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もうすぐ北風が強くなる

原発よりも外が汚染して良いルール!:新潟県知事

 泉田知事

   知事、怒り爆発「殺人に近い」…震災がれき焼却 2/15 読売

新潟県柏崎市と三条市で始まった震災がれきの本格焼却について、
泉田裕彦知事は14日の記者会見で、
「亡くなる方が出れば傷害致死と言いたいが(放射能の危険性を)分かっていて
(埋却を)やったら殺人に近い」と述べ、両市の対応を改めて厳しく批判した。

12日にも両市の対応を「犯罪行為」とやゆした知事。
この日の記者会見では、「未来に対して責任を持てるのか」と怒りを爆発させた。

三条市の国定勇人市長が知事の姿勢を「独裁」と批判している点については、
「意見を言うなというのか。言論封殺をしろというのか。
住民の声を聞かずにどんどん(埋却を)進めることを独裁と言うのではないか」と反論。
さらに「国定氏は将来は(新潟に)住まないと考えているのですかね」などと名指しで非難した。
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 原発事故と放射能汚染について、真っ当な見解を常に表明し、環境庁へ質問状を出した泉田裕彦新潟県知事。
 元通産省エネルギー部門の官僚であるが、不当に被曝させる政府の非常識と、それに追従する自治体の態度を正直に率直に批判している。
 昨年12月からこの2月に至る3回の定例記者会見の中から原発関連の部分を紹介します。
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 「原子力発電所内の方を外よりもクリーンにしておくルールとは一体何なのでしょうか?」記者会見他・新潟県泉田知事 「kiikochan.blog」からの一部転載です。 
 
   新潟県庁 平成24年12月26日 泉田知事定例記者会見要旨
(原発関連問題について)一部転記


原発に関し、知事は今年一年間、(福島原発事故の)検証を求めて発言してきており、
実際に県技術委員会でも検証が始まって、先日には福島第一原発にも視察に行きました。
今年一年を振り返り、検証がどこまできているかという知事の認識を教えてください。

A 知 事
議会でも防災局長が答弁させていただきました。
課題が少しずつ共有されてきているのではないかと思っています。
「安全基準」と言ったときにハード面だけを見ても仕方ないでしょう。
誰がいつ、どう判断するのかというマネジメントの部分を検証しなければ、
耐震性能が優れていても安全かどうかは決まらないということだと思っています。
 
一つ例を挙げると、3月11日の15時35分か37分かがはっきりとしない部分はありますが、
全電源喪失後に何をすべきだったのかということです。
例えば、夜にガスコンロでお湯を沸かしていたという状況をイメージしてください。
そうしたら強風で木が折れて、屋外にある電線が切れて真っ暗になってしまいました。
そのときに最初にやることは何ですか。電線の修理に行きますか。
ガスコンロにかけたヤカンを冷やすということをしないと空焚きになってしまいます。
一体何をしていたのでしょうか。


全電源喪失して、最初に電源確保に行きますか。
特にIC(非常用復水器)の動きがわからなければ、その時点では「冷やす」しかなかったはずなのです。

何度かこれまでにも言っていますが、
(JNES(独立行政法人原子力安全基盤機構)の運転)教育訓練用のビデオで、
空焚き2時間でジルコニウムが溶け出してメルトダウンするということを教えており、
運転員であれば誰でも知っていることです。
余裕は2時間しかなかったわけです。
それなのになぜ電源確保に走ったのか?」という部分がしっかりと検証されなければ、
何が原因で、また同じような危機が生じるかはわかりません。

さらに3号機のシミュレーションで言うと、
使用済み核燃料が動いていなくても、水が抜ければ24時間でメルトダウンするという
計算結果も出ているわけ
です。
そういった検証をしっかりとする、本当に初期の判断が正しかったのかどうかということを含め、
しっかりと解明しなければいけないと私は思います。


原発に関し、来年に現状を踏まえて規制委員会等に求めていくことがあればあらためて教えてください。

A 知 事
福島原発事故を踏まえて課題をどう考えるのかという質問状を規制委員会に提出していますので、
その回答が早くほしいということです。
回答せずに作成した安全基準については誰も信用しないと思っています。
これも何度か申し上げていますが、
規制委員会の中に地方行政がわかる人が入っていないのに
本当に原子力防災対策を立案できるのか
ということです。
福島県からの避難者も直接受け入れ、東電ともやりとりをしていた新潟県の質問にも、
一体何カ月かかって答えていないのかということです。

