OSI「毒食肉」はアメリカ工場も同じだ
2014-08-07
上海福喜食品の「毒食肉」事件は、日本では「中国の食品安全問題」のみが強調されて報道されている。
要は、日本の報道では中国産食品の安全問題として焦点化されているが、中国とアメリカでは日本とはかなり異なる報道もされている。
中国では毒食品の問題は、製造会社の腐敗堕落であると同時に、食品取締当局の腐敗堕落として捉えられている。
従って、テレビ局が三か月もの潜入調査によって、国際巨大資本OSIの子会社工場の「毒食肉」を摘発したことは、食品取締当局をして後戻りできない立場に追い込んだわけである。
OSIは世界最大の国際食糧資本「カーギル」の販売部門である。
取締当局が巨大資本を摘発せざるを得なくなれば、国内中小工場の摘発も強化しなければならなくなる。
腐敗堕落に浸っている暇はかなり減ることだろう。
また、欧米、日本の食品なら安全という幻想も退治し、すべての食品の安全問題に地方幹部は無関心でいられなくすることに大いに役立つことだろう。
アメリカでは中国の食品会社と入っても表面上の別会社と見るので、上海福喜食品についても実際は国際資本OSIの直営工場的に見ている。
国際資本OSIの工場は世界各地にあり、アメリカ国内にももちろんある。
以下はアメリカ国内工場の最近まで勤めた元従業員、一人は実名、もう一人は匿名の証言による、アメリカ工場の実態を報道した記事。
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「毒食肉」の源はアメリカ? 7/30 コナー・シーツ ニューズウィーク日本語版
OSI Workers Allege Widespread Violations at Company's US Plant

渦中の工場 上海福喜食品には警察も入ったが Paul Carsten-Reuters
中国と日本、アメリカのファストフードチェーンに使用期限切れの鶏肉と牛肉を販売し、多くの取引先と消費者を激怒させた上海の上海福喜食品。
ケンタッキー・フライドチキンやピザハットを傘下に持つ米ヤム・ブランズなど大口顧客を次々と失うなかで先週、同社幹部ら5人が刑事拘束された。
これを受け、上海福喜食品の親会社である米イリノイ州の食材卸大手OSIグループは声明を発表。「心からおわびする。再発防止に全力を挙げる」と謝罪した。
シェルダン・ラビンCEOは一連の問題について、「絶対に許されないことで、衝撃を受けている」と強調した。
しかし、OSIの問題は上海福喜に限ったことではなさそうだ。
先週まで6年間、ウェストシカゴにあるOSIの巨大な食肉加工工場で働いていたローザ・マリア・ラミレスは「床に落ちた肉を拾って生産ラインに戻すのは日常茶飯事」だった、と言う。
それどころか「肉に唾を吐いたり、顔の汗が垂れるままにしたり、かんでいたガムをうっかり落としても見つからなければそのままにした。
生産エリアに入る従業員は全員手を洗うことになっているが、ほとんど誰も洗わない」と言う。
ラミレスの話は、匿名を条件に取材に応じた元従業員の話とも一致する。
生産ラインのチームリーダーをしていた元従業員も、食品安全や労働法上の違反は「毎日のように」行われていた、と語る。
「誰かが床に落ちた肉をラインに戻したらすべての肉を捨てる規則だが、上司に言っても相手にされなかった」
牛の毛の処理も問題だったと、元従業員は言う。
牛を処分するとき、どうしても肉に毛が入り込んでしまう。
生産ラインで毛を見つけたら肉ごと捨てる決まりだが、実際には毛だけ取り除いてそのまま流してしまうこともある。
こうした異物を取り除く作業の前後にも、手袋を替えることはほとんどないと言う。
また労働規則も無視されていたと2人は口をそろえる。
OSIは、在職期間の長い従業員にはイリノイ州の最低時給8.25ドルを上回る10ドルを払っていたが、ラミレスによると労働環境は最低で、「ラバのように働かされた」と言う。
米マクドナルドは、上海で問題が発覚した時点ではOSIとの関係は維持するとしていた。
まだ気は変わらないだろうか。
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※ ファストフードは大量販売、大量加工のスケールメリットによる低価格で世界を制覇している。
だが、原材料の大量加工段階での部外検査は、現実にはなかなか困難である。
食中毒や毒物、異物混入以外は、先ず発覚しない。
大量加工食品の安全性の問題としては、昔から疑いが指摘されていた。
なるべく、食材は直に見て買ってきて調理したほうが、なにより安全でしょう。
関連ページ。
米国国際資本カーギル、OSIの子会社「上海福喜食品」
