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もうすぐ北風が強くなる

小沢氏12/15会見「1回できなかったからって諦めることはない」

小沢20141215

   小沢 一郎 生活の党・代表 記者会見   12/15  書き起こし「銅のはしご」氏から
   動画https://www.youtube.com/watch?v=Q2Po9vXUxrI

【 記者会見 】

小沢 一郎 生活の党・代表
 昨日<2014年12月14日>の総選挙,わたくし共も従来の主張を皆それぞれ訴えたのですけれども,せめて現有議席はと思っておりましたけれども,残念ながらそれにも及ばずということで,全国の支援してくださいました皆さんに本当に感謝と,それから我々の力不足をお詫びをいたしたいと,そう思っております。
 いずれにしてもわたくし共のその主張が今後変わるわけではありませんので,また,我々の主張は他の野党とも対立する話しでもございませんので,
 従前から申し上げておりましたように,この選挙の結果を見れば,それぞれどうしたら良いかということは,明白なわけですので,
 そういう中で我々も,さらに,小さいながら活動を続けてまいりたいと,
 そう思っております。以上です。

【 記者質疑 】

讀賣新聞 ; 生活の党は当選議員が2名で今後 政党要件を満たすことが厳しい現状になっている。党として今後どう行動していくかを。そこにも関連するが,小沢代表が選挙中も強調されていた野党結集に向けて,今後具体的にどういう役割を果たしていくお考えか,その2点を。

小沢 一郎 生活の党・代表
 政党であることに変わりないんですけれども,政治資金規正法とか政党助成法とか,そういう点での要件に欠けるということになりますが,
 それにつきましては,まだ2~3週間ありますので,行動を共にするという方があれば,それも含めて考えていきたい
 そう思っております。

 野党の統一ということにつきましては,もう,従来のこととまったく変わりありません。小さな政党が旗を振るという役割は必ずしも妥当でありませんので。
 ただ,わたくし共の現有の党が小さくなりましたれども,それぞれの政党に,かなりの数の従来の仲間の人もおりますので。
 そしてその気持ちは,今度の選挙結果を見れば,皆,同じ気持ちになってんじゃないかと思いますので,そういう中で,目標に向かって少しずつ歩み寄っていけば良いのではないかと思ってます。

マツダ ケンヤ(ジャーナリスト) ; 週刊文春の取材での質問です。今回は非常に厳しい選挙だったと思います。私も岩手4 区で,先生が沢内村で,夜,演説されてる姿は,厳しい中,非常に頑張っていらっしゃると思いました。 結果的には,例えば,畑(浩治)さんを救うことができなかった。
 これ,今回の選挙の厳しさを物語っていると思うが,有権者の中には,先生はこれが最後で次がないんじゃないかを案じているところもあると思う。 そういう茨の道ですけれども,その辺の決意と言うか,これが最後で次がないんじゃないかと言う意見に対して,どう思われるかを。

小沢 一郎 生活の党・代表
 当選させてもらったばかりですので<笑いながら>それで今の質問を受けても,まだその質問に答える時期でも環境でもないと思います。
 わたくしは,選挙中にも申し上げましたように,また,今の質問もありましたように,日本に議会制民主主義を定着させるというのが,政治家としての目標であり,使命であると。 責任でもあると。
 そう思っておりますので,せっかくいただいた議席ですので,少なくともこの任期中に,それに向かって全力を挙げたいと思います。

日経ビジネス ; 選挙期間中,いろいろ主義主張なさっていたと思うが,伝わった部分と,伝わりにくかった部分とあれば,どのような点だとご覧になるか。

小沢 一郎 生活の党・代表
 主張の中で?

日経ビジネス ; ええ。主張の中で。

小沢 一郎 生活の党・代表
 ああ,それは 街頭(演説)がメインでしたので,そんな長話できる状況ではなかったんですけれども,自分たち自身の生活実感から鑑みて,私の主張,言わんとすることは,理解し同感してくれたんじゃないかなと,そう思います。  
 まあ,わかんないとすれば,私も同じですが「アベノミクス」というのが良くわからなかったということだろうと思います。

岩手日報 ; 2点お伺いします。 岩手4 区で 今回16選を果たされたことに改めてご感想を。もう1点は,今後の野党結集について常日頃から民主党を基軸にというのが理想と仰っていました。 選挙は昨日終わったばかりだが,これからもそのお考えに変わりないのかを。

