fc2ブログ

もうすぐ北風が強くなる

通貨戦争(64)キプロスに見る、金融緩和という火薬庫

 キプロス

 キプロスの銀行はギリシャ国債を抱えていたため危機の波及は予想されていたが、予想外だったのはユーロ側が支援の条件に預金課税(事実上の預金カット)を持ちだしたことだった。
 キプロスはロシア資産家の税金逃れ資金が多いので、ロシアに支援を持ちかけたが、もちろんロシアは断った。どこの世界に、自国から税金逃れの移転資産を保護する道理はない。

 重要な点は二つ。
 一つは銀行預金を凍結して課税(預金カット)するというモデルを作ったこと。
 即座の凍結でパニックを最小限にし、その間に預金カットし、国庫に入れる。
 おそらくは金融庁や日銀などはそうしたシュミレーションも用意しているだろうが、実践してしまったので今後はこの方法が実地体験済みとして重宝されるだろう。

 もう一つは、キプロスは極めて経済規模の小さな国であるが、銀行がユーロ建てのギリシャ国債に依存していたことである。
 このブログでも以前から主張していることだが、2%の物価上昇は2%を超える期待金利が誘導される。
 国債金利に跳ね返らないと考える根拠はなにも無い。国債金利も上昇し、国債価格が下落すると考えるのが自然の法則だ。まして現実は世界通貨戦争の只中である。
 もちろん銀行も保険も莫大な損失となる。

 つまり、放置すると政府の財政破綻と銀行、保険などの破綻が同時進行する。
 放置せずに金融緩和(日銀の国債引き受けによる過剰流動性供給)を抑制することは極めて難しい。信用恐慌、銀行倒産を引き起こすからである。

 また、日銀がほとんどの国債を買い上げるのは国際的な日本国債の信用不安を引き起こし、世界的な「円売り」パニックにつながる可能性が大である。これも極めて難しい。

 現実の内容は「家計、企業、政府の共倒れ破綻」に具体的なイメージがあります。ぜひ、御覧ください。

 キプロスの悲劇は、日本の危険な現実を実地で見せてくれている。
 ーーーーーーーーーー
   キプロスは他人事ではない キーワードは国債、銀行は火薬庫  3/28 山田厚史 ダイヤモンド・オンライン

 海の泡から生まれた美神アフロディーテ(ビーナス)神話の発祥の地はキプロスである。文明の源流にひたる地中海の島がユーロ体制を動揺させている。
 銀行封鎖・預金課税という新手の荒療治が始まった。
 国家の債務危機という「EUの病」は、金融危機と表裏一体で、ある日突然、預金が国家に奪われる、という事態が日常に起こることを示した。

   キプロス危機は他人事か

 日本から見たキプロス危機は、他人事である。

「EUは大変だ」「ユーロ体制は保ちますかね」そんな反応がほとんどだ。

 そうだろうか?私には、このほど発足した日銀の黒田東彦総裁が抱える課題とキプロスは二重写しに見える。

 キーワードは国債銀行は火薬庫、ということだ。

 もちろん日本は、キプロスのように外国の資金に頼る経済ではない。産業の厚みも経済規模も比べものにならない。
 だが、国家債務と金融不安が隣り合わせになっている経済の構造は変わりない。

「日本がキプロスみたいになるわけはないじゃないか」

 ほとんどの人は、そう思っているだろう。平時では、皆そう考える。原発がそうだったように、身近に危険がありながら、変わらぬ日常がつづいている限り、人々はまさかの事態は考えない。

 キプロスもそうだった。20世紀末に金融国家を針路としたキプロスの人々は「ギリシャ危機さえなければ、こんな悲劇に見舞われることもなかったのに」と嘆いているだろう。

 事の起こりはギリシャにあったが、キプロスにも問題があった。銀行がカネを貸して企業を育て、共に成長する、という本来の業務から逸脱したことである。集めたカネで国債を買いまくり、金利の低下で大もうけする、という金融業の堕落。
 リスクを取らず浮利を追う経営に走ったキプロスの銀行は、実は大変なリスクを犯していた。国債といってもギリシャ国債をたくさん買っていたのである。
 国家は破綻しない、という金融常識によりかかった経営が、ギリシャ危機で裏切られた。