それにもかかわらず、いきなり(安全基準を)作ると言っても全く信用できないということで、
全く無意味なものができることのないよう、早く回答してほしいということで事務的にも催促しています。

(震災がれき等に含まれる放射性物質の管理等について)一部転記

がれきの問題ですが、新政権に変わるということで、国の考え方も変わる可能性もあるのですが、
がれきの問題で新政府に求めることはありますか。

A 知 事 
「がれきの問題はない」と前から申し上げています。


放射能管理の問題や、それに付随する問題なのですが・・・。

A 知 事
放射能管理に関して言えば、今、(政府は)事故時ということで基準を緩めているのです。
ですから原発内よりも普通の一般環境中の方が汚染してもいいという基準になっているのです。
事故時の緩めた基準ということは、若干影響があってもいいという思想が含まれている可能性があるのです。

いつまで続けるのでしょうか?
「そもそも、なぜ原発内の方を厳しく扱うのですか」と


さらに言うと、先日、特定避難勧奨地点の解除を行っていますが、
年間20ミリシーベルトを下回ったからということでしょう。
ちなみに、年間5ミリシーベルトを超えるところは放射線管理区域というのです。
労働安全衛生法上、未成年者は勤務してはいけないということになっているのです。
それなのに、なぜ20ミリシーベルトを下回ると解除できるのでしょうか。
つまり万が一、5ミリから20ミリシーベルト(の線量がある区域)に赤ちゃんがいた場合、
そもそも労働安全衛生法上は働くことができない場所で生活するのに
支援は打ち切るという意味なのでしょうか。

今の基準は理解できないです


放射性物質の管理の問題で、汚泥に関しては
新潟市から話があれば(県で)集中管理するというような話があり、
糸魚川市で出したりというような話が進んでいます。
そうであれば汚泥だけでなく、がれきを燃やした焼却灰についても同じように
東電に引き取ってもらう等のパターンはあり得るのでしょうか。

A 知 事
基本的には原発内で、つまり3月11日以前に管理していたものに準じてやるべきだと思っています。
もしも3月11日以前に放射能が検出された場合、今まではどう対応していたのかということです。

「なぜ3月11日以降、(基準を)変えるのですか?」と。
「今までやっていたのは間違いだったのですか?」
「5ミリシーベルト以上を放射線管理区域にしたのは間違いだったのですか?
」と。

そうであれば、規定を全て改めればいいのです。
改めもせずに安全だというのはどういうことなのでしょうか?あり得ないと思います。


今、焼却灰をどうするかということについて5市と協議に臨んでいますが、
例えば解決策として、東電に引き取ってもらうことはあり得ますか。

A 知 事
私はそうすべきだと思っています。
なぜかと言うと、原子力発電所の中には放射性物質をどう扱えばいいかがわかる管理のプロがいるのです。
市町村には専門家がいないでしょう。

元々、放射性物質を環境中から隔離し、人体に影響を及ぼさないように管理する
一番のプロが誰かと言えば原子力発電所を扱っている事業者なのです。
そこが管理するのが一番合理的だということは当たり前だと思います。


放射能の管理についてですが、
三条市や柏崎市でも本格受け入れが年明けにも始まると思うのですが、懸念される点について・・・。

A 知 事
放射性物質の管理(基準)を
3月11日以降で妙に緩めるようなことはせず、きちんとしてほしいということです。
自らも心配だから緩められた基準に対して100ベクレルという数字を出してきたのでしょう。
問題あると思っているからでしょう?
国の基準が絶対安全なのであれば100という数字にはしません


この100ベクレルがどういう基準かと言うと、
ガラスやコンクリート等、使ったものを再活用するときの基準であって、
(水に)溶け出すようなものは100ベクレルでよしということにはなっていない
のです。

例えば原発からの排水はリットル当たり90ベクレルまでという基準があるわけです。
100ではないのです。
100であれば何でもよし等という基準にはなっていないということですので、
放射性物質の管理は的確にやる必要があると思っています。


知事はがれきの問題ではなく、放射能の管理の問題だと言いますが、
県内で出たゴミに含まれる放射性物質に関して、
100ベクレル以下のものであっても埋めることには知事は反対だと・・・。

A 知 事
(濃度の)高いものについては、できる限り管理する最大限の努力をすべきです。
薄めてばらまくというのは基本原則に反するということです。
なるべく(1箇所に)集めて隔離して人間社会から隔絶すると。
そのために知恵を使うべきだと思っています。


