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もうすぐ北風が強くなる

小沢氏1/21会見:細川氏を支援する

 小沢2013

 宇都宮氏と細川氏ならば、生活の党は細川氏を支援するだろうとは思っていた。
 かねての知己ということもあるが、原発の問題が目下の最大の重大事であること。
 なんとしても放射能を封じ込め、廃炉に向けて収束させなければならない。
 諸課題に優先して方向付けなければならない。
 政府マスコミが報道封殺するなかで、この目下最大の重大課題を公然と焦点化し、政府の方向性に影響をあたえるためには都知事選も他の地方選も同様に重大である。

 そうであるなら、宇都宮氏より可能性の大きい細川氏を支援するというのも道理である。

 ただ、小沢氏も人が良いが、小沢氏以上にお人好しな細川氏は、小泉の博打打ち的なパフォーマンスにそそのかされたか、と思っている。
 また、小泉は原発以外の問題では、自らの新自由主義、対米売国主義をなんらの反省もしていない。

 もちろん、小沢氏はそれらを踏まえての判断であることは言うまでもない。
 私自身が、いささか黙考中ということである。
   
 細川支援以外の諸課題については、微動だにせず鮮明な立場である。
 信用に値する唯一の政治家と考える。
 だからといって、すべて完璧に同じ見解ではない。
 小沢氏を「信仰」するわけではないのだから当然なのだが。
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   衆議院議員 小沢一郎 生活の党 ・代表 会見 書き起こし「銅のはしご」氏から

 特別申し上げることはありませんけれども,新年,新 しい年を迎えました。また皆さんに色々とご迷惑をおかけすることと思いますが,今年もよろしくお願いをいたします。
 また,2~3日後に国会が召集ということになりますけれども,私共はいつも申し上げている通り,国民のために良かれと思う,自分たちの正しいと思う主張を,今後も変わりなく,国会の場で発信していくということに,特に野党・少数党でありますので,そのことを,心がけていきたいと思います。よろしくお願いいたします。

【 記者質疑応答 】

NHK ; 先ず,先程の幹事会のご挨拶でも仰っていたが,東京都の都知事選について伺いたい。今日の幹事会で,党としてどのような対応をするという決定がなされたのかと,併せて,もし支援する場合は,例えば推薦・支持の形で出すのか,それとも勝手連的な形で応援していくのか。どのような形で支援するのかを。

小沢一郎 代表
 昨日,都連に属する総支部長,皆な集まってもらいまして,意見をお聞きしました。
 総意として,細川(護煕 ほそかわ もりひろ)氏候補を応援していこうということになりましたので,そのことを,今日ご報告して,議員の現職の皆さんも同じ意見でございましたので,できる限り,協力しようということになりました。
 政党として云々ということではなくして,相手もそれは望んでいないわけですので,我々のそれぞれの仲間として,細川支援ということで,お互いに力を合わせて頑張ろう,ということで了承をもらいました。
 早速,今日(21日)から,実体的な実務的な作業はやっていきたいと,そう思っております。

IWJ ; 都知事選のこと。細川(護煕 ほそかわ もりひろ)さん支援と仰ったが,その細川さんはまだ出馬の記者会見もされてなくて,政策というものがまだ正式に発表されてなくて,どういうことをやって行くのかというのが,見えないのですけれども,その細川(護煕 ほそかわ もりひろ)さんを推薦って言うか,支援していくというのは,どういう点でそういうふうになったのかと,小沢(一郎)代表自身は,細川(護煕 もりひろ)さんに会って,直接何か,政策だとか何か,細川(護煕 もりひろ)さんのお考えと言うか,直接会って話されたのかという,その政策の点と,2点お願いします。

小沢一郎 代表
 それは,脱原発という,原発の今後のあり方についての考え方。これは,事故を起こした,或いは,起きた国の,日本ということで尚更ですけれども,ちょっと大袈裟に言うと,この原発を継続するかどうかということは,人類史的な問題だと,私は思っております。
 どんどん,どんどん新興国も原発をつくる,つくるって,皆な,或いは安倍内閣は原子炉の売り込みまで一生懸命やってるわけですが,これ,世界中,どんどん,どんどん原発できちゃったら,どうすんですか。
 何かあったら,皆な,地球全部汚染しちゃいますよ。ですからその意味では,非常に大きなテーマなんですね。
 だから,その点について,先ずそこの物の考え方。これは,一致しているということであります。

 後,個別の話し,候補者の性格的なこと等については,この都知事選で云々はしておりませんけれども,20年前に細川内閣をつくった一人でございますから,良く良く知っております。
 都政のプロパーの問題については,私が喋る立場じゃ,ありませんけれども。基本的な考え方,それは,自民党に対比いたしまして,私たちの考え方と非常に近い,と,そう思っております。
 まあ,舛添さんも自民党じゃないですけれども,事実上自民党に挨拶に行き,自民党の協力を求め,自民党の事実上の候補ですから,その意味では,明確な違いがあるだろうと思っております。

東京新聞 ; 都知事選のテーマとして脱原発を掲げるのはどうかという議論があるが,その点について,小沢(一郎)代表は,どうお考えになるか。

小沢一郎 代表
 今申し上げましたように,非常に大きな深刻な問題ですから,都知事選であろうが何であろうが,当然,地方選挙で取り上げてもいいテーマだと思っております。
 特に,東京は,何といたって,首都圏というのはこれ,4,000万人かな。日本の人口の3分の1もいるわけですし,東京(都)は東電の筆頭株主でもありますし,色んな意味で,そして一番の電気の消費地でしょ。
 ですから,あらゆる意味で,都民が,真剣に,深刻に,この問題は考えるべきだと思います。
 もちろん,その他の,都政の固有の問題もあることは事実ですし,まあ,オリンピックのこともあるでしょうし,色々あると思いますけれども,私は,決しておかしくないと思っております。

東京新聞 ; 沖縄・名護市長選挙のことで伺います。結果的に,辺野古への移設反対の現職市長(稲嶺 進氏)が再選された。
 政権は,この結果を受けても「あれは市長選で,基本的には関係ない」と,「(仲井間)県知事が埋め立てを了承しているから,そのまま進めていく」と,早速,昨日から,もう言っている。
 選挙の結果を受けて,本来,国はどうすべきなのか。今のやり方がいいのか。要するに民意はないがしろにされるのか。その辺りをどういうふうにご覧になられるか。

小沢一郎 代表
 (名護市長選挙も)東京都知事選挙も,ともに地方選挙ですけれども,(争点は)安倍内閣が内政・外交で大きな柱として,積極的に推進している基本のテーマなんですね。
 米軍の沖縄の基地の新設,これも,日米関係の問題でありますし,それを何が何でもやると言ってる安倍内閣でありますから,そのことが沖縄の県民・市民に依よって,4000票(4155票)ですけれども,トータルの有権者から言えば,相当大きい差です。

 かなりの人が,いわゆる予算の特別な増額 ・札束攻勢があったにもかかわらず,NOと言う返事をしたということは,市長の行政的権限がどうこうという問題,これも,かなりあると,僕は思いますけれども,それ以上に,政治的な意味が大きいんだと,私は思います。