要は、日本の報道では中国産食品の安全問題として焦点化されているが、中国とアメリカでは日本とはかなり異なる報道もされている。
中国では毒食品の問題は、製造会社の腐敗堕落であると同時に、食品取締当局の腐敗堕落として捉えられている。
従って、テレビ局が三か月もの潜入調査によって、国際巨大資本OSIの子会社工場の「毒食肉」を摘発したことは、食品取締当局をして後戻りできない立場に追い込んだわけである。
OSIは世界最大の国際食糧資本「カーギル」の販売部門である。
取締当局が巨大資本を摘発せざるを得なくなれば、国内中小工場の摘発も強化しなければならなくなる。
腐敗堕落に浸っている暇はかなり減ることだろう。
また、欧米、日本の食品なら安全という幻想も退治し、すべての食品の安全問題に地方幹部は無関心でいられなくすることに大いに役立つことだろう。
アメリカでは中国の食品会社と入っても表面上の別会社と見るので、上海福喜食品についても実際は国際資本OSIの直営工場的に見ている。
国際資本OSIの工場は世界各地にあり、アメリカ国内にももちろんある。
以下はアメリカ国内工場の最近まで勤めた元従業員、一人は実名、もう一人は匿名の証言による、アメリカ工場の実態を報道した記事。
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「毒食肉」の源はアメリカ? 7/30 コナー・シーツ ニューズウィーク日本語版
OSI Workers Allege Widespread Violations at Company's US Plant

渦中の工場 上海福喜食品には警察も入ったが Paul Carsten-Reuters
中国と日本、アメリカのファストフードチェーンに使用期限切れの鶏肉と牛肉を販売し、多くの取引先と消費者を激怒させた上海の上海福喜食品。
ケンタッキー・フライドチキンやピザハットを傘下に持つ米ヤム・ブランズなど大口顧客を次々と失うなかで先週、同社幹部ら5人が刑事拘束された。
これを受け、上海福喜食品の親会社である米イリノイ州の食材卸大手OSIグループは声明を発表。「心からおわびする。再発防止に全力を挙げる」と謝罪した。
シェルダン・ラビンCEOは一連の問題について、「絶対に許されないことで、衝撃を受けている」と強調した。
しかし、OSIの問題は上海福喜に限ったことではなさそうだ。
先週まで6年間、ウェストシカゴにあるOSIの巨大な食肉加工工場で働いていたローザ・マリア・ラミレスは「床に落ちた肉を拾って生産ラインに戻すのは日常茶飯事」だった、と言う。
それどころか「肉に唾を吐いたり、顔の汗が垂れるままにしたり、かんでいたガムをうっかり落としても見つからなければそのままにした。
生産エリアに入る従業員は全員手を洗うことになっているが、ほとんど誰も洗わない」と言う。
ラミレスの話は、匿名を条件に取材に応じた元従業員の話とも一致する。
生産ラインのチームリーダーをしていた元従業員も、食品安全や労働法上の違反は「毎日のように」行われていた、と語る。
「誰かが床に落ちた肉をラインに戻したらすべての肉を捨てる規則だが、上司に言っても相手にされなかった」
牛の毛の処理も問題だったと、元従業員は言う。
牛を処分するとき、どうしても肉に毛が入り込んでしまう。
生産ラインで毛を見つけたら肉ごと捨てる決まりだが、実際には毛だけ取り除いてそのまま流してしまうこともある。
こうした異物を取り除く作業の前後にも、手袋を替えることはほとんどないと言う。
また労働規則も無視されていたと2人は口をそろえる。
OSIは、在職期間の長い従業員にはイリノイ州の最低時給8.25ドルを上回る10ドルを払っていたが、ラミレスによると労働環境は最低で、「ラバのように働かされた」と言う。
米マクドナルドは、上海で問題が発覚した時点ではOSIとの関係は維持するとしていた。
まだ気は変わらないだろうか。
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※ ファストフードは大量販売、大量加工のスケールメリットによる低価格で世界を制覇している。
だが、原材料の大量加工段階での部外検査は、現実にはなかなか困難である。
食中毒や毒物、異物混入以外は、先ず発覚しない。
大量加工食品の安全性の問題としては、昔から疑いが指摘されていた。
なるべく、食材は直に見て買ってきて調理したほうが、なにより安全でしょう。
関連ページ。
米国国際資本カーギル、OSIの子会社「上海福喜食品」
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