議会でも答弁していますが、県内の市町村が出すゴミや焼却灰を県外に出している例もあるということです。
知事は答弁で新潟県外、例えば山形県に出すゴミに関しては
新潟県内よりも放射性物質濃度の高いところに出すぶんには濃縮の理にかなっているという話でした。
例えば県内から九州に出ている例もあるようなのですが、
それはこの話に合わないのではないかと思いますが。

A 知 事
最大限の努力をすべきなのです。
さらに言うと、現実問題として
東京都の廃棄物埋立処分場では放射線管理区域の水準を超えるような値が出ています。

(放射性物質が)一回集まったところについては、さらにもう一回集めるべきなのでしょう。
今、(放射性物質が)結果的に集まっているところに、
暫定的に集積していくということはプロセスとしては私は正しいと思っています。
なるべく意識して努力していくべきであって、「安全」と言うだけ言って、では、
なぜ3月11日以前と以降で(基準が)違うのか、
その説明をしないで本来やるべき努力をしなくてもいいかのような錯覚を
社会全体に持たせていくのは間違いだと思っています。
努力できる限り最大限努力していくということが次世代に対する責任だと私は思います。


実際にそれをやっている市町村に対してはやはり・・・。

A 知 事
無論、話はしているのですが、
法的に事故時の暫定ということで基準を緩和してしまって、違法とまでは言えないわけです。
ですからそこが問題なのだと思います。
できるだけ放射能は集めて濃縮して、人間社会から隔離する努力をなぜしないのでしょうか?

BSN(TBS系列)だったと思いますが、鳥の数が減っているという福島からのレポートがありました。
全国放送で放送しています。
NHKの教育放送と地上波で流している内容が微妙に違います。
どうして日本国民全体に放射能についてきちんと管理しようということをお知らせしないのでしょうか?

3月11日以前と以降とで(基準が)違うというところをなかなか報道してくれません。
社会全体として次の時代に責任を持つ放射能管理がどうあるべきかという議論を、
私はきちんとやるべきだと思います。

  平成25年1月30日 泉田知事定例記者会見要旨
(震災がれきに含まれる放射性物質の管理等について)(文頭に戻る)


今回、3市が本格受入れを始めることについて、あらためて受け止めを教えてください。

A 知 事
まずは、放射能の管理をしっかりとやらなければいけないと思います。
(放射能が)あるということはわかっているわけです。

会見でも何度も言っていますが、水俣病がなぜ起きたのかと言えば濃度規制しか行わなかったわけです。
今回は一般ゴミとわざわざ混ぜて薄めるわけです。
検出されないように総量を増やして、それも溶け出す可能性のあるものを管理しないということです。
ずさんとしか言いようがないと思っています。


5市の共同記者会見で昨年3月末に本格受入れを表明し、今回、これから3市で本格受入れが始まります。
県との協議が進まなかったことも原因と考えている・・・。

A 知 事
やる気がないのでしょう。
何と戦っているのかはよくわかりませんが、
放射能の管理基準を緩めるということを一生懸命やっているとしか思えません
本当に善意でやるのであれば、放射能をどうしてきちんと管理しないのでしょうか
全く理解できません。


5市の会見で、国定三条市長が「知事の発言は理解に苦しむ」というような発言をしていました。
逆に知事から言うと、三条市長や柏崎市長の考えこそナンセンスで理解に苦しむということでしょうか?

A 知 事
もちろんです。
管理基準を緩めているのですから。
なぜ3月11日以降に(基準を)緩めなければいけないのでしょうか?
今までの基準は間違っていたのでしょうか?

国の管理基準がいかにデタラメかということを言うと、
例えば(昨年12月に)、福島県で特定避難勧奨地点が解除されました。
理由は年間20ミリシーベルトを下回ったということです。
ご存知のとおり、年間5ミリシーベルトを超えると放射線管理区域になります。
18歳未満は働いてはいけないということが放射線管理区域から導き出される結果なのです。
特定避難勧奨地点は、なぜ20ミリシーベルト以下で子育てしてもいいのですかと。
今までが間違っていたのでしょうか?
これらのことを全く説明していないではないですか?
なぜこの国の基準が大丈夫と思えるのか、全く理解できません。


公文書を発出したのは、基準を緩めることの説明がないということだったと思いますが、
5市側は「国の基準が変わっているのでそれに従って」というような言い方をしています。

A 知 事
ですから国の基準がデタラメと言っているのです。


基準を緩めた根拠を三条市と柏崎市自らが説明する必要があると知事は考えているということでしょうか。

A 知 事
もちろんです。
この基準は元々は福島県限定で始まった基準なのです。
それを全国に広めようと一生懸命やっているわけで、新潟県が緩める理由はないです。


その説明を三条市と柏崎市はすべきだと・・・。

A 知 事
説明を)していないということです。
それで「安心・安全」と言っているというのは、市民が不幸だと思います。


知事は以前から総量も問題だと言っていました。
(受入れ)量自体が大幅に減りましたが、この影響はどうでしょうか?

