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もうすぐ北風が強くなる

帝国主義がシリア空爆を準備している

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 紀元前8000年以前から定住集落であったダマスカス。世界最古の都市。

 米英軍産複合体とイスラエル、サウジと湾岸諸国そしてトルコがそれぞれの思惑でシリア反政府グループに武器と資金を供給している。
 シリアの政府にとっては、まさしく外患だ。
 欧米の大手マスコミ(ほとんどがユダヤ系)が一致して反政府側からの報道に徹していることが最大の特徴であり、露骨なシオニスト援護をさらけ出している。

 イラク、リビアの政権転覆で味をしめた帝国主義は、シリアを空爆するために制空権を奪う策動を始めたようだ。
 欧米とトルコのマスコミがシリアがトルコのクルド人に武器を供給していると言い出している。準備の世論操作である。

 外国からの金と武器で雇われた反乱軍では、国民の支持は得られないし、大規模テロは起こせても政府軍に勝利することができない。
 それで空爆というわけだ。
 リビアと異なる点はロシアがシリア防衛を一応明言していることだ。国連安保理を通る可能性は低い。
 ロシアがどこまで対抗できるかにかかっている。  
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   米国 飛行禁止空域でシリアを脅迫   8/13  ロシアの声から

 シリアの反対派勢力はヨルダンおよびトルコとの国境地域において、飛行禁止空域を設置することを要求している。シリア国民会議の指導者であるアブデルバッセト・シーダ氏が欧米メディアに対してそのような声明を発表した。
 これより先、米国のヒラリー・クリントン国務長官はイスタンブールへの公式訪問の際、シリア上空に飛行禁止空域を設ける可能性があることを初めて明らかにしていた。

昨年、リビア上空に飛行禁止空域を設置したことによって、NATO軍機が蜂起軍を支援する状況が生まれた。リビア政府軍機は離陸することが禁止された。ロシア戦略評価研究所のアジダル・クルトフ専門家は、シリアにおいてもそのような状況が繰り返されうると指摘している。

-リビアにおける飛行禁止空域の設置とシリア問題において米国が同じような提案をしていることの間には当然類似性があります。しかし現在のところは、あくまでも提案であって、決定事項ではありません。
 リビア上空の飛行禁止空域に関する決定は国連安全保障理事会が行いました。国連安全保障理事会はいまのところバランスのとれた決定をとることができる可能性を残していますが、米国は国連安保理を通さずに飛行禁止空域を導入しようとする可能性があります。
 当然、そのような決定は侵略的な地上作戦を準備するものとなるでしょう。

シリアでの出来事はレバノンを含む諸隣国にも影響している。レバノンはシリアと歴史的に緊密な関係をもっている。レバノンの元大統領であるエミリ・ラフド氏はVOR「ロシアの声」に対して次のように語ってくれた。

-シリアでの危機はすでに1年半続いていますが、政府は権力を譲ろうとはしていません。これは政府が国民の非常に多くから支持を受け続けていることを意味しています。
 もしシリア国民が本当に他の大統領を望んでいれば、とっくにそれは実現していたでしょう。
 反対派に対しては武器も最新の装備も供給されていますし、欧米メディアや多くのアラブ系メディアも味方についています。
 しかしすべてが無駄になっています。その原因はシリアにおいて非常に多くの人々が自らの大統領を支持しているからです。シリア政府が崩壊すれば、国が崩壊します。
 そして地域全体、特にレバノンで混乱が起こるでしょう。

辞任したコフィ・アナン国連およびアラブ連盟特使の後任が任命されれば、シリア情勢のさらなる悪化を避けることができるだろう。
 後任選びは遅れているが、これにはアナン特使が辞任する前からそのようなポストに反対してきた欧米諸国の介入があることは明らかだ。
 そのような勢力が勝ることがあれば、シリアにおける内戦悪化はさけられないだろう。
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  アメリカとトルコはシリアに飛行禁止空域設定を計画  8/13  ROCKWAY EXPRESSから

