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もうすぐ北風が強くなる

ガンダーセン:40年の幻想

 ガンダーセン

 40年の幻想を粉々に打ち砕いたフクシマ  7/27 翻訳「星の金貨プロジェクト」から

フェアウィンズのアーニー・ガンダーセン氏が、国際的な外交官として知られ、国連開発計画の元特別顧問であり、人類の生存のための宗教指導者と議会指導者のための国際フォーラムを創設してその事務総長に就任し、1992年にリオデジャネイロで開催された議会地球サミット会議では事務局長を務めた松村昭雄氏と対談を行いました。

ガンダーセン氏と松村氏は今なお続いている福島第一原発の危機的状況を検証し、一日も早く東京電力を事故収束・廃炉作業から除外すべきであるとの一致した結論に達しました。

そしてガンダーセン氏が自らが原子力産業界で過ごした40年間を振り返り、たった一日の出来事がそれまでの考えを全く逆転させてしまった、「楽しき40年と恐るべき1日」についての経験について語りました。
…………..

ガンダーセン : こんにちは、フェアウィンズ・エネルギー・エデュケイションを主宰するアーニー・ガンダーセンです。今日に至り、私は自分自身が原子力産業界で得てきた経験を、少しばかり皆さんと共有したいと考えるようになりました。
42年前に私はレンセラー工科大学で学年でトップの成績を収め、原子力工学の学士号を得ました。
そして翌年には原子力工学の修士号を獲得しました。
私は原子炉を実際に操作する資格も持っていました。

当時私は原子力発電が世界を救うことになると、本気で思っていました。
私は原子力技術の開発、そして原子力発電所の管理運営に心血を注ぎ、安全管理の特許を獲得するまでなったのです。
私は認められて上級副社長に就任し、原子力発電のすべてを知る立場に収まりました。

そして私は原子力発電の内部告発者になったのです。

私がそうしていた間に、まずスリーマイル島の事故が起き、続いてチェルノブイリで原子炉が爆発しました。
それでも私は原子力発電技術は安全だと信じていました。
いずれの事故も、原子力発電所を管理している側に問題があったと考えたのです。

ではなぜ私が内部告発を行うようになったのか、その時のことを振り返りましょう。
私は原子力発電の安全基準こそは白馬の騎士であると信じていました。
そして地平線の彼方からやってきて、当時悩み始めた私の心を救い出してくれるものと考えていたのです。
しかしそれは幻想に過ぎませんでした。
その事により、私はアメリカにおける原子力発電の管理・規制が不完全なものであることを理解したのです。
しかしまだ心の奥底では、原子力発電は安全な技術だと信じたい、そう考えていたと思います。

さて、その後の私の人生は、NGO、つまり非政府組織などのために報告書や論文を提出することに費やされるようになりました。
それでもまだ心の底では、誰もが一生懸命前向きな取り組みを続ければ、原子力発電はいつか安全な技術として確立する日がやってくると信じていました。

そして福島第一原発の事故が発生しました。

福島では安全を確保するためのあらゆる技術が、競うようにして崩壊して行ったのです。

海水を使った冷却装置は機能しませんでした。

ディーゼル発電機は役に立たなくなりました。

外部電源も使えなくなってしまいました。

そして原子炉の故障。

原子炉格納容器の爆発。

環境中に放射性物質を拡散させないための防御装置も、役には立ちませんでした。

全ての『安全技術』が崩壊してしまったのです。
その事が原子力技術者としての私の後半生を決定してしまったと思います。

今私は原子力発電は40年間夢を見続けた挙句、フクシマの一日によって現実に引き戻された、そう考えています。
原子力発電は私が人生の多くを捧げたものですが、あなたの間近でフクシマの事故が現実にならないよう、あなた自身ができることに取り組んでください。

フェアウィンズ・エネルギー・エデュケイションは、ここでご紹介するような映像による情報提供を2年以上に渡り続けてきました。
今日ではその取り組みに対し、世界中で一定以上の評価をいただくようになりました。

私たちは単にニュースとして、福島第一原発の事実を伝えるだけではありません。
そこでいったい何が起きているのか、その事実が指し示す真実とは何なのか、分析と解説を進めることにより、他のメディアからは得られない『真実』をお伝えしたいと考えています。

