福島意見公聴会:田村市在住さん
2012-08-07
8.1福島:エネルギー意見公聴会の発言 田村市在住さん 書き起こし「kiikochan」ブログから
私は田村市在住でございます。
私の家は原発から37kmでございます。
ここ一年、特段何も変わったような気配はございません。
そもそも私の住んでいる地域は地震による影響はほとんどゼロに近いという事で、
一番の問題は放射能の汚染という問題が
何時までも現実的に、後精神的にまとわりついているという事実でございます。
実は、私は今年で誕生日がくれば51歳。1961年生まれでございます。
生まれたその年、9月30日双葉町、10月22日大熊町の町議会で
原発誘致の可決がされたと聞いております。
設置の段階で少なくても私たちの世代は、この原発について考える余地はなかったと。
そして、10年後、1971年、1号機が運転を開始し、
それから40年後、見事に壊れてしまったということになります。
もの心ついた時にごく当たり前に原発は存在していたのです。
つまり、この決断をしたのは誰か?ということなんですが、
決断と結果責任を考えますと、
誰もが当事者として全てに関わり責任を負う事、負わせることのむずかしさがここにあります。
だからこそ無責任な判断は許されないと思います。
当時の諸先輩方がご健在で、今日の状況を見て、
「未来に恥じない選択であった」と胸を張れるとしたらば、私は考えを変えてもいいんですが、
そんな事は絶対にあり得ない!
今、我々の世代が、
今、責任ある判断を求められていると思うのです。
政府には今回の意見集約に基づいて、正しい判断を期待しております。
今回に限っては結論ありきという事は絶対にあってはなりませんし、
言葉ではゼロベースからというお話ですが、
まずは判断するその立場の方々の心を、
まずはゼロベースにリセットしてもらいたいと思っております。
そこで、
私は原発はそもそも必要ないと思います。
私が社会にお役にたてる期間は限られていて、70歳までとしても、
あと20年しかございません。
少なくても私が生きている間に心休まる日が来ることを望んでおります。
現実的に考えて未来への問題の先送りはするべきではございません。
その最大の問題は、核廃棄物の処理にあります。
今の時点でも、いずれを選択しても原発は存在いたします。
運転してもしなくてもリスクは存在します。
核廃棄物の処理はごく近い将来行き詰ります。
いつ、どこに、誰の責任で、どのように処理し、
数万年、数十万年に及ぶと言われるリスクをだれが責任を持って管理するのでしょうか?
その明確な国民的な議論もないままに、棚上げの状態でなし崩し的に稼働することは、
責任ある行為では絶対にございません。
そして、今ここに、その福島の現実があります。
さて、長期的なエネルギー戦略として、原発は本当に必要なのでしょうか?
今を生きる我々はいいとこ取りだけをしていたのではないでしょうか?
安心安全は何を持って担保するのでしょうか?
指揮者・政治家の言葉でしょうか?
未来への技術革新の期待でしょうか?
国は「国民の生命と財産を守る義務を果たす」と、
いつも何か交渉をするたびに言われるんですけれど、
それを果たして初めて私は国民として国を支える義務があって、
命があっての経済であり、国民があっての国であり、
逆はあり得ないと思います。
ましてやそれを天秤にかけるなどという事は、絶対に許されないのです。
政府は、ま、最低でもこの2030年までの間に、
短期的には、・・今原発を動かしていますけれども、
今の原発の稼働を容認することになるのでしょうか?
その場合、安心安全は新しい枠組みの中で担保するといっておりますが、
そうした場合、同じような過ちは起きないのでしょうか?
もし、同じような事故を繰り返した場合の補償の担保、責任の所在、
どうするのでしょうか?
いまだに福島の事故の責任の所在は不明確でございます!