A 知 事
総量で言えば影響は減ると思います。
ただし基準を緩めていいという理由にはならないということです。


環境省ががれきの量を改めてきました。
昨年も一度量が減っていますが、この環境省の見立てについてはどうでしょうか。

A 知 事
いろいろな指摘がなされているとおりで、報道の皆さんも知っていたと思います。
きちんと報道すべきだと思います。

既にゼネコンに発注している部分とダブルで計上しているというようなことがありました。
ですから、どこからあるのかということは随分と前から指摘がなされていたわけです。
さらに言うと昨年6月末、細野環境大臣が事実上の広域処理終息宣言をしています。
当然に予想された事態と受け止めています。

  平成25年2月6日 泉田知事定例記者会見要旨
 (放射性物質を含む浄水汚泥の処理等について)全文転記


浄水場の汚泥の話ですが、
先月末に新潟市等から東京電力に汚泥を引き取ってもらってほしいという、対応を促す文書が
(県に)届いたということが取材でわかったのですが、知事は聞いていますか?
今後の対応として、これまでも東京電力に対しては直接求めてきているとは思いますが、
その後の動きがないということでこれからはどう考えていくのでしょうか?

A 知 事
東京電力に対しては文書でも、それからもともと調整もかなりしてきましたし、
私自身も社長に直接要請しました。
要請文については少し前に、きちんと5市からの要望が来ていることを伝えるように指示を出しています。
質問をいただいて、対応が少し遅いなと思っていますので、
早くするようにあらためて現場を督励したいと思います。
 
自分で出した放射性廃棄物が発電所の中にあれば
当然ルールに従って処理しなければいけないものを、(外に漏れた放射能汚染なら)責任逃れするということであれば、
原子力発電所を扱う資格はな
いと思っています。


知事が直接社長に要請した後のぶら下がり取材で社長がどう答えたかと言うと、
「これは国と相談しなければいけない」ということで、具体的なことは述べていなかったのですが、
その後の動きが見えないということで、その姿勢自体はいかがですか?

A 知 事
国が誰かは聞きましたか?(答えずに)逃げたでしょう。
環境省
だと思っています。

環境省はこの問題を突っ込むと、
実は原子力発電所内よりも発電所外の方が汚染されていることを容認していることが明らかになるので、
それが嫌なのでしょう。
おそらくそういうことではないかと思っています。

放射性物質の管理(基準)を大幅に緩めているということが明らかになることを避けるために
止めているとしか思えないので国の姿勢が問われるということなのではないでしょうか。
そうでないのであれば、環境省はきちんと反応してほしいです。


東電だけでなく、環境省に対してあらためて言う機会は考えていますか?

A 知 事
機会があれば言いたいと思います。
人の健康を第一に考えるべきです。
原子力発電所の中の方を(外よりも)クリーンにしておくルールとは一体何なのでしょうか?
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小沢氏「日本への提言、自立!」2/16テレビ東京

 小沢121217

 2月16日、テレビ東京の小沢一郎氏インタビュー構成番組を文字起こししてくださった方がおられたので、紹介します。
 文字起こしされた多大な力に深く感謝いたします。

2013(平成25)年2月16日(土)11:30~12:05
テレビ東京  田勢康弘の週刊ニュース新書『 生活の党・小沢一郎代表に聞く 』
出演 
 生活の党代表・小沢一郎氏
 ジャーナリスト・田勢康弘氏
 アナウンサー・大江麻里子氏
 アナウンサー・中川聡氏
 (チャいろ・ネコさん)まーご氏 アメリカンショートヘアー2006(平成18)年3月15日(水)~
*********************************
大江 ; 2012年12月16日の総選挙から2か月目です。
田勢 ; 注目は小沢一郎さん。何度も躓いてもその度に蘇って来た。小沢さんが「野党連携」のために,どういう次の一手を打つのか注目したい。

     以下インタヴューとVTRなど (敬称略)