ところで7月はフェアウィンズを立ち上げた月であり、妻のマギーや私たちの周囲には一緒に働こうというスタッフが集うようになりました。
これからも私たちが有意義な活動を続けられるよう、ふたつほどお願いしたいことがあります。

ひとつ目は、ご意見をお寄せいただきたいのです。
ツイッターやフェイスブックにもフェアウィンズのアカウントがあります。
また英語のほか、フランス語、ドイツ語、そして日本語のサイトもあります。

もう一つは活動資金へのご協力をお願いしたいという事です。
私たちの活動は無償では継続することができません。

マギーと私はフェアウィンズの活動を無償で行っていますが、スタッフが居なければフェアウィンズの活動を継続することは不可能です。
そして若干の必要経費もあります。
私たちの活動にご賛同いただけるのであれば、ぜひ一度ご寄付についてもご検討いただけますよう、お願いしたいと思います。

それでは、松村昭雄氏と私との対談が、あなたのために役立つことを願っています。

松村 : アーニー、まず、このような非常に有意義な場にお招きいただいたことを感謝します。
今回私は初めてバーモントを訪問しましたが、まずはあなたと奥様のマギーさんが、福島が予断ならない状況にある事を、くりかえし啓発されてこられたことについて、お礼を申し上げたいと思います。
私のブログをご覧になっている皆さんも、フェアウィンズの取り組みを非常に高く評価されています。

ガンダーセン : ありがとうございます。
今回あなたをお招きしてお話が聞けるという事は、非常に意義がある事です。もちろん、妻のマギーもこの日を心待ちにしていました。
世界が真実を知りたいと思っている以上、私たちも最善を尽くしていくつもりです。

松村 : ところで私は、東京電力に果たしてこの巨大事故の収束能力があるかどうか?という多くの質問を読者から受け取りました。
私には判断のしようがありません。
しかし、経営陣も東京電力独力では事故処理はできないと考えている、そのような内輪話を耳にしたことがあります。
しかし私たちは素人であり、正しい判断ができるわけでもありません。
その上福島第一原発の事故については、様々な立場の科学者がまるで違う発言を繰り返しています。
そこで私は国連が核物理学者、原子力工学の科学者、地質学者などからなる独立した調査チームを編成し、改めて検証を行うよう要請する書簡を、国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長あて送りました。
日本の鳩山元首相にも同様の意見を述べました。

現在信じ得るのはヘレン・カルディコット博士の発言、そしてアーニー、あなたの見解だけだと考えています。
そこであなたに最初の質問です。
私の提案内容は、福島の現状についてあらゆる側面から検証し、全ての問題を明らかにするため、独立した国際的調査団を設立すべきであるというものですが、あなたはどうお考えになりますか?

ガンダーセン:それは素晴らしいアイディアだと思います。
わたしはこう考えます。
真に独立専門家によって構成される調査チームを編成の上、福島に派遣し、これ以上日本の人々を放射線被ばくさせないための論理的に正しい対策を策定し、急ぎ実行する必要がある。
国連には独立した機関としてIAEA、すなわち国際原子力機関がありますが、その憲章の第2項にははっきりと「原子力政策を推進する」と書かれています。
私に言わせれば、これでは独立した機関とは言えません。

独立した調査チームは、これから
1. 放射線とともに生きていかなければならなくなった
2. そしてこの放射線を取り除く取り組みをしなければならなくなった
日本の人々に信任される必要があります。

この状況を考えれば、原子力発電を推進しようとしているIAEAのような機関に調査を任せることは、馬鹿げている以上に危険でさえあります。

専門家による国際調査団が現地に入り、どうすれば事故収束・廃炉作業を前に進めることが出来るのかを日本の国民の皆さんに明らかにし、その上で東京電力以外の手によってその作業を行う、そのことが大切です。

もう一つ大切なことは、本格的な事故収束・廃炉作業が始まり、東京電力とは別の技術企業体がその作業を行う場合には、その企業はおそらくは国際的な連合企業になると思われますが、独立調査団は現地に留まり、作業の進展の監督をする必要があるという事です。
なぜなら一方では原子力発電所を建設しているような企業が、的確な事故収束・廃炉作業を行う事を日本の人々に信じさせることは難しいからです。
全ての行程を監督すること、それが専門家による独立した調査チームに課せられる使命なのです。