 じゃあ、これをまったく無視して強行できるか,ということになりますと,政治的には無理ですし,その意味では,進める側にとっては,非常に大きな障碍となるだろうと思ってます。
 沖縄県民も,金さえもらえばいいのかという,一部にあった評価を,これによって撥ね返した事になりますし。(微笑)

 まあ長くなるから言いませんが,あの綺麗な海を埋め立てて滑走路をつくるという必要性は,ない,というふうに,私は,私自身,思っておりますので,その意味で,大変良かったと思いますが,安倍内閣としては,外交の大きな柱がちょっと崩れたと言うか,大きな躓きだろうと,私は思います。

読売新聞 ; 都知事選の支援のあり方。具体的にどのようなことをやろうというイメージをお持ちか。また,求められればということなると思うが,(小沢一郎)代表ご自身が応援に入られるような御意向はおありか。

小沢一郎 代表
 いや,そんなことはやりません。うん。僕が街頭(応援 )やったりすりゃあマイナスだから(笑 )やんないですけど。
 例えばね,選挙でいつも言うんですけどね,舞台の役者は,本当は候補者一人でいいんですよ,選挙っちゅうのは。まあ,そこに小泉・元首相が加わったから,もう,この二人で充分。舞台の上の役者は。
 後はそれを,良い効果を引き出すためには,どういう実務的な仕事をしたら良いのかっちゅう問題が残るわけだね。まあ,雑用みたいなもんだ。
 
 例えば,1万何千箇所ある...とか言ったな,確か,掲示板にポスター貼るったって,これも大変な作業でしょ。ヴォランティアの人たちの手を借りることに,多分なるんだろうと思いますけれども,組織的なものを持ってるわけじゃあないと思いますんで,それを,全部貼りきれるかどうかも,分からないし,そういう面のこともあるだろうし,何十万枚のこのビラもね,どうやって(配るのか)。街頭で配るだけじゃ,配りきれないんじゃないかなあ。

 だから,そんなことは,じゃあどうすんのか,とか。別に,頼まれなきゃやりませんけれども,そういうことも,もし,勝手にやってもらえれば良いなあと言う趣旨であれば,それもやった方が良いかも知れませんし。そこは,実務的な問題が,多分あると思いますんで。
 そういう細川(護煕 ほそかわ もりひろ)事務所で,カヴァーしきれない部分があるとすれば,そういうことをやるということだと思います。

 後はもう,私も自分自身の支援の,支援者・ファンクラブの名簿が,東京都内だけでも3,000くらいありますから,その人たちにお願いする。全国で言いますと,その何倍もありますから,そういう人たちに,僕はですよ,例えばやるとしたらお願いするとか。それぞれの総支部長或いは同志の人たちも,皆な仲間あるでしょうから,自分でそういうことをやるとか,電話かけるとか。
 ハガキは,選挙だと官製はがきしかできませんが,今ならば,今日・明日・明後日(21,22,23日)は,まだ何やったって,お願いは構わないわけですから,そういう意味で,事前運動に抵触するようなことでない限りは,できるわけで,そんなこんな,そういった類いのことを,やれることをやるということですね。

日刊スポーツ ; 細川(護煕 ほそかわ もりひろ)さんと,今回の都知事選に関しては云々はしていないと先程(小沢一郎)代表は仰 いましたが,これまで応援に行かれて細川(護煕 ほそかわ もりひろ)さんと様々なテーマについて,意見交換などをされるような機会はあったでしょうか。

小沢一郎 代表
 細川(護煕 ほそかわ もりひろ)さんとね...あれ以来だな。はは(笑)何回っちゅうほどでもないけれども,会いましたよ。
 ほんでも,彼,陶芸の方の趣味で忙しいしね(微笑)。僕はそっちの趣味は全然無いしね。だから,そんなに会う機会なかったですけど,ほんの何回か会って話したことはあります。今回は,話しはしてません。(微笑)

日刊スポーツ ; 会われた時に,原発について今後の原発はどうあるべきかみたいなことで意見交換されたことはありますか。

小沢一郎 代表
 そういうテーマで,話 し したわけではなかったですね。はい。(微笑)

朝日新聞 ; 小泉さんのことに関して。今回都知事選で,細川(護煕 ほそかわ もりひろ)さんの支援を,小泉さんが名乗りを上げて,それによって,政界再編につながるのではないかという期待感があるが,(小沢一郎 )代表はどう見ておられるか。脱原発というシングル・イシューで,この指とまれっていうのが,できるのかどうか。どう考えていらっしゃるか。

小沢一郎 代表
 期待感って言 うのは,朝日新聞が期待 してるのかな?

朝日新聞 ; 民主党内で。

小沢一郎 代表
 (驚いて)民主党が!? あああ,そうですか。(微笑 )
 それは分かりませんけれどもね,どうなるかは。ただ,小泉氏が本気になって,ずっと細川(護煕 ほそかわ もりひろ)氏と,徹底して選挙運動を展開するっちゅうことになると,片や自民党の候補者がいるわけですから,それは,勝っても負けても,政界再編かどうかは別にして,今後の流れに,影響はあるでしょうね。
 ただ,小泉氏も党派は別にして,日本は原発が必要か,そうでないかという2つのグループで,やるんだ,という言い方してるのは,そういうことじゃないかな。
 (脱原発は)非常に大きな,日本の将来にとって,また世界の将来にとって,大きな課題ですから。特に東京は,最大の電力の消費地ですから。
 東京に,原発ないもの,全然。そうでしょ。他の地域で以って立地して,東京が一番使ってるわけだから。
 そういう意味でも,真剣に,深刻に,都民は考えていいんじゃないですか。
 もちろん,それだけじゃないと思いますよ。多分,何か固有の政策を出すんだろうと思いますから,それプラス東京都に関連した固有の政策を打ち出して,やるんじゃないですか。
 だけど,原発をメインにしてやったからと言って,今言ったような,最大の消費者,最大の利益を享受しているのは都民ですから,それが,人類史的にも非常に大きなテーマである原発ということを考えて,投票するっちゅうのは,決しておかしなことではないと思います。

朝日新聞 ; 脱原発のシングル ・ イシューと申し上げたのは,政界なのか野党なのか分からないが,再編をする上で,脱原発というシングル・イシューを掲げて,それによってこの指とまれということをやることが,効果的かどうかということについて,どうお考えかと伺いたかったのですが。

小沢一郎 代表
 それは,誰がやるか知らんけれども「この指」は誰なのか知らんけれども,そのぐらいの大きな問題だと思いますよ。うん。
 もちろん,色んな生活していく上では,それだけの問題じゃないですけれどね。
 それが解決されなきゃ...私は,福島の事故が本当に解決されないと,日本の将来は,覚束ないと思いますよ。
 そういう問題でありますから,それで仕分けしたからって,決して,おかしいちゅうことではない。

朝日新聞 ; (小沢一郎)代表は,かねてより小泉政権で行なわれた「改革」について,それによって地方などに影響があったと,批判的に仰っている。そうであってもなお,脱原発を掲げるのであれば,小泉さんと一緒にと言うか,それを支援するということは問題がないでしょうか。

