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もうすぐ北風が強くなる

小沢氏10/2定例会見:現状と将来を考える人なら脱原発

小沢

2013年10月 2日 生活の党代表 小沢一郎 衆議院議員
定例記者会見
http://www.youtube.com/watch?v=1wCuC-oLW3Y 文字起こし 「銅のはしご」氏から

代表 小沢一郎 衆議院議員 会見 
 特別はありませんけれども,暫らく,常会以来,久しぶりの会見だと思いますけれども,もうすぐ臨時会も召集されるようですので,また色んなテーマがありますので,その中でさっき常任幹事会でメンバーの皆さんも我々の主張をきちっと打ち出して行こうということでやっておりました。
 我が党が小さい所帯で,皆さんの報道の材料には,なかなか,ならないかも知れませんけれども,精一杯やって行きたいと思いますんで,よろしくお願いします。

代表 小沢一郎 衆議院議員 質疑応答

司会 幹事長代理玉城デニー 衆議院議員
 では,質問に移ります。沢山(の記者の方にマイクを)回したいと思いますので,なるべくひとり一問ずつでお願いします。

TBSテレビ ; 先日,民放の番組で3年後の総選挙を集大成にしたいと仰っていましたが,そのお心,お気持ちをもう一度お聞かせ下さい。

代表 小沢一郎 衆議院議員
 俗に予想されているのは,3年後の衆参ダブル選挙ということだろうと思います。任期で言えばその後まだ半年はあるんですけれども,多分そうなるだろう,と。
 そしてこれは,今日(こんにち)の政治状況のまま3年後を迎えますと...
 政治状況というのは,各派のあるいは各党の,そういった意味での政治状況ですよ。ですと,また自民党政権が否応なしに継続するということに,なりかねないことで,それは,日本の,日本国民の将来にとって,非常によろしくない結果をもたらすことになるだろうと,そう思ってますので,

 何としてももう一度,3年後の総選挙で政権交代を実現して,そして,政治制度と言うと議会制民主主義を何とか定着させるための,4年前を言いますと二度目の試みになりますけれども,そうしたいと。
 また,そうしないと日本の前途は非常に悲観的なものとして予想せざるを得ないものになるという思いが非常に強いですので,3年後のダブル選挙・総選挙ということであれば,多分,日本の今後の政治・日本の国の在り方にとって,最後のチャンスになるのではないかというふうに考えているということであります。

 それから,わたくし自身も歳を経てきておりますので,そういう意味でも次の世代に松明を譲りわたしたいという気持ちもありますので,
 何とか年来の目標であった議会制民主主義を緒に着けて,日本に民主主義が定着できるよう,ほんとうの日本の社会の民主化を実現させる,その第一歩を,今度こそきちんと築いて次の人たちに譲りわたしたい
 そう思っているということです。


東京新聞 ; 最近,小泉元総理が脱原発について政治が決断すれば実現すると発言している。生活の党のマニフェスト・政策とも近いと思うが,どう感じられるか。

代表 小沢一郎 衆議院議員
 小泉氏とは別に話し合うわけでもないので,どういう考え・心境の変化か,私はまったく分かりませんけれども,
 多分,彼も総理大臣を経験して,大きなあるいは高い立場から,冷静に考えた場合に,やはり,この福島の原発事故を契機にして原子力(発電)はやめることにしたほうがいいという思いに至ったんだと思います。
 冷静に日本の現状と将来を考える人であれば大抵,行き着く結論だろうと思います。

 私共ずうっと機会ある度に言っておりますが,特に事故の対応が,まったく放射能の封じ込めが,できていない
 (政府・与党は)一生懸命いい加減な話しをして事実を隠しておりますけれども,だんだん,だんだん,隠しきれなくなってくるのではないかと。
 その時(事態が明らかになる時)は,かなり福島県そして日本にとって悲劇だと思いますけれども,そんなことを現実の政治の場を離れて冷静に見た場合に,そういう思いに至ったのではないかと,そう思います。


読売新聞 ; 国会改革について伺います。自民党公明党あるいは日本維新の会から,総理大臣の国会出席の日数を減らしたりするべきという議論が出ているが,生活の党・小沢代表としての見解を。

代表 小沢一郎 衆議院議員
 総理大臣であれ,他の国務大臣であれ,政府の職務がありますからね。
 それと,国民の代表たる国会での議論と,どういうふうに兼ね合いを保つかという話しですね。
 だから,与党も野党も(現状の態度には問題がある)ね。
 野党も何でもかんでも総理を引っぱり出さなきゃいかんという根性も良くないし。与党はもう,できるだけ審議はやらないで済まそうという,そういう根性も良くないし。

 ですから,そこは,小泉氏が現場を離れてみて,公平に高みから眺めてみると,やはり脱原発だという心境に至ったことを考えてみても,ちゃんと冷静に,公平に考えれば,自ずと結論は出ることであって,これは制度の話しじゃないですから。
 運営の話しですから。ただそれをもう少し,合理的な,そしてお互いにそれぞれの職責に忠実に考えていけば,必然的に出てくる話しじゃないかと思います。

