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もうすぐ北風が強くなる

汚染された廃プラが大量焼却されている

 流通し、焼却されている燃料。
 放射能汚染の中古車が流通しているが、同様の廃プラスティックが燃料として流通し、北海道苫小牧の王子製紙関係工場では昨年4月からこの5月までに17,000トンが燃やされた。

 捨てた物、捨てる物が廃棄物である。
 捨てない物は自然物、もしくは所有または使用しているもので占有管理しているからである。
 曲がりなりにも規制がある一般廃棄物と産業廃棄物であるが、「廃棄物」を他に転用、活用なり、加工する場合は廃棄物ではなくなる。つまり、廃棄物としての規制はない。

 盲点なのだ。
 苫小牧だけとか、王子製紙だけとかのわけがないのだ。
 産業廃棄物も従来から監視の不十分さが指摘されているが、廃棄物でない一般流通物としての中古品や燃料物は、劇毒や危険物以外は監視のシステムすらないのが事実だ。

 3.11からはこの国は眼に見えない脅威に迫られている。
 自治体が民間の燃料物と焼却施設の放射能測定と、焼却灰の保管を厳重に規制するよう、国は直ちに方針を出し指導しなければならない。

 製紙工場、コンクリート工場など、汎用燃料を燃やしている施設に注意しよう。
 三陸海岸のがれき焼却どころではない可能性が高い。
 下の記事と書き起こしについて、拡散を呼びかけます。
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北海道新聞 ニュース虫めがね  「たむごん」からの画像   書き起こし「コミパチのブログ」から

Q 東日本大震災の被災地などから道内に運ばれる産業廃棄物について、道が放射性物質濃度の独自基準を設けたね。

A 放射性セシウム濃度の基準を1キロ当たり約100ベクレル以下としたんだ。
震災がれきと同じ目安だね。今年4月以降の搬入分について、道内の産廃業者に自主的な測定と同への報告を求めているよ。
基準を超えた場合は業側と協議し、道内への搬入を自粛してもらうんだ。

Q  震災がれきとは別なの。

A 廃棄物処理法でハイ遺物は事業活動で生じた「産業廃棄物」と、それ以外の「一般廃棄物」に分けられる。震災がれきは、家庭ごみと同じ一般廃棄物の扱いなんだ。
本来は発生した市町村で処理するけど、震災で大量に発生したため、国は宮城、岩手両県のがれき処理を全国の自治体に手伝ってほしいと依頼した。
でも放射能汚染を心配する住民の反対で、都道府県をまたぐ「広域処理」なかなか進んでいない。
道内でも苫小牧市は受け入れを表明したけど、札幌市は拒否するなど、賛否が分かれているね。
一方で、産廃はもともと広域で処理されていて、自治体を通さず民間業者の間でえ動するため、住民の監視の目が届きにくい。

Q だから道は全国でも珍しい独自の規制を始めたんだね。

A ただ、測定、報告とも業者が自主的に行い、第三者は監視しづらい。
違反しても罰則はないんだ。さらに目が届かないのは、産廃が燃料などに加工されて道内に入る場合だ。
廃プラスチックの焼却熱を利用して発電するサニックスエナジー苫小牧発電所や王子製紙苫小牧工場の発電施設は燃料の一部に、原発事故のあった福島県内で発生した廃プラを使っている。
サニックスは福島県の自社工場で廃プラを燃料に加工し、昨年4月から今年5月までに約1万7千トンを苫小牧で燃やした。
両社とも使っている廃プラはすべて道や国の基準以下としているが、いずれも今回の道の規制対象外なんだ。

Q基準以下とはいえ、苫小牧市では岩手県の震災がれきの受け入れを議論する前に、福島県の廃プラが入っていたことになるね。

A そうなんだ。産廃の中でも放射性物質が濃縮しやすい汚泥や焼却灰と比べ、廃プラスチックについて、国はあまり注意を払っていなかった。
産廃でなく燃料になるとなおさらだ。
もともと原発や研究・医療機関から出る放射性廃棄物以外のごみが放射能に汚染される事態は「想定外」だった。
国の法律の整備をはじめ、行政の対応が追いついていないのが実情だ。
震災がれきの問題でも住民の不安が払拭されていないだけに、企業や自治体には適切なチェックと情報開示を求めたいね。