小沢 一郎 生活の党・代表
 当選させてもらったということは,1回でも2回でも何回でも,それは大変有り難いし 喜んでおります。
 とくに回数についての特別な思いどうのということはありません
 野党の 再編というよりも連携と言いますか,統合と言うか,そういう新しい,自民党に替わる政権担当能力のあるグループを作るというのは,今言ったように わたくしの政治家としての最大の目標ですので,
 それに向けて,与えられた任期中,精一杯頑張ろうというのが現在の心境です。

NHK ; 昨夜の主濱(了)副代表の会見では,極めて厳しい結果で,一番の敗因は準備不足だというお話ありました。代表は,今回の結果をどう受け止めているかと,どこに原因があったのかを。
 岩手での街頭演説で何回も仰っていたのは,とにかく次にもう一度当選できたら政権交代を必ず,実現すると。
<小沢一郎代表・頷きつつ聞く>
 その中で,この任期中に,とくに再編とも絡むが,代表御自身としてはどう動かれるのか。あるいは前回仰ったように 自分はあまり前面に出ないお考えなのかを。

小沢 一郎 生活の党・代表
 自分は,みずから前面に出て旗を振ったり 一緒に旗を持ったりということは,やらないほうが,却ってスムーズにいくだろうというふうに思っております。
 ですからその意味では,いろいろな機会の中で いろんな人と話をする機会も今後,度々あると思いますので,そういう中で皆のコンセンサスを得られるようにしたら良いだろうと。

 今度の選挙結果,具体的な数は聞いておりませんけれども,選挙前から いろんな機会に言ってますように,投票率も下がったので,投票総数も下がったと思います。
 これ,会見で言ったかどうかは別ですけれども,結果的に,自民党は票を減らすことはあっても議席は減らないだろうと。
  なぜならば,それは野党で票が分散するから
 受け皿として,国民には選択するものがない。 ということだったんだろうと,思います。
 それで,棄権も増えたんだろうと。

 ですから,これが少なくても国民から見て,自民党に替わる受け皿が視えることになれば,わたくしは,いつでも政権は交代できると。
 そのために小選挙区制度を作ったんですから (政権交代は)十分に可能だと思います。
 ,と。
 1点に懸かってると思います。 

岩手日報 ; 岩手で,今回小選挙区それぞれで民主党との棲み分けをしたが,これが,来年の統一選など,今後に対してどのように影響するかを。

小沢 一郎 生活の党・代表
 それは,在県の県議はじめ皆がね,やっぱりここは協力していこうという意識の下で,そもそも,この衆議院選挙の棲み分けもできたわけですので。
 その意味で<今後の選挙戦でも協力体制は形作られる>。

 市町村レヴェルの議員の方は,政党を名乗るということは割合少ないと思いますけれども,県議選においては,政党を名乗って出るちゅうのが大部分ですから,そういうところではお互いに無駄な競争を避けるということで,立候補の段階から協力体制を作るということになるのではないでしょうか。
 かつて同じグループにいた方で,まったく違う政党に行った方は別として,民主党とわたくし共 生活の党のグループは,少なくともそういう考えの下で,選挙戦に臨むだろうと思います。

IWJ オダガキ ; IWJ代表・ジャーナリストの岩上安身による12月9日のインタヴュの中で「小選挙区制がある限り自民党が300議席を超えるのは恐くない」 と仰っていました。
 今回蓋を開けてみると自公で326議席。 憲法改正,集団的自衛権の行使などの道のりが現実的なものになってしまいました。
 <小沢一郎代表・頷きつつ聞く>うした軍国主義化を進める安倍政権の行方について,個人的なお話しで構いませんので思いをお聞かせください。

小沢 一郎 生活の党・代表
 今 あなたが話したような方向性を,安倍内閣が具体的に強めれば強めるほど,多分,国民の信頼を損なう結果になるだろうと思います。
 ですから,今回の与えられた議席は次の総選挙まで続くわけですから,その意味で 数で,やりたいと思うことはできるわけですけれども,必然的にそれは 次の総選挙で 国民の信を失う結果になるだろうと思いますので,
 野党として,他の野党も含めて少数ながら それぞれの主張は国会やらその他の場でやっていくと思いますけれども,数で押し切ろうと思えば できることですので,それはあとは国民の判断以外にない,ということです。

IWJ オダガキ ; 有り難うございます。 第二次安倍政権が誕生してから着々と進んできた こうした流れを受けての今回の選挙結果だったと思うが,それでもこうした結果が出たということで,次回の総選挙で国民の判断で,また巻き返しを図るというふうに,飽くまでそうお考えでしょうか。