 田勢 ; 今一番,何を考えていますか。

 小沢 ; 僕は今まで一貫して政治的な目標としてきたのは,日本に議会制民主主義を定着させたい(ということ)。必ずしも二大政党制じゃなくていいですけど,二大政党を中心にした政権交代可能な,本来の議会制民主主義。
 それが昨年の選挙で,一方がもう崩壊寸前みたいな,事実上崩壊したみたいになっちゃいましたので。このまんまでは正に議会制民主主義は日本に定着しない。
 そういう危機感を持ってまして,もう一度,自民党に対抗できる政党を作んなきゃいけないんじゃないか。それによって,また政権交代可能な政治体制にしていきたい。
 その事をもう一度,そしてまた最後に,自分としての思いをぜひ実現したいなあと,そう思っているところです。

 田勢 ; 競い合って,初めて政治が健全なものになるということ。

 小沢 ; はい。そう思います。ですから,ある意味では去年また劇的な政権交代が起きたっちゅうことは,それ自体は悪いこっちゃないんですが(笑)。
 選挙制度も政権交代しやすい「小選挙区制」にしてますので,そのこと自体はいいんですけれども。
 一方の民主党が次また政権交代を狙えるような政党かどうかっちゅう事になっちゃうんで,ぜひ,そういう政党をもう一度作らなくちゃいけないんじゃないか,という思いです。

 大江 ; そのための道筋など後に伺いますが,次のテーマについて話しあっていきます。
*********************************
 <画面上の説明>
 「選挙の神様」はなぜ負けたか?
 安倍政権の倒閣を目指す?
 古巣とは協力?対決?
 次の勝負どころは?

テレビ東京ナレーション
故・田中角栄元総理大臣の右腕として辣腕を奮い,若いころから常に政治の中心にい続けてきた小沢一郎氏。


VTR ≪ 多分以前のニュースとか ≫ 
 小沢一郎 「政権交代可能な,本当に日本に民主主義を定着させたい」

テレビ東京ナレーション
小沢一郎氏が目指したもの。それは,政党同士が政策を議論し合い,政権交代を可能にする「二大政党制」を日本に根付かせることでした。
 そして,ついに,民主党による政権交代を実現した小沢氏でしたが。


VTR ≪ 昨年のニュース ≫ 
小沢一郎 「もはや,野田総理の下での民主党は,政権交代を成し遂げた民主党ではありません

テレビ東京ナレーション
 マニフェストに掲げていなかったとして増税法案に反対し,民主党を離党。「国民との約束」を守ったとする小沢氏ですが,皮肉にも自らが目指した「二大政党制」が揺らぐ結果になった。
 いまや現職議員わずか15人の政党党首となった小沢氏。今目指しているものは何なのでしょうか。
 番組はプライベートを取材。
(多分朝5時くらい)
*********************************
(インタヴュー続き)

 大江 ; 去年の衆議院選挙のことから。
小沢さんのこれまでの代表的な選挙を振り返ると,選挙に強く「選挙の神様」
と呼ばれて来た。昨年の総選挙での敗因について,この2か月の総括を。

<画面上の説明>
1993年 新生党     36→ 55   +19
1995年 新進党     19→ 40   +21
2009年 民主党     115→ 308  +193 政権交代
2012年 日本未来の党 62→  9  -53

 小沢 ; それは基本的には民主党政権の失敗が,結局私どもも同じ枠内の者ではないかという捉えられ方をされてしまった。それが根本の原因だと思います。
 それから,若干「未来の党」に合流した後にちょっとゴタゴタと言うか手違いがあったので,出足が躓いたような事もありましたけれども,
 一番の要因はやっぱり,3年半前の政権交代に戻すという( 国民の )期待が強かっただけに,その反面( 民主党に )期待が裏切られてしまった。
 小沢もその民主党の中の一人ではないか,ということが一番の大きな理由じゃなかったかと思います。

 大江 ; これらの大勝した選挙では,小沢さんは代表幹事や幹事長という選挙の責任者でいらした。今回は「一兵卒」でいらした。そういう事も影響しているのか?