 アメリカのクリントン国務長官がトルコに行き、シリアに飛行禁止空域を設定する可能性についてトルコ指導部らと話し合ったという。これはリビアのやり方の再演を狙っていることを示している。
 リビア軍は制空権を奪われ、逆にNATO軍の爆撃を受けて壊滅した。

 シリアではそのリビヤの失敗の轍を踏まないように、ロシアは最初からシリア支援を積極的に行っている。
 従ってたとえアメリカ・トルコがシリアに対し飛行禁止空域設定を目論んでも、成功するとは思えない。
 結局具体的な対策を取れないまま、シリア軍がアレッポの一掃作戦を完了すれば、シリアの紛争は一段落を迎えることになるだろう。

 アレッポの反政府武装勢力の大半は外国人のテロリストであり、彼らは1万以上いるが、既に2000人ほどは減少している。これからシリア軍がさらに作戦を進めることで、その数はさらに減少していくことになる。
 そして欧米諸国・湾岸君主国群などからの支援がなければ、彼らに勝ち目はないから、トルコ領内に逃げ帰るか、殲滅させられるか、という運命をたどることになるだろう。

 結局、シリア国民の大半はシリアのアサド政権を支持し、反乱側に組する者たちはわずかであった、ということが真実であり、それがためシリアにおける「アラブの春」は頓挫しようとしているのだ。
 反乱を起こしてきたのは、主に外国人武装ゲリラであり、シリア国民ではなかったのだから、当然の帰結である。

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●アメリカとトルコはシリアに飛行禁止空域設定を計画
http://www.rt.com/news/clinton-turkey-syria-damascus-aleppo-437/
【8月11日 Russia Today】

 アメリカのクリントン国務長官とトルコのダブトグル外相は11日イスタンブールでの会談後、シリアに飛行禁止空域を設定することを計画していることを明らかにした。

 ロイターによれば、クリントンはトルコとアメリカはアサド政権を転覆する為に戦っている反政府勢力を、飛行禁止空域設定も含め支援する方法を計画する必要があると語った。

 記者会見でクリントンは飛行禁止空域設定は選択肢の一つだと示唆したが、この問題は「更に深い分析」が必要だと語った。

 これはアメリカが反政府勢力を支援するためにその力を使用する最初ではない。同じ戦術がリビヤの反政府勢力が昨年カダフィ政権を転覆するのを支援するのに使用された。

 今に至るまで、アメリカはシリアに対し軍事的役割を担うことに消極的だった。しかし、リビヤの状況が繰り返されるとすれば、アメリカの軍事的介入は近い将来現実的可能性となるかもしれないし、それはシリアにおける17ヶ月に及ぶ紛争を長引かせるだけであろう。

 会談の最中、クリントンはAPによれば、シリア危機に対応するため、トルコに作業グループを置くことになるだろうと語った、という。

 このグループはアメリカとトルコの軍・情報関連の介入度合いを深めることになるかもしれない。

 「我々はこの紛争の流れを注意深く追ってきたが、今や我々は実際的な作業計画を立てる必要が出てきた。これは我々両政府が共に関わって行く必要があるものだ」と、クリントンは語った。

 クリントンは共にシリアの反政府勢力を支持するエルドアン首相とグル大統領と会談する予定でいる。 

 アメリカはシリアに民主的移行のための土台作りを目指している。この会談はダマスカスで衝突が起きているという報道がなされている時に行われた。

 11日早朝、シリア国営テレビはダマスカス郊外での衝突を報じている時、武装ゲリラが三人のシリア人ジャーナリストと運転手を拉致したと報じた。彼らは親政府系テレビ局で仕事をしている者たちである。

 中東歴史政治学のジェレミー・ソルト教授によれば、反政府勢力は欧米同盟側からの支援がなければ紛争に勝利することはできない、という。

 「現在のところでは、ダマスカスでは反政府勢力がほぼ一掃された。アレッポは一掃されつつあるところだ。シリア軍は戦略を持っている。彼らはサラ・アルディン地区を2日間で一掃した。そしてそのやり方で他の地区をやっている。従って反政府勢力がより多くの重火器を支援してもらわねば、彼らは負け戦をすることになるだろう。それがためクリントンはイスタンブールに行ったのだ」とソルトは語った。