   キプロスは危機の新たな処理モデル

 それが日本とどう関係があるのか、は後で述べる。まずキプロスで何が起きたか、おさらいしよう。

 キプロスがEUに金融支援を願い出たのは2012年6月のことだ。3ヵ月前にギリシャの第二次支援策がまとまり、民間銀行が抱える国債の元本がカットされることなった。
 ギリシャ危機がキプロスに波及することはほぼ見えていた。

 だが当時、世界の目はスペインやイタリアに注がれ、小国であるキプロスに向かなかった。経済規模が小さいので、損害は知れている、欧州中央銀行(ECB)が救済するだろう、という程度の関心だった。

 今回、大騒ぎになったのは、EUの支援を受ける条件として、キプロス政府が銀行預金への課税を打ち出したからだ。

 これまでEUやECBの支援を受ける国家は、見返りに緊縮財政や増税を迫られた。キプロスでは課税と銘打ってはいるが、事実上の「預金カット」というメニューが加わった。国民の懐にいきなり国家が手を突っ込む異常な事態である。

 最初の案では、10万ユーロ(約1250万円)を超える預金には9.9%、10万ユーロ以下の小口預金には6.75%を課税する、となっていた。
 国民は怒り、小口預金への課税は見送られたが、10万ユーロ超の大口預金者に負担が集中することになった。税率はまだ決まっていない。20%とも40%とも言われている。

 預金者だけではない。キプロスで1位と2位の銀行は事実上の破綻処理となった。株主は株券が無価値になり、銀行が発行した債券(金融債)も切り捨てられ、投資は損害を受けた。
 銀行のリストラは、従業員の暮らしにも影響が出るだろう。

 国家の債務危機が、国債の暴落や元本カットを通じて金融部門に波及することは、これまでも散発的に起きていた。

 キプロスでは、銀行の損害が大きすぎて政府では処理しきれず、他に飛び火することを恐れたEUが、100億ユーロを支援する見返りに、キプロスの預金者に負担を求めたのである。

 ユーロ加盟国の財務相で組織するユーロ圏財務相会合(ユーログループ)の議長・ダイセルブルーム・オランダ財務相は「(キプロスの処理は)ユーロ圏の金融危機を解決する新たなモデルになる」と語った。

 国家の破綻で銀行が被った損害を、銀行自身が埋めきれない場合、銀行の預金者や株主にも責任をとってもらう、ということである。
 つまりユーロ圏では、よその国が破綻すれば、自分の預金が減ることを覚悟しなさい、ということである。

 キプロスは外国、特にロシアからの資金を取り込み、銀行資産がGDPの7倍にも膨れた金融立国である。
 肥大化した金融がギリシャ危機をもろに受ける結果となったが、ユーロ圏の金融立国は他にもある。一人当たりGDPが世界一という金持ち国ルクセンブルクの銀行資産は、GDPの22倍に膨れている。マルタは8倍、アイルランドは7倍だ。国家の規模が小さい国が金融で生業(なりわい)をたてている

 キプロスの処理は、金融にすがる小国をモデルにした救済劇だった。預金者まで痛めた前例は、今後のユーロ金融危機の方向を示唆している。

   双子の兄弟

 そこで日本である。我が国は、バブル崩壊後の金融破綻を経験した。公的資金の注入も、大手銀行を3メガ銀行体制にした金融再編も断行した。
 欧州や米国に「バブル後の政策モデル」を示した、という自負もあり、欧州危機は我がことにあらず、の雰囲気が漂っている。そこに盲点がある。