 小沢 ; いやあ,あははは。
自由党が民主党と一緒になった時も,僕は別に役職についていたわけではありません。前原君が代表の時に,たまたまメール事件なんかが起きて(笑)。
 他に適当な人がいないからやれと言う事で,たまたま私がやっただけで,あの時も一兵卒でやるつもりだったんですが。
 いずれにしても,その時と違いますのは,私は3年半,検察の強制捜査がありましたし,裁判がありましたし,その間,政治活動をいろいろ制約されたし,
 (民主党)党内的にも「除名だ,処分だ」ちゅう話しに(苦笑しつつ)仲間内から,なった事もあって,若干そういう活動の制約があったということは,私個人としては大きなこと(=原因)だったろうと思います。
*********************************

大江 ; 去年の衆院選で,小沢さんが描いていた戦略のおさらいをしてみます。

中川 ; オリーヴの木構想。オリーヴの木に皆が集まる,いわゆる第3極が結集するのという構想を小沢さんは描いていたが。
 第3極は纏まることなく選挙を迎えた。世間の注目を集めた第3極の結集は,どうして実現できなかったのでしょうか。

(イラスト=木の上から時計右回りに) A.新党大地 B.国民の生活が第一
 C.みどりの風 D.みんなの党  E.日本維新の会 F.太陽の党
しかし,E.はF.と合併。 D.も木から離れる。
B.「国民の生活が第一」は嘉田滋賀県知事の「日本未来の党」と合流し
A.新党大地 と C.みどりの風 と 連携をした。
*********************************
(インタヴュー続き)
 
 小沢 ; それぞれの党が,自分たち自身でやれると。どういう結果を想定したのかは知りませんけれども,そう思っておられたんじゃないでしょうかねえ。
 僕は「絶対負ける」と「このままで行ったら自民党を勝たせるだけだ」と,くどいほど申し上げた経過はあるんですけれど,あまり皆さんはそれに賛成できなかったという事でしょうね。
*********************************
VTR ≪ ジャーナリスト・鳥越俊太郎 ≫ 衆院選での敗因はメディアにある

鳥越 ; それは,2009年の「西松事件」の時からもう始まっているんですよ。全部(=メディア),小沢一郎は悪い奴だって,ずーっとどの新聞もテレビも言って来たから。
 それは,小沢さんがいくら去年の衆議院選挙の時に民主党から分かれて「国民の生活が第一」という新しい党をつくって言ってもだれも耳を貸さないよ,もう。僕はそれは分かってました。(選挙で勝つのは)無理だろうと。

ナレーション;鳥越さんは小沢氏の無罪判決後のメディアの報道に疑問を呈します。

鳥越 ; よっぽどマスコミが,あの時点で,無罪確定が出た時点でね,「私たちがこれまで報道してきたのは間違いでした。小沢さんは,そういう人ではありません」と言う事をね,ちゃんとした報道をすれば別ですよ。
 新聞・テレビは全部,謝らないといけない。

*********************************
(インタヴュー続き)

 小沢 ; (複雑な面持ちでVTRをみている)

 大江 ; 鳥越さんの意見はどう受け止めますか。

 小沢 ; 今申し上げた事を,具体的に鳥越さんはお話しして下さった
 3年半,検察の強制捜査がありましたし,裁判がありましたし,その間,私は政治活動をいろいろ制約されたし,(民主党)党内的にも「除名だ,処分だ」ちゅう話しに(苦笑しつつ)仲間内からなった。
 僕自身の政治活動は,検察権力との(たたかい)の中で制約されてしまいましたんで,それが、私個人に関連する事としては一番大きな事だったと思います。

 田勢 ; 私は,小沢さんがまだ自民党の若手代議士と言われていた頃40年くらい前に,初めてお目にかかった。
 それ以来ずっと小沢さんを見て来ているつもりですが,必要以上に嫌われる。或いは,小沢さんを排除しようとする事によって自分を正当化しようっていう勢力との闘いだったような気がする。
 なぜ,もっと自分のことを説明するとか,そうされませんよね。あまり,おっしゃいませんよね,いろいろなことを。

 小沢 ; ですから,まあ,機会をいただければね。(自分では)喋ってるつもりなんですが。

 根本的には,僕自身が,戦後半世紀以上続いた,主として官僚が主導する日本の国,社会,根本から変えなくちゃいけないと言う主張を,ずっと,し続けてきた。曲げないで言っています。
 やはりそれは,旧体制で既得権を持っている人達から見れば,非常に「危険分子」なんですね。「危険思想」なわけです。
 だから,いくら言ってもメディアにも伝えてもらえないし,また誰も耳を貸さないようにという世の中の雰囲気になっていますんで,まあ,そこが残念ですが,分かってもらえるようにね,全力で最後まで頑張りたいと思ってますけれども。