 その間も、反政府勢力側は戦場となっているアレッポを制圧できないでもがいている。

 激しい砲撃のため南西地区のサラ・アルディン地区から7日、撤退せざるを得なくなったアレッポにいる反政府勢力はシリア軍に対する反撃を準備している。

 アレッポは欧米諸国の深刻な懸念材料となっていると、外交問題アナリストのリチャード・ヘイダリアンはRTに語った。

 「欧米は首相の亡命を含む最近の出来事の為、流血の惨事を今現在、予感している。クリントンがやろうとしていることは、トルコと共に、そしてイスラエルとアラブ諸国の支援で何らかの軍事的対応をすることである。それはアレッポの拠点を維持するチャンスがあると考えているからだ」と、ヘイダリアンは語った。

 しかしながらトルコは、会合に参加したのには別の独自の動機からだ。5万人になるトルコに流入したシリア人難民に対する対応で、トルコは自国自身の人道的危機が深まっているのに対処しているところなのだ。クリントンはトルコ領内に流れてきたシリア人のため550万ドルの支援を発表したところだ。 

 「トルコは二つの側面を持っている。一つはこの悲劇と流れてくるシリア人に強い懸念を持っている。トルコはシリアからの難民の最大の受け皿の一つである。他方、クルド人の反乱の増大がある。これはシリアとイランのクルド人と連携がある。トルコはクルド人が独立運動をはじめやしないかと恐れている」とヘイダリアンは語った。
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福島意見公聴会:有馬さん

 8.1福島:エネルギー意見公聴会の発言 有馬さん   書き起こし「kiikochan」ブログから

ゼロシナリオ以前に即刻原発全部稼働をやめ、廃炉にしていただきたい
今日はこの意見を聞いていただくために応募して当選いたしました。
まるで宝くじに当たったように、仲間からは「おめでとう」と言われました。

私は原発から約65キロの須賀川町に住む有馬克子と言います。
中学一年生から27歳までの5人の子供を持つ農家の嫁です。
今日も農作業をちょっとしてきました。

14年前に永続可能な生き方を実践するために
穀物菜食の小さなレストランをはじめ、ようやく我が家の食材をベースに
ほぼ自給自足が形になってきたところでした。

開業以前から仲間たちと食の安全と環境問題に注意を向けてきました。
特に原発は「いつかどこかでまた大きな事故を起こすか」と心配していましたが、
まさかこんなに近くで起こってしまうとは思ってもみませんでした。
自分自身何処か遠い他人事のように思っていた部分があると、今は本当に反省しています。

だからこそ、原発から卒業するため
官公庁への申し入れや署名集め、デモや集会、出来るだけのことをやってきました。

私たちの声を、政治を動かしているみなさんの”心”に届けなければ、
ずっとそう思ってきました。

今日のこの機会を本当に感謝しています。
聴いてくださっているみなさんもありがとうございます。

もう前から言われていますが、
本当に発掘する採掘される燃料のウランがオーストラリアやアメリカの先住民の人々を被曝させ、
従事する人を被曝させ、
原発で電気を得るために、この先もどれほど犠牲になればいいの
でしょうか。

仲間が言いました。
福島で事故があって、最悪の状況ではあるけれど、これで原発は止まるね

それなに、もう再稼動です。

おそらくこのままでは子供たちも私たちも、みなさんも犠牲になるでしょう。
静かに静かに忍び寄ってくると思います。

もちろんそうならないために
私たちは何とかして子どもたちを、家族を、仲間を守っていきたいと思っています。

今も使用済み核燃料の行き場も、処分の方法も先送りで、
このまま原発を続ければ危険も費用もかさむのは目に見えていて、
いずれ私たちにさらに重くのしかかってくるでしょう。

昨年5月23日は、文科省に申し入れにも行きました。
福島からは小さなお子さんも含め、7,80人がバスで文科省に乗り入れ、
全国からも数千人が文科省を人間の輪で包囲しました。