国民を担保に事業を拡大するような経済活動は全く理解に苦しみます。
リスクが大きすぎて一般の保険会社が引き受けてのない原発のようなもの
そして特別ルールで巨大になった産業は、
資本主義経済の中で、いつの間にか重要なポジションにあることが、
冷静に考えると、異様に映ります。
社会全体のリスクヘッジとしては誠にお粗末としか言えません。
核ごみの処理、事故リスクを考えると、安いエネルギーでもなさそうですし、
いろいろ調べますと本来の目的は発電だけではなかったような事を言われております。
3.11は非常事態でした。
今は異常事態です。
そろそろ冷静に現実と向き合わなければ未来は開かれないと思います。
被害者も加害者も政治家も官僚もマスコミも学者も
本音で真実を言わなければ異常事態は乗り切れないでしょう。
国民的議論にゆだねるように見えて、
そうでもなさそうですし、
責任ある人たちが判断するべきことなのでしょうが、信用がおけない現実がここにございます。
今は異常事態です。
平時のシステムは役に立ちません。
原子力はいりません。
今度特措法の中で30年以内に今回の震災、
事故による放射性廃棄物などの県外での最終処分がああるようですが、
こんなのは現実的に可能なんでしょうか?
皆さんは分かっている筈です。
小手先の論理は何の解決にもなりません。
今、責任ある人達に問いたいと思います。
「未来への期待」と言えば聞こえはいいのですが、
「問題の棚上げ」としか私には映りません。
それは未来に禍根を残す結果になります。
ここに今日の問題の本質が隠れていると思います。
福島に生きるという事はどういう事でしょうか?
我々は放射性物質の二次的拡散を防ぐためには、腹をくくるしかないと思っております。
原発を受け入れたっていう事は、
もしやするとその覚悟も求められたという事なのかもしれません。
未来への責任は今を預かるリーダーにその責任が果たせますか?
そして今日まで、無関心で容認してきた今を生きる私たちに覚悟はできているか、
それも問われているのだと思います。
今、長期的な視野に立って、未来への責任として正しい選択をしなければなりません。
改めて申し上げますが、私はその選択に原発は必要としません。
これ、近江商人の言葉に
売りよし、買いよし、世間よしという、「三方よし」という言葉があります。
どの一角でも崩れたら商いとしては成り立ちません。
今の原発がまさにそうでございます。
そして今回の事態について
関係ある全ての政治家・役人に結果責任を私は問いたいと思っております。
司会:え、申し訳ございません、そろそろお時間ですのでよろしくお願いいたします
はい、
私はあなた方に白紙委任をしたわけではないのです。
誰もが納得のいく成果を求めているのです。
国民の期待に答えることのできない人は自らの意思で土俵から去っていただきたい。
それが何よりも安心につながるものと思います。
それと、もう一度申し上げます。
原発は今、存在しております。
良し悪しは別として、放射性廃棄物の処理も確立していません。
放射能は確実に封じ込める事が基本です。
それさえできない現実がここにあります。
問題の先送りは許されません。
決められる政治というならば、今こそ未来に恥じない選択をしなければならないのです。
おわりです。
私は田村市在住でございます。
私の家は原発から37kmでございます。
ここ一年、特段何も変わったような気配はございません。
そもそも私の住んでいる地域は地震による影響はほとんどゼロに近いという事で、
一番の問題は放射能の汚染という問題が
何時までも現実的に、後精神的にまとわりついているという事実でございます。
実は、私は今年で誕生日がくれば51歳。1961年生まれでございます。
生まれたその年、9月30日双葉町、10月22日大熊町の町議会で
原発誘致の可決がされたと聞いております。
設置の段階で少なくても私たちの世代は、この原発について考える余地はなかったと。
そして、10年後、1971年、1号機が運転を開始し、
それから40年後、見事に壊れてしまったということになります。
もの心ついた時にごく当たり前に原発は存在していたのです。
つまり、この決断をしたのは誰か?ということなんですが、
決断と結果責任を考えますと、
誰もが当事者として全てに関わり責任を負う事、負わせることのむずかしさがここにあります。
だからこそ無責任な判断は許されないと思います。
当時の諸先輩方がご健在で、今日の状況を見て、
「未来に恥じない選択であった」と胸を張れるとしたらば、私は考えを変えてもいいんですが、
そんな事は絶対にあり得ない!