文字起こしここまで

埼玉県でも、いわき市のゴミの灰が民間業者によって処理されていたが、北海道でも 行われていたという事ですね。 量も17000トンと多いですね。

民間業者では 結構行われているのではないでしょうか?
以前 耳にした情報だと 新潟の三条方面に 福島ナンバーのトラックが金属くずを満載して走っていったという のもありましたから・・・・

先日の北九州での瓦礫焼却といい、大飯原発の再稼働といい 政府の思惑通りに事進んでいるようです

安全対策は 先延ばし、責任をとる っていうが 福島でさえ責任なんかとっていないじゃないか!
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  苫小牧廃プラ事件(3)道庁の対応  6/20  「ぽんのんの」から

今回の苫小牧廃プラ事件は、まったくといっていいほど報道されない。

道庁は
①「適用される行政法がまだできてないので、対応できない」え・・ウソ? それで済ましちゃうわけ?

② (どれくらいの量が燃やされ、どれくらいの放射能汚染があり、住民に影響をあたえたのか)
「把握していない。知りたければ苫小牧の会社の方へきいてください」
(聞いても信用できません)
「なぜですか?」
 (誰を信用するかもその能力、あなたはしんようしますか?)

③(??内容忘れた)
「その件にに関しては、国に言ってください」
(私は道民、道民の暮らしなので道庁に聞いている)

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オホーツク開拓100年 (06/28)
質問します~苫小牧廃プラ事件。 (06/27)
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許さざる苫小牧~ピリカピリカ (06/16)
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  自分の立ち位置 6/19 「チェリノブイリへのかけはし」から

北海道の小さな発電所、サニックスエナジーに電話しました。
事故前にできた福島の本宮市の工場で出ている廃プラスチック類を燃やしていると。北海道苫小牧。王子製紙もグルか。
このことで汚染はない、とか100ベクレル以下だから心配ないとかそんな言葉の羅列でした。
みんなどこかで責任を回避できる国になってしまったね。
受付の女の子は現場じゃないとわからないといい、現場の人は本宮工場で計測しているから問題ない、自分は調べていないといい。
北海道に電話したら、泊原発で汚染された以外は、道は放射能を計測する機関がないから調べないといい。
ぐるぐる回って、誰も私達を助けてもらえないことが、結局、わかっただけです。
これじゃ、昔のチェルノブイリと同じ、いや、緊急事態省がないからそれ以下。
こんな状態の日本だった。事故前も事故後も同じ。
旭川、釧路、江別、製紙工場のあるところ、数値が確かに高いと騒いだことがあった。わきあがる疑惑。
土壌汚染を調査している人がいらっしゃるということで調査結果を待ちます。
大急ぎで工場周辺の枝払いをしているという目撃証言もあり。
(もしも、自分の家の近くに同じように廃プラを引き受けて燃やしている工場があった場合、証拠隠滅の前に風下になるようなところの土壌をとっておくこと)
本宮工場から日本中に10ヶ所ぐらい配られているらしい。
東京本社 サニックス03-5501-7705
福島本宮工場 サニックスエナジー0243-63-5193
事故直後のあの恐ろしい放射性物質が付着したものも燃やされていたのかとおもうとぞっとします。
いけしゃあしゃあとこれからも燃やし続けると。
放射能以前に、ダイオキシンまきちらして、平気な極悪企業と、悪名高き苫小牧市長のセット。
みんなグルだったんだね。
ガレキ問題大騒ぎしてる横でつらっとして、廃プラ燃やしている。ダイオキシン×放射能でどんな猛毒物質ができるかわかったもんじゃない。
だから、お母さんたち、自分を攻めてもしかないんだよ。
ただ、お母さんたちの責任感、すべて自分のせいと受け止めるその素晴らしい、母親なら当たり前にもつその感性を、推進している人たちが1ミリも持っていないことを見抜く目をもってほしい。あなたとその人達を同じ人間を思わない。
同じ人間ならその会社にいられない。
これは、どうしてかわからない。
サニックスの人も、道の人間も、みんな家庭のために、くだらない仕事を引き受けて、組織の仕事をこなしているだけ。
どこから治していいかさっぱりわからない。
私たちの手で明日を掴み直すことは難事業です。
でも、それをやりぬいてきた先祖がいるから、私達が生きていると思います。
今のようにネットもなければ電話もない時代、津波に飲み込まれ、孤児になっても、養ってももらえない。
たった一人ぼっちでも生き抜いた子もいたでしょう。
そういうたくさんの人たちの思いで、私達が生きている。(後略)
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マスコミの異様な消費増税報道

