で高まる暴落危機  3/13  日刊ゲンダイ

 日銀の黒田総裁が封印してきた「危機」が、いよいよ表面化してきた。
 世界の金融当局者でつくるバーゼル銀行監督委員会(本部・スイス)で、国債を保有する金融機関に自己資本の積み増しを求める新規制の議論が過熱している
 従来、リスクゼロの安全資産とみなされてきた国債を、リスク資産に評価を変える大転換は最悪、日本国債の暴落を招きかねない
 黒田総裁が恐れていた事態が現実となりつつある。

 先月12日の経財諮問会議。議長の安倍首相以下、政権中枢が列席する中、普段は聞き役に徹する黒田総裁が突然、挙手し、自ら発言を求めた。

「これから話すことはオフレコにしてくれたらと思う」――そう前置きした上で、深刻な面持ちで身ぶり手ぶりを交えながら、10分近くにわたって熱弁を振るったという。内容は国債暴落リスクへの懸念だった。

「昨年末の日本国債の格下げを深刻に捉え、<皆さん、ご存じか知らないが>とバーゼル委で国債をリスク資産とみなす議論が始まっていることに言及。
 国債がリスク資産にされると、損失に備えて銀行は巨額増資や融資縮小を求められる。
 銀行が増資の代わりに保有国債を大量売却すれば長期金利の上昇を招く。<日本国債は問題ないという考えは、もはや通用しない>と危機感ムキ出しだったようです」(自民党政調関係者)

 そして、日本国債の信用力を担保するため、財政健全化に本腰を入れるよう安倍首相に強く迫ったという。
 国債暴落に踏み込んだ黒田発言は、市場に悪影響を及ぼすとして議事要旨から削除、出席者に箝口令まで敷かれた。

  ■日銀が金利上昇リスクを丸抱え

 しかし、黒田総裁が危ぶんだバーゼル委の新規制はここにきて表面化。10日付の日経新聞は<バーゼル委は導入の是非について、月内にも方向性を決める意向>と伝えた。

「国債のリスク資産化の新規制は英独主導で議論が進んでいます。
 特にドイツ国債の長期金利は直近で0.118%をつけ、日本国債史上最低だった1月20日の0.195%すら下回っています。
 “あとは上がるだけ”という超低金利への警戒が招いた議論ですが、すでに財政再建を果たしたドイツと違って、日本の国債発行残高は800兆円に近い。そのリスク資産化のダメージは計り知れません」(第一生命経済研究所首席エコノミストの熊野英生氏)

 この2年、日銀の異次元緩和に伴う国債買い入れで邦銀全体の保有国債は35兆円も減ったが、まだ128兆円を抱える。
 うち3大メガバンクの保有残高は76兆円。片や日銀の保有残高は272兆円まで膨らみ、銀行のさらなる売却分まで引き受ければ、金利上昇リスクを中央銀行が丸抱えすることになってしまう。

「そうなると、事実上の財政ファイナンスとなり、ますます金利上昇=国債暴落リスクは増す
 いざ金利が上昇すれば日銀のバランスシートは傷み、円の信用も真っ逆さまに落ちて紙切れ同然になってもおかしくない。
 これこそ異次元緩和の最悪の出口で、黒田総裁がバーゼル委を持ち出したのは、元財務官僚らしい『外圧』を使った泣き落とし。
 もはや自力で出口戦略を描けないことの裏返しでしょう。
 オフレコ発言は、異次元緩和の白旗宣言と捉えるべきです」(埼玉学園大教授の相沢幸悦氏=経済学)

 日本の財政崩壊は刻々と近づいている。
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国際金融秩序に挑む中国、ためらう日本:山田

 ドル人民元

   国際金融秩序に挑戦する中国 外野から批判する日本の弱腰   3/12  山田厚史  ダイヤモンド・オンライン

 10年間に800億ドルが必要とされるユーラシア大陸のインフラ建設に向け、中国はアジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立を呼び掛けている。
 アセアンから中央アジア、中東に連なる多く国が参加を表明。
 財政基盤が弱い途上国を支援する投資銀行という位置づけだが、世界の金融秩序「IMF・世銀体制」への挑戦というのが専門家の見立てだ。

 仮にそうであっても日本はAIIBに参加したほうがいい。
 なにかと問題の多い中国を牽制するには、アジアの途上国と連帯することが欠かせない。
 IMFの現状を見ても、米国中心の国際金融秩序は時代の変化に対応できない。新たな金融秩序の構築を目指す中国に、日本は正々堂々と向き合う覚悟が必要だ。

  中国が目論むアジア太平洋の経済覇権 武力を使わず「大中華圏」を実現

 米国のオバマ政権がアジア太平洋経済連携協定(TPP)でアジア地域を取り込もうとしているように、自国に有利なルールや制度を作ることが「経済覇権」を握ることにつながる。
 AIIBは「新興国の、新興国による、新興国のための金融機構」とされるが、新興国を中国と置き換えれば分かりやすい。