 国家の債務危機はやがて銀行危機に波及する、という流れがユーロ圏で鮮明になった。アメリカも日本も、国家の債務が大きな問題になっている。
 リーマンショックの震源地だった米国は、ドル札を刷りまくって銀行や大企業に配り、危機を緩和している。その咎めで財政の首が回らない。
 日本は国民の貯蓄を国債にまわし、公共事業や社会保障を支えてきた。

 1000兆円を超える日本政府の借金を支えているのは主に銀行である。
 大企業は自己資金をため込んで、銀行融資を必要としない。中小企業には危なくて貸せない。溜まるばかりの預金の振り向け先が国債だった。
 不況と金融緩和で金利が下がっているので、買い込んだ国債価格は値上がりした。融資は手控え、漫然と国債を買っていれば儲かる。そんな夢心地の経営が続いている。

 ユーロ圏で他国が発行するユーロ建て債を安閑と買っていたキプロスの銀行と、円圏で発行される日本国債を横並びで買っている日本の銀行はよく似ている。
 ユーロ圏ではギリシャで発火し銀行という火薬庫のいくつかが爆発した。
 
 そこに黒田日銀総裁が登場した。「物価目標2%達成」が公約である。
 大胆な金融緩和でインフレ期待を煽り、投資や消費を呼び起こそうという政策だ。物価が安定的に上がることが景気を後押しする、という考えだが、その裏に見落とせない問題が潜んでいる。

 期待インフレ率が上がると、金利も上がる。物価が安定的に上がれば、金利は上がる。これまでの経験では、消費者物価が2%上がると、金利は2%超になる

 金利が上がると国債価格は下がる。真っ先に影響を受けるのは銀行経営だ。
 長期にわたる金利の低下で国債を持っているだけで儲かった。そんな経営が反転し、持っているだけで損がでる
 売れば国債価格がさらに下がり、経営悪化に拍車がかかる。

 政府債務の危機と銀行危機は双子の兄弟なのだ。

 背景には、地球規模の過剰流動性がある。
 米国を先頭に、「金融緩和は全てを癒す」という風に、マネーをふんだんに発行して経済矛盾を覆い隠す政策が採られてきた。
 世界的なカネ余りが超低金利をもたらし、借金の負担が楽になった国家はいとも簡単に国債を発行する。

 引き受ける銀行は、持っているだけで利益が出る。その怠慢が国家の債務危機を生み、金融に厳しい自己変革を求めている。資本主義が内蔵する「手荒な自己調整システム」である。日本がその枠外にあるとは考えにくい。

   黒田総裁のもう一つの仕事

 日本で金利が上がり、政府と銀行が惰眠をむさぼる日はやがて終わる。

 長期金利が急上昇した時、日銀はどうするか。選択肢は二つある。
 一つは、金融緩和にブレーキをかける。金利上昇は市場からの警告、国債の消化能力が限度に達した合図したが、と判断して手じまいする。
 もう一つ選択は、日銀が市場で国債を買いまくり、金利上昇を力で抑えこむ

 力で金利を押さえ込もうとすれば、市場と日銀の大勝負となる。

 うまく行けばいいが、無理をすれば日銀の一手買いとなり、政府が発行する国債が日銀に溜まってしまう。
 財政法で禁止されている日銀の国債引き受けが、事実上進んで行く。

 好調に見えるアベノミクスも、デフレ退治の「入り口」に過ぎない。
 マネーをばらまくため国債をどんどん買い上げるが、買った国債をどう始末するか、市場のあぶく銭をどう始末するか、政策の「出口」は何も考えていない