<NHK?不明> ; 臨時国会に臨む会派について。先日,社民党の幹事長が記者会見で,生活の党と無所属の方と一緒に会派を組んで国会の活動をしたいと呼びかけていると話したが,臨時国会が15日あたりと迫ってきているが,この呼びかけにどのように答えられるか。

代表 小沢一郎 衆議院議員
 そのことについては、色んなことを言う人もいるようですけれども,私はまだ,正式に聞いておりません。
 多分,国対レヴェルで,お互いに発言権を,きちんと発言の場を確保していくためには,会派としての規模を大きくした方がいいんじゃないかというような思いで話ししているのではないかと思いますけれども。正式にどうしようかとか何とかということは,私は,聞いておりません。

朝日新聞 ; 少し前のことだが,安倍首相が五輪の招致演説の中で汚染水の問題について「コントロールされている」と述べ,その後も「ブロックされている」と述べている。東電側からは「現状ではコントロールできていない」と発言もあった。今後,安倍政権の行方にも影響してくる問題だと思うが,一連の首相発言についてどのように捉えるか。

代表 小沢一郎 衆議院議員
 現実に事故対応の作業をしている東電が「コントロールされていない」と言い,総理は「(コントロール)されている」と言う。
 この事実を見ただけで,原発事故の処理は,まったく不充分,放射能の封じ込めができていないということを象徴的に現したものじゃないかと思っております。

 この問題は,日本では,政府そしてまたメディアの諸君の報道にも影響あると思いますけれども,何となく(原発事故が)治まってるような,風化していくような方向にありますけれども,
 いずれ非常に国民にとって,そして日本にとって,大きなマイナスと言うか痛手と言うか損害と言うか,とにかくさらに大きな問題になって行く。そんなに遠い先の話しではないんじゃないか,と。

 次々次々,今また(汚染 )水が漏れたの,どうしたのこうしたのって出てきてるわけですから。
 これは直接的には福島県ですけれども福島県だけじゃなくて,地下水は当然,海に自然現象として流れているわけですから,沿岸の漁業もできないという事態になりかねない。
 これはまた太平洋に広く拡がって行くということになれば,国際問題にもなってしまいます。

 今,政府や日本の多くの人たちが考えているような,そんな簡単なものではない。私は,そう思ってます。
 だから,一内閣が駄目になるかならないかなんという程度の話しではない
 もちろん政治の責任が一番大きいことは間違いないけれども,被害を被るのは日本国民ですから。そこんとこを充分考えないといけないし,(メディアの)皆さんにもお願いしたいと思います。


産経新聞 ; 以前,消費税8%の判断を総理がした後に野党再編の機運が高まってくるだろうと仰ったが,今後消費税10%に上げる時点,3年後のダブル選挙直前,タイミングはあろうと思うが,野党再編のスケジュール感について。

代表 小沢一郎 衆議院議員 
 それは,分かりませんけれどね,将来のことだから。
 将来というか先のことですからね。現実に消費税上げるって政府が決めることは,最初っから分かりきってたことですし。
 ただ,国会が召集されてね,そん中でまた,どのような論議になっていくか。あるいは,その論議に関連しながら,それぞれの国会議員がどういうふうに考えていくか,という問題が一つ
 それから,国民自身が,消費税(8%)が実施されることに決まったということを,どう受け止めるかという問題。

 それから,今言った,原発の問題
 それから,TPPが,アメリカが今年中にやっつけちゃいたいんでしょ。その結果がどう出るか。 ということが臨時会と並行して出てくるでしょう
 ですから,そういう意味で色んな議論が高まる。国民の間でも高まっていく。
 国民が,現実に肌身で今言ったような問題を感じた時に,政治も動くんじゃないですか。 
毎日新聞 ; 野党再編について。みんなの党の渡辺代表は政党ブロック構想などを掲げている一方,新党結成を目指す動きもあると思うが,小沢代表はそのような動きについてどう考え,動かれるか。

代表 小沢一郎 衆議院議員
 ブロックっというのは,どういうことなの? 俺,よく分かんないんだけど。

毎日新聞 ; 連立内閣みたいな構想です。

代表 小沢一郎 衆議院議員
 「オリーヴの木」的な話しなこと? ああ,そうなの。そういう意味なの。
 あのう,なんでもいいですけどね。
 要は,国民が自民党に代わる受け皿のグループができたなという意識を・認識を持つようなものでなければ,意味がない
 ですから私はずっと以前から色んな所で言うんですけれども,それぞれがね,目先の利害に拘泥していたんではね,とても国民の期待に応えられるようなグループができないと思います。

 自分たちの目先の利害は捨てて,日本の将来のために,そして国民のために,こうあるべきだというところに,できるだけ皆なが近付けるような努力をすれば,自然と国民の声を背景にしながら,できると思います
 その手法とか経過とかは,それは僕は何も気にしません。
 いいかな? はい,有り難う。
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自由シリア軍とアサド政府が対話を開始