 消費増税についてすべてのテレビと大手新聞は足並みをぴったりと揃えて推進している。
 だが、その増税推進の内容はまともな「増税法案推進」ではなく、増税法案を超える内容で足並みを揃えているのがいかにも意図的である。

 増税法案は一応はデフレ脱却が増税の条件になっているのだが、彼らは足並み揃えてそのことには一切触れないのである。
 マスコミはすべてが14年に消費税が8%に上がり、15年に10%に上がる。しかも自動的に上がるかのように揃って装っている。

 皆様の周りの人に尋ねてみるとよいが、ほとんどの人が自動的に上がると思っているはずだ。
 これはもちろん、国民への騙しと刷り込み効果を発揮しているものである。(彼らは国民の多数がトリ頭だと思っている)

 異様なのは、ただ増税推進でなくこのように「自動増税」などという「誤解」の流れまでを足並み揃えて国民に「刷り込み」している事実だ。
 これは財界などではなく、一個の統制された権力の指示によることを表している。
 言いたくはないが、日本の消費増税にかける米国の意思だ。
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  異様な消費増税報道   6/28  三橋貴明 Klugから

 予め書いておくが、筆者は消費税増税に「何が何でも」反対しているわけではない。インフレ環境下で名目GDPが堅調に成長しているならば、政府の財政再建や社会保障の財源確保のために、増税はむしろ積極的にするべきだ。
 特に、国民経済の供給能力が足らず、インフレギャップが拡大しているような環境であれば、増税は「物価抑制」を実現できるため、まことに適した解決策である。

 逆に、デフレ期に増税をすると、国民の可処分所得を減らし、消費や投資を縮小させる。
 「誰かの消費、投資は誰かの所得」である。国民の可処分所得が減れば、次なる「所得」が必ず減る。
 そして、政府の税収の源泉は、まさに国民の所得だ。源泉である国民の所得が「増税」により小さくなると、当然ながら政府は減収になってしまう。

 デフレ期の増税は「政府の税収を減らす」からこそ、筆者は現時点における消費増税に反対しているわけだ。
 別に未来永劫、消費税を5%のままにしろと言っているわけではない。というよりも、現在の日本のデフレの深刻度を考えると、消費税は「今は」むしろ減税するべきだ。
 国民の消費税負担を減らし、可処分所得を増やし、デフレを脱却する。
 インフレ率が正常な値に戻り、名目GDPが順調に拡大を始めたならば、改めて消費税率を5%に戻すなり、あるいは8%、10%に上げることを考えればいいのである。

 要するに、消費税率といった「政策」が正しいか否かは、環境によって決まるのだ。
 インフレ率が高い時期の消費税率アップは、政府の税収を増やすがゆえに政策として正しい。デフレ期の消費税率アップは、政府の税収を減らすため、間違っている。
 ただ、それだけの話だ。