その時私たちは再三、文科大臣に面会を申し入れてきましたが、
高木文科大臣はとうとう姿を現しませんでした。

屋根もない石畳で、途中小雨が降る中、
私たちの必死の申し入れにもかかわらず、
学校へ通う子供たちの年間20ミリシーベルトを撤回していただくことさえ出来ません
でした。

何故、学校をつかさどる文科省が、子どもたちの安全を最優先で動けないのか?
私には今も納得できません。

文科省の建物の内部には、
文科大臣室のレプリカとか、給食の変遷とか、時代ごとの教室の様子とか、いろんな展示がありますが、
その中で一番お金がかかっていそうな展示は、原発の安全性を強調する展示でした。

福島の事故の収束宣言は本当ですか?
原因についても責任についても、政府も電力会社も原子力安全委員会も
「さらに詳しい調査を」と言いながら、責任のなすり合いを延々と続けているばかりではありませんか?

健康被害が出ないように、せめて定期的な保養や学童疎開などが、
最優先で国の指導で行われてもよいはずなのに

国会を見ていても政党や派閥争いばかりで、なかなか建設的な進展がありません。

裁判を起こさないと、
その裁判ですら負けてしまうんですが、
子どもたちの命を優先することはできないんでしょうか?


今多くの子どもたちが避難や保養ができているのは、
自力か、民間の温かい心のある支援者さん達のおかげであって、
まだまだほんの一部しかできていません。

大飯原発を再稼働する時に、首相は「私が責任を取る」と豪語しましたが、
東電の原発事故で誰が責任を取ってくれましたか?

ただ辞めた位では責任を取ったことにはなりません!
潔く原子力発電をやめていくことでしか、本当の意味で責任を取ったことになりません!


私はそう思っています。
皆さんもそう思っていますね。(大歓声)


税金がつぎ込まれているというのに、電気代も上がっているというのに、
東電の社員に地方の民間企業ではあり得ない程のボーナスが出ていて、
本当は私たちにとうに知らされる筈のことが、後からあとから出てくるんです。

私たちの不信感はさらに募っています。
何度も繰り返される「直ちに影響はない」ということばが、
「長期にわたって影響がある」という意味の言葉だという事を
いまではほとんどの人が気が付いています。

本当に大丈夫かどうかは5年10年、もっと経たないと証明されたことにはなりません!
それまでは、本当の安全など断言してはならないのではないでしょうか!?

それでも原発を推進しようとするならば、
この福島に、この世界中にばらまかれた放射性物質を、一粒残らず片付けてください。

事故が起きても簡単に後片付けができる技術も確立しないまま、
決め手となる使用済み核燃料の処理方法もないまま、
命を最優先させる気持ちもないまま、
原発を稼働させるという事は本当にやってはいけない事なんです。

原子力規制委員会に、今まで事故の責任を取るべき様な人達が、
推進してきた人たちが入っていますね。
そういう事も許せません。


このままその人たちが人事で決まってしまうと、
「5年間罷免も出来ない」という事を聞いてビックリしました。

それが通ってしまうなんて許せません、本当に!

私たちは原発に「今まで本当にごくろうさま」と言って
永続可能なエネルギーにすぐにでもシフトして、
調和のとれた心豊かな暮らしを新たに築いていくことが出来ると信じています。

一人の福島県民として、
一人の日本国民として、
一人の母親として、
一人の人間として、
原発そのものを即刻止めるように心から求めます。

これが私からの意見です。ありがとうございます。
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「即刻原発廃止」を訴えた有馬克子さん 8/9 日経ビジネス・オンライン

「東電の人は誰も原発事故の責任を取っていない。
潔く原発を止めることでしか本当に責任を取ったことにはならない。
それでも原発を推進するなら、この福島や世界中にばらまかれた放射性物質を一粒残らず片づけてください」

意見を聴く会で声を震わせながら訴えた有馬克子さん。
現在、福島県須賀川市で穀物菜食レストラン「銀河のほとり」を営んでいる。
県庁所在地の福島市から車で1時間10分ほど。阿武隈川と滑川が合流し、
東北本線がすぐ前を走る同市郊外にある。