小沢一郎 代表
 小泉氏のあれは,特にそれ以上に,安倍内閣のいわゆる,綺麗事を言えば新自由主義的な考え方,即ち,強者の論理。弱肉強食の,この経済政策に,私は賛成しておりません。
 弱肉強食を是認するとすれば,もう,政治は要りませんから。
 ですから,政治のテーマは,できるだけ多くの人が安心・安定して生活をできるように,社会のシステムを構築し,政策を実行することですから。
 だからそれは,経済施策のやり方として,私は,賛成はできませんけれども,その経済政策はどうであれ,こうであれですよ。原発は,これ,酷くなっちゃったら,どうしようもないでしょ。経済政策もヘチマもないじゃない。
 ですから,それを更に上回る大きな問題として,できるだけ早く,この原発事故は,そして原発のあり方についての結論は出すべきだと,私は思っております。

時事通信 ; 民主党が2月9日に開く党大会に(小沢一郎)代表は出席されるということだが,除籍をされた民主党の大会に出る理由を教えて下さい。

小沢一郎 代表
 何か,招待受けたから,出なきゃなあという気があるんですけれども,ちょっと今,どういうふうになるかは,最終的には決まっておりません。
 除名された者でも招待あるんだからなあ。(笑顔 ) どっちが礼儀に適うかね? 後でまた,君の意見,聞くわ。(笑顔 )

毎日新聞 ; 通常国会が始まるが,安倍政権とどのような対立軸を党として出して闘っていくのかを伺いたい。

小沢一郎 代表
 今ほど明確な対立軸がある時は,ないと思います。
 しかも国の基本に関わる問題が大きなテーマとなっている。
 それは今,色々議論しておった,原発を継続するか,止めるか,という問題も大きなテーマです。
 これは,基本的な,日本の将来に関わる大きなテーマです。
 それからまた,憲法。
 最近また集団的自衛権云々つって,ヘンチクリンな議論が出てますけれども。
ヘンチクリンっつうのは集団的自衛権をヘンチクリンっつうんじゃないですよ。それに関する議論が,おかしい。メディアも,学者も,皆,私に言わすと,混同したヘンチクリンな議論が出ているということですが。

 そういう,自衛権を含む憲法の問題やら,或いは,消費税の問題やら,或いはTPPの問題やら,皆な,国民生活に直結する,基本的 なテーマです。

 TPPもね,関税の引き下げという話しだけなら,ある意味で,どうっちゅうことないんですけれども,これは要するにアメリカの構造協議の延長ですから,アメリカのルールを日本に適用すると(いうことだ)。
 それに,まあ何か,安倍内閣がお先棒を担いでいるような気がして,私は非常に心配してるんですが。
 これは,日本の社会・国民生活に大きな影響をもたらすことになるんで,TPPというのも,大変大きなテーマだと思ってます。
 消費税(増税 )も「アベノミクス」の真価が問われることになるだろうし,国民の税負担のあり方と,歳出のあり方,それを執行する行政のあり方が,これでいいのかと。
 まあ,何度も言われますが,行政改革を含んだ,そういった問題も,行財政改革の問題も,基本的なテーマですし。
 そういった色んなテーマがありますんで,そのことについて,我々は明確に私たちの主張を発信していきたいと思っております。

 採決はもう,数が多い方が,数でやるに決まってんだから,結論はいいんですけれども,野党のあり方としては,きちんと,そういった基本のテーマに自分たちの結論を,国民に向かって,国会を通じながら,発信していく,というのが,役割だと思います。
 政府・自民党と談合して,妥協の話しをするのは,それは,野党としての役割を放棄することだと思います。
 何故ならば,今言ったようなテーマは,本当に基本的な理念・基本的な考え方ですから,足して2で割って済む話しではない
 ですから,私としては,きちんとした(考えを示し),いわゆる談合という言葉は日本語では悪い言葉に使われますが,要するに話し合いで程々の結論を得るという手法は,我々は取らない。そう考えてます。

朝日新聞 ; 民主党大会について1つ確認したい。海江田代表は公務の関係で,生活の党の大会には出席しないということだが。

小沢一郎 代表
 そうなんだね。

朝日新聞 ; そうであれば(小沢一郎)代表は,民主党の党大会には出席されないお考えということでよろしいのか。

小沢一郎 代表
 それはまだ,決めてないけども,事実上,カウンター・パート,お互いにエール交換し合うっつうのが普通だろうな。だから,結いの党は,江田さんが来てくれるっちゅうんで,私も行くことにしました。だけど,民主党についてはまだ最終的に決めてないですけど。誰が来るんだか,ちょっと僕知らないけれども,まあ,まだ先のことだから,また次の機会に(質問して下さい)。(微笑) はい,どうも。
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稲嶺名護市長1/10インタビュー:岩上

 稲嶺

    【沖縄名護市長選】「これは沖縄だけでなく日本全体の問題」 ~ 1/11 岩上安身による稲嶺進名護市長インタビュー IWJ

特集 名護市長選挙

 普天間基地移設問題が焦点になっている名護市市長選。市長選に立候補する稲嶺進名護市市長に、岩上安身が独占インタビューを行った。以下、文字起こしを掲載する。

岩上「今度の名護市長選、焦点は辺野古の移設問題だと思います。
 稲嶺さんは認めないという立場ですが、多くの県民が賛同し、自民党の議員や仲井眞知事も自らが当選するときには県外移設を主張していたのが一転。
 年末、手のひらを返して辺野古の埋め立て承認ということでした。どう思いましたか」

稲嶺「青天の霹靂というか、つい2、3日前まで県外と言ってきていたし、県外をこれからもずっと要求していくと話をしていました。
 12月の県議会でも県外をこれからもずっと要求していくという話をしていたんですね。
 なぜ沖縄でなければいけないか、なぜ県外ではダメなのかというプロジェクトチームを立ち上げ、勉強会をして知事に提言。勉強会の中身は県外を追求していくための論理的な根拠を勉強する、そのことによって県内はダメなんだ、だから県外にすべきだと言ったんです。

 知事も任期あと1年しかないし、アイデンティティを示してくれるのではと考えていたんですが、あそこまで驚くべき回答を聞いたときには唖然としました
 公約は政治家の命なんです。公約は誰に対してかというと県民のためなんですね。
 軸足が沖縄県民に向いていないという答えになるんですよ」

岩上「稲嶺さんは、辺野古への移設はならないと言ってきましたが、これまでも選挙の準備はされていたでしょうし、辺野古への受け入れは有り得ないという立場での選挙運動も決まっていたわけですね。
 対立候補の末松さんは前市長の島袋さんが押したり、自民党が押したり、そして推進派だったと。
 これは白黒はっきり分かれた状態で闘うことになるということも、年末にはわかっていたわけですよね?」