小沢 一郎 生活の党・代表
 <頷く>もちろんそうです。 当然です
 ですから,さっきから言うように,野党がきちんとした受け皿を作り得れば 300議席はいつでも,こちらの側の議席に替わります
 間違いない。

NHK ; 選挙前に,鈴木(克昌)幹事長と 小宮山(泰子)国対委員長が,それぞれが生き残れる途を探しなさいということで 民主党に行かれたと思うが,結果的にお二人とも民主党で(比例区)復活当選ということになりました。改めて,生活の党としては党勢を弱めると言うか,数が少ない中での選挙になってしまったが,それでも民主党にお二人を出たことを容認された御判断については,結果的に良かったと今でもお考えかどうかを。

小沢 一郎 生活の党・代表
 僕は,良かったと思ってます。
 いずれ,何度も言うように,野党は統一体を作って選挙戦に臨まなきゃあ勝てないわけですから。
 永久にこれ 万年野党になっちゃいますから。
 その意味では,今,二人という話しでしたが,もっといます。 維新のほうに行った人もいますし。
 さっき申し上げたように,結構多くの仲間が両方の政党におりますので その意味でも 大変良かったと。
 政治生命を繋いでいただいて(大変良かった)。
 基本的なものの考えは一緒ですので。
 大変良かった
と思ってます。

テレビ朝日 ; 今回の結果を受けて 代表自身の感じていらっしゃる責任という部分と,もう1つ,党首という意味でなく野党として,統一の候補を作ってやれば勝てると仰ってきたが,それが 結果としてなかなかできなかった部分の2点について,御自身が足りなかった,もう少しこうすれば良かったという責任,その部分を。

小沢 一郎 生活の党・代表
 最初のことにつきましては,野党が統一できなかったというのが,最大の要因ですけれども,そん中でわたくし共,小さな政党でもって戦いました。
 その選挙戦で,わたくしの不徳の致すところで同士を失ったということは,大変残念であり,申し訳なく思っております。それから,野党の統一ということ?

テレビ朝日 ; 代表が繰り返し,それを進めていかなければいけないと仰っていたが,結果としてできてなかったということについて御自身としてどういうことを...

小沢 一郎 生活の党・代表
 1回できなかったからって,諦めることないでしょ。また,次に向かって,議席を与えられたので(使命を果たす)。
 そうしなきゃ,だって,繰り返しじゃない。同じ。
 何回やったって,勝てないよ。ということは,政権交代は起きない。ということは,日本に民主主義は定着しないということだから。

 ですから,日本に本当の民主主義が定着するように,政権担当能力のある受け皿を,少なくとも国民がそう思える受け皿を作るために全力を挙げたいと思います
  いいかな。はい,有り難う。
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前にISIS、後ろに通貨暴落

紙幣在庫
 国債を日銀が買い取り、過剰流動性を供給するが需要が無いためブタ積みと投機、ドル資産に流れるのみ。

   前門のイスラム国、後門の財政破綻 安倍長期政権を待ち受ける死活問題  12/18 山田厚史 ダイヤモンド・オンライン

「この道しかない」。安倍首相はアベノミクスを前面に押し立て総選挙に臨み、これから4年間の信任を得た。
 憲法改正を視野に長期政権を目指す首相の前には数々の難題が待ち受ける。日本の政界では敵なしでも、経済や国際政治の現場は容赦ない
 シナリオが狂ったアベノミクスにどう始末をつけるのか。
 さらに手ごわいのはイスラム国だ。米国が地上戦に踏み切った時、日本の命運が問われる。

  対イスラム国で協力を求められたら

 この二年間で安倍政権の性格を鮮明にしたのが集団的自衛権を合憲としたことだろう。
 憲法9条がある以上認められないとするこれまでの解釈を覆した。次のステップは憲法改正であるという指針を鮮明にした。
 強引な手法で目指すところは米国との同盟強化である。隣国の中国と緊張関係を高め、米国の後ろ盾で対抗する。
 この姿勢はこれまで「極東」に限定していた日米安保条約の対象地域を「世界」に広げる結果となった。
 集団的自衛権を踏まえて変更される日米防衛協力のガイドラインの見直しも、与党が3分の2超を占める国会は難なく通すだろう。