またこの調査チームは日本政府に対して、問題の解決に必要な費用を支出するよう圧力をかけられるようにすることも必要です。

現在日本政府はもうこれ以上、東京電力に国の予算を割きたくはないと考えていると思われます。
そうである以上、東京電力は本来必要な金額を下回る予算で、あらゆる問題に対処していこうとしている、そう考えられます。
そこで必要になるのが、国際調査団が新たに契約した企業に対し正しい処理、必要な処理を行うよう指導し、その上で福島第一原発の事故収束・廃炉作業に必要な本当の金額を日本の人々に公開することです。
そうして初めて、現在福島第一原発が直面している2つの大きな課題をクリア出来ると考えています。

ガンダーセン : このビデオの冒頭部分で、私たちは福島第一原発で今実際に起きている状況、その本当の状況を明らかにし、その解決のためのひとつの選択肢を提案しようとしています。

様々な新聞記事、あるいはネット上で公開されている専門家やジャーナリストのブログなどを見れば、福島第一原発には公開されている以上の数限りない問題が存在していることに気づかざるを得ません。
海に流出している放射性物質、ワイヤーをかじるネズミたち…
しかしこの2年有余、福島第一原発の問題に向かい合ってきたフェアウィンズとしては、さらに皆さんに伝えなければならない事実があるのです。

福島第一原発の事故収束・廃炉作業には、もっと別のやり方があるはずです。

将来の社会においては、原子力発電に代わるべき別の発電手段があるのです。

そこでこのビデオの後半部分においては、福島第一原発の真実の状況に加え、世界がどの方向に向かって進むべきかをお話しています。
どうか皆さん、このメッセージが一人でも多くの方に伝わるように、寄付、翻訳、そしてツイートなど皆さんができることをしてください。
そうやってフェアウィンズの取り組みをサポートしていただきたいのです。
フェアウィンズは、最悪の結果があなたの側そばで現実のものにならないようにするために、あなたにも手を貸していただきたいのです。

松村 : アーニー、ありがとうございます。
さて、次に政治指導者の問題について考えたいと思います。
昨年私は2度日本を訪問し、福島第一原発の問題は国家的危機であると表明しました。
そして福島の問題は、単に技術的課題に留まるものでもないし、民間企業に任せきりにしてよい問題でもないと主張しました。
この問題の処理を誤ればその災厄は日本国内に留まるものではなく、福島第一原発の危機は世界的にも重大な原子力災害なのです。
解決すべき問題の筆頭に挙げるべきものなのです。

ところでアーニー、あなたは事故発生以来原子炉4号機の危険性について警告を繰り返されてきました。
使用済み核燃料プール内の膨大な量の汚染水、そして使用済み核燃料の問題です。
そして最近では、3号機についても重大な懸念を表明されていますね。
原子炉3号機のどの点が問題なのか、4号機の問題と比較しながら詳しく説明していただいてよろしいですか?

ガンダーセン : ご説明しましょう。
福島第一原発は現在不安定なままですが、ただし、大きな地震に見舞われない限りはまだ大丈夫です。
『大きな』地震とは、地震が頻発する国で大きなものと感じる程の地震、つまりはマグニチュード7.0以上の地震の事です。

現在、福島第一原発には3つの大きな問題があります。

最初のひとつ、それは発電所内の数百基のタンクに貯蔵されている放射能汚染水です。
東京電力は福島第一原発の敷地内において、どこにどれだけの放射性物質が存在しているか正確なところを明らかにしていませんが、汚染水のタンク内には膨大な量の放射性物質があることは疑いありません。

福島第一原発の発電所の外に居た人々が、大量の被ばくをさせられてしまったことは隠しようの無い事実です。
それからしても、発電所内に莫大な量の放射性物質がある事は間違いないのです。

ここに制御放射と呼ばれる現象があり、さらにはタンク内の放射性物質の放射性崩壊により、高い値のエックス線が福島第一原発の外部にも放出されています。
それはつまりどういう事でしょうか?
何百とある汚染水タンクは、きわめて高い値の放射性物質を含んでおり、しかもこのタンクは耐震構造を持つものはひとつもありません。
もし大地震が起きれば、その結果は目に見えています。