稲嶺「前市長の島袋さんが、移設なくしては名護市の振興もできないと言っていました。県知事が承認をしたら私もそれを認めましょうといっていたんです。

 市長ならこれからの名護市を背負っていくわけだから、自己の主張を推すべきなんです。
 知事の主張に従うというのは市長としての意識が弱いのではないかと思うんですよね。
 県内ではオール沖縄というふうに反対の声をまとめる動きがありますので、それを推進の方に出すと共感を得られないのではというのがあったと思います。

 彼らも実は容認派です。
 容認をするということで、選挙で勝てない、戦えないと。だから県外を打ち出したんだと。
 そのことによって焦点ぼかしをする
 あとはぼかしじゃなくて県外というふうに要求するようになったんですが、彼らはもともとそういうDNAというか素地はあったんですよ。離党覚悟でやれという自民党本部からの脅しを受けながらやったと思うのですが」

岩上「仲井眞知事があのように、電撃的に安部総理との1対1の話で180度変わってしまった、転んでしまったというのは、直前までそうでないような素振りを示していたわけですから青天の霹靂だったと思われたのか、それとも『やっぱりな』とお考えになったのか、どちらでしょう」

稲嶺「そうするのではないかというのと、今までの知事の言動、閣僚や大臣が沖縄にきたときも県外に移したほうが早いんだと閣僚のみなさんに言ってきたわけですから。それはパフォーマンスだったのかわかりませんけども。
 片隅にそういう心配を持ちながら、言動をみて我々はやはりそう信じていたいというのがありました。
 それを裏切られた気持ちでしたね」

岩上「選挙の直前でそういうタイミングが重なって稲嶺さん個人に大変なプレッシャーがかかってから回復できないうちに一つの流れをつくってしまおうと。
 奇襲攻撃なのかと、傍からみているとそう見えますが、こういう手に出てきた知事、知事を説得してきた国、自民党、総理大臣本人まで、稲嶺さんにかかるプレッシャーは大きなものだと思います。
 ご自身の中で心が折れそうになるとか、ひるむとか、意気消沈することはなかったのですか?」

稲嶺「たぶん直前に市長が承認するというのは、一つの諦めというか、国が説得している、知事も承認した、もうこれは仕方ないんじゃないのという市民の諦めを煽って、流れを作ってしまうものだったのではないかと。
 でも、これだけ県民に約束をしてきて、その気にさせて、ついに直前にそれをひっくりかえすというのは許せないと思います。
 県民を裏切るようなことをやっていたのでは、許せるものではないですから。
 私はあきらめ感を煽るというよりは、こんなことは絶対に許さないぞと発奮することを感じているんです。
 選挙で示さなければいけないと思った人も一杯いると思います。私ももちろんそうです」

岩上「折れるということは無かったのですか?」

稲嶺「これこそ負けたら名護市の未来なんてグチャグチャになってしまう。これはもうがっかりだといって折れない。
 余計に頑張らなきゃと私は強く思っています」

岩上「なぜ基地があってはいけないか。新しく作ってはいけないか。
 ありとあらゆる機会でお話になっていると思います。今日全国どこでも海外でも見ることができます。
 広い地域で見られるメディアですので、基地はなぜいらないのか、基地に反対する理由、そして、基地がなくても十二分に豊かな未来をこの名護にもたらすことができるという政策、この二つについてお話願いたいと思います」

稲嶺「基地があってはいけないということは、コンパクトに言える話ではないのですが。
 敗戦から始まる話ですね。日本も占領下にあったわけですから。
 1952年独立のためのサンフランシスコ条約を結びましたね。結ぶと同時に日米安保条約、その後ろには日米地位協定もあります。
 3点がセットで結ばれたんです。
 分割して我々は、米軍の統治下に置かれました。そうして軍の植民地という形で27年間続いたんです。

 それで、その間に本土のほうでは茨城県などから海兵隊が集まるようになりました。
 沖縄は日本全体の国土の面積で言うと0.6%、人口で言うと1%ですが、そんなとこに軍の専用施設の74%近くが集中しているんです。
 戦後68年間ずっとです。
 68年間で私たちは米軍基地があるがゆえの大きな負担をずっと背負ってきたのです。

 その間日本という国は安保で守られているので軍事費に予算投入しなくてもよかったわけです。アメリカが守ってくれるということです。
 その代わりに、経済振興のためにチカラを注ぐことができたんです。それは安保条約があったからですよ。その安保の、いわゆる担保が沖縄なんです。

 沖縄がその担保を担っている。
 我々としてはこれだけの間負担を使いられてきたのですからこれ以上は勘弁してくれといっているわけです。

 そしてこれまで日米同盟も含めて在日米軍の抑止力、いわゆる在沖米軍の抑止力が今大事な時期だと。ということで今度の案も沖縄になってきたわけです。
 でも森本前大臣は軍事的には沖縄でなくてもいい。それは政治的に一番大きなのが沖縄なのだ。
 ということはこれまで抑止力といってきたのは方便ではないかってことですよね。
 沖縄では嘘のことを「ゆくし」といいます。だから沖縄では「抑止力はゆくし力」と言っていますね。

 要するに根拠がなくなった。日本全土の国土と国民生命を守るというのであればこれはやっぱり全国民が等しく恩恵を享受すれば負担も分担しなければいけないのでは。
 そういうことを全国で見ているということでそのことを一番言いたいですよね。
 これは沖縄だけの問題ではなくて日本全体の問題です。
 ですから、沖縄に閉じ込めることによって今沖縄問題に狭まってきているけれど、そうでないですよ、一緒に考えてくださいねというのが県民の願いなわけです。

 我々は68年間も差別の中で生きてきたのですから、もうごめんです。
 これ以上負担はさせないでくれというのが、まず「いらない」ということの大きな理由ですね」

岩上「他方で仲井眞さん、豹変して県外移設派から県内移設推進歯の姿を見せました。
 仲井眞さんがいい正月が迎えられると言っていたのは交付金がどっさり出る、お金が3000億円落ちるということで、そんなにお金がもらえるんであれば、沖縄は潤っていくのではないかと、他の道府県もそのように見てますし、お金が落ちるんだったらと思っている方も一部でいるかもしれない。
 稲嶺さんはここにはからくりがあるんじゃないかとおっしゃっていますよね。
 それについて教えてください」

稲嶺「今回3000億という話がありますが、国庫で3000億という金額は、そのおかげで他府県よりもたくさんのお金をもらっているのかっていうと、そうではないのです。
 国庫で言うと補助率が高いという意味での優遇はあるんですが、金額で言うと全国よりもはるかに突出しているわけではないんです。
 国交省とかそういうものは全国で7番目くらいですね。
 何も沖縄が特別に多くもらっているという話でもないわけです。

 以前の太田知事の時は、4700億という話もありました。でも、それ以降ずっと右肩下がりでした。
 仲井眞知事になって一括交付金を上げてまた上がってきましたけど、それでもって喜んでいるというのもあるのですが。
 安保というわけで担保として我々が担っているのですから、3000億どころではないですよ。
 安保のおかげで日本は世界第2位という経済力まで来れました。
 それはなぜか。安保の中で経済力を上げてきたからです。GDPの何%かを沖縄に渡すべきじゃないかと」