「いらっしゃいませ」。
エプロンに手ぬぐい姿でにこやかに出迎えてくれた有馬さん。
すでに店内は日曜日のランチタイムを楽しむ家族連れやカップルでにぎわっていた。
有馬さんは菓子屋の娘として生まれ、同市の農家に嫁いだ。
人生の大きな転機が起きたのはバブル崩壊の1990年ごろ。
その頃営んでいた外食産業がうまくいかなくなり、
連帯保証人になった知人の借金の取り立てなどもあって、家庭生活もうまくいかなくなり、体調も崩した。

「恥ずかしくて人前にも出られない思いでした。
『自分は正しい』とバブル時期に数字ばかり追いかけて、事業に失敗する人をどこか馬鹿にしていた。
傲慢さが招いた結果でした」

どん底の中にあったが、少しずつ野菜を作ってみた。
すると野菜を育て、体に良いものを食べることで、自分自身が癒されていくのを感じた。
「これからは儲けることではなく、本当に人に喜ばれる仕事がしたい」と痛感。
体に良い食べ物、自然や地球にやさしい生き方について真剣に勉強し始めた。
そして、安全な農作物の地産地消は、人間の体にも、自然環境にも良いことを学んだ。

再び転機が訪れたのは14年前。
飲食店を営んでいた親戚が事業をたたむことになり、居抜きのような形でその店を引き継いだ。
店名は、好きな宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」にちなんで「銀河のほとり」とし、
自家菜園など地元の食材をふんだんに使った「
穀物菜食盛り合わせ」「豆と野菜の薬膳カレー」などをメニューに取り入れ、
今まで学んできたことの「実践場」にしようと考えた。

次第に健康や自然環境に関心のある人が全国各地から集まるようになり、
講演会や音楽会なども開かれるようになった。
そして今から10年ほど前、オーストラリアのウラン鉱山採掘で、
作業員が被曝していることを伝えるピースウォークが福島に立ち寄った際、
ウラン燃料の掘削から使用済み燃料の処分まで、
原発事業はどの段階においても人間が被曝するという事実を初めて知った。

一人の人間として、県民として、母親として訴えた

ウラン鉱山の被曝者の話は衝撃的で、原発は人間の健康を脅かすものという認識が高まったという。
以来、店に脱原発のポスターを張ったり、
震災前に福島県総合計画に関する住民意見を述べる機会を得た際には「原発の廃止」を訴えた。

ようやくレストラン事業も軌道に乗ってきた矢先、昨年の東日本大震災と原発事故が起きた。
仕事も友人関係も、日常生活も大きな打撃を受けた。
「200人ぐらいいた仲間やお得意さまの半分は避難してしまい、スタッフも一時解散。
数カ月はこれからどうしようかと考えていました」。
1年ほど過ぎた頃から客足も少しずつ戻ってきたが、まだまだ震災前の状況には戻っていない。

5人の子どもの母親でもある有馬さん。
「一人の福島県民、一人の日本国民、一人の母親、一人の人間として
原発そのものを即刻辞めるように心から求めます。
命を最優先させる気持ちもないまま原発を稼働させるのは、本当にやってはいけないことなんです。
これまで原発を推進してきて、事故の責任を取るべき人が
原子力規制委員会の委員候補に入っているのも許せない。
私たちは原発に『今までご苦労さま』と言って別れ、持続可能なエネルギーにすぐにシフトして、
調和のとれた心豊かな生活ができると信じます」。
意見聴取会で声を詰まらせながら訴えた「即刻原発廃止」。
自らの体験の末に得た問題意識から生まれた言葉だった。
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福島意見公聴会:松田さん

 8.1福島:エネルギー意見公聴会の発言 松田さん   書き起こし「kiikochan」ブログから

先程富岡町からの避難者が二人いましたが、
私も原発から8キロ弱の浪江町で専業農家として暮らしていました、松田たかしと言います。
現在は6カ所の移転先、郡町の仮設住宅で、
浪江町民と一緒に頑張って・・・ま頑張ってというよりも踏ん張って暮らしています。

うまく私の思いが伝えられるか分かりませんが、今回発言の機会を頂き本当にありがとうございます。
浪江町の町民の一人として、郡仮設住宅の代表として、
口下手ですので文面を書いてきましたのでそれを読ませていただきます。