 防衛協力は制度として強化される。次は行動が問われる。
 米国にとって最大の懸案はイスラム国とロシアである。
 弱腰と非難を受けるオバマ政権はイスラム国に強硬姿勢で臨む構えだ。
 空爆には限界がある。地上戦は時間の問題とされる。戦いにはすでに多くの国が参加している。
 協力を求められた時、日本はどうするのか

 閣議決定で決めた集団的自衛権には「三要件」が付けられた。(1)我が国に対する急迫不正の侵害、(2)他の適当な手段がない、(3)必要最小限度の実力行使、である。この三要件がある限りイスラム国への武力行使に参加できない、というのが政府の考えだ。
 その通りに行くだろうか。戦闘の参加できなくても、後方支援という協力がある。

 イラク攻撃の時、日本は輸送機による兵員輸送や艦船への給油、サマワでの給水事業など後方での支援に参加した。今度は自ら集団的自衛権に加わりながら、安倍首相は米国に「何もできません」と言えるだろうか。小泉首相はブッシュ大統領に頼まれ「自衛隊のいるところは非戦闘地域」という珍妙な説明で自衛隊を派遣した。

後方支援でもイスラム国と闘う有志連合に日本は加わることになる。
 イラクと違い、イスラム国の戦闘員は世界各地に潜んでいる。後方支援すれば自衛隊は標的にされるだろう。
 大使館など世界各地の日本の施設が狙われるかもしれない。

「私が安倍さんの立場なら後方支援に自衛隊を出すでしょうね」

 外務官僚だった孫埼亨氏はいう。
 イスラム国との戦闘は後方支援でも危険だ。自衛隊員に犠牲者が出たら、日本の世論は武力攻撃へと傾くのではないか。
 日本人が狙われる事態になったら三要件など吹っ飛びかねない。
 それこそ安倍政権の狙い
、と孫埼氏は言う。

 日本は欧州や米国のように中東で手を汚していない。
 中東を傍観するゆとりのある国だが、後方支援に参加すれば当事者となる。
 集団的自衛権で米国との同盟が強化され、空文化された憲法の精神は立ち枯れる。

 圧倒的戦力を投入すればイスラム国を蹴散らすことは容易だろう。
 だがそれは火種を世界にばらまくだけだ。
 世界の覇権構造、先進国に蹂躙された中東の歴史、市場経済がもたらす格差・貧困、石油権益、宗教対立。
 世界の矛盾を煮詰めたようなイスラム国の存在は、武力では解決しない。
 イラクでもアフガニスタンでもそうだった。

 戦火がくすぶる中で米国の次期大統領選が動き出す。共和党大統領でも誕生したら安倍政権は要請を断れないだろう。

 外遊好きの首相は行く先々で「価値観を共有する国家の連帯」を表明する。
 その「こころ」は米国を軸とした対中包囲網だが、オバマ政権にその気はない
 そもそも日米は「共通の価値観」だろうか。
 民主主義・法治国家・市場経済などお題目を羅列するが、中味はだいぶ違う。
 そもそも国柄が根本的に異なる

米国は「国際紛争を武力で解決する国」。
 日本は「国際紛争の解決を武力にもとめない国
」と憲法で決めている。
 集団的自衛権は日本が「米国の国柄」に染まることではないのか。「イスラム国」にどう対処するか。歴史的選択が安倍政権で問われるだろう。

  市場が狙う日本の財政問題

 内政の重要課題は財政問題だろう。税と社会保障の一体改革は崩壊寸前だ。
 もともと安倍首相は、財務省の描く財政健全化シナリオに懐疑的だ。財政再建は増税より名目GDPの拡大が有効、と考える新自由主義の経済学者がブレーンを占める。
 財政再建より目先の景気が重視される。

 消費税増税の先送りもこのラインによって決まった。タイミングを合わせたように米国の格付け会社ムーディースは「日本国債の格下げ」を発表した。
 日本政府の信用は中国・韓国より下位に落ちた。もう一つの格付け会社フィッチも「格下げの方向で見直す」と表明した。

 四半期成長率が4~6月に続き7~9月も二期連続のマイナスになった。
 円安株高が進んでも日本経済は回復しない。その結果、増税を先送りせざるを得なくなり、アベノミクスへの冷ややかな評価がウォール街にも浸透している。
 投機筋は、日本経済や財政のことを心配しているわけではない。考えているのは市場の次のテーマである。