FSA.jpg
 自由シリア軍(FSA)の兵士

 プーチンの攻勢によって米国のシリア攻撃は不可能となった。
 烏合の反政府軍は敏感なもので、欧米とサウジの支援がなくなるのは時間の問題と判断し、直ちに対立分解を開始している。
 国外で募集されたテロリストではない、シリア政府軍からの離脱兵を中心とする唯一まともな(?)反政府軍である「自由シリア軍」が政府にの和平交渉を申し入れた。

 出処は中東報道に定評のあるR・フィスクである。
 ーーーーーーーーーーーーーー
   シリア:自由シリア軍とアサド政府が対話を開始  10/2   ROCKWAY EXPRESS

 シリア政府軍を離脱した兵士らで構成されている自由シリア軍が、自分達の反政府革命運動が外国人でイスラム主義の過激派グループによって乗っ取られたことに幻滅し、今、政府との和解の道を探っている。

 これで実際にFSAと政府軍とが和解し統合し、FSAがシリア政府軍の別働隊のような形で共闘して、イスラム主義過激派グループとの戦闘を始めたら、欧米や湾岸アラブ諸国は、あるいはトルコやイスラエルはどうするつもりなのであろうか? 

 イスラム主義過激派がシリアを乗っ取れば、シリア内のスンニー派以外の、キリスト教徒、アラウィ派、ドゥルーズ教徒、クルド人etcは抹殺されるか、殺される前に難民となってシリア国外に逃れるしかなくなるであろう。また残されたスンニー派教徒であっても、イスラム主義の頑迷固陋な生活を余儀なくされ、特に女性たちは今までのシリアで味わえたような自由は一切剥奪され、厳格な生活様式を押し付けられることで、苦悩が深まるであろう。

 シリアの「反政府勢力」を支援してきたアメリカやフランス、イギリスなどは、それでもアルカイダ系のグループを「反政府勢力」として支援し続けるのか? しかも彼等はシリア外相に言わせれば、83カ国からシリアに密入国した、殆どが外国人の傭兵達なのだ。だからそれは自分達で「テロリスト・グループ」として断罪したグループを支援する愚行となるが、どうするのか?その非論理性、非合理性、非整合性をどう説明するつもりなのか?

 このように、もともと陰謀で始まったこのシリア紛争で、早い時期からアルカイダ系過激派が反政府勢力に加わって、シリア政府軍と戦っていることは分かっていたのだから、今更欧米も、湾岸アラブ諸国も、トルコも引くに引けないはずだ。こうして、自分達の非論理性の罠に自らががんじがらめにとらわれて自滅していくのである。愚かで哀れな者たちがみにくい姿で、右往左往するのが見えるようである。

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●シリア:自由シリア軍とアサド政府が対話を開始  9/30 R・フィスク  英インデペンデント紙
http://www.independent.co.uk/voices/comment/a-syrian-solution-to-civil-conflict-the-free-syrian-army-is-holding-talks-with-assads-senior-staff-8847615.html


 6週間前、ダマスカスに二人の代表団員が秘密裏に到着した:アレッポからきた市民で自由シリア軍(FSA)を代表しているものだった。
 自由シリア軍は大まかに紛争の最初の年にアサド政府軍から逃亡した戦闘員で構成されている、反政府グループである。
 彼等は安全が保証されている中やってきたもので、アサド大統領のスタッフの一人の有力高官と面会した。彼等は驚くべき計画を持ってやってきた。戦争に対する「シリア的な解決方があると考える」FSAの将校とシリア政府との話し合いである。

 この代表団は四点を示した:

●シリア内部の対話
●公私共の適切な時期
●市民、宗派、少数派の軋轢を非難し終わらせること
●法が支配する民主的シリアのために働くこと

 そこにはこの段階では、アサド大統領の辞任への要求は無かった

 この回答はすばやくなされた。

●「シリア内部での対話」はまさに必要である
●条件無しでの対話
●FSAの会談参加者に対する安全の保証

 そして現在は、更に注目すべき動きが進んでいるようだ:
 アレッポの7つの反政府勢力側が支配する地域、その多くはFSAが支配しているのだが、一般市民の雇用者は自分達の仕事場に戻り仕事をする事ができるようになる、そして政府機関と学校は再開すること、である。過去2年間で戦闘員であった学生たちは武装を解き、学生に戻ることになる。 

 FSAのメンバーの中には、「シリア救済国民連合」と呼ばれるものを組織した者たちがいる。
 政府の支配の及ばない地域にある反政府グループのメンバー達であるが、政府軍を非難し、またこの連合に属するメンバーらによれば、宗派的なコメントを語り、シーア派とイランを非難して会合を妨害してきた者たちだ。
 先週、FSAからアルカイダ系のアル・ヌスラ戦線に鞍替えした者たちが出た。これは事態をより一層複雑にした。もしFSAが政府と会談を目指しているのなら、両者の間での合意に参加する者たちはどれくらい残っているのだろうか?