 田瀬 ; 政治は権力をいかにして取るかというゲームです。

 小沢 ; そうです。

 田勢 ; ですから,個人的に好きとか嫌いとか言う感情を越えて,野党が結集するとか,第3極が結集するとか,それは必要ですよね。

 小沢 ; (頷きながら)僕,そう思います。ですから,さっきのお話しですけどね,第3極と言われる人達がバラバラで昨年闘った訳だから勝てる訳ないと。  その結果なんですよね。
 自民党の票は増えてないんですよ,全然。増えてないのに3分の2以上の議席を取ってしまう。小選挙区制の恐ろしさであり,特徴なんですけれども。
 だから,そんな事分かっているんじゃないですか? 初めから分かり切った事ですよと,僕は言いたいんですけれども。
 また,ですから,こんどの参議院選挙も,このまんまでやれば自公が圧勝するでしょうねえ。
*********************************
VTR ≪ 番組が小沢さんのプライベートに密着 ≫ (多分朝5時頃か。
小沢氏自宅からハンチング帽を被り少し長めのブルゾンを着て出て来る。
毎朝の日課,散歩。けっこう速足。すぐアナウンサーの息が上った感じ。)

Q. 考え事をして夜眠れない事とかないんですか?

小沢 ; うーん特別そういう事はないね。だけどまあ,しょっちゅう,たぶん無意識のうちに考えてるんだろうね。肩凝ったり背中痛かったりストレスがね。

VTR ≪ 民主党が政権交代する直前の,小沢氏の街頭演説風景 ≫ 
黄・緑・水色のビール・ケースを2段重ねした上に立ち,束ねられたマイクは6本~。

ナレーション 自民党を飛び出し今年で20年。訴えてきた政治改革もまだ道半ば。剛腕・小沢氏の身体にも知らぬ間に負担がのしかかっているようです。
 あの敗北から2か月。小沢氏はすでにその先を見据えていました。


Q. 次の選挙に向けて体力作りは万全ですか?

小沢 ; うん。選挙だけではないけどね,僕の場合はね。

Q. 今頭の中で次の戦いに向けて考えも?

小沢 ; 考えるあれではないね。考えるよりも行動しなきゃね。考えてたって何にもならないからね。うん,そういう事だ。

ナレーション 「動き出す」そう宣言した小沢氏の次なる狙いとは?
*********************************
(インタヴュー続き)

 田勢 ; 小選挙区制ですから,この3回連続して300議席位が移動している訳ですね。小泉さんの時から鳩山さんの時。と言う事は,次も同じ事が起りうる可能性が物凄くあるということですね。

 小沢 ; (大きく頷くながら)充分ありますね。

 田勢 ; いつ頃,勝負時と狙いを定めておられますか?

 小沢 ; 安倍さんが今年の夏ダブル選挙するんじゃないかという説も一部にちょこっとあったようですけれども,そんな政権を危うくするような賭けをする必要はないから,僕はそんなことはないと思うんですが。
 少なくても自民党としては政権をせっかく取ったということになりますんで,出来るだけ長くやるという事を目指すんじゃないか。
 そうすっと,やっぱり3年半後にまた参議員選挙ありますので,ちょうど3年半のダブルというのが,ごく常識的に考えると,ありうる事だろうと思います。

 大江 ; その時が小沢さんにとっては勝負の時になる?

 小沢 ; 僕はそれを,本当に最後の勝負にしたいと思っております。
 そこでもし,さっきの話しのように自民党に対するきちっとしたグループが出来なかったら,もう,日本の議会政治は,これはもう将来全然機能しない,定着しないでしょうね。
 ダメになっちゃうと思います。
 ぜひともここでもう一度,我々から言えば政権を奪還する,政権交代を果たさなくてはいけない。
 それは日本のためにも,あらゆる意味において,そうしたほうが良いと思ってます。

 田勢 ; 今の所,日本維新の会は小沢さんへの拒否反応が強いような感じなんですけれども,どういう風に考えていますか?

 小沢 ; どうですかねえ。やはり,石原さんが代表になってますんで,どちらかと言うとやはり,旧体制の自民党に近い立場におられるんじゃないでしょうかねえ。
 そうしますと,自民党と対立して政権運営をやろうという枠内には,なかなか入って来れないのかも知れません。そうでないグループでやらざるを得ないと思います。

 大江 ; その中には民主党も入って来るのか?