「先進国や域外国にも参加を求めているが域外国の出資比率は合わせて25%までに制限されています。仮に米国やEU諸国が参加しても発言力は制限される」と政府関係者はいう。

 IMFもそうだが、国際金融機関での発言力は出資比率によって決まる。
 比率は経済の大きさ、すなわちGDPが目安だ。
 AIIBではアジアで突出した経済規模の中国が突出した出資比率になる。本部は北京、総裁には暫定事務局長を務めている金立群・元中国財務部副部長が就く見通し。他国からも選ばれる理事は非常勤で北京にはいない。

 「中国の、中国による、中国のための国際金融機関になる」といわえれるゆえんだ。

 年間3000億ドルを超える貿易黒字を稼ぎ、外貨準備も潤沢な中国が豊富な資金を使って途上国のインフラ建設を支援する
 道路・鉄道・港湾など得意とする土木で「すべての道は北京につながる」ネットワークをユーラシアに張り巡らせる。人民元がおのずと流通するようになる。通貨やインフラがつながれば経済から国境はなくなる。
 ドイツがEUを支配したように、武力を使わず大中華圏が実現する、という筋書きだ。

 だが中国流のルールが広まることに先進国は不安を募らせている。

「中国が行ってきたインフラ建設は環境への配慮が足らず、立ち退きや買収で住民の人権が尊重されない。事業の選定や融資の認定に情実が働き透明性の問題がある」

 そんな指摘が国際金融の現場から上がっている。
 AIIBは融資機関だ。世銀、アジア開発銀行、欧州投資銀行などのようにプロジェクトに融資する。事業が返済可能か、その国の信用力は大丈夫か、という見立てが欠かせない。
 中国の金融機関が国内で行ってきたような融資がまかり通れば、それこそ石原都知事が作った新銀行東京の世界版になりかねない。
 「巨額の資金があるからといって中国に任せて大丈夫なのか」という不安は根強い。

 その一方で、「中国が自前の国際金融機関を持ちたいと思うのも分かる」(政府関係者)という声もある。

  先進国主導の経済秩序にほころび 米国も中国主導を容認せざるを得ず

 背景は世界の危機管理がG7からG20へと移る新興国の台頭だ。
 米国を中心に英国、フランス、ドイツ、日本などが仕切ってきた世界の経済秩序が揺らぎ、中国、インド、ロシアなどを加えた20ヵ国で考えなければならない時代になった。
 ところが国際通貨基金(IMF)は旧態依然たる支配構造が続いている。

 通貨危機などの波乱に備えIMFの資金拡大が議論され、2010年から「倍額増資」が決まった。
 ところが最大の出資国・米国の議会が承認しない。

「出資比率は国力を反映する。増資の時に見直されます。
 米国は抵抗したが比率を下げられ、中国を上げた。やっと妥協できたのにのに米議会が認めず、宙に浮いたままです」

 IMFは米国が旗を振って作った機関だ。本部はワシントンで専務理事は欧州からという慣行がある。発言力の低下を米国は受け入れない。

 今の出資比率は米国17・69%、日本6・56%、中国4・00%という順だが2010年から米国17・41%、日本6・46%、中国6・39%となる。
 GDPで日本を超えた中国は不満だが、先進国支配のIMFではどうにもならない。
 しかも決めておきながら、親分が従わない。そのため必要とされる倍額増資が実現しない

既存の組織ではダメなら自分たちで作るしかない」という中国の呼びかけに多くの新興国が応じた。
 背景は国際潮流の大きな変化だ。2030年には中国はGDPで米国を追い越すといわれる。
 戦後世界の金融秩序を担ったIMF中心のブレトンウッズ体制がほころびている

 AIIBにはASEAN10ヵ国を始めインド、パキスタン、モンゴル、カザフスタン、カタール、クウェート、ニュージーランドなど27ヵ国が参加する予定。

 中国はAIIBだけではない。
 ロシアなどと共にBRICs銀行の創設を進めている。
 本部は上海に置き、総裁はインドから。初代議長国はロシアに内定している。

シルクロード基金も創設する。
 中国の外貨準備などから400億ドルを出資、アジア・中東などの資源開発やインフラ建設に資金を供与する。
 習近平が称して曰く、「一帯一路」。中国と結ぶ地域開発である。

「動きを警戒する米国は、当初は『AIIBに加わるな』という指示を日本などに出していましたが、流れは止まらないと見てか、容認に転じた」。政府関係者は言う。

 今年1月シーツ米財務次官は「IMFなど既存の国際金融機関を補完し、長年培われてきた原則・基準を守ると約束すれば、歓迎する用意はある」と述べた。
(1)透明性とガバナンス重視、(2)借金国の返済能力への配慮(3)、環境重視、(4)高水準の調達基準を条件として挙げた。
 高水準の調達とは、中国企業の安値受注を警戒する一項目だ。