岩上「ここちょっと重要なんですけど、例えば金額はもっと増えるべきだと。3000億で妥結した仲井眞はけしからんと。これが6000億、1兆とかだったら、もう大喜びで、基地をどんどん受け入れようという話ではないんでしょうか?」

稲嶺「そういう話じゃなくて、これまでそういう基地を受け入れることによって代わりに振興策という飴と鞭の構図がおかしいということです」

岩上「他の都道府県だったらそんなことない、そんなものをする必要なしに交付金をもらっている、沖縄だけがそんな条件付きでもらっていることがおかしいのではないかということですね」

稲嶺「構造的な差別の中で68年間ずっと置かれてきたわけです。だからもうこれ以上の負担はごめんなのです」

岩上「しかし、基地がなければ経済が成り立たないのではとか、基地と引き換えに国から出る米軍再編交付金などがないと駄目なんじゃないかと。
 対立候補の陣営は、はっきりと基地を受け入れる、そして米軍再編交付金をガバっと受け入れて名護を再振興させますよとしていますが、稲嶺さんはそういう交付金受け取りをしなくて財政が圧迫して大変苦しい状況になっているという宣伝にもなっていると言われているようです。
 これまで実績として名護市政は復興しているといいますが、そのことについてはどうでしょうか」

稲嶺「私が就任した平成22年12月、予算書にもきちんと、防衛も納得の上で予算書に計上されておりました。ところが国からゼロ回答で剥がされたんですよ」

岩上「露骨ですね、やることが」

稲嶺「手当の仕様がなかなかないですよ。
 それでも一番地域が望んでいること、例えば各地区の集会所、コミュニティセンター、2箇所が再編交付金でやるはずだったのがそれも剥がされたので。
 それは次の2月までの間には別の事業のメニューを当てて、この2つはすぐに復活しました」

岩上「政府との交渉やり直しをしたということですね」

稲嶺「いえ別の事業です。防衛ではなくて、総務省だとか、他省庁の事業メニューを当てると。
 この建設事業費に限り、平成22年はがくっと落ちました。でも予算の総額としては増えたんです。
 それからずっと増えまして、21年度の予算が290前後でしたが、私の25年度には358億くらいまでいっていますので。そういう形で増えてきています。
 全体が増えるのに併せて建設関連費も増えています。デマで流れているような事実は全くないです」

岩上「総合予算が増えているのは驚きです。防衛省1本だったのが、他からも出てきて土建業者も事業ができるように潤ってきた。

 基地はないと防衛安全は成り立たないというのもあります。他方で、基地はあってならない、辺野古の飛行場をつくるという話だけではなくてその近くに既にキャンプ・シュワブという基地がありますね。
 新しい基地に反対するどころではだめだと。キャンプ・シュワブの返還を求めて、その近くが素晴らしい観光地だから、大いに活かして一大リゾート地を作り発展させようという声が出ました。
 沖縄は基地返還跡地で観光や再開発で雇用を生んでいます。
 これを知らない人も多い
と思うんです。

 国が後押ししているのが中央のマスコミですよね。中央のマスコミの嘘を現場から破ってもらって事実を知らせれば、国も無茶できなくなると思いますが、どういうプランなのですか」

稲嶺「基地がないと沖縄は食っていけないのではないかという話があります。
 しかし、観光客だって今は600万人超えています。当初は県内経済のGDP15%くらいが基地関連の収入だったんですが、今は県全体からいうと5%以下にまで落ちているんです。

 これからも沖縄が生きていくには、観光産業に力を入れて行かなければいけないですよね。
 観光の資源がある、青い海、青い空、世界遺産に登録しようという動きがあるくらい豊かな資源があるんですから。

 辺野古には希少動物や海藻もあるんですよ。
 県の指定する保全地区Aクラスでもありますが、そこを埋めて飛行場をつくろうとしているんですよ。平和産業を推進していくべきだと思いますね。

 軍事産業で沖縄の未来は暗い、明るいものは全くないです。
 自ら作り出していく、自ら稼ぐ構図をつくっていかないと、いつでも天から降ってくるようなお金を当てにしていたら、そこに振興はありえないですから。
 基地の工事が終わったらお金が入って来ませんが、あとあるのは飛行機が落っこちてくる危険性ですよね」

岩上「島ごとミサイル3発で吹っ飛んでしまうと昨日のシンポジウムでも言っていましたね。
 沖縄に全貌展開していると海兵隊が全滅してしまうので、後方に退かざるをえないと。
 それなのに、基地をつくるという矛盾。おかしいですよね」

稲嶺「アメリカの再編計画というのは、何も沖縄じゃなくてもいい、嫌われてまでも沖縄にいる必要はないとしているんです。
 でも日本政府が『いや沖縄にいて欲しいと』。

 前に沖縄の海兵隊は撤退するという計画がアメリカ側から起こったと言うんですよ。
 そのときには日本政府が止めたんです」

岩上「このことは、大きく報じられていません
 でも、これ重要な発見だと思います。
 あともう一つ、観光産業というのは平和産業であると。だから平和でなければいけない。これ日本からきている観光客が一番多いと思うのですが、国外だとどこが多いのでしょう」

稲嶺「やっぱりアジアですね。香港、中国、台湾、フィリピンなどの留学生もね」

岩上「今日本の観光地ってどこ言っても中国の方ですよ。
 アイヌの施設が観光地になっているんですが、私以外日本人がいないという。
 もしアジアと敵対関係がどんどんいったら、観光客がいなくなってしまうんですよね。
 安部総理は一方で軍事国家化を進めていますけど、こっち側で外国人観光客を今からあと2倍3倍にしようという目標を掲げていますが、観光立国なんてとてもできないですよね」

稲嶺「しかも靖国参拝なんてね、それにこれまでの歴史と向き合って謝るべきとこは謝る、正すべきとこは正すってことをしないと。

 オリバー・ストーン監督が沖縄に来た時に ピーター・カズニックという大学の先生がいましたけど、歴史に学ぶべきだとおっしゃっていました。
 歴史に学べば新しい先が見えてくると。
 日本は歴史に学んでいないと話をしていました。

 沖縄の戦後史というのを紐解いていくと、いかに沖縄が今の状況に負われるまで差別的なものであるかというのを勉強することで、どうしなければいけないか、沖縄らしく生きていくにはということを勉強しないといけないですね」

岩上「この差別で思い出すのはヘイトスピーチ。我々はこの問題についてずっと取材し続けていますが、しかも非常に不愉快なことがありました。
 沖縄の前市長が建白書をもって上京したときに、日章旗を掲げた右翼系市民や在特会のメンバーが大変差別的な言葉を言っていました」

稲嶺「私も一緒でした。そうですね、被告人呼ばわれしました。びっくりしましたよ。沖縄ではそういう経験ありませんのでね」

岩上「実はあの時、先頭でマイクを握っていたのは田母神さんでした。そのときの映像があります。
 実は田母神さんが、今年ある2つの大事な選挙の一つ、都知事選に立候補しているわけです。
 日中韓の対立の火付け役となった石原さんが推薦になって、田母神さんを推し出しているわけです」