 小沢 ; 民主党も,何だかんだ言ってもまだ野党第1党ですから,50何人になっちゃいましたけれども。
 野党第1党ですから,やはり民主党が皆なに呼び掛けて,ウィングを広げる,大きな受け皿を作る,ということを率先してやってもらうのが一番自然だと思いますね。

 大江 ; その民主党ですが,海江田代表が参議院選挙では,生活の党・現職がいる新潟,広島に候補者を擁立する一方,岩手では(民主党)平野氏の当選に向けて小沢さんの力添えをお願いしたいと,発言していますが。

 小沢 ; (笑)良く意味が分かりませんですね。
 全体として皆なで力を合わせようという前提があって,その上で新潟,広島どうしよう,岩手はどうしよう,ちゅう事なら分かりますけれども。
 その前提がなくて個別の都合だけで調整しようとしても,それは出来ない話しですので。
 だからぜひ海江田代表にはそういう気持ちがあれば,党としてきちんと我々やその他の人達に対しても,協力してやろうと言う呼び掛けをしてもらいたいと思いますね。
 そうすれば,僕はいつでも協力しなきゃいけないと,そう思っております。

 田勢 ; 民主党の中でも小沢さんに近いと言われていた海江田さんが民主党代表です。

 小沢 ; (笑)近いっつうよりも,僕らが代表選の時,かついだんですね。

 田勢 ; そういう事でもう一度民主党と一緒になる可能性はありますか?

 小沢 ; ですから,何回も言うように,このままじゃあ自民党に勝てませんから,民主党を始めとして各党が大同団結するという方法は,僕は絶対あると思ってますんで,そういう呼び掛けを(野党)第1党のほうからしてもらえば,いつでも出来る限りの協力したいと思っております。

 田勢 ; 自公に対抗できるようなもう一つの勢力を作るためには,出来る事は何でもすると。

 小沢 ; はい。私はその決意です。

 大江 ; 小沢さん達は大量に民主党から出て,2大政党制が事実上崩壊してしまうという結果になっている訳ですけれども,小沢さんとしては民主党に対する思いというの,いまだに強い部分はありますか?

 小沢 ; そりゃあそうですよ。自由党は,自分の主張を純粋に貫いてきた政党ですから,そのほうが本当は純粋さは保たれて,とても良かったんですよ。 でも,それだけでは,政権は取れない
 (両手を大きく広げ)もっとウィングを広げなきゃいけないという事で,民主党と一緒になった訳です。
 それである意味先頭に立って選挙戦をやって,そして政権交代したんですから,こんな形で政権を失うなんてのは,もう,ほんとうに,残念でしょうがないです。
 だから何としても(頷きながら)もう一度,皆なでやり直ししたいなあとは思ってます。

 大江 ; 先ほど3年半後を最後の勝負にしたいとおっしゃっていましたが,小沢さんが目指すゴールというのは,何処にあるんでしょうか。

 小沢 ; それは今の状態だと,巨大自民党が一つでして,あとはバラバラでしょう。これじゃあ政権交代ちゅうのは起こり得なくなっちゃいますよね。自民党とどこがくっ付くかって言う話しばっかりで。
 これじゃあ民主主義じゃないです。
 ですから,自民党に対抗できるしっかりしたグループを。僕は,民主党が政権交代してその立場に立てると思って喜んだんですけれども,結果的に全然ダメでしたので,
 もう一度,自民党に対抗できる政党,グループをつくり上げる。そして政権交代がスムースに時に応じて行なわれる。そういう事が順調に行きそうになれば,私の役目は終わりですから。

 大江 ; 「日本への提言」をお書き頂きました。お出し下さい。

 小沢 ; はい。(色紙を出す) 自立  小沢一郎

 大江 ; 「自立」ですか?

 小沢 ; これはいつも僕が言ってる事です。
 先ほど鳥越さんから僕に関連してお話し頂きましたが,
 メディアがこう言っている,世間がこう言っている。それを参考にするのはいいですけれども,やっぱり自分自身で決断し,自分自身で行動する,
 そういう習慣を日本人は身に付けないと,何となくその時のムードで,感情的・情緒的にあっち行ったりこっち行ったり,
 それでは絶対,日本の国自体も自立しないですよ。

 だから,自立した国民が集まって,自立した国家が初めてで出来るわけです。
 今このままだとアメリカの言う通りになると言う人もいますね。言う通りになるというのは,自立していないからそういう事になっちゃうわけで。
 まずは,日本人自身が自立する,自分自身で考え,自分自身で決断する,自分自身で行動する,そういう習慣,身に付けなければいけないと思います。

 田勢 ; 「説明責任」小沢さんも随分言われましたよねえ。

 小沢 ; はははは,はははは。

 田勢 ; これ言っている方は何か追求したような気分になるんですけれども,何言ってるか分からない言葉なんですよね。
 こう言う言葉が政治に影響を与えている事はおかしいと思いますよね。

 小沢 ; そうですねえ。
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