 原発で発電、使用済みの核廃棄物をどうするか、考えていないのとよく似ている。原発は安全に運転しているときは、安い電力だった。

全てを癒す金融緩和」は、ユーロという仕組みの中でほころび、金融そのものを破壊しかねない事態になっている

 日本は安全でいるうちに、危機への想像力を逞しくすることが大事ではないか。それも黒田総裁の仕事である。
13-message25-01.jpg
関連記事

死刑廃止論議がほとんどない国

絞首刑

 日本は死刑廃止論議が、確かに盛り上がらない国ですね。
 ーーーーーーーーーーーーーーー
  死刑反対は日本にほとんどない (DW English) 3/1 独DWサイト英語版 阿修羅から
 
(Little opposition to death penalty in Japan: DW English)
http://www.dw.de/little-opposition-to-death-penalty-in-japan/a-16638607
   
国家が人を殺すことの倫理的な是非について、他国では死刑制度に熱い議論が沸き上がっているが、日本には、このような議論は存在してこなかった。
今日、法廷の判決がこの処置を許可しているにも係わらずだ。

日本の最高裁は、2004年に4人の死に関連して有罪判決を受けた男性の上告を棄却し、伊藤玲雄氏(38)が死刑となるべきことが確定した。

伊藤氏は、詐欺グループの仲間だった2人の男性が、グループが不法に入手したお金を盗もうとしていたことが分かると、彼らを殴り、窒息させた。彼はその後、別の2人の男性に、死に至るに十分な酷さの怪我を負わせた。

この事件を担当した裁判官は判決で、伊藤氏の犯罪は「残酷かつ粗暴」で、「人命無視」を示したものだと述べた。

伊藤氏は日本の死の行列に並ぶ131人目の人物となり、この数字は再び吊り上がった。その1週間前、3人の死刑執行により、この数字は減っていた。

小林薫氏(44)は、2004年に女子小学生を誘拐・殺害したことで有罪となり、死刑が執行された。金川真大氏(29)は、2008年の無差別殺人により有罪と認定された。また、加納恵喜氏(62)は、2002年3月に名古屋で酒場の経営者を殺害したために死刑が執行された。

この3人の死を受けて開かれた記者会見の話で、谷垣禎一法相は、12月の総選挙で中道右派・自民党が政権に復帰して以降、初の死刑執行となる執行命令書になぜ署名したかを説明した。

「これらの事件は極悪非道な犯罪に関連している」と、谷垣禎一法相は語った

  「極悪非道な犯罪」

「これらの事件は全て、自己中心的な理由から貴い人命を奪った、極悪非道な犯罪に関連している」と、同法相は語った。

超党派の議員グループは政府に抗議を行い、法務省は死刑についての情報提供-死刑制度を廃止している国は増えている、など-を怠たり、この問題についての議論を抑え付けていると述べた。

地元メディアはこの抗議にほとんど言及しなかった。この3人の男性が行った犯罪の恐ろしい性質を考慮したのだ。

「この男性たちはみな命を奪ったわけで、日本ではこの処罰が法で定められているので、私はこれが正しいことだと思う」と、東京の北、埼玉県の主婦、ホソムラ・カナコ氏は語った。「私は母親であり、彼らの1人が少女にやったことを読んだとき、怒りがこみ上げた。」

「もし、私が少女の母親だったら、やはり、彼には死刑になって貰いたいと考える。」

日本では、死刑制度への支持は一貫して高く、最近の世論調査でも、一般国民の80%以上が、特に極悪犯罪で有罪判決を受けた人に対して、死刑執行を支持していることが示されている。

「この考え方に、あまり多くの日本人が悲しんでいるようには見えないし、極悪犯罪を犯したのなら、その人は死刑になるのが相応しいという意見を、日本人の多くが持っている」と、明治学院大学の人類学教授トム・ジル氏は語った。

  人命の尊厳

「日本史の中で、死刑制度は廃止と復活を何度か繰り返した。しかし、人命の絶対的尊厳という考えがいくらか欠けているようで、特に、他者の命を奪った人にはそうだ」と、彼は語った。