 既に数ヶ月になるが、親政権の将校たちは離反した軍人たちをどう呼び戻せるか、探っていた。
 またアル・ヌスラ戦線の成長とその他のイスラム主義グループはFSAの何千人ものメンバー達を幻滅させてきたことは確かなことである。
 このメンバー達は自分達のシリア政府に対する革命運動がこういったイスラム主義グループによって奪われてしまったと感じているのだ。
 そしてホムス地域では、FSAと政府軍との戦闘は事実上停止状態になっているというのは本当だ。政府が掌握している村落や町では、FSAのメンバーらが何の問題もなく存在している。 

 アサド側に有利になることははっきりしている。
 もしもFSAメンバー達が政府軍に戻ることを納得すれば、反政府側が支配している地域は政府が支配する地域に変わることになる。
 一度は離脱した兵士らが戻った政府軍はアル・ヌスラとそのアルカイダ系グループに対し、国民連合軍として立ち向かうことになるだろう。

 イスラム主義の戦士達は、この戦争に関わる全ての者たちにとって深い憂慮の源泉となっている。
 それは、反政府勢力側に武器を供給すべきか、ためらい続けているアメリカ人も同じである。例えばアメリカがジョン・マケインのアドバイスに従ったとしたら、FSAの中の三つの部隊がイスラム主義グループ側に寝返ったのだから、FSAに渡った武器のいくつかは既にアル・ヌスラ側に渡ったかも知れないのだ。(※ 渡らないと考える者はいないだろう。)

 イスラム主義の戦士達はシリアのキリスト教徒にとってはその存在そのものが脅かされる深刻な脅威となっている。
 シリア全土からカトリックの司教や東方正教会の総主教などが27日、レバノンのベイルートで、中東のキリスト教徒のエクソダス(出エジプト=大量脱出)を嘆く集会を持った;レバノンのカトリック・マロン派の枢機卿であるベチャラ・ライは、キリスト教徒にとっては「アラブの春」は冬に変わり、鉄と炎に変わったと語った。

 高位聖職者らはとりわけ、今はアル・ヌスラ・グループが支配しているラッカの教会の大規模な破壊を目の当たりにして、またマアルラに対するアル・ヌスラの攻撃を目にして狼狽した。
 私自身、先週、ダマスカス北方のシリアのキリスト教徒のこの町に対するひどい攻撃の様子を目撃した。キリスト教徒の家では十字架刑で蹂躙されたが、アル・ヌスラの侵略者らは、家庭を破滅する中で邪悪な喜びを感じているようであった。
 ある地下室では冷蔵庫の食料を空にしてそこに靴を詰め込んであった。

 今こそ心を集中するべきだ。

■おかしなことが国連レポートに

 さて、世界はアサド政権は8月21日にサリンガス攻撃を行ったと確信したのだが、今こそ、国連化学兵器調査団のシリアからのレポート全体を読む時である。
 ダマスカスのゴウタ地区の無垢な人々の苦しみと死の詳細は恐ろしいものである。同じ建物の中に住んでいた40人の大家族で、生き残ったのはたった二人の兄弟であった。しかし一つか二つの段落は再読する必要がある。

 「反政府勢力の当地の傑出しているとされる指導者は・・・国連使節団の受け入れをするよう要請され指名された」とある。
 とすれば、国連の調査団は安全を確保したいと願ったであろうが、実際は彼等は、反政府グループの中にいた事になるのだ。生き残った者たちに対する質問リストもまた、「反政府側の者たちに知らされていた」のだ

 更に不安なのは、22ページの短い段落である。
 サリンガスのミサイルが落下した場所で、調査団は、「この場所は国連調査団が到着する前に、他の人々によって訪問されてきている・・・・これらの場所で過ごしたこの期間、怪しげな弾薬を運ぶ人々がやってきていた、ということは証拠となるようなものは移動したり操作されたことを示している」ことを発見したのだ。

 操作された? おかしい、しかし、調査団のレポートの件でメディアがそこを引用したことがあるのかどうか、思い出せない。(※ メディアはこの部分を封殺している。)
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中東政治の大転換期か、BRICSの台頭

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 ペルセポリス

 軍産複合体とシオニズムの連携した力は、米ソ冷戦の崩壊後は絶え間なく中東世界を暴力と混乱に陥れてきた。
 西はモロッコ、セネガルから東はインドネシア、フィリピン南部に至るイスラム圏は、軍産複合体とモサドが暗躍する謀略の舞台と化してきた。

 第二次大戦後、軍産複合体を含む国際金融資本は総力を挙げてホロコーストの大宣伝を行い、シオニストをそそのかして不法不当なイスラエル国家を建設した。
 中東の混乱を複雑化している最大の元凶が、イスラエルというシオニズム国家の存在であることは言を待たない。