そう、大地震が発生すれば、700以上あるタンクから高濃度の汚染水がほとばしり出て、発電所の地面を走り、太平洋になだれ込むことになるのです。

貯蔵されている汚染水の量は、これまで太平洋に流れ出した汚染水の量を上回っています。

そうです、1番目の問題とは、地震発生により貯蔵タンク内の汚染水が太平洋に流れ込む危険性があるという事なのです。

ガンダーセン : 第2はここ数年私が懸念し続けてきた問題です。
原子炉4号機の構造に関わる問題です。

現在4号機の使用済み核燃料プールには、最も多量の使用済み核燃料が存在します。
しかもまだ熱を持っているのです。

そのため、4号機使用済み核燃料プールの冷却機能が失われれば、大量の核燃料が火災を起こすことになり、莫大な国土を汚染してしまうことになります。

時間の進行とともに核燃料の温度は下がり続け、その分火災発生の危険性も減少していくことになります。
しかし4号機の核燃料はまだその段階には至っておらず、プールの水が失われてしまえば火災が発生する恐れは充分にあります。

そして現在計画されている使用済み核燃料プールからの核燃料の取り出し作業、その前提条件となっているのは、プール内の核燃料が無傷のままであるという事です。
もし核燃料を変形させてしまうほどの地震が発生すれば、当然使用済み核燃料プールが損傷し、全てはご破算になってしまいます。
水が失われ燃料の冷却が出来なくなり、そうなれば燃料はたちまちに発火点となる温度まで上昇し、火災を発生させてしまう事でしょう。

そして第3の問題、それが原子炉3号機に関するものです。
3号機に残っている核燃料は4号機ほど多くはありません。
その点はましだと言えるでしょう。

問題は3号機の場合、事故による損傷がひどいという点です。
仮にマグニチュード7.0以上の地震が発生した場合、4号機の原子炉建屋はもっても3号機の方は倒壊の恐れがあるのです。
3号機の核燃プール内にある核燃料の量が4号機よりも少なくても、構造上深刻な問題を抱えており、福島第一原発が抱える最大の機器のひとつとして私にとってもずっと気がかりでした。
3号機が爆発した(正確には『爆轟』。詳しくはガンダーセン氏による解説をお読みください http://kobajun.chips.jp/?p=5311 )際、巨大な衝撃波が生みだされ、原子炉と原子炉建屋が最大の損傷を受けました。

この問題は計り知れない程危険です。

日本はこの問題について、戦争と同じ対応をしなければなりません
いざ戦争が始まった場合、国は敵の状況を無視し、予算の制約によって一方的に作戦を変更したりするでしょうか?
福島第一原発の危機は戦争と同じぐらいの国家的危機である、私はそう認識しています。

東京電力は福島第一原発の事故収束・廃炉作業について限られた『予算』を計上し、その予算内ですべての処理について『最善を尽くそう』としています。

そして日本政府にとっては、もはや福島第一原発の事故収束・廃炉作業に使うべき充分な予算が無いという事実を認めることよりも、あらゆる責任を東京電力のみに負わせることの方がはるかに楽なことなのです。

世界の産業事故史上、最大となったこの福島第一原発の事故を解決するためには、必要なだけの資金を確保するための基金を設立する必要があります。

私はこの問題についてこれ以上日本政府や東京電力に期待することはできませんが、日本の皆さんには福島第一原発の事故によって、日本人が潜在的にどれ程巨額の借金を負わされてしまったのか、きちんと考えていただきたいと願っています。

日本人が福島第一原発の事故によって背負った借金は50兆円から75兆円の間だと、私は考えています。

松村 : 福島第一原発で現在起きしている環境問題、そして健康問題を解決するための最良の方法にはどんなものがあるでしょうか?

ガンダーセン : 福島第一原発の事故の根幹部分を形成するものとして、私は2つの問題があると考えています。

ひとつは地下水が破壊された3つの原子炉建屋に流れ込んでいる問題です。
ここで思い出していただきたいことがあるのですが、東北地方の太平洋岸は東日本大震災によって約90センチの地盤沈下を起こしました。

あなた自身がビルディングになったつもりで、ちょっと考えてみてください。
もしビルディングであるあなたが建っている地面が、突然90センチも沈み込んでしまったら建物の基礎の部分が壊れてしまいますね。
そしてもっと大切なことがあります。
建築物が90センチ沈み込むことにより、基礎部分にかかる水圧が高くなってしまうのです。
これが福島第一原発の原子炉建屋の地下部分に殺到している地下水の量が、一日に400トンにも達している理由のひとつなのです。