 こういう構図の中でやっぱり、名護の問題だけでなく、沖縄、日本全体の問題だと思います。
 どうあるべきか、このような極右というか排外的な主張がまかり通っていくという日本であっていいのか」

稲嶺「秘密保護法であったり、集団的自衛権であったり、戦前回帰、我が日本どこへ行くといったようなね。
 非常に怖いですね。国際社会から孤立してしまうのではないかと思います。
 日米同盟も大切でしょうけど、韓国、中国というような国を含めて、もっと歴史と向かい合いながら一番近いところと強調して一緒に国際社会の中で発展していこうという形のものにしていかないと、孤立していくのではないかと心配ですね」

岩上「昨日のシンポジウムやっている間に議会が仲井眞知事に対する辞任勧告を決議。これびっくりしました。
 県民の意志というものは仲井眞さんのような結論の中にあるものではないと思うのですが、それを聞いてどうでしたか?」

稲嶺「提案した皆さんは各地域から付託を受けた方々です。県民の代弁であると思います。
 そこまでしなければいけないという原因は、仲井眞知事自身がつくったというわけですよ。仲井眞知事はそれを真摯に受け入れなければいけないということですね」

岩上「県が承認してもですね、名護が承認しなければ進められれないというのは本当なんでしょうか」

稲嶺「市長は市域という広い面積を持っています。
 その財産、あるいは個人の財産を守るのは市長の役割ですから、埋め立てが進んでいく中で市長の同意を得なければいけないというのもいくつか出てきます。
 だから、名護市が協力できませんということになれば、計画は進行できなくなります」

岩上「もし当選したら、これは守られますか?」

稲嶺「私はこれを信念としてやってきました。市民からの付託も得ています。
 絶対にダメです。名護市は受け入れられませんということはきちんと約束したいと思います」

岩上「いろいろな脅しがあるのではないですか?」

稲嶺「今のとこはないですけどね。今外堀を作ってるんじゃないですかね

岩上「身の危険は大丈夫ですか?」

稲嶺「大丈夫です。沖縄は治安が安定していますので」

岩上「キャンプ・シュワブの返還は求めるのですか」

稲嶺「これは県の返還プロジェクトが昔あったんですけどそれにシュワブは入ってなかったんですよ。シュワブを組み込んでいく計画に入れていきます」

岩上「最後に一言、有権者の中にご支援されている方がいるんじゃないかと思うので、皆さんに向かって一言お願いします」

稲嶺「選挙戦も頑張っておりますが、市外からもオリバー・ストーンさんなど外国の著名人の皆さんも辺野古移設には反対だと言ってくれています。
 大義は私たちにある、我々がやっているのは世界の常識だと。
 全国の皆さんも名護のこと沖縄のことに関心を持っていただいて、共通の認識としてもうこれ以上米軍基地が作られるようなこと、沖縄の人間を苦しめることはやってほしくない
 そのことについて皆さんもぜひご理解頂きたいなと思います」

岩上「どうもありがとうございました」
(IWJ・鈴木美優)
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通貨戦争(69)金価格の不正操作

NY金
 チャートはフジ・フューチャーズから

 金の戦争。
 金は基軸通貨ドルからは、ドルの反対通貨でもある。
 「金のバブル崩壊は始まりつつある、と考えるものです。」と書いたのは2011年の9月でした。
 「金(gold)のバブルは崩壊し始めた」。

 欧州を中心とする金融寡頭勢力は、金価格が底値を打っていた20世紀の末に、世界の流動性の現物金をほぼ買い占めた。
 それから、米国の9.11に始まる戦争経済が始まり、同時にデリバティブとレバレッジ、そして債権のミンチ証券化とCDSと言った超過剰与信の急伸が行なわれ、2008年の破綻に至る。
 以来、2011年秋まで投機の金価格は上昇を続けてきた。

 仕掛けられたバブルは、仕掛けた勢力が手を引いて崩壊する。
 そこで冒頭の「金は基軸通貨ドルからは、ドルの反対通貨でもある」なのですが、金の持続的な下落はドルの暴落阻止でもあるわけです。
 つまり、FRBはドルと米国債の価値を守るために金価格を下げたい。
 国際金融寡頭勢力は高値でに売り抜けたい。
 タイミングが必要なので、5年かけて買ったものは売るにも同じくらいの年数がほしいわけです。

 金下落の速度が早過ぎるという勢力と、早く下げたい勢力の利害が一致しなくなったと見ます。
 世界的金融緩和という過剰な流動性供給のなかで、金の戦争は基軸通貨の戦争にもなってしまったわけだ。
 国際金融寡頭勢力とその金融帝国主義の矛盾といって良いのだろう。
 ーーーーーーーーーーーーー
   金地金不正操作めぐるドイツの復讐

2014年1月20日   田中 宇
 ロンドンやニューヨークなどで行われている金地金の国際市場と、世界的な為替市場において、米欧の大手銀行が、談合による相場の不正操作を、何年(何十年?)も前から続けていた疑いが濃くなり、EUや英米の政府当局が捜査を行っている。 (How London's gold and silver price benchmarks are 'fixed')

 1月16日、ドイツ政府の連邦金融監督庁(Bafin)のケーニヒ長官がフランクフルトで行った講演で「金地金と為替の国際市場に対する相場の不正操作は特にひどい。
(すでに捜査が一段落した)LIBOR(ロンドンで定められている世界的な銀行間金利)に対する相場の操作は、銀行間の指標に対する不正操作でしかないが、金地金や為替に対する操作は、世界のあらゆる金融取引に影響を与えているからだ」
 という趣旨のことを述べた。 (Metals, Currency Rigging Is Worse Than Libor, Bafin Says)

 欧米当局が、為替や金相場に対する金融界による不正操作について捜査しているという話は、昨年から指摘されていたが、捜査の実施を金融当局者を認めたのは、今回のケーニヒが初めてだ。
 独金融監督庁によると、EUの独占禁止当局や米英スイスの捜査当局が、為替と金相場の不正操作について調べている。 (London Gold Fix Calls Draw Scrutiny Amid Heavy Trading)

 ケーニヒは、すでに不正操作に関する捜査が一段落して訴追も行われたLIBORについて、銀行間の概算指標でしかない、という感じで発言したが、実のところLIBORは世界の代表的な金利だ。
 融資などの金利を決める際の世界的な指標であり、銀行間金利の枠を越えた重要な存在だ。
 ロンドンで毎朝連絡をとりあってLIBORを決めている米欧大手銀行が、08年のリーマン危機後に実態値から離れた金利を報告し合うことでLIBORの金利を不正操作していたことは、2012年に暴露・捜査され、LIBORと国際金融市場自体に対する信用が損なわれた。 (英国金利歪曲スキャンダルの意味)

 独金融監督庁のケーニヒ長官は、今回発覚した金地金と為替に関する国際銀行界による不正操作が、LIBORの不正操作よりも悪質なものだと述べている。
 世界を代表する金利であるLIBORだけでなく、世界を代表する金地金の相場であるロンドンとニューヨークの相場、ドル・ユーロなどの国際為替相場も、金融界自身によって歪曲されてきた疑いが強くなったことは、世界経済にとってこれ以上深刻な事件はない、というほど重大なものだ。
 しかし、米欧当局が捜査していることをドイツの長官が認めたという今回のニュースは、マスコミでほとんど報じられていない。 (How Gold Price Is Manipulated During The "London Fix")