 最初に新興国BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、後から南アフリカ)の概念を作り提供したのは、国際金融資本の優等生ゴールドマン・サックスであった。
 目論見通りにBRICSはリーマン・ショックが世界大恐慌に発展するのを防ぐ緩衝材となり、また近年は定期首脳会議で結束を固め、世界経済の覇権的な力として認められてきている。

 今回のG20でBRICSは一致してインドネシアも巻き込む形でシリア攻撃反対の立場を鮮明にした。
 これはBRICSが主導し、他の新興国を巻き込む団結力の、つまり国際政治勢力としてのアピールにほかならない。

 これらのことから、憶測を廃してはっきり言えることは、
 国際金融寡頭勢力は軍産複合体とシオニストによる中東破壊から、経済成長へと方針転換をしていること。
 国際政治勢力としてのBRICSなど新興国の台頭を、少なくとも「望んでいる」ということだろう。

 プーチンはその関係を把握して、思い切った平和攻勢に踏み切ったと思える。 
 ーーーーーーーーーーーー
中東政治の大転換  9/30 田中 宇

 1989年の米ソ和解(冷戦終結。レーガン・ゴルバチョフ会談)や、1972年の米中和解(ニクソン訪中)など、これまで米国が国際政治の基本的な構図を大転換し「世界的な敵」だった勢力と和解する時はいずれも、転換に関する明確な理由や、戦略的意味づけが欠如したまま、人々がなかば放心状態で見守る中、米欧(日)にとって、先月まで仇敵(悪)だった勢力が、いつの間にか味方になっている

 ロシアも中国も、冷戦終結や米中国交正常化の後、米国にとって「同盟国」でないが、もはや敵ではなく、国際政治を動かすために必要不可欠な大国と認知されている。
 学校で習う「正史」だと、冷戦終結はソ連が経済崩壊とともに米国敵視をやめたから起きたとされているが、実のところ、冷戦の恒久化を画策していたのは米英の方であり、ソ連は50年代から冷戦を終わらせたがっていた。
 問われるべきは、米国がソ連敵視の冷戦を終わらせた理由の方だが、「正史」には、その問いすら書いていない

 70年代の米中国交正常化も、米国のベトナム敗戦で中ソが結束するのを防ぐためとされているが、中国は、米国と関係が悪いままだったとしても、すでに経済崩壊しつつあったソ連との関係改善を望まなかっただろう。
 米国の上層部の一部は第二次大戦後、米中関係の改善を画策していたが朝鮮戦争の勃発によって阻まれた過去があり、米中国交正常化は、ベトナム敗戦を機に、その画策を20年ぶりに再開したものと考えるのが自然だ。
 もちろんそんなことも「正史」には書いていない。 (世界多極化:ニクソン戦略の完成)

 私の戦後世界史の読み方は、米国の上層部に、英国から引き継いだ(もしくは英国のエージェントたる)戦略としての「ユーラシア包囲網による単独覇権戦略」の方向性と、第一次大戦前からの米国本来の戦略としての「多極化戦略」(各大陸、各地域ごとに覇権国があり、国連などで談合して世界を運営する)の方向性があり、これらの相克や葛藤により、米国が一見不可解な動きを繰り返すというものだ。 (歴史を繰り返させる人々)

 単独覇権型だと、世界の発展地域がユーラシア周縁部などに限定され(日本はそれで満足だが)、封じ込められた中国など途上諸国の経済がいつまでも成長せず、世界規模で経済成長を最大化・永続化したい米国の資本家層は、隠れ多極主義を重視したと考えられる。
 戦後、英国主導で単独覇権戦略の具現化として冷戦が起こり、米政界は圧倒的に冷戦派(軍産複合体など)に席巻されたため、多極化戦略は地下に潜ったようなかたちになった。
 そのため、多極化戦略である米中和解や米ソ和解は、謀略的な「隠れ多極化」の策として行われた。だから、これらの和解には正当な説明がないままになっていると私は考えている。 (多極化の本質を考える)

 世界では今、1989年の米ソ和解や72年の米中和解に匹敵する、地政学的な戦略の大転換が、米国とイランの和解によって起きている
 今回の米イラン和解は、米ソ和解や米中和解と同様、敵対から和解への大転換に関する「正史」的な説明がないまま、人々がなかば放心状態で見守る中、進行している。
 不自然なシリア空爆騒動を契機に、多極型世界体制の重鎮であるロシアの台頭が誘発され、さらに、米国の覇権を崩したがっているイランが、米国によって、国際社会の敵から味方へと転換されつつある。
 今起きている一連の動きは、オバマ政権による、隠れ多極主義の戦略であるという考えが成り立つ。 (多極的協調の時代へ)

 露中に比べてイランは小国だと思うかもしれないが、それは間違いだ。イランはイスラム世界のシーア派の雄で、中東の4大国(イラン、トルコ、サウジアラビア、エジプト)の一つであり、中央アジア、コーカサス南部、ペルシャ湾岸、イラク、アフガニスタン西部、シリア、レバノン、ガザなどに影響力を持っている。