ガンダーセン : さらにもうひとつ問題があります。
原子炉格納容器には構造上、いくつかの穴が開けられています。
配線類、そして注排水をするパイプを通すための穴が開いているのです。
これらの穴の周囲をふさぐための絶縁体は、次の3つの問題の発生を想定していません

高い放射線にさらされること
高温状態に置かれること
絶えず塩水をかけられる事


福島第一原発ではこの3つの悪条件すべてが揃い、配線も配管もずたずたになっています。
本来なら格納容器内にあるべき放射性物質がこうした経路を伝い、他の建物まで汚染する状況が続いていると考えられるのです。

もう一つは手ではつかめない程の小ささに破砕された核燃料の存在です。
これら核燃料は破壊された原子炉建屋の各フロアに散乱しており、これらが流れ込んでくる地下水や冷却水の中に入り込み、膨大な量の汚染水を生み出す原因になっています。

ふたつ選択肢があるように思えます。
これ以上汚染水を増やさないように、溶け落ちた核燃料への注水を止めるという選択肢もあります。
あるいは放射線の漏出を止めるという方法もあります。

いずれも現実的な選択とは言えませんが、方法が無い訳ではありません。

私は福島第一原発の敷地をぐるりと取り囲む溝を掘り、そこにゼオライトと呼ばれる物質で満たすことを提案しました。
ゼオライトは火山岩の一種で、放射性物質を非常に効率よく吸着・固定する性質を持っています。

日本の科学者である中村興一博士は、問題となっている地下水面を下げるために、その溝の外側に井戸を建設することを提案されました 。

そこで地下水面を下げることが出来れば、この地下水は未だ汚染されてはいないので、海洋中に放出することが可能になります。
そして溝の中に敷き詰められたゼオライトが、これらの井戸の中に放射性物質が入り込むのを防ぐ働きをします。
こうすれば原子炉建屋の破壊された基礎部分に入り込む水量を、大幅に減少させることが可能になります。

では今度は、放射性物質が福島第一原発の敷地の外に漏れ出さないようにする方法について考えてみましょう。

つながれていた馬たちは解き放たれて、小屋の外にいます。つまり放射性物質は原子炉格納容器から漏れ出し、周辺の建物まで汚染してしまっている状態です。
しかしこれ以上もう漏れ出すことが無いよう、まず原子炉格納容器の漏出個所をふさいでしまう事がどうしても必要です。
漏出個所を特定し、その穴を塞がなければなりません。

しかし今やその対策も、原子炉建屋付近の放射線量が驚くほど高い値になってしまったために、非常に難しいものになってしまいました。
誰かにコーキング剤を持たせ、「これであちこち穴を塞いで来てくれ…」などとは間違っても言える状況ではありません。
漏出個所を特定し、その穴を塞ぐ作業を行ううちに、致死量の放射線被ばくをしてしまう可能性があるのです。

また一刻も早く原子炉内から核燃料を取り出す必要がありますが、それも放射線量が高すぎて着手が不可能な状況です。
だからこそ、一日当たり400トンずつ増え続けている莫大な量の汚染水タフ遺作として、現在採りうる最良の方法は、地下水面を下げ、これ以上建屋付近に地下水が入り込まないようにすることなのです。

フェアウィンズはこの技術を持つアメリカ国内の企業2社と詳細な打ち合わせを行った上で、この対策を福島第一原発において実施するよう日本側に働きかけました。
しかし日本側の回答は『ノー!』、どちらの社の提案も拒絶したのです。

私は拒絶の理由はアメリカ側の提案内容にあったのではない、そう確信しています。

事実を申し上げます。
ゼオライトを敷き詰めた溝を使う技術は、アメリカ国内のウェスト・バレー原子力発電所で実際に行われており、非常に、非常に高い効果が証明されているのです。
そしてアメリカにおいて効果の高さが証明されたこの技術は、日本政府、東京電力、その両方に拒絶されたのです。

どちらが『拒否』を強く主張したのか、そこまでは私も知りません。

松村 : アーニー、問題の根幹にかかわる部分についてのご説明、ありがとうございました。
福島第一原発には未解決の数多くの問題が山積している、私もそのように確信しています。
福島第一原発は人類がかつて経験した事の無い、非常な難問を私たちに突きつけています。
この問題の解決のため、私たちは徹底した検証を行い、世界の叡智を結集することを何としても実現させる必要があります。