 金融関係者によると「アベノミクスでは儲けさせてもらったが、どうもうまくいっていないようだ」と突き放して見るファンドが少なくないという。
 「格下げ」は市場の関心事の反映でもある。次のテーマに日本の財政問題が浮上している、という。

 消費税率10%を1年半先延ばししたことで政府が掲げていた「2020年基礎的財政収支黒字化」の目標は絶望的になった。

 政府借金1000兆円を抱える財務省は、歳出から国債費(国債の利払い・元本返済)を除いた額を税収など国債以外の財源で賄うことを目指している。
 そのためには消費税10%でも足らない。2015年秋に10%にして時間をかけて15%程度まで引き上げを検討していた。
 10%税率が2017年になったのでは、さらなる増税を20年までに断行するのは難しくなった、と財務省幹部はいう。

「消費税収入は社会保障に充当」と言いながら安倍政権は景気対策に気前よくカネを使い、膨張財政を支えているのは国債だ。
 国債の膨張は金利上昇によって歯止めがかかるとされてきた。そうならないのは日銀が猛然と国債を買い上げているから
 金利は下がり、節度無き国債発行が続いている。

 12月14日の日経新聞に日銀の国債保有が600兆円に達した、という記事が載った。
 政府が新たに発行する国債の額より、日銀が銀行から買い上げる国債の額が大きい。つまり日銀資産はどんどん膨らむが中味は国債。お札と国債の交換で日本の財政は維持されている。
 日銀が輪転機を回して国家の生業を支える「キツネの小判」現象
が定着化した。

 消費税繰り延べで、黒田日銀総裁が珍しく政権への不満を表明した。「異次元緩和」、「国債大量買い上げ」など危ない橋を渡るのは「財政規律を保つ」という約束があったからだ、というのが黒田総裁の思いだろう。

   やめられない量的緩和の先にあるもの

 政権の足元で財政を巡る力関係が変わりつつある。財政健全化を叫ぶ財務官僚は遠ざけられ、インフレ政策を主張する側近が力を増している。

 今回の解散・総選挙は、アベノミクスを掲げる改革派の首相と、増税に固執する守旧派の官僚の対立から生まれた、という解説が首相周辺からしきりに流された。
 財務省が自民党にまで手を回し「増税延期」を封じようとしたから首相は対抗策として解散を決意した、いう筋書だ。安倍の勝利で財務省は力を失う、という。

 大統領制の米国ではホワイトハウスの補佐官が行政を統括する。
 議会民主制の日本は、首相官邸の力が強まったとはいえ、官僚機構と対立する側近が行政を仕切るのは無理がある。
 野党もメディアも抑え、大統領のように振る舞う安倍首相の足元に経済政策を巡り亀裂が生じている。

劇薬のはずだった国債の大量買い上げが、常備薬になったが、金融の量的緩和は永遠に続けることはできない。
 米国も10月末に量的緩和を打ち切った(※ 世界に通貨需要のある基軸通貨ドルでさえ、金融緩和の危険性に7年で終了とした。黒田が2年を目処としたのは円の信認限界=暴落限界である)。
 日本はその目途さえ語れない。
 予定では2015年4月までに黒田日銀は「2%の物価上昇」を達成する約束だが、実現は難しい。量的緩和は引き続き維持されるだろう

 2016年には参議院選挙がある。場合によってはダブル選挙になるかもしれない。
 政治の季節に金融緩和をやめるのは至難の業だ。
 2017年には消費税が10%になる。本当に増税に踏み切ることができるか定かではないが、いずれにしても景気対策が求められ、緩和打ち切りはここでも難しい。
 ずるずると日銀が国債を買う日々が続き、財政節度は霞んでゆく。2020年、宴の後に破局が訪れることを心配する人もいる。

 危機の引き金は国内とは限らない。
 原油の値下がりはロシアをデフォルトの危機に陥れた。やがて始まる米国の金利上昇がグローバルマネーの逆流を起こすかもしれない。中国はじめ新興国の危機も夢物語ではない。
 過剰流動性と呼ばれるマネーの乱流は世界各地で危機を頻発させてきた。

 デフレの海に沈みながらGDPの2倍を超える負債を貯めた日本の財政は、世界での図抜けた火薬庫である。火をつけるのはインフレ政策か。投機筋の日本売りか

「日本の国債は返済できない」と市場に思われた時、皆が寄りかかっているシステムが音をたたて崩れる。
 選挙で手にした4年間、首相は地雷原を行く覚悟が必要だろう。
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