 (※ イランという国家は人口で7,400万だが、古代から中世の大帝国である。ユーラシア内部とインド洋に大きな影響を持つ。ペルシャ商人はかつて甘粛省からバルカン、南はインドネシアまで商圏とした。イスラムは文化的にはペルシャを継承した。現在も各国に多くのペルシャ語協会があり、便宜を図っている。「・・・・・・スタン」という国家名自体がペルシャ語である。例えばブルガリアはトルコ語圏ペルシャ語圏からは別名ブルガリスタンとも呼ばれる。)

 イランが裏で画策していると思われるバーレーンのシーア派民衆の民主化運動が成就して、バーレーンのスンニ派王政が倒れると、すぐとなりのサウジアラビア東部(シーア派が多数派)が混乱に陥る。 (ユーラシアの逆転)

 ここ10年以上、米国の世界戦略は中東が中心であるだけに、すでに現状で、国際政治におけるイランの影響力は(対米従属中毒で自閉傾向が増している)日本より、かなり大きい。
 日本は従来の米国覇権体制の永続を祈願するだけなので何もしないが、イランは覇権体制を自国にとって有利な多極型に転換したいので活発に動く。
 日本よりイランの国際影響力が大きいのは当然だ。
 イランが制裁を解かれ、国際政界で自由に活動できるようになると、米国の単独覇権体制を崩し、覇権の多極化が加速する。 (イラン危機が多極化を加速する)

 これまでのところ、米イランの和解は、9月17日からニューヨークの国連本部で開かれた国連総会を舞台に起きている。
 国連総会に出席したイランのロハニ大統領やザリフ外相は、これまでイランを敵視してきた米欧などの諸国の首脳や高官と相次いで会った
 その多くが、1979年のイスラム革命以来のことだ。
 イランの核問題を協議する会議が初めて外相級で開かれ、10月15日の次回ジュネーブ会議で、さらに具体的なことを話すことになった。
 オバマはロハニと会わなかったが、帰国する直前のロハニに電話をかけ、外相級の話し合いで協調を深めていくことで合意した。
 米イラン首脳の電話会談は1979年以来だ。 (Rouhani, Obama speak on phone) (◆イランを再受容した国際社会)

 イラン核問題は、核の平和利用を続けるイランに「核兵器開発」の濡れ衣をかけ、NPT加盟のすべての国に許されるはずの核の平和利用をイランに許さず、イランを怒らせて交渉不能な事態を長期化する米イスラエル主導の策略だった
 今回、イランと米欧外相らとの会談の中で、米欧側はイランの核の平和利用権を認めており、すでに問題の一部が解決されている。 (歪曲続くイラン核問題)

 米国がイランと和解する気になった背景には、オバマ政権のシリア空爆策の失敗がある。
 オバマは、国連の現地調査が終わる前なのに、化学兵器を使ったのはシリア政府軍だと決めつけ、すぐにでもシリアを空爆すると決めた。
 この過剰に無謀な策は、当然ながら世界の反発に遭い、米国に追従しようとした英国政府は議会で戦略を画期的に否決され、米国の議会も大統領の戦争戦略を否決しようとする前代未聞の動きに出た。 (◆シリア空爆策の崩壊)

 行き詰まったオバマ政権はロシアに頼り、ロシア(露米)主導でシリアに化学兵器を廃棄させ、シリア空爆の必要性を消すことで、米国の威信を保つことにした。
 シリア政府は、化学兵器放棄の見返りに、国際社会に受け入れられることになり、内戦を終わらせる和平会議が開かれることになった。
 そして、シリア安定のために国際社会が協力を要請せねばならない国の一つとして、シリア政府が頼ってきたイランが注目され、米国や国際社会がイランと和解することになった。 (プーチンが米国とイランを和解させる?)

 このように書くとスムーズな展開に見えるが、米国の威信を保つためシリア空爆の必要性を消す策だけなら、米国がイランと和解するところまでやらねばならないのは不可解だ。
 そもそも、国連の調査が終わらないうちに、シリア政府が化学兵器使用の犯人だと決めつけて空爆する策は、最初から失敗が見えていた。
 もしオバマが、最初から失敗するつもりで過激な空爆策に取りかかり、案の定失敗するや、万策尽きたと言ってロシアに頼ったのであれば、シリア政府を許す流れに乗ってイランまで許し、イランを敵から味方に大転換させる策を、隠れた戦略として、意図的に展開したと考えられる。 (◆米英覇権を自滅させるシリア空爆騒動)