世界中の知識と技術を結集する以外、解決の方法があるとは思えません。
どうか日本を、そして世界を救ってください。

アーニー・ガンダーセン、マギー・ガンダーセン、そしてカルディコット博士、みなさんに重ねてお礼を申し上げます。

マギー・ガンダーセン : みなさんこんにちは、マギー・ガンダーセンです。このビデオをご覧いただいたことに感謝申し上げます。
そして私たちが仕事を進める上で、ご助力いただいている点についてお礼を申し上げます。
フェアウィンズにはきわめて有能なチームがいて常に最大限の努力を惜しまず、世界中の原子力問題、核問題について最新の情報を皆さんにお届けしています。

私たちはこうした作業に、常に全力で取り組み、大手メディアなどからは決して得られない答えをご提供しています。
私たちの活動へのご理解とご協力をぜひお願いいたします。
ご寄付をお願いいたします。
これからも最先端の情報提供を続けるため、現金をお送りいただくか、ペイパルを利用しての寄付をお願いしたいのです。

ありがとうございました。
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 そして、この国の隠蔽体質は今も変わらず、ガンダーセン氏の真摯な姿勢も変わりません。
 下に、このブログ内のガンダーセン及びカルディコット氏関係記事のリンク一覧。

・ 第一原発、絶えず新たな危機、現場は限界に
・ 3号機は核燃料プールが臨界爆発
・ 
グンダーセン:最も危険な4号機、そして3号機
・ ガンダーセン:インタビュー(1)原発の状況
・ ガンダーセン:インタビュー(2)4号機の危険
・ ガンダーセン:インタビュー(3)被曝と汚染
・ ガンダーセン:インタビュー(4)汚染と除染
・ 3号機の使用済み核燃料プールは空っぽ
・ ガンダーセン:深刻な放射能汚染、黒い雨
・ 車のエアフィルターと呼吸による被曝
・ 10シーベルト超の致命的な放射線:ガンダーセン
・ ガンダーセン:日本に重要な警告
・ ガンダーセン:日本政府は重大さを認識せよ
・ ガンダーセン:原発の欠陥と過小コスト計算の欠陥
・ ガンダーセン:マーク1型原発の全て閉鎖を提言
・ ガンダーセン:フィルターや靴紐の汚染が示すこと
・ ガンダーセン2/20会見「事故の真相と展望」
・ 放射性廃棄物の焼却は原発事故の再現だ
・ 福島の子どもたちが危ない:Business Insider
・ 36%に甲状腺異常、見解と提言:カルディコット
・ ガンダーセン、カルディコット対談「福島の現実」(1)
・ ガンダーセン、カルディコット対談「福島の現実」(2)
・ ガンダーセン、カルディコット対談「福島の現実」(3)
・ ガンダーセン、カルディコット対談「福島の現実」(4)
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小出氏インタビュー:健康と安全、食品など

 小出1212

  小出裕章助教 第4回インタビュー  7/11 ホワイトフード
 京都大学原子炉実験所 小出裕章助教さんに
 こどもみらい測定所とホワイトフードのお客様から頂きました ご質問にお応えいただきます。

(1)吉田元所長の死について
震災当時福島原子力発電所の所長であった吉田さんが亡くなりました。死因は「食道がん」によるもので、震災後に浴びた放射線量総計は「70ミリシーベルト」と報道されました。東電によると、吉田元所長が食道がんで逝去されたことと、被ばくの関係については「あるとは言えない」、と発表されました。小出先生はこの東電の発表につき、どのように感じられましたか?

(小出先生の回答)
はい、厳密に科学的に言うならば、分からないとお答えするしかありません。
ガンというのは、皆さんご承知だと思いますが、被曝によっても起こりますし、被爆をしなくても様々な要因によってガンになるのです。

例えば私が京都大学原子炉実験所で働いておりますけども、私がガンになったところで、それが京都大学で放射能関連の仕事をしたためだと、実は証明できない。
私の家系はガンの家系でして、私の親父もおふくろもガンで、親父は既になくなりましたし、おふくろもガンです。親族1等もガンです。
多分私もガンで死ぬのですが、ガンが家系的な影響なのか、職場の影響なのかは決して証明できないのです。