「そして、その最たるものとして、何か恥ずかしい行いをした者を抹消する傾向も、日本社会にはある。」

日本には、死刑制度への支持が幅広く存在するにもかかわらず、これが政治的な課題であり続けるよう取り組んでいる市民団体もある。

「死刑モラトリアムを導入し、国民的な議論を促進し、死刑制度の運用についてより多くの情報を開示するよう、私たちは日本政府に求めてきた」と、アムネスティ・インターナショナル日本支部の活動家・川上園子氏は語った。

「また、冤罪による有罪が、最近これほどたくさん見つかったのはなぜかを検証するために、刑事訴訟システムをもっと幅広く見直すことも、私たちは求めている」と、彼女は付け加えた。有罪を確実なものとするために自供を利用するのは、システムに欠点があると、活動家たちは主張する-特に、警察が最大23日間、弁護士が付かない状態で被疑者を勾留できる点については。

「日本で、一般国民が死刑制度に非常に高い支持を続けているのは、いくつかの理由を総合して考えているのだと、私は思う」と、川上氏はドイヂェ・ヴェレに語った。「まず、被害者の遺族に同情を集めて、厳しい判決を促すよう、メディアが話を誇張している。」

死刑反対を主張する人たちは、この問題が課題であり続けるよう取り組んでいる

  一般国民は詳細を知らない

「また、日本の一般国民は死刑がどのように執行されるか、詳細を良く知らないのだとも、私は考える」と、彼女は語った。「さらに、70%以上の国々が死刑制度を廃止していることも、国連が死刑の慣行を非難する決議をしていることも、多くの日本人は知らないのだと確信している。」

先日の死刑執行に対して、欧州連合は厳しい反応を示した。駐日欧州連合代表部のハンス・ディートマール・シュヴァイスグート代表は、この死を非難した。

「2013年2月21日、3人の死刑囚に死刑が執行されたことに対し、私は深い遺憾の意を表する」と、代表は声明で述べた。「欧州連合は、あらゆる環境の下でのいかなる事件においても死刑の慣行に反対し、一貫してこの全面的な廃止を呼びかけてきた。」

「日本が死刑モラトリアムを検討し、その一方で、この問題について一般国民の間で包括的な議論を認めるよう、私は心から願っている」と、代表は付け加えた。

しかし、日本政府は世論の高い支持を受けており、また、一般国民も先日死刑が執行された3人の男性にほとんど関心を示していないことから、この問題での議論の呼びかけには、誰も耳を傾けないようだ。

発表 01.03.2013
執筆 Julian Ryall, Tokyo
編集 Gregg Benzow
 ーーーーーーーーーーーーー
 大いに参考になりそうな死刑制度に関してのFAQ。

 死刑廃止を推進する議員連盟はおよそ80名(2009年)
 ーーーーーーーーーーー
 議員連盟のWikipediaによる概要

1994年4月6日に当時、公明党所属の国会議員だった二見伸明の働きかけで発足し、衆議院・参議院合わせて103人の超党派の国会議員が参加した。初代会長には元衆議院議長の田村元が就任。2代目会長は左藤恵元法務大臣、3代目会長は竹村泰子。2001年12月4日に亀井静香が第4代会長に就任した。事務局長は民主党の村越祐民。

2003年、死刑廃止議連は超党派の議員立法で死刑執行停止法案を作成[1]。その他にも、死刑制度に関する会合に議連メンバーが出席して廃止を訴えたり、死刑執行が行われた際に記者会見で抗議のアピールを行ったり、法務大臣に死刑執行停止の申し入れを行うなどの活動をしている。

なお議連のメンバーだった民主党の千葉景子は、鳩山由紀夫内閣での法相就任に伴い議連を退会。菅内閣でも留任し、第22回参議院議員通常選挙で落選後、7月24日に2人の死刑囚の死刑執行を命令した(24日の時点では落選は確定していたが、まだ参院議員の任期中だった)。