 為替と金相場の不正操作がどのように行われてきたか、まだ捜査中なので具体的な話が出てきていない。
 しかし、金相場の不正操作については、これまでに何度か手口が暴露されており、私も記事にしてきた。 (操作される金相場) (操作される金相場(2)) (通貨戦争としての金の暴落)

 金相場の不正操作について最近、詳しい手口を暴露する記事を書いたのは、元国務次官補のポール・クレイグ・ロバーツだ。彼によると、金相場の不正は主に米国の連銀(FRB)が行っている
 連銀は、08年のリーマン危機後に何とか立て直した債券金融システムやドルの再崩壊を防ぐため、ドルが信用失墜するほど買われる傾向がある金地金の相場を意図的に下落させ、ドルや債券に代わる資産の備蓄先になりそうな金地金に対する世界的な信頼が失われたままにしておくことで、ドルと債券金融システムを守る戦略を採ってきた。 (The Hows and Whys of Gold Price Manipulation Paul Craig Roberts)

 米連銀の金相場への隠密介入は、金相場が1オンス1900ドルを超え、心理的な高値水準である2000ドルに向かおうとした2011年9月以降に本格化した。
 金が2000ドルを超えて上昇し続けると、ドルと米国債の崩壊の引き金を引きかねなかった。
 連銀は、金地金商社に依頼して、ニューヨークの金先物市場であるコメックスとグローベックス(24時間のオンライン取引所)で、相場が上がりそうになるたびに巨額の先物売りを行い、相場を引き下げていき、世界中の投資家の金に対する買い意欲を削いだ。 (Jim Rogers Correctly Predicted Gold Would Fall To $1200)

 金の先物売りをする投機筋は民間にも多いが、連銀のやり口は、民間と顕著に異なっている。
 民間の投機筋は、相場をできるだけ動かさないように、時間をかけて先物取引を積み上げる。
 自分の売買で相場を動かしてしまうと、思ったような利益を出せないからだ。
 対照的に連銀は、一度に想像を絶するような巨額の売り先物を爆弾投下のように注文し、意図的に相場を下落させる。

 最近では今年1月6日の朝、連銀はわずか60秒間で、1日の取引量の10%にあたる12000枚の売り先物を売り放ち、瞬時に相場を35ドル引き下げた。
 昨年末、連銀がドルを過剰発行して米国債などを買い支えるQE(量的緩和策)を今年から縮小していくことを決め、年明けとともにドルと米国債の信用が下落し、その分金相場が上がるのでないかと推測されていた。
 この日、金相場はアジアと欧州の取引で15ドル上がり、いよいよ上昇かと思われた矢先、連銀が大量の売りを入れ、相場を急落させた。
 連銀はこの手の売り放ちを、HSBCやJPモルガンなどの大手銀行に依頼して行っていると、クレイグロバーツは書いている。

 連銀は、24時間取引であるグローベックスで、ほとんど取引がないので対抗してくる買い手がいないNY時間の午前2時半などを狙って大量の空売りをかけることで、効率的に相場を下落させてきた。
 昨年12月18日、連銀がQEの縮小を発表した直後、売り材料もないのに金相場が急落したが、これは連銀が夜中にグローベックスで4900枚、14トンの金地金に相当する売り先物を注文した結果だった。

 連銀はNYの先物金市場だけでなく、ロンドンの金の現物市場でも相場下落作戦をやっている。
 NYの金先物市場は現物との交換を伴わない「紙切れ」市場なので、大量の売りを発注しても下落の効果が少ない。
 現物市場を名乗るロンドン市場の方が、下落の効果が大きい。ロンドン市場では、金融機関や金商社が投資家から預かっている金地金を(ときに所有者の投資家に無断で)連銀が借り出して売っている。

 こうした米連銀の引き下げ策によって金相場は下落したが、ドルや債券でなく金地金を買って資産防衛しようとする世界的な動きを止めることはできず、中国など新興市場諸国を中心に、金の現物に対する需要が大きく、連銀の金庫も、NYやロンドンの金商社などの金庫も、金地金の在庫量が減り、それらの地金は中国などに移動した。
 中国勢は、連銀の空売り作戦を察知しているらしく、金を買うと米英の金商社の金庫に預けたままにせず、現物を自分で保有しようとする。
 いずれドルが崩壊する過程で米欧日の人々が金地金を買いに殺到するころには、金地金の多くは中国などに保有され、米欧に存在していないだろうとクレイグロバーツは書いている。 (If the Currency Collapses & You Try to Flee Into Gold, There Won't Be Any)

 連銀とぐるになっている米英金融界の地金在庫量が減るほど、連銀の金空売りによる相場下落策はやりにくくなり、効果も減る。
 連銀による金相場の不正操作は、この先あまり長続きせず、いずれ終わりになり、金相場高騰の可能性が高くなる。
 連銀の作戦に協力していた可能性が高いJPモルガンやモルガンスタンレーなど米大手銀行が最近、相次いで金の現物取引の分野から撤退している。地金の在庫が減っているからだ。
 米大手銀行シティの分析者は、3年ぶりに金価格の上昇を予測している(他の諸銀行は今年も金の下落を予測している)。 (Default Risk As Gold Inventories Plummet 36%) (Citi goes bullish on miners for the first time in three years)

 金融マスコミの「専門家」らは「金地金は連銀がQEで刷った過剰資金で買われており、QEが縮小するほど金相場が下がる」と解説してきたが、クレイグロバーツの指摘を読むと、これらがウソとわかる。QEの縮小は長期的に金の高騰になる。金が下がっているのは連銀が売り作戦をやっているからだ。 (Why Ben Bernanke's QE3 Comments are Bullish for Gold Prices)

 2011年、南米ベネズエラの政府が、連銀の金庫に預けてあった160トンの金塊の返却を求めた時、連銀は4カ月かけて返却した。
 おそらく連銀の金庫の地金の大半は相場引き下げ策のために貸し出されており、160トンも在庫がなく、連銀はベネズエラに返済するため、4カ月の時間をかけて地金を回収する必要があったのだろう。
 翌年ドイツも、連銀に預けてある1500トンの地金の返却を求めた。 (金塊を取り返すドイツ)

 しかし連銀はこれに応じることを拒否し、米独の交渉の結果、7年かけて300トンだけ返却していくことになった。
 連銀の金庫には、すでに地金がほとんどなく、貸し出した先の金融機関にもすでに地金はなく回収できず、地金は中国などに行ってしまっており、7年で300トンしか返却できないのだろう。
 これらはクレイグロバーツの分析だが、私自身も昨年、金地金の「売り切れ」について記事にしている。 (金地金の売り切れ)