吉田さんの被曝量も多いなと私も思いますし、公表された値ですね。70ミリシーベルとは多いと思いますし、実はもっと被爆していたかもしれないそういう疑いもあります。
吉田さんのガンが被爆によって引き起こされた疑いを私はかなりもっていますが、ただ本当にそうだと断定することができません

でも逆に言うなら、東京電力にしてもそれができないはずです。
東京電力は食道がんは5年経たないと出てこないと言っていますが、それは元々正しくありません。
そういうデータは広島・長崎の疫学調査に多くをよっているのですが、その疫学調査が始まったのが被爆後5年後からだったのであって、もっと早くからひょっとしたら出ていたかもしれないということなのです。
チェルノブイリの原子力発電所の時もそうでした。
原子力を推進してきた人たちは、被爆の影響は5年10年経たないと出てこないと言っていたわけですけども、チェルノブイリ事故の場合は事故直後から子供たちの甲状腺ガンの症状が現れてきてしまいました。

これまでの科学的な知見で証明できないとしても、それが事実がないということとは違いますので、東京電力が言っていること自体はまずは根拠がありません。

(2)内部被ばくが、妊娠のとき胎児にどれくらい影響を与えるのか、知りたいです。(女、30才、子ども無し、東京在住)

(小出先生の回答)
内部被曝というのは、とても嫌なんですよね。避ける事ができないというか、逃げることができないのですね。
外部被爆とは汚染地帯にいる限りもちろん避けることはできませんけども、汚染地帯から出るとさけることができるのですが、
内部被曝は放射性物質を体に取り込んでしまって起こる被爆ですので、どこ逃げても放射性物質と一緒に逃げるしかなくなって、逃げられないという意味で嫌な被爆です。

そして人間の体というのは、生物の体というものは複雑ですので、仮に1ベクレルという放射性物質を取り込んでも、どこにどれぐらい存在しているということも中々分からない。
個性によっても違うということですので、内部被爆の量を評価するというのはとても難しいことです。

ただし、もしそれが正確に評価できるとすると、外部被曝も内部被曝も同じだと私は思います。
そして一言でいうならば、1ミリシーベル被爆すると、ごく平均的に言って2500人に1人がやがてガンで死ぬ。
ゼロ歳の子供は4倍~5倍、たぶん600人に1人ぐらいが1ミリシーベルトの被爆でガンで死ぬことを運命づけられる。
内部被曝の場合も、もし正確に調べることができるとすると、今難しいと聞いて頂いた訳ですが、内部被曝によって1ミリシーベルトの被爆をしたとすると、大人であると何千人に一人がやがてガンで死ぬという危険をおうわけですし、
ゼロ歳児であれば600人に1人、
もし胎児であればそれよりも危険が大きいのではないかなと私は思っていますが、いずれにせよ数百人に1人が被爆によってガンを運命づけられるということだと思います。

(3)海産物の汚染状況をもっと知りたい。どんな頻度で検査しているの?(女、39才、子ども無し、神奈川県在住)

(小出先生の回答)
私もそれが心配なのですが、データが少ない、残念ながら少ないです。
海産物というのはとても扱いにくくて、たとえば陸上は事故の後に放射性物質が降ってきて汚染されているのですね。
福島県の東半分を中心にして東北地方、関東地方のかなり広大なところが汚染されていて、そこから取れる農作物、酪農物、畜産製品などが、濃度高く汚れている訳です。

ただ海というのは常に流れてしまっていて、海流であちこちに運ばれてしまっているわけです。
東日本大震災の瓦礫なども既に米国までに達しているわけで福島原子力発電所からは今も毎日流れているわけですが、それも海流にのって流れてしまっているわけです。

そして魚自身もある土地の農作物のように、そこでじっとしているわけではなくて、たいていのもの海泳いで移動しているわけで、どの魚がどれだけ汚れているということを突き止めることがまずは難しいことですし、漁業の生産物の場合は水揚げされた港が生産地になってします。
福島沖の魚をとったとしても北海道で水揚げすると北海道産になるわけです。そういったものをどうやってきっちりと測定できるかということを私は心配しております。

その上、陸上の場合は、セシウムだけに注力しているといいと私はずっと言い続けていて、皆さんはストロンチウムやプルトニウムという放射性物質はどうなんだとしきりに質問をしてくださるわけですが、陸上に関する限りそんなものは放っておけと私は言ってきた。
ひたすらセシウムに注意をしてくださいと言ってきたわけです。