今、我々の世代が、
今、責任ある判断を求められていると思うのです。
政府には今回の意見集約に基づいて、正しい判断を期待しております。
今回に限っては結論ありきという事は絶対にあってはなりませんし、
言葉ではゼロベースからというお話ですが、
まずは判断するその立場の方々の心を、
まずはゼロベースにリセットしてもらいたいと思っております。
そこで、
私は原発はそもそも必要ないと思います。
私が社会にお役にたてる期間は限られていて、70歳までとしても、
あと20年しかございません。
少なくても私が生きている間に心休まる日が来ることを望んでおります。
現実的に考えて未来への問題の先送りはするべきではございません。
その最大の問題は、核廃棄物の処理にあります。
今の時点でも、いずれを選択しても原発は存在いたします。
運転してもしなくてもリスクは存在します。
核廃棄物の処理はごく近い将来行き詰ります。
いつ、どこに、誰の責任で、どのように処理し、
数万年、数十万年に及ぶと言われるリスクをだれが責任を持って管理するのでしょうか?
その明確な国民的な議論もないままに、棚上げの状態でなし崩し的に稼働することは、
責任ある行為では絶対にございません。
そして、今ここに、その福島の現実があります。
さて、長期的なエネルギー戦略として、原発は本当に必要なのでしょうか?
今を生きる我々はいいとこ取りだけをしていたのではないでしょうか?
安心安全は何を持って担保するのでしょうか?
指揮者・政治家の言葉でしょうか?
未来への技術革新の期待でしょうか?
国は「国民の生命と財産を守る義務を果たす」と、
いつも何か交渉をするたびに言われるんですけれど、
それを果たして初めて私は国民として国を支える義務があって、
命があっての経済であり、国民があっての国であり、
逆はあり得ないと思います。
ましてやそれを天秤にかけるなどという事は、絶対に許されないのです。
政府は、ま、最低でもこの2030年までの間に、
短期的には、・・今原発を動かしていますけれども、
今の原発の稼働を容認することになるのでしょうか?
その場合、安心安全は新しい枠組みの中で担保するといっておりますが、
そうした場合、同じような過ちは起きないのでしょうか?
もし、同じような事故を繰り返した場合の補償の担保、責任の所在、
どうするのでしょうか?
いまだに福島の事故の責任の所在は不明確でございます!
国民を担保に事業を拡大するような経済活動は全く理解に苦しみます。
リスクが大きすぎて一般の保険会社が引き受けてのない原発のようなもの
そして特別ルールで巨大になった産業は、
資本主義経済の中で、いつの間にか重要なポジションにあることが、
冷静に考えると、異様に映ります。
社会全体のリスクヘッジとしては誠にお粗末としか言えません。
核ごみの処理、事故リスクを考えると、安いエネルギーでもなさそうですし、
いろいろ調べますと本来の目的は発電だけではなかったような事を言われております。
3.11は非常事態でした。
今は異常事態です。
そろそろ冷静に現実と向き合わなければ未来は開かれないと思います。
被害者も加害者も政治家も官僚もマスコミも学者も
本音で真実を言わなければ異常事態は乗り切れないでしょう。
国民的議論にゆだねるように見えて、
そうでもなさそうですし、
責任ある人たちが判断するべきことなのでしょうが、信用がおけない現実がここにございます。
今は異常事態です。
平時のシステムは役に立ちません。
原子力はいりません。
今度特措法の中で30年以内に今回の震災、
事故による放射性廃棄物などの県外での最終処分がああるようですが、
こんなのは現実的に可能なんでしょうか?
皆さんは分かっている筈です。
小手先の論理は何の解決にもなりません。
今、責任ある人達に問いたいと思います。
「未来への期待」と言えば聞こえはいいのですが、
「問題の棚上げ」としか私には映りません。
それは未来に禍根を残す結果になります。
ここに今日の問題の本質が隠れていると思います。
福島に生きるという事はどういう事でしょうか?
我々は放射性物質の二次的拡散を防ぐためには、腹をくくるしかないと思っております。
原発を受け入れたっていう事は、
もしやするとその覚悟も求められたという事なのかもしれません。
未来への責任は今を預かるリーダーにその責任が果たせますか?