 ドイツが米連銀に金地金の返済を求めたのに、一部しか返済してもらえないことは、今回、独金融監督庁のケーニヒ長官が、金相場の不正操作について欧米当局が操作に入っていることをあえて暴露したことと関係していそうだ。
 金相場を犠牲にしてドルを守る連銀の策略のせいで、ドイツは「敗戦国」として連銀に預けてあった地金を返してもらえない
 もう地金が戻ってこないなら、連銀の不正操作の策略を暴露・捜査して潰してやれという復讐策が、ケーニヒ発言の真意かもしれない。 (Big Moves Ahead For Metals)

 ケーニヒ発言の翌日、ドイツの銀行として唯一、ロンドンでその日の世界の金相場を決定する米欧の大手銀行4行による値決め作業(London Gold fix)に参加しているドイツ銀行が、値決め作業の一員であることをやめると発表した。
 ドイツの政府当局が「これからロンドン金相場の値決め談合の不正について欧米当局が捜査するので、もう値決め作業に参加しない方が良い」とドイツ銀行に伝えたのかもしれない。 (Deutsche puts Gold price fix role on sale)

 ロンドンではLIBORと同様、市場でも、毎日に朝と午後、大手銀行どうしがその日の相場について議論して金価格を決める。
 この値決め制度は第一次大戦直後の1919年に始まり、当初は毎朝関係者がロスチャイルドの事務所に集まって談合していた。 (Deutsche Bank Withdraws From Gold Fixing in Commodities Cuts)

 ドイツ銀行は、値決めへの参加権を他の金融機関に売却する予定だ。
 米連銀による金相場の不正操作が縮小しそうな中、米欧勢で値決め参加権を買いたいところが見あたらず、地金の需要が旺盛な中国の銀行ぐらいしか買い手がないのでないかとみられている。
 米国の金融覇権を守るための不正操作の温床だったロンドン金市場の談合参加権を中国勢が買いたがるかどうか不明だが、もし買うとしたら、経済面の世界的な意志決定権が中国に移転していることの象徴となる。 (中国主導になる世界の原子力産業)

 ドイツの動きは、世界の覇権動向から見ても興味深い。
 ドイツは冷戦終結とともに、それまで英国のライバル潰し戦略としての東西ドイツ恒久分割の「刑」を解かれて再統一し、同時にフランスなどと組み、欧州諸国を統合して超国家組織に昇格し、世界の覇権地域の一つになることを長期的に目指したEU統合への動きを開始した。 (Europe's Top Bureaucrats Intensify Calls for New United States of Europe)

 EUは通貨統合によって、ドルに対抗できる国際通貨ユーロを作り出したが、EUが統合を経済から行政・政治へと進めていこうとした矢先の2011年、EU内の脆弱な諸国だったギリシャや南欧を皮切りに米英投機筋が国債先物を売って下落させ混乱させるユーロ危機が起こり、米英マスコミは「ユーロはもう終わりだ」と書き立てた。 (ユーロ危機と欧州統合の表裏関係) (ユーロ危機からEU統合強化へ) (Goldman bets on eurozone recovery)

 しかし結局、ギリシャや南欧諸国はユーロ圏から離脱せず、EUの統合政策は何とか守られた。
 そして、米連銀が資産悪化によってドルと米国債の延命策であるQEを縮小せざるを得なくなった昨年末から新年にかけて、攻撃されて下落していたギリシャや南欧諸国の国債の価値が再び上昇に転じた。
 米英マスコミは「ユーロ危機は終わっていない」と揶揄するが、長期的に見てEUはユーロ危機を脱して政治経済統合への道を再び歩んでいきそうだ。 (Debt-struck eurozone makes dramatic turnaround) (Portugal enjoys strong demand in debt sale)

 こうした経済地政学的な転換が起きている中で、EUの中心であるドイツは、連銀のドル延命策の道具である国際金相場の不正操作を批判し、捜査を主導している。
 EU当局は、投機筋が資産隠しの場として使っているタックスヘイブンを取り締まり、投機筋の動きを監視する目的で国際金融取引に課税する計画を進めたり、投機の道具であるデリバティブを規制している。
 これらは、金利、為替、金銀などの相場の不正操作の摘発と並び、米英が経済覇権を維持するための金融兵器を無力化する「武装解除」の戦略だ。 (タックスヘイブンを使った世界支配とその終焉)

 ドイツに率いられるEUは、これらの策により、米英の単独覇権構造の解体を促進し、その後に来るであろう多極型の世界体制においてEUを「極」の一つとして台頭させようとしている。
 金相場の不正操作を潰そうとするドイツと、金地金を大量に買い込んで現物を引き取り、米英の金倉庫を空っぽにして連銀の不正操作を無効化しようとする中国は、米英の金融覇権を崩して世界を多極化する策における同志といえる。 (Central Banks Favour Gold As Diversification - LBMA)

 欧州は、中国と並ぶ多極化時代の大国であるロシアとの間が、まだぎくしゃくしている。
 EUがウクライナを取り込もうとしたところ、ロシアが邪魔して結局ウクライナにロシアとの関税同盟を組ませ、EUとの協調を拒否させたのが一例だ。
 こうした動きは、ロシアとEUとの「境界画定」のいざこざであり、今後もしばらくは続くが、いずれ境界が画定するだろう。 (Bailout moves Ukraine closer to Moscow)

 日本はかつて独伊と組み、英国を潰して覇権を乗っ取ろうとした。
 今、ドイツだけでなくイタリアもEU統合に積極的で、米国が敵視するイランとの関係強化に率先して動いているのもイタリアだ。
 「日独伊」のうち独伊は、50年あまりの対米従属を脱し、中国などと組んで多極型世界を構築しようとしている
 米国の覇権に依存してきた他の諸国は、英国もイスラエルもサウジアラビアも、米国の覇権に見切りをつけ、多極化の傾向に乗り始めている。
 いまだに世界の流れも見ず、米国覇権がこの先長くないのに対米従属だけに固執している馬鹿者は日本だけだ。 (◆米国を見限ったサウジアラビア) (世界経済の構造転換)

 昨日、沖縄の名護市長選挙で、辺野古米軍基地建設に反対する稲嶺進氏が再選された。
 この動きは、日本の馬鹿な対米従属に歯止めをかけるかもしれない。
 辺野古の基地建設が困難になり、再び米国側から「辺野古は無理なので、海兵隊はぜんぶ日本国外に移していかざるを得ない」という姿勢が出てきそうだ。 (日本が忘れた普天間問題に取り組む米議会)

 09年の鳩山政権の就任以来、日本の対米従属の象徴である在日米軍が続くかどうかは、責任を負うべき本土の人々の肩にでなく、もともと日本(やまと)と距離をおいていた沖縄の人々の肩にかかってしまっている
 沖縄の人々は、名護市の稲嶺再選によって、日本にとって有害な対米従属策を継続しにくくしてくれた。

 愛国的な本土の人々は、名護市民に感謝すべきだ。薩摩藩や明治政府によって無理矢理に日本の一部にされた沖縄の人々の方が、口だけ愛国心を叫びたがる本土の人々よりも、日本の将来に貢献する愛国的な行為をしている点が皮肉だ。 (日本の官僚支配と沖縄米軍) (日本の権力構造と在日米軍)
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