 単に「正しい政策は、環境によって決まる」と言っているに過ぎないわけだが、世に出る評論家たちは、消費税のアップをイデオロギー的に主張してくる。例えば、
「消費税を上げ、重税感があった方が国民の政府に対する監視が行き届いていい」 
 などと、意味不明な理屈で、
「デフレ期の増税は、政府の税収を減らす。ゆえに間違い」
 という経済学的に正しい反増税論に対抗してくるわけだから、始末に負えない。

 さて、民主党と自民党、公明党の三党が合意した「社会保障と税の一体改革」法案は、26日に衆院で採決される予定になっている。
 本法案に関連し、ほぼ全てのメディアが、あたかも自動的に14年に8%、15年に10%に増税されるかのごとき報道を繰り返している。これは、三党合意の内容を無視したミスリードである。
 26日に衆院に採決される一体改革案は、消費税増税に関して以下の附則事項(第十八条)が記載されている。

『(消費税率の引上げに当たっての措置)
第十八条 消費税率の引上げに当たっては、経済状況を好転させることを条件として実施するため、物価が持続的に下落する状況からの脱却及び経済の活性化に向けて、平成二十三年度から平成三十二年度までの平均において名目の経済成長率で三パーセント程度かつ実質の経済成長率で二パーセント程度を目指した望ましい経済成長の在り方に早期に近づけるための総合的な施策の実施その他の必要な措置を講ずる。
2 税制の抜本的な改革の実施等により、財政による機動的対応が可能となる中で、我が国経済の需要と供給の状況、消費税率の引上げによる経済への影響等を踏まえ、成長戦略並びに事前防災及び減災等に資する分野に資金を重点的に配分することなど、我が国経済の成長等に向けた施策を検討する。
3 この法律の公布後、消費税率の引上げに当たっての経済状況の判断を行うとともに、経済財政状況の激変にも柔軟に対応する観点から、第二条及び第三条に規定する消費税率の引上げに係る改正規定のそれぞれの施行前に、経済状況の好転について、名目及び実質の経済成長率、物価動向等、種々の経済指標を確認し、前二項の措置を踏まえつつ、経済況等を総合的に勘案した上で、その施行の停止を含め所要の措置を講ず等を総合的に勘案した上で、その施行の停止を含め所要の措置を講ずる』

 恐らく最も重要な文言は、十八条3の最後の、
「その施行の停止を含め所要の措置を講ずる」
 という部分であろう。すなわち、十八条に書かれた各種の条件を勘案し、時の政権が半年後(4月)に消費税を上げるか否かを判断するという法律になっているのだ。
 十八条の「消費税増税に際した条件」の1(五年間の平均で名目GDP3%、実質GDP2%の成長率を目指す)は民主党の、2及び3は主に自民党の要求で書きいれられたものだ。まずは、民主党が主張した「成長率」について見てみよう。

【図160-1 日本の名目・実質GDP成長率とデフレーター(単位:%)】
20120625.png

 日本の名目GDP成長率は、97年という唯一の例外を除き、常に実質GDPの成長率を下回っている。GDPデフレーターがマイナス(除97年)というわけで、延々とデフレ状態にあることが分かる。
 97年にしても、実質GDPがわずかに1.6%成長、名目GDP2.2%成長で、民主党が増税の条件(努力目標だが)として書き入れた値を下回っている。かつ、民主党の「努力目標」は「平成23年度から平成32年度までの平均」であるわけだから、単年で達成すれば済むという話でもない。

 橋本政権期の消費税増税におけるミスは、大きく二つあった。一つ目は、
「名目GDP2.2%、実質GDP1.6%、GDPデフレーター0.6%に過ぎず、そもそもデフレ脱却と断言するには低すぎた
 であり、二つ目は、
「しかも、97年単年のみGDPデフレーターがプラスになっただけ。たった一年で『デフレ脱却』と断言するには、あまりにも時期尚早」
 になる。単年の「デフレ脱却の兆候」のみで、橋本政権は消費増税、公共事業削減といった緊縮財政を開始し、現在に続くデフレ深刻化の引き金を引いてしまったのだ。