そして今日まで、無関心で容認してきた今を生きる私たちに覚悟はできているか、
それも問われているのだと思います。
今、長期的な視野に立って、未来への責任として正しい選択をしなければなりません。
改めて申し上げますが、私はその選択に原発は必要としません。
これ、近江商人の言葉に
売りよし、買いよし、世間よしという、「三方よし」という言葉があります。
どの一角でも崩れたら商いとしては成り立ちません。
今の原発がまさにそうでございます。
そして今回の事態について
関係ある全ての政治家・役人に結果責任を私は問いたいと思っております。
司会:え、申し訳ございません、そろそろお時間ですのでよろしくお願いいたします
はい、
私はあなた方に白紙委任をしたわけではないのです。
誰もが納得のいく成果を求めているのです。
国民の期待に答えることのできない人は自らの意思で土俵から去っていただきたい。
それが何よりも安心につながるものと思います。
それと、もう一度申し上げます。
原発は今、存在しております。
良し悪しは別として、放射性廃棄物の処理も確立していません。
放射能は確実に封じ込める事が基本です。
それさえできない現実がここにあります。
問題の先送りは許されません。
決められる政治というならば、今こそ未来に恥じない選択をしなければならないのです。
おわりです。
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福島意見公聴会:沢井さん
2012-08-07
8.1福島:エネルギー意見公聴会の発言 沢井さん 書き起こし「kiikochan」ブログから
福島で小学校の教員をしております沢井と申します。
震災現場の学校の様子とか子どもの様子を話しながら私の意見。
もちろん即刻原発廃止の意見ですが、その意見を述べていきたいと思います。
私の勤務する学校は、震災後休校状態となりましたが、
卒業式を行う予定であり、準備を進めていた矢先に
原発事故による汚染が予想以上にひどいという事で、中止となってしまいました。
その時以来卒業生には会っておりません。
その後、入学式は予定通り行われましたが、
1学期期間中は外での活動は一切できなくなってしまいました。
学習では理科の畑でのへちまやジャガイモの栽培も中止。
米の収穫体験もできませんでした。
体育も体育館だけの実施で、子どもたちは思いっきり走ることはありませんでした。
休み時間も教室に閉じ込めたままでした。
また、暑い中プールにも入れず過ごしました。
そんな生活が4カ月間も続くと、子どもたちの中にはストレスが溜まり、
イライラしてくる子どもが出てきました。
その後、莫大な費用をかけ学校の除染は行われ、
何とか校庭での活動はできるようになってきましたが、それでも時間制限つきでした。
1学期に出来なかった運動会を何とかやりたいと思っても、
親の不安を考えると外では行えず、体育館での実施となってしまいました。
そんな中で気がついてのですが、
子どもたちの走りが大変ぎこちないなと感じました。
今年の運動会は外でやったんですが、転ぶ子が大変多かったです。
また、子どもが本来自然の中で学ぶべき物が学べなかったことによる経験不足が大変心配です。
子どもには学ぶべき時期というものがあります。
学ぶべき時に学べなかったことは大変起きな事なのだと思います。
子どもにとってこの1年5カ月は、大人の1年5カ月に比べ大きな比重を占めており、
大変重要な時期だった筈です。
このように子どもたちにも大きな犠牲を強いた原発事故を深く反省し、
即座に廃炉していただくことを望みます。
また、これからの子どもたちへの健康被害も大変心配です。
ガラスバッチによる放射能の積算量や、ホールボディーカウンターによる内部被ばく検査、
甲状腺検査も行われました。
でも、学校に於いてこのようなことが行われるのは、
とても異常なことです。
病院のレントゲン室と同じくらいの放射線管理区域内で
生活し続けている今の私たちも異常であります。
新聞報道では、何%の子どもの尿にセシウムが検出されたとか、
甲状腺に異常のある子どもが何%みられた、という記事が載っていることがありますが、
必ずそのあとには「健康には影響ありません」とのコメントが付いています。
本当に将来にわたって子どもたちの健康に影響はないのでしょうか!
全くゼロとは言い切れないのではないでしょうか?