 マスコミのプロパガンダを信じて「国連は結局、シリア政府の化学兵器使用を示唆する報告書を出しましたよ。犯人はシリア政府なので、オバマの空爆策は正しかった」と言う人がいるかもしれない。
 しかし、国連の報告書を精査した分析者によると、化学兵器が使われたとされる2つの地域の一方で、攻撃を受けたとされる市民の毛髪などからは、サリンの痕跡が見つかっているものの、国連が採取した土壌に化学兵器(サリン)の痕跡がまったく見つからず、同地域を支配する反政府勢力が、政府軍の仕業に仕立てるため、他の地域の被害者を連れてきて国連にサンプル採取させた疑いがあるという。
 反政府勢力は今年3月などに化学兵器を使った過去があるうえ、内戦で反政府勢力の支配地域が動いており、反政府勢力が使った化学兵器の被害者を、反政府勢力自身が連れてきて国連に見せることが起こりうる。 (Questions Plague UN Report on Syria) (無実のシリアを空爆する)

 米国がシリア敵視をやめて、ロシア主導でアサド政権が許される方向に転換した直後、アサドと内戦をしていたシリア反政府派が仲間割れで急速に崩壊し始めた
 シリア反政府派は、上層部のシリア国民評議会(SNC)がトルコなどに亡命中の米国傀儡勢力である半面、シリア国内で戦っている勢力の大半は、米国をも敵視するアルカイダなどイスラム主義武装勢力だ。
 武装勢力の中の最有力な3派を含む13派は最近、米国とSNCを見限り、アルカイダの仲間になって別の統一戦線を組むと宣言した。 (Syrian Rebels Spurn Coalition, Call for Islamist Leadership)

 反政府諸派が自分らをアルカイダ系であると宣言したのは、米国のケリー国務長官が議会で「シリア反政府派は世俗系(非イスラム)勢力が大半なので、米国が支持するに値する」と証言した直後で、ケリーのウソがばれることになった。
 シリア反政府派の大半はイスラム主義系である。米政界では「反政府派の主力がアルカイダだとわかった以上、支持するのをやめるべきだ」との主張が広がっている。 (US Syria plans face setback as key rebels break from coalition)

 今後開催予定のシリア和平会議で、米政府は「世俗派」であるはずのシリア反政府派を支持し、アサド大統領を辞任させて選挙を行い、反政府派を勝たせる方向に持っていくつもりだった。
 しかし、反政府派がアルカイダであることが鮮明になるにつれ、米国は、シリア和平会議で支持する勢力がいなくなり、シリアの和平自体への関与が希薄になり、アサド政権を支持するロシアやイランにとって好都合な結果になりそうだ。 (Syria opposition group shaken by rebel rejection)

 シリア反政府派の主力がアルカイダなど反米のイスラム勢力であることは、以前から良く知られていた。
 アルカイダの生みの親であるCIAを擁する米政府が知らなかったはずがない
 米政界の好戦派(単独覇権主義者、軍産複合体、英イスラエルのエージェント)の好きなようにさせるふりをしてそれを過激に、過剰にやって失敗に導き、最後の段階で、好戦派の仇敵で隠れ多極主義者がこっそり支持するロシアや中国、イランなどの台頭を誘発する。
 それは、イラクやアフガニスタンへの侵攻の結果としても起きたことだ。 (シリア虐殺の嘘) (シリアに化学兵器の濡れ衣をかけて侵攻する?)

 イランのロハニ大統領は、国連総会の演説で、イランが核兵器開発をしていないことをあらためて宣言し、返す刀で、世界中のすべての国が核兵器を放棄すべきだと、世界的核廃絶を提唱した
 イランは、先代のアハマディネジャド大統領の時代から世界核廃絶を提唱し、広島長崎の教訓から世界核廃絶を提唱してきた日本に共闘を呼びかけたこともある(対米従属の日本政府は、米国の仇敵イランの接近をもちろん無視した)。
 世界核廃絶は、オバマがノーベル賞をもらったテーマでもある。
 オバマがやろうとして国内の好戦派に阻止され、日本が無視する世界核廃絶を、国際社会に再受容されたイランが、世界に呼びかけている。
 オバマとイランは、いつの間にか「同志」になっている。 (善悪が逆転するイラン核問題)

 ロハニは国連演説で、特にイスラエルに対して核廃絶を求めた。
 米欧日の新聞ではイランの核武装ばかりが問題にされてきたが、実のところ、中東で唯一の核兵器保有国はイスラエルである。
 ロハニがイスラエルに核廃絶を求めるのと同期して、奇妙なことに、米国のマスコミが、イスラエルに核廃絶をうながす論調を流し始めた。
 ニューヨークタイムスは9月19日、イスラエルに核廃棄をうながす社説を掲載した。
 しかも米政界のイスラエル系傀儡勢力に気兼ねしてか、米国内で配られる紙の新聞には載せず、世界に流布するネット版にのみ、この社説を掲載した。 (NYTimes Op-Ed Never Appeared in US Edition)

「イスラエル人の多くが、ロハニと同様、自国の核について明らかにすべきだと思っている」「世界中がイスラエルの核保有を知っているのに曖昧にしておくのは非現実的だ」「イランがイスラエル国家の存続を認めるなら、イスラエルは核兵器を放棄しても良いのでないか」といった主張も、米国のシンクタンクから出てきた。 (It's Not Just Rouhani. Many Israelis Want to Come Clean About Their Nukes, Too)