 上記の法律案の中に、「消費税率の引上げによる経済への影響等を踏まえ」「経済況等を総合的に勘案した上で」といった文言がある。この文言がある限り、増税を判断する「時の政権」は、
橋本政権の時に名目2.2%、実質1.6%成長だったにも関わらず、増税がその後のデフレ深刻化の引き金を引くことになった。今回の増税が、経済に悪影響を与えず、再度のデフレ化の引き金にならないことを、きちんと説明しろ
 と、迫られることになる。
 上記の「説明」を来年の秋(14年から増税の場合)に国民を納得させる形で行うなど、絶対に不可能である。

 とはいえ、もちろん「時の政権」が、どのような政権かによる部分があるのも確かだ。またもや財務省の手下のような政権が誕生してしまうと、国民に説明することもなく、「経済状況等を総合的に勘案」することもなく、適当に言葉尻で誤魔化し、半年後の消費増税を決定してしまう可能性がある。
 そして、デフレ深刻化のツケは国民が背負わされるということになるわけだ。

 さて、次に第十八条2の、
「成長戦略並びに事前防災及び減災等に資する分野に資金を重点的に配分することなど、我が国経済の成長等に向けた施策を検討する」
 という部分である。
 この文言を書き入れたのは自民党だが、明らかに同党が提出した「国土強靭化基本法」を意識している。

 自民党が6月初旬に国会に提出した国土強靭化基本法は、
『経済等における過度の効率性の追求の結果としての一極集中、国土の脆弱性の是正→ 戦後の国土政策・経済政策の総合的検証の結果に基づく多極分散型の国土の形成
 地域間交流・連携の促進、特性を生かした地域振興、地域社会の活性化、定住の促進→ 我が国の諸課題の解決、国土の保全、国土の均衡ある発展(複数国土軸の形成)
 大規模災害の未然防止、発生時の被害拡大の防止、国家社会機能の代替性の確保→大規模災害発生時における我が国の政治・経済・社会活動の持続可能性の確保』
と、震災大国、自然災害大国という日本の現実を踏まえ、「成長戦略」としての国土強靭化投資を実施することを主目的としている。
 東京一極集中を排し、大地震の脅威にさらされている太平洋側の国土軸に加え、日本海側などに新たな国土軸を構築する。
 防災及び「減災」を目的とした投資を行い、日本の国家としてのレジリエンシー(強靭性)を高める。
 具体的には、当初の三年間を国土強靭化集中期間(第一段階)とし、追加的に15兆円の公共投資を実施するというものだ。

 国土強靭化基本法が成立し、年に5兆円の強靭化投資を実施すると、少なくとも実質GDPは1%成長する。国土強靭化基本計画(10年)を政府が明確に示せば、建設産業や資材産業の設備投資を誘引し、さらに実質GDPは増える。 
 同時に、国会が日銀法を改正し、日本銀行に対し明確なインフレ目標を指示し、インフレ率が1%を上回れば、名目GDP成長率が3%に近づく可能性が出てくる。
 政府の公共投資は、有効需要の創出だ。そこに日銀の金融緩和(通貨発行=国債買取)が加われば、まさに「財政政策と金融政策のパッケージ」という正しいデフレ対策の姿になるわけだ。

 すなわち、今回の「社会保障と税の一体改革」法案には、一応は「デフレ下の増税はやらない」というコンセプトが含まれているのである
 。個人的には、名目GDP3%成長ではデフレ脱却と断言するには低すぎると思われるし、そもそも本数値は努力目標であり、増税の前提条件ではない。

 また、第十八条に明確に「デフレ下の増税はしない」と書いていないことも不満ではある。一応、「我が国経済の需要と供給の状況を踏まえ」となっているため、「デフレ下の増税はしない」というコンセプトにはなっているが、書き方があまりにも曖昧だ。