私たちは外で教育活動をさせている時に、
放射線量を気にしながら、線量計で測定をして行うようになってしまいました。
「私たちは将来の子どもたちの健康に責任が持てるのか」、
「今この活動をさせて大丈夫なのか」と、大変不安であります。
原発再稼動を決定してしまった人達は、
いつまで続くか分からないこの不安の中で暮らしている私たちの、
この心情を考えたことがあるのでしょうか?
学校では総合的な学習の時間に、さまざまな事を子どもたちが主体となって、広く探求していきます。
その中には環境の問題も含まれています。
今まで原発の危険性についてはほとんど触れずに、
二酸化炭素を排出しないクリーンなエネルギーで、
安全対策も十分してあり大丈夫だと言ってきたはずの原発が、
この福島の豊かな環境を取り返しのつかない状態にしたのです。
子どもたちに環境の事を考えさせる際に、この事実から目をそむけるわけにはいかないのです。
今後も原発を推進していくべきだと論じる人達は、
この福島の状況を子どもたちにどう説明するつもりなんですか?
想定外の事であったからではすまされない問題です。
文科省が出した放射線副読本。
ここにあるような、本当に放射線の危険性をまるで軽視した内容は、
到底納得できるようなものではありません。
事故後の処理も思うように進まない。
その処分方法や処分地も決まっていない。
核廃棄物を大量に出し続ける原発がクリーンなエネルギーであるとは、
到底子どもたちには教えることはできません。
エネルギー政策の大転換を図る以外に、子どもたちにこの状況は説明はできないのではないでしょうか。
これだけ大きな犠牲を払って何も変わらないのでは済まされません。
子どもたちに語りかける時に、福島原発の事故により原発の不完全さが明らかになり、
これ以上原発に頼ったエネルギー政策は私たちの生活を不安の中に置いたままである。
原発から再生可能エネルギーに方向転換をし、
日本全体でこの再生可能エネルギーの開発を進めていくために、
知識や技術を集中させていけば必ずできるはずであると語りかけていくべきなのだと思います。
その事により、新しい産業や雇用も出てくるはずです。
肝心なのは、高い目標を持って取り組んでいく、その姿勢だと思います。
今まで原子力政策にかけてきた予算や、政府の情熱を
再生可能エネルギーの確立に使うべきではないでしょうか。
最後に子どもたちにも教えています。
「間違いを犯したならば素直に反省し、改めるべきである」
今こそ子供たちに大人の潔さを教えていくべきだと思います。
私の意見発表を終わります。
ありがとうございました。
福島で小学校の教員をしております沢井と申します。
震災現場の学校の様子とか子どもの様子を話しながら私の意見。
もちろん即刻原発廃止の意見ですが、その意見を述べていきたいと思います。
私の勤務する学校は、震災後休校状態となりましたが、
卒業式を行う予定であり、準備を進めていた矢先に
原発事故による汚染が予想以上にひどいという事で、中止となってしまいました。
その時以来卒業生には会っておりません。
その後、入学式は予定通り行われましたが、
1学期期間中は外での活動は一切できなくなってしまいました。
学習では理科の畑でのへちまやジャガイモの栽培も中止。
米の収穫体験もできませんでした。
体育も体育館だけの実施で、子どもたちは思いっきり走ることはありませんでした。
休み時間も教室に閉じ込めたままでした。
また、暑い中プールにも入れず過ごしました。
そんな生活が4カ月間も続くと、子どもたちの中にはストレスが溜まり、
イライラしてくる子どもが出てきました。
その後、莫大な費用をかけ学校の除染は行われ、
何とか校庭での活動はできるようになってきましたが、それでも時間制限つきでした。
1学期に出来なかった運動会を何とかやりたいと思っても、
親の不安を考えると外では行えず、体育館での実施となってしまいました。
そんな中で気がついてのですが、
子どもたちの走りが大変ぎこちないなと感じました。
今年の運動会は外でやったんですが、転ぶ子が大変多かったです。
また、子どもが本来自然の中で学ぶべき物が学べなかったことによる経験不足が大変心配です。
子どもには学ぶべき時期というものがあります。
学ぶべき時に学べなかったことは大変起きな事なのだと思います。
子どもにとってこの1年5カ月は、大人の1年5カ月に比べ大きな比重を占めており、
大変重要な時期だった筈です。
このように子どもたちにも大きな犠牲を強いた原発事故を深く反省し、
即座に廃炉していただくことを望みます。
また、これからの子どもたちへの健康被害も大変心配です。
ガラスバッチによる放射能の積算量や、ホールボディーカウンターによる内部被ばく検査、
甲状腺検査も行われました。
でも、学校に於いてこのようなことが行われるのは、
とても異常なことです。
病院のレントゲン室と同じくらいの放射線管理区域内で
生活し続けている今の私たちも異常であります。
新聞報道では、何%の子どもの尿にセシウムが検出されたとか、
甲状腺に異常のある子どもが何%みられた、という記事が載っていることがありますが、
必ずそのあとには「健康には影響ありません」とのコメントが付いています。
本当に将来にわたって子どもたちの健康に影響はないのでしょうか!