 ロハニが国連演説でイスラエルに核廃絶を求めたのは、米国のケリーがイランのザリフ外相と会談する数時間前だった。
 従来の米国なら、イスラエルに気兼ねして、ケリーとザリフの外相会談を取りやめただろうが、今回はそんなこともしなかった。
 むしろオバマは国連演説で、パレスチナ問題(イスラエルによる占領問題)とイラン核問題を並列にして語り、イスラエルとイランを同格の「問題」として扱った。 (Hours before Iran FM meets Kerry || Rohani calls on Israel to sign Nuclear NPT)

 イスラエルのハアレツ紙によると、オバマの国連演説が意味するところは、イランが核兵器開発を放棄したら、イスラエルは西岸のユダヤ人入植地を放棄してパレスチナ国家の創設を実現し、アラブやイランはイスラエルをユダヤ人国家として認め(イスラエルを潰してアラブ人の国を作る目標を棄て)、イスラエルとイスラム諸国が和解して中東の安定化を実現するという構想だという。 (Obama's package deal: Nuke-free Iran for Palestinian state)

 シリアが化学兵器を廃棄し、イランが国際社会に再受容されてイラン核問題が解決する(濡れ衣が解かれる)と、次に問題になるのが、イスラエルによる核兵器と化学兵器の保有と、西岸入植地の問題だろう。
 イスラエルが大量破壊兵器と西岸の違法入植地を放棄すれば、アラブやイランと和解して国家存続できる。
 だが逆に、従来のように、大量破壊兵器と違法入植地に固執すると、イスラム世界からの敵視が続き、多極化する世界の地域覇権国であるBRICSなどから敵視されるだけでなく、米国から見放され、最後はヒズボラやハマスから消耗戦を仕掛けられて滅亡しかねない。 (Senior Israeli minister criticizes Israeli boycott of Iranian leader's speech at UN) (イランとイスラエルを戦争させる)

 このような二者択一は、イスラエル政界を牛耳って入植地を拡大させてきたイスラエル右派を屈服させ、パレスチナ和平を進めて中東を安定化するために描かれた「書き割り」「舞台背景」とも言える。
 イスラエルのネタニヤフ政権は以前から、パレスチナ和平をしてイスラム世界と和解することで国家存続しようと考えてきた。
 だが国内や米国の政界を牛耳る好戦派(右派)が入植地の撤去を拒否し、むしろ入植地を拡大させたのでパレスチナ国家を創設できず、イスラエルを亡国の方に追い込んでいた。 (Good news and bad news for Israel in the new 'Obama Doctrine' for the Mideast)

 オバマのシリア騒動策により米国とイランと和解したことで、右派に入植地を撤退させる圧力が一気に強まり、イスラエルは国家存続の可能性が急に増している。
 米政府は9月25日、イスラエルとパレスチナが集中して交渉することになったと発表した。
 これまでの実務者協議に加え、新たにネタニヤフとアッバースが定期的にトップ会談することになった。
 これは実のところ、以前からネタニヤフが望んでいたことだ。
 イランの台頭はイスラエルの亡国だと報じられてきたが、実は逆だった。 (Kerry: Agreement to Intensify Israel-Palestinian Talks) (シリア空爆騒動とイスラエル)

 イスラエル右派の政治組織AIPACは、これまで米政界を牛耳ってきたが、シリア空爆騒動を機に牙を抜かれた

 空爆騒動の当初、AIPACは静観の構えだった。米国がシリア政府軍を空爆してアルカイダを応援することがイスラエルの国益に反するからだった。
 しかし米議会でシリア空爆への反発が強まり、オバマが窮した9月2日、ホワイトハウスがAIPACに米議会への加圧を要請し、翌日からAIPACの250人の要員が議員に面会し、シリア空爆を支持しろと求めた。
 しかし、有権者の強い反対を背にした議会の多くは動かず、逆に「やはりシリア空爆策の黒幕はイスラエルなのだ」という見方だけが米国の政界や言論界に広がり、AIPACは悪者にされて終わった。
 これまでイスラエル右派に苦労させられてきたオバマは、AIPACを引っかけて一矢報いたことになる。 (AIPAC makes big push on Syria military action) (ユダヤロビーの敗北)
 ーーーーーーーーーーーーー
 ※(北風) 冒頭に国際金融寡頭勢力とBRICSの関係を述べましたが、インドネシアもそうですが、イラン、パキスタン、トルコなど経済基盤は大国であり、軍産複合体とシオニスト国家の制裁、謀略が排除できれば経済成長するのは疑いのないところです。
 国際政治においても影響力は潜在的には強力であり、BRICSと同調協力の方向になることと思われます。
 その基本的となる条件は、これらの国が欧米と異なり、「帝国主義」でないためです。
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