 だが、少なくとも「方向性」としては「デフレ下の増税はしない」という法案になっているわけである。消費税増税の六か月前(2014年4月に消費税をアップするのであれば、2013年10月頃)に、時の政権が各種の条件を踏まえ、増税を実施するか否かの判断を下すわけだ。

 ところが、上記の「法律としての事実」について、日本の国内マスコミはまともに報じようとしない。あたかも、自動的に消費税が14年にアップされるかのごとき報道を繰り返し、国民は真実を知らされないまま、
「14年に消費税が8%に、15年に10%に自動的に上がる」
 と信じ込まされている
のが現実だ。

 財務省としては、消費税が「自動的に14年に上がる」という報道を繰り返させることで、国民の間で増税を既成事実化したいのであろう。
 国民に「消費税が自動的に上がる」という刷り込みがなされてしまうと、どうなるだろうか。例えば、13年秋の段階で、時の政権が半年後の増税の可否を検討し、
「経済的状況に鑑み、半年後の増税は不可能」
 と、判断した場合、逆に「なぜ、増税しないんだ!」と批判されてしまうという、おかしな状況が生まれかねないわけだ。

 今回の消費税議論を見ていると、マスコミがいかに「正しく報道していないか」が分かってくる。本連載のタイトルは「経済ニュースにはもうだまされない」であるが、実際には騙されている国民が少なくなく、結果的に政府の政策に歪みが生じ、日本経済はデフレの泥沼の中で足掻き続けている。
 ならば、どうすればいいのか。

 結局のところ、日本国民が「経済ニュース」に騙されることなく、選挙における一票を投じるしかないとう話である。
 迂遠に思えるかも知れないが、言論の自由が認められている日本国においては、国民が「経済ニュース」に騙されないように、情報リテラシーを高めていく以外に、民主主義を健全化させる方法は無いのだ。
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ユーロのボールはドイツに渡った

 ギリシャの危機は二度の選挙によって、ギリシャ国民が超緊縮財政削減に反対であること、そして離脱よりもユーロとの「交渉」に比重をかけてきたことを示している。

 一方でスペイン、ポルトガル、アイルランドなどがギリシャから多くを学び、ユーロの体制的な欠陥が大衆的に明らかになってきた。
 産業のドイツこそがユーロ通貨によって最も繁栄してきたことも、広く知られることとなってきた。
 債務諸国は支援条件の超緊縮財政削減について、建前はどうであれ、守ったら底なしの窮乏と恐慌財政崩壊に落ち込むので、事実上守れない。

 制度的には、ユーロの分裂か、主権国家の解体統合かということになるのだが、ここで動静のポイントはギリシャの国民動向からユーロの盟主ドイツの国家意思へと移った。
 ボールはドイツに渡ったのである。
 当面はユーロ共同債をドイツが承認し、国内賃金を上げて圏域内の均衡をとれるかにかかっている。
 
 逆に、ユーロの分裂や解体はその宗主国ドイツにこそ、最悪の破壊をもたらすことは疑いない。 
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ギリシャ国民が示した絶妙のバランス
決断のボールはドイツの手に渡った
  6/21  山田厚史  ダイヤモンド・オンライン

 ギリシャのやり直し総選挙で、与党・新民主主義党(ND)が僅差で急進左派連合を抑えた。「緊縮財政派」が過半数の議席を確保する見通しとなり、「ユーロ離脱」はひとまず遠のいた。

 ほっとしているのは急進左派連合のチプラス党首も例外ではないだろう。「緊縮財政反対」を声高に叫ぶことは野党だからできる。

  ギリシャ国民は再選挙で絶妙のバランスをとった

 危機は一服したが、ギリシャは果たしてユーロに、留まり続けることができるのだろうか。選挙結果は、その選択がギリシャからドイツへ委ねられたことを示している

 急進左派連合が政権をとっていたらどうなっただろう。緊縮財政に反対しても、各国の支援がなければ国家の破綻は回避できない。
 留まるにせよ、離脱するにせよ、EU委員会や他国との交渉が必要になる。折り合いをつける「妥協」も避けられない。
 ギリシャの銀行から預金が流出する現状を考えれば、預金封鎖など国民に隠れた極秘作戦が必要になる局面も生じかねない。急進左派連合にそんな芸当はできないだろう。