全くゼロとは言い切れないのではないでしょうか?
私たちは外で教育活動をさせている時に、
放射線量を気にしながら、線量計で測定をして行うようになってしまいました。
「私たちは将来の子どもたちの健康に責任が持てるのか」、
「今この活動をさせて大丈夫なのか」と、大変不安であります。
原発再稼動を決定してしまった人達は、
いつまで続くか分からないこの不安の中で暮らしている私たちの、
この心情を考えたことがあるのでしょうか?
学校では総合的な学習の時間に、さまざまな事を子どもたちが主体となって、広く探求していきます。
その中には環境の問題も含まれています。
今まで原発の危険性についてはほとんど触れずに、
二酸化炭素を排出しないクリーンなエネルギーで、
安全対策も十分してあり大丈夫だと言ってきたはずの原発が、
この福島の豊かな環境を取り返しのつかない状態にしたのです。
子どもたちに環境の事を考えさせる際に、この事実から目をそむけるわけにはいかないのです。
今後も原発を推進していくべきだと論じる人達は、
この福島の状況を子どもたちにどう説明するつもりなんですか?
想定外の事であったからではすまされない問題です。
文科省が出した放射線副読本。
ここにあるような、本当に放射線の危険性をまるで軽視した内容は、
到底納得できるようなものではありません。
事故後の処理も思うように進まない。
その処分方法や処分地も決まっていない。
核廃棄物を大量に出し続ける原発がクリーンなエネルギーであるとは、
到底子どもたちには教えることはできません。
エネルギー政策の大転換を図る以外に、子どもたちにこの状況は説明はできないのではないでしょうか。
これだけ大きな犠牲を払って何も変わらないのでは済まされません。
子どもたちに語りかける時に、福島原発の事故により原発の不完全さが明らかになり、
これ以上原発に頼ったエネルギー政策は私たちの生活を不安の中に置いたままである。
原発から再生可能エネルギーに方向転換をし、
日本全体でこの再生可能エネルギーの開発を進めていくために、
知識や技術を集中させていけば必ずできるはずであると語りかけていくべきなのだと思います。
その事により、新しい産業や雇用も出てくるはずです。
肝心なのは、高い目標を持って取り組んでいく、その姿勢だと思います。
今まで原子力政策にかけてきた予算や、政府の情熱を
再生可能エネルギーの確立に使うべきではないでしょうか。
最後に子どもたちにも教えています。
「間違いを犯したならば素直に反省し、改めるべきである」
今こそ子供たちに大人の潔さを教えていくべきだと思います。
私の意見発表を終わります。
ありがとうございました。
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福島意見公聴会:芳賀さん
2012-08-07
8.1福島:エネルギー意見公聴会の発言 芳賀さん 書き起こし「kiikochan」ブログから
伊達市からまいりました芳賀と申します。
0%を選択します。
選択肢が三つしかないからこのシナリオを選択します。
でも、思いは一日でも早く全ての原発を廃炉にして、
事故があってもなくても増え続ける汚染物質をどうしたらいいかとか、
被曝してしまった人、被ばくし続けている人の健康をどうやって守るか、
もちろん再生可能の自然エネルギー
それをもっと開発し足り、技術を発展したり、そういう事を本当に
全てのエネルギー、全ての英知を結集して欲しいって思っています。
ほんと、こんなね、つたない言葉で、多くの人がもっと専門的にいっぱい言っているのに、
なんでわざわざ、こんなところに気後れしながら来たかっていうと、
あの・・・こういう思いを
いくら署名を沢山集めても、霞が関に抗議行動に何回行っても、
ああ、伝わってなかったんだなぁって、そんな思いで、
で、こういう場を設定していただいたんだから、