2010年現在、①重無期刑の創設、②死刑評決の特例化、③両院に死刑問題に関する協議機関を設置、の三点を中身とした議員立法「重無期刑の創設及び死刑に処する裁判の評決の特例等に関する法律案」の提出・成立に向け活動を活発化している。2011年8月8日、法務省主催の死刑の在り方についての勉強会[1]に亀井静香会長及び村越祐民事務局長、本多平直幹事の三名が参加し、所見を述べた。

会長 : 亀井静香(みどりの風)
会長代行 : 中川秀直(自由民主党)
副会長 : 仙谷由人(民主党)、加藤紘一(自由民主党)、斉藤鉄夫(公明党)、福島瑞穂(社会民主党)
顧問 : 保坂展人(社会民主党・世田谷区長)
事務局長 : 村越祐民(民主党)
幹事 : 山花郁夫(民主党)、照屋寛徳(社会民主党)、川田龍平(みんなの党)、井上哲士(日本共産党)、浅野貴博(新党大地)、辻元清美(民主党)
 ーーーーーーーーーーー
 国が毎年調査している法制度世論調査に死刑制度の項目があるが、設問項目に死刑の対案提示がなく批判されている。
 また日弁連は国連など国際社会の流れを踏まえて論議を起こすべきとしている。
 TKY201211270939_20130326122059.jpg
関連記事

衆院選「違憲で無効」の広島高裁の判決を受けて:生活の党

   衆院選「違憲で無効」の広島高裁の判決を受けて 生活の党
                          平成25年3月25日
                          生活の党代表代行・総合政策会議議長
                          参議院議員 森ゆうこ

 本日、平成25年3月25日、広島高裁で、昨年末の衆議院選挙の一票の格差訴訟で「選挙無効」の判決が下された。
 違憲状態のまま選挙を行ったのだから、ある意味当然の判決であるが、「選挙無効」という司法の判断は極めて重い。

 最高裁の判決から一年半も「違憲状態」を放置し、法改正はしたものの新たな区割りを待たずに総選挙を行うことについて、「選挙無効」の判決が出るのではないかと国会質疑で警鐘を鳴らしたにもかかわらず、一顧だにされなかったことは極めて遺憾である。

 生活の党は、一票の格差が生じないように、5年ごとの国勢調査に基づいて自動的に見直しが行われる選挙制度改革案の議員立法に既に着手しているが、立法作業を更に加速させて改正案を速やかに提案する。

 議会制民主主義の基本は、言うまでもなく正当な選挙が行われることである。
 違憲、選挙無効という司法判断を受けた選挙の結果誕生した安倍内閣の正当性が問われる。
 そのような内閣が憲法改正に言及したり、国論を二分するTPPに交渉参加を表明したりする資格はない。
 本日の判決を真摯に受け止めるべきである。
関連記事

« 新しい日記に行く  | HOME |  古い日記に行く »

 

プロフィール

もうすぐ北風

Author:もうすぐ北風
こんにちは。
いろんな旅を続けています。
ゆきさきを決めてないなら、しばらく一緒に歩きましょうか。

最新記事(引用転載フリー)

カテゴリ

経済一般 (118)
経済一般~2012冬まで (161)
日本の経済 (224)
通貨戦争 (70)
ショック・ドクトリン (12)
震災関係 (23)
原発事故発生 (112)
事故と放射能2011 (165)
放射能汚染2012 (192)
汚染列島2013-14 (146)
汚染列島2015-16 (13)
福島の声 (127)
チェリノブイリからの声 (27)
政治 (413)
沖縄 (93)
社会 (316)
小沢一郎と「生活の党」 (232)
健康と食 (88)
環境と地球の歴史 (28)
未分類 (175)
脳卒中と入院 (7)

カウンター

最新コメント

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

リンク

このブログをリンクに追加する

カレンダー

02 | 2013/03 | 04
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -

最新トラックバック

月別アーカイブ

RSSリンクの表示

Template by たけやん