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もうすぐ北風が強くなる

アベノミクスは消費税5%のままでも失敗していた:中原

名目実質レート推移
 日本の通貨価値下落政策は、実質実効レートの破局に向かっている。
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   アベノミクスは消費税5%でも失敗していた  1/10  中原圭介 東洋経済オンライン
   「防御線」を張る「アベノミクス推進論者」

昨年末の総選挙で安倍首相は大勝して信任を得たことは事実かもしれませんが、本当にアベノミクスは成功するのでしょうか。

  アベノミクスで2014年は「ひどい年」だった

そのことを語る前に、まず2014年を振りかえってみたいと思います。若干長くなりますが、私が2013年秋に刊行した書籍から、引用させていただくことをお許しください(一部を抜粋)。

2014年の日本経済はひどいことになりそうです。いったいなぜ?と思われる方も多いでしょうが、そうなる可能性がかなり高いと言わざるを得ません。
まず確実視されているのが、2014年4-6月期のGDPが大幅に悪化することです。これは一気に景気を冷やすでしょう。
アベノミクスの円安誘導により円高の恩恵を受けられなくなっても、『そのうちに景気はよくなる。われわれの給料だって上がる』とそれまで耐えていた国民は怒りを露わにするとともに、財布のヒモをぐっと引き締めるに違いありません
」。

私は、2013年秋の時点でのメインシナリオとして、2014年の4-6月期のGDPが出た時点で、安倍政権に対する期待感は瓦解し、支持率は急降下して行くと予想しました。このあとの一節もご覧ください。

「(中略)ここで政府は消費税増税が明らかに誤りだったことを認めざるを得なくなります。
苦し紛れに補正予算を打ちますが、所詮なまなかなものしか打てず、景気はいっこうに上向きません。
そして年が明けても景気後退が続くのを受けて、ついに安倍政権は2015年10月に10%に引き上げる予定だった2回目の消費税増税を断念する、というのが私の読みです
」(『新興国経済総崩れ~日米は支えきれるか?』(徳間書店・2013年9月刊より引用)

いかがでしょうか。この書籍をお読みいただくとわかるのですが、
実は①消費税増税の2回目の引き上げを断念する時期が2014年のうちであったこと、②安倍政権の支持率が心配するほど急落しなかったこと、この2点については私の予想が外れてしまいました。
しかし、大方の流れは書いたとおりになってきているようです。

  なぜ「リフレ派」の見解は間違っているのか

実のところ、2014年4月の消費税増税を実施しなかったとしたら、4-6月期のGDPが確報値でマイナス7.1%(速報値はマイナス6.8%)という悪い数字にはならなかったでしょう。

しかし、ここで私が問題に思うのは、リフレ派の識者のなかには、4-6月期のGDPの結果を受けて、「アベノミクスは消費税増税のせいで失敗するかもしれない」と予防線を張る方々が増えて来ているということです。

彼らの言い分としては、個々のニュアンスの違いはあれ、「2013年度のGDP成長率はプラス2.3%を記録し、民主党政権下にあった2011年度のマイナス0.3%、2012年度のプラス0.7%に比べても大きく伸ばすことができた。
消費税増税がなければ、2014年度も同じ程度のプラスを続けていたはずだ」というものです。

ところが、この見解が間違っているのは、消費税増税があったからこそ、駆け込み消費により2014年1-3月期はプラス6.0%という高い成長率を達成できたのであり、この1-3月期の高成長が2013年度の成長率をおよそ2倍強に引き上げているということです。

つまり、消費税増税がなかったら2013年度のプラス2.3%という成長は半分以下になっていた可能性が高いのです。

さらには、2014年1―3月期に続く4-6月期や7-9月期の成長率も、たとえ消費税が上がらなかったとしても、円安インフレによる実質賃金の低下が悪影響として徐々に表れてきて、プラス成長を継続するのはほとんど不可能ではなかったのではないでしょうか。

安倍政権や黒田日銀はタッグを組んで、消費税増税を実現するために株高を演出する経済政策および金融政策を実行してきました。
公共投資を大幅に増やしたし、大型の補正予算まで行ってきました。