こういうところできちんとお話しすれば伝わるんじゃないかなって、
あの、気を取り直してやってきました。
私にとっては、いま何をどんな選択をしても、本当に手遅れなんです。
今もまだまだ苦しい生活をしています。
それでも、「この苦しみをね、他の地域の人に広げちゃいけない」とか、
「これからの世代の人に広げたくない」とか思っています。
そういう選択を、今の私たちならできるんだから、
正しい選択をしたいって思います。
私は自然豊かな福島が気にいって、25年前に移り住んだんです。
今住んでいるところは10年位になるんですけれど、とても荒れた土地だったんですけれど、
山の落ち葉をいっぱい敷き込んで、鶏飼って鶏糞いれて、
それで、すごく安全でおいしい野菜とか果物が採れるようになったんです。
本当に幸せな私の緑の楽園だったんです。
で、オマケもあったんです。
あの、クロマドボタルって皆さんご存知でしょうか?
すごくしっとりとした里山に、ひっそりと生息している、飛ばないホタルなんです。
5月から10月まで観察できるんです。
そんなに長い間光っているんです。
でも、すごく地味だから、地元の人さえ気がつかなかったんです。

で、私がそのホタルと一緒に暮らしていたし、
そのホタルも環境を守っていたんだなぁって、すごく幸せな、本当に日々を過ごしていました。
ところが今度すぐ近くに仮置き場ができます。
放射性物質がそういうものにどういう影響があるのか私には全然わかりません。
でも、何十代というトラックが何百回もそこを往復したら、多分もう、そのホタルはいなくなると思います。
私にとっては本当にダブルパンチなんです。
緑の楽園は子どもにも孫にも残せないし、
でも、皆さんにこういう事をね、
自分が失って、「こんなに失ったんだ、辛いんだ」って言いに来たんじゃないんです。
私たちは確かにこんなに多くのものを失ったのに、
こういう事を読むとね、「原発のコストってものすごく安い」って書いてあるんです。
それがすごく不思議だっていうのを実感しました。
わたしは、正しい選択をしたいと思うんですね。
で、私は知識がなかったり、誤解していたりするのかもしれない。
そしたら、正しい選択ができないから、
こういう普通の人にも正しい選択ができるようにね、
こういう資料って、もっと、すごく分かりやすく書いて欲しいなって思います。
他にもいっぱい、
これは読めば読むほど、国際貢献?環境の国際貢献って何なんだろう!って
こんなに沢山の放射性物質を世界に振り撒いちゃって、
しかも原発本体まで輸出するって、これのどこが国際貢献なんだろう?とか、
本当に疑問がいっぱい、いっぱい出てきちゃったんです。
本当はそんな単純なね、
私の誤解かもしれない。
そういうことをね、
まず、こういう資料を作った方に、もっと分かりやすくね、
そういう事が分かるように正しい選択が出来るように、しっかりと作ってもらいたいなって思います。
私たちは本当に、いろんな準備ができてきたと思うんです、国民はね。
良い選択をしたいなって思っているから、
あの、本当に政府のみなさんにね、それを上手に導いていってほしいなって、
本当に心から願っています。
こんなにつたない言葉で本当に恥ずかしかったんですけれど、
でも、こういう機会を与えていただいた事は、本当にみなさんに感謝します。
ありがとうございました。
おしまいです。
伊達市からまいりました芳賀と申します。
0%を選択します。
選択肢が三つしかないからこのシナリオを選択します。
でも、思いは一日でも早く全ての原発を廃炉にして、
事故があってもなくても増え続ける汚染物質をどうしたらいいかとか、
被曝してしまった人、被ばくし続けている人の健康をどうやって守るか、
もちろん再生可能の自然エネルギー
それをもっと開発し足り、技術を発展したり、そういう事を本当に
全てのエネルギー、全ての英知を結集して欲しいって思っています。