 米国が容認に傾いた背景には欧州の動きがあった。
 800億ドルものインフラ建設は企業にとって垂涎の的だ。入札は域外企業でも参加できるが、メンバー国であれば有形無形の優位さがある。
 英国は加盟に向けて動き出した。中国市場に強いドイツ・フランスも動くだろう。アジアでは韓国が手を挙げている。

「日本の商社にとってアジア・中東のインフラ建設は極めて大きな商機となっている」と大手商社の会長は言う。
 三菱や三井の商社がワシントンに事務所を構えるのも、世界銀行が融資するプロジェクトの情報を取ることに大きな狙いがある。巨大需要がユーラシアに発生すれば、AIIBをウオッチする北京の機能は大事になるだろう。日本がメンバー外では話にならない

  米国と共同歩調の様子見でいいのか アジア諸国の期待に応え中国の牽制役に

 AIIBに日本はどう対処するか。現時点で日本は「米国と共同歩調」をとっている。

 アジア・中東地域はこれまでも日本がODAでインフラ建設を支援してきた国が少なくない。「中国主導を潔しとせず、一線を画すことがいいのか。実利を直視する柔軟な姿勢が必要だ」という声も政府部内にもある。

実は中国から日本に参加が打診されている。昨年、中国の財務部の幹部が東京に来て財務省に参加を要請している。

「本気で日本に参加を求めているのか、儀礼的に日本にも声を掛けたのか、そこがよく分からない」と関係者はいう。

 日本側の対応は冷ややかというか慎重なものだった。
 「中国の主導権を抑えられるのか」に自信を持てない。仮に参加した場合、出資比率が問題になる。
 ドル建てでGDPを測ると日本は中国の半分だが、物価を反映した購買力平価を基準とすれば中国は日本の4倍を超える。
 出資比率は中国がダントツ。つまり圧倒的な発言権を持つことになる。
 これまで日本は国際機関で中国より低い出資比率というケースはなかった。前例のない「中国を下回る出資比率」を受け入れることは役人にとって耐え難い。

 尖閣を巡り緊張状態にある日中関係の中で、中国主導の国際機関に参加することが国会の審議に耐えられるか、役人にとって気の重い課題だという。

 AIIBがどのような国際機関になるのかもよく分からない。もちろん中国は人民元通貨圏を目指すと公言してはいない。
 融資はドル建てだという。ならば既存の機関を補完し、中国業者の商売を増やす程度のものなのか。「中国も走りながら考えているみたいだ」という受け止め方も政府部内にある。

 安倍政権は「当面は様子見。アメリカと一緒に外からチェック」という構えだが、果たしてそれでいいのか。

 戦争に負けた日本は米国の庇護のもとで復興し、米国の市場で稼いで高度成長を突き進んだ。
 国際金融でも米国の子分に徹し、米国国債を買い続けることで世界最大の債務国を支えてきた。
 冷戦構造の崩壊が世界を変えた

 「日米共通の敵」は無くなり、世界は市場経済になり、日本も米国の市場で競い合う。

中国は巨大な国内市場を背に存在感を高め、米国中心の秩序に挑戦する。
 そこで日本は何をすべきか。

 AIIBが中国の都合に沿った機関にならないよう牽制するのが日本の役割ではないか。
 中国の出資比率が突出するといっても過半数になるわけではない。
 世界最大の民主主義国家を自認するインドも重要な位置を占めるだろう。ASEAN諸国も中国を警戒している。
 日本への期待は小さくない

 日本政府がためらっているのは外交力に自信がないから、としかいいようがない。
 国際金融といえば米国に追随し、欧州の先進国と交わる、という「通貨ロビー」が主流だった。
 途上国と手を組んでことを成し遂げるという経験がない

「G5が先進5ヵ国の協議の場として発足したのは途上国対策だった。国の数では多い途上国を抑えるため主要国が談合する会議が始まりだった」と財務省の要人から聞いたことがある。

 もはや先進国で仕切れる世界ではない。
 AIIBは日本が途上国と正面から向かい合う重要な舞台になる可能性を秘めている。

米国の顔色を窺って共同歩調を取る時代ではない
 なにかと問題が多いが無視できない中国。この国と対峙し新興国と連携する好機が訪れたと考えるべきだろう。

 AIIBの創設メンバーへの参加締め切りは3月末である。
 なぜ沸騰した議論が国内で起こらないのか分からない。
 大事なことは国民も国会議員も知らないところで、というのはよくない。
 政府は、情報を積極的に開示し、国民に問いかけるべきだ。

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