早速ですけれども、
今回現実に原発事故が起き、国や政府そして東京電力のお粗末な事故対応を
現実に十分見させていただきました

原発事故以降震災前の様々な議事録には、
国や政府が津波災害の可能性を知りながら何の対策もしないで、
東京電力の言うなりにまかせ、災害に遭い、事故が起きてしまいました。

先程も何人かの人が言いましたが、テロ、自然災害に想定外はあり得ないと思います。

東京電力では自ら想定外と言っていましたが、
要するに事故を想定しなかったという事は、法律用語でこれは「未必の故意」ですよね。
事業者として失格だと思います

自ら原子炉の制御もできず、
我々避難者に対する対応も満足にできない様を見て、
国や政府東京電力には原子力発電所を稼働する資格や能力はないと思います!


原発は即刻廃炉。
これは当然だと思います。

もう二度と私たちのような、故郷を追われてさまよう避難者は出さないでください。

何で私がここにいなくちゃいけないんですか、
私は口下手でしゃべれないんですけど、
こういうふうにしゃべれるようになったのは東電のせいかもしれませんけど
私たちの気持ちを理解してください!

もし今度同じような事故が起きたら、もう日本列島の終わりだと思います。

私たち福島では東京電力の電気は使っていないんです。
どうしても電気が足りないんならば、国会で原子力発電所を作って発電して使って下さい!
そうすれば、送電設備もいらなくて半分で済むんですよ、経費も。

自分らが自然を壊して、私たちをいじめて、
都会の人はぬくぬくと暮らしているのはちょっとおかしいと思いませんか!?

私は原発事故から1年5カ月経ってますけれども、
まだ一歩も前に進んでいません。


震災前は浪江町でお米を作りながら、東京電力じゃありませんけれども、
安全で安心な美味いコメを作って全国に送っていました。
儲からなかったけれども、毎日毎日汗水流して農作業に明け暮れていたんです。

けれども今度の原発事故で、もう浪江町では農業はできません。

何気なく暮らしていた故郷浪江町
あの山、あの川は、あの海あの土地で、あの人たちと海や魚や山菜、新鮮な野菜など、
全てが旬を味わえたふるさと浪江町。
先祖代々の土地を守り生きてきた人生の生きざま。
これから後世に伝えるべき過去や未来も全て失い、
先も見えず町民もみんなバラバラになってしまいました。


こんな故郷を失った悔しさ、
わかりますか?あなたたちに!


できる事なら元に戻して下さい。
故郷を返してほしい。
それが我々避難者の切なる願いです。

ただ放射能をゼロにしても無駄です。
放射能が何ベクレル以下だから住めって、住めないじゃないですか。

あと、文部科学省などの官僚の人達や政治家にお願いがあります。
まさか自分で住めない所に避難解除はしないと思いますので、
今回避難解除準備区域として戻ってもいいという場所で、官僚の人達も仕事を行い、
自分の家族と一緒に生活をして、私たちに見せて下さい!


当り前だと思いますよ、
「なんベクレルだから帰れ」って言ったって、金が惜しいから言っているのかもしれないけど、
私たちに、住んでみて見せて下さい!

国会も避難解除準備区域でやって下さい!

そうすればくだらない国民不在の政策論争なんかしないで、
速やかに審議は進むと思います。
私たちの理解も得られると思います。

安全なところで、「安全だ」なんて口先だけの事は言ってないでください。

後、最後になりますが、
先程反対と言っていましたが、今回の将来のエネルギー環境影響政策に関する国民からの意見聴取会、
こんな、11カ所で部分的にやっても、本当に俄か実績作りだと思います。
本当にアリバイ作りっていうか、

一度原発事故が起きてしまえば、日本全体の問題だと思うんですよ。

私は、先ほど反対してましたけれど、国民投票で国民に真意を問うべきだと思います。
ただ今回の国の政策、政府、東電のお粗末な事故対応
それを国民は見ていますので、結果はおのずと分かると思いますが。

ご清聴ありがとうございました。
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