異例とも言うべき、政府、経済界、労働界の代表者が話し合う「政労使会議」を開催し、経団連に加入する企業に対して「賃上げをしない企業は、企業名を公表する」と半ば脅して、ベアの大幅な引き上げも達成することができました。
ですから、消費税増税は、アベノミクス失敗の根本的な理由にはなりえません

  国民は実質賃金下落に苦しんでいる

そもそも物価上昇率に占める消費税増税分2%
(=2%の根拠は、物価指数の算出対象となるモノやサービスのうち、課税対象となるものがおよそ7割を想定し、したがって、消費税引き上げ分3%×0.7で、およそ2%になるというものです。
ただし、すべての企業が消費税引き上げ分3%の価格転嫁をしたわけではありませんので、実感としては2%を下回っているのは間違いないでしょう)
を差し引いても、国民の実質賃金を3カ月平均で見ると、2014年4~6月期では前年比でマイナス1.4%(本来はマイナス3.4%)、7~9月期ではマイナス0.6%(本来はマイナス2.6%)となっています。

また、実質賃金を単月で見ても、直近の10月はマイナス0.8%(本来はマイナス2.8%)、11月はマイナス2.3%(本来はマイナス4.3%)となり、17か月連続で下がってしまっています。

何が言いたいのかというと、円安が進む過程ではタイムラグを置いて実質賃金が下がる傾向が強く、その結果、2013年7月以降の実質賃金は安倍政権の誕生前よりも下がってしまっているということです。

このことは、リーマン・ショック時の特殊な時期を除けば、安倍政権前のデフレ時のほうが、実質賃金の下落率は小さかったという事実を示しています。

そういった事実を直視すれば、リフレ派は、アベノミクス失敗の理由を消費税増税のせいにするでしょうが、そのような責任転嫁が認められるはずがないのです。
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シェールガス・オイルのバブル崩壊が始まった

NY原油

 先に「シェールガスのバブルは終わった、米国金融バブルはどうなるか」で紹介したところです。
 その米国シェール業界のバブル崩壊がついに始まったようです。
 2008年リーマンショック以降の、実体経済が何も回復していない米国とEUの金融破綻への契機となりかねません。 
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   米国発“金融パニック”秒読み 原油安でシェール企業が倒産  1/10  日刊ゲンダイ

 下げ止まらない原油安のあおりで、ついに米国のシェール関連企業が経営破綻した。開発を手掛ける「WBHエナジー」が米連邦破産法11条を申請、負債は最大5000万ドル(約60億円)に上るという。

 現在、原油価格は1バレル=46ドル台まで下落。わずか半年間で半値になっている。このまま暴落すれば、米国発金融パニックを引き起こしかねない。

 経済評論家の斎藤満氏はこう言う。

「この原油安は複合的要素が絡み合っています。
 米国のシェール革命で供給は増えたものの、油をガブ飲みしていた中国経済が失速。その上、米国が金融緩和終了を決めたため、原油先物市場に流れ込んでいたマネーが逃げ出した。
 産油国の足並みがバラバラで、減産による価格維持もできない。米国のシェール産業に打撃を与えたいサウジアラビアの思惑もあり、値崩れは避けられそうにありません」

 体力勝負になれば、サウジが有利になる。1バレル当たりの生産コストはサウジの3~4ドルに対し、米国のシェールオイルは60~70ドルといわれている。
 しかもサウジは20ドルまで下げても減産しない構えだ。

「〈底値20ドル〉はひとつの節目。石油メジャーのロックフェラーグループも20ドル許容姿勢を見せています。ロックフェラーと距離が近い元日銀審議委員の中原伸之氏(元東燃社長)も〈20ドル程度まで下がっても不思議ではない〉と見通しています」(商社関係者)

 シェール関連企業がバタバタと倒れたら、金融パニックは必至だ。

シェール関連企業が発行するジャンク債は2000億ドル(約24兆円)を超え、借り入れもあわせれば4000億ドル(約48兆円)ともいわれています。
 次々に破綻してそれがパーになれば、市場への打撃は相当なもの。どこもかしこも無傷ではいられません」(斎藤満氏)

 リーマン・ショックの悪夢がよみがえる。
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