ほんと、こんなね、つたない言葉で、多くの人がもっと専門的にいっぱい言っているのに、
なんでわざわざ、こんなところに気後れしながら来たかっていうと、
あの・・・こういう思いを
いくら署名を沢山集めても、霞が関に抗議行動に何回行っても、
ああ、伝わってなかったんだなぁって、そんな思いで、
で、こういう場を設定していただいたんだから、
こういうところできちんとお話しすれば伝わるんじゃないかなって、
あの、気を取り直してやってきました。
私にとっては、いま何をどんな選択をしても、本当に手遅れなんです。
今もまだまだ苦しい生活をしています。
それでも、「この苦しみをね、他の地域の人に広げちゃいけない」とか、
「これからの世代の人に広げたくない」とか思っています。
そういう選択を、今の私たちならできるんだから、
正しい選択をしたいって思います。
私は自然豊かな福島が気にいって、25年前に移り住んだんです。
今住んでいるところは10年位になるんですけれど、とても荒れた土地だったんですけれど、
山の落ち葉をいっぱい敷き込んで、鶏飼って鶏糞いれて、
それで、すごく安全でおいしい野菜とか果物が採れるようになったんです。
本当に幸せな私の緑の楽園だったんです。
で、オマケもあったんです。
あの、クロマドボタルって皆さんご存知でしょうか?
すごくしっとりとした里山に、ひっそりと生息している、飛ばないホタルなんです。
5月から10月まで観察できるんです。
そんなに長い間光っているんです。
でも、すごく地味だから、地元の人さえ気がつかなかったんです。

で、私がそのホタルと一緒に暮らしていたし、
そのホタルも環境を守っていたんだなぁって、すごく幸せな、本当に日々を過ごしていました。
ところが今度すぐ近くに仮置き場ができます。
放射性物質がそういうものにどういう影響があるのか私には全然わかりません。
でも、何十代というトラックが何百回もそこを往復したら、多分もう、そのホタルはいなくなると思います。
私にとっては本当にダブルパンチなんです。
緑の楽園は子どもにも孫にも残せないし、
でも、皆さんにこういう事をね、
自分が失って、「こんなに失ったんだ、辛いんだ」って言いに来たんじゃないんです。
私たちは確かにこんなに多くのものを失ったのに、
こういう事を読むとね、「原発のコストってものすごく安い」って書いてあるんです。
それがすごく不思議だっていうのを実感しました。
わたしは、正しい選択をしたいと思うんですね。
で、私は知識がなかったり、誤解していたりするのかもしれない。
そしたら、正しい選択ができないから、
こういう普通の人にも正しい選択ができるようにね、
こういう資料って、もっと、すごく分かりやすく書いて欲しいなって思います。
他にもいっぱい、
これは読めば読むほど、国際貢献?環境の国際貢献って何なんだろう!って
こんなに沢山の放射性物質を世界に振り撒いちゃって、
しかも原発本体まで輸出するって、これのどこが国際貢献なんだろう?とか、
本当に疑問がいっぱい、いっぱい出てきちゃったんです。
本当はそんな単純なね、
私の誤解かもしれない。
そういうことをね、
まず、こういう資料を作った方に、もっと分かりやすくね、
そういう事が分かるように正しい選択が出来るように、しっかりと作ってもらいたいなって思います。
私たちは本当に、いろんな準備ができてきたと思うんです、国民はね。
良い選択をしたいなって思っているから、
あの、本当に政府のみなさんにね、それを上手に導いていってほしいなって、
本当に心から願っています。
こんなにつたない言葉で本当に恥ずかしかったんですけれど、
でも、こういう機会を与えていただいた事は、本当にみなさんに感謝します。
ありがとうございました。
おしまいです。
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