海産物に関してはそれではダメです。
恐らくセシウムと同程度にストロンチウムで汚れているでしょうし、ストロンチウムはセシウムよりも動物的に毒性が高いので本当はストロンチウムに注意をしないといけない。
ただ、ストロンチウムの測定は大変面倒です。
1つの試料を測定するために、何日も1週間もかかってしまうというほど面倒な放射性物質ですので、中々データがでてこないという状態になっております。
皆さんに私から皆さんにこんなことをいうのは申し訳ないけど、残念ながらデータは不十分ですし、皆さんとしては中々注意のしようも難しいだろうと思います。

(4)除染した放射能の処理について、今後どうなっていくのでしょうか?(女、36才、東京都在住)

(小出先生の回答)
処理ということばをご質問の方が使われましたが、放射性物質というのは人間が煮ても焼いても消すことができない、基本的には処理ができないのです。
何ができるかという、人々の住んでいる場所からどこかに移動させているということなのですね。

除染というのは汚れを取り除いているのではなく、汚れをただただ移動させているということに過ぎません。
今日本の政府はそれぞれの県でどこか一箇所に汚染物を集める、それが処理であると言っているわけですが、集めることでなくなるわけではありませんし、それをこれからずっとお守りをしないといけないわけです。

今中間貯蔵ということばがありますが、中間である道理がないわけです。
今押し付けられてしまうと、それは永久に留まるということになると思いますし、それを永い年月にわたって、漏れでないようにおもりをすることが私達にできる唯一のことなのです。

私自身は汚染物を引き受けることはやってはいけないと思っています。
元々汚染した物は東京電力の福島原子力発電所の原子炉の中にあったものですので、所有者に返す。
元々東京電力の列記とした所有物ですので、集めたモノは東京電力に返すというのが正しいと思います。

それらの放射性物質は元々入っていた福島第一原子力発電所に返すことが良いと思いますが、今はそれができません。
なぜなら福島第一原子力発電所では膨大な放射性物質を前に作業員が毎日被爆をしながら苦闘しているわけで、それをさらに放射性物質を返すということはできないと思います。

私としては、福島第一原子力発電所の南10kmのところに福島第二原子力発電所という広大な敷地をもった発電所があります。
東京電力はその原子力発電所をまた再稼働させるということを言っているわけですが、とんでもないことだと私は思います。
これだけ福島周辺の人に苦難をしいておきながら自分の発電所だけは無傷で残すことなど許すことはできませんし、私は福島第二原子力発電所を放射能のゴミ捨て場にするということが良いと思います。
かなりの部分はそこで抑えこむことができると思いますし、
もし福島第二原子力発電所で足りないというのであれば、東京電力はもう一箇所柏崎刈羽原子力発電所という膨大な敷地を持っておりますので、放射性物質のゴミ捨て場にする。
処理はできませんが集中的に管理をするというのが良いと思います。

(5)全国都道府県において、放射能汚染についての、それぞれの対応について知りたいです。(女、26才、子ども無し、静岡在住)

(小出先生の回答)
細かいことを言えば、それぞれの自治体で緻密に調べているところもありますし、もう調べなくてもいいと言っている次自体もあるわけです。

でも基本的にいうと放射能問題はともてやっかいな問題なので、それぞれの自治体は国がこう言っているから、もうイイと言っているというのが基本的な姿勢なのです。
例えば、食べ物は1kgあたり100ベクレルという基準を国が決めているわけです。
私はそんなものは当然安心ではないし、安全でもないし大丈夫でもないと言い続けておりますし、もっときっちり調べなければならないと言っています。

元々事故が起こる前の日本のお米は0.1ベクレル/kgしか汚れていなかったわけですから、1kgあがり100ベクレルの汚染は事故前の1000倍なので、
そんなものが安心だとは当然言えないし、せめて子供たちに汚染が少ないものを回したいとおもいますし、きっちと測定し、学校給食であれば汚染物質が少ないものをまわさないといけないということをやらないといけないと主張し続けておりますが、中々それに応えてくれる自治体はありません
国が1kgあたり100ベクレルという基準をきめたから、それでいいんだといいうのが殆どの自治体だと思います。

(ホワイトフード)「ありがとうございます。今回のご質問は以上になります。インタビューにお答えいただきましてありがとうございました。今後とも宜しくお願い致します。」
(小出さん)
こちらこそよろしく。
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