 急進左派連合はどう財政危機を回避するか、いかにギリシャ経済を立て直し失業者を減らすのか、という根本問題への方策を総選挙でも示していない。毛沢東主義から環境保護まで幅広い「反政府勢力」の寄り合い所帯で、統一した政策綱領は不明だ。数年前まで野党でも少数勢力だった。蔓延する失業や世襲がはびこる政界へのうっ憤をバネに、躍進した政党だ。

 チプラス党首は37歳、オートバイで議会に乗り付けるイケメン議員で、民衆の中に入り、歯切れのいい発言で政治不信を取り込んだ。だが現実への対応は、歯切れよく進めないのがギリシャの現状だ。緊縮財政を蹴って、ユーロから離脱すれば、ギリシャは大混乱になる。ユーロがヤミで流通する破綻国家になりかねない。

「反対」を高らかに叫ぶアジテーターの持ち味は「野党」だからこそ魅力的なのだ。

 ギリシャ国民は再選挙で絶妙のバランスをとった。「現実的な対応ができる政党」を勝たせ、「EU主導の再建策への怒り」は、急進左派連合を僅差まで躍進させて表現した。「しっかり交渉してくれ、だらしなければ左派に乗り換えるぞ」という意思表示である。

  南欧諸国から雇用を奪ってドイツの繁栄が築かれた

 ギリシャから「ユーロ離脱」を切り出すことはなくなった。離脱があるとすれば「出て行け」と言われるかどうかだが、ユーロには「除名」の規定がない。ルールを守れ、と迫ることはできるが、「従わなければ出て行け」という仕組みになっていない。

 4月に来日したドイツの与党会派副議長のミヒャエル・フックス氏は日本記者クラブで「未熟な経済体制のギリシャを、ユーロに加えるべきではなかった」と語った。

「ギリシャは財政支出の40%をカットしなければならない。国民が生活を40%切り詰めることが必要で、それができなければユーロから自発的に出てゆくのが望ましい」と、ドイツで高まるギリシャ批判の一端を披瀝した。

 そもそも、どうしてこんな事態になったのか。フックス氏は「ギリシャの競争力欠如」を挙げた。産業の国際競争力が弱いから、輸入に見合う輸出ができない。購買力の不足を政府が外国から借金して埋めた。国民は税金を払いたがらない。それが財政破綻の構図で、国民が身の丈以上の消費をした結果であり、だから「国民生活を切り詰めろ」と言うのである。

 ギリシャ国民がことさら贅沢したわけではない。むしろ欧州では質素な暮らしである。観光地や農地はあっても、付加価値を稼ぐ産業に乏しい。ヨーロッパ文明の発祥の地であっても、現在はヨーロッパの田舎である。国際競争力を期待するのは難しい土地柄、というのが現状だ。

 ドイツは欧州の後進国だったが、時代の変転の中で今や経済の中心地となり、競争力ある産業がひしめいている。共通通貨の導入は固定相場制にしたと同じことで、加盟国は容赦ない競争にさらされる。
 為替の変動で国際競争力を調整するという通貨の機能を失わせたのだから、産業力の強いドイツに利益が集中するのは当たり前だ。

 この仕組みは、ギリシャのような田舎に失業を発生させる。スペインもポルトガルもイタリアも、若者の失業が危険水域を超えた。ではドイツはどうか。フックス氏は講演でこう語っている。

「失業率はドラマチックに下がった。特に若年失業者というのはないに等しい。他国の状況に比べるとドイツはいい状況にあると思います」。

 そして若者の失業率を「スペイン42%、イタリア27%」などと挙げた。ギリシャでは、若者の失業率は50%を超えている。

 共通通貨という仕組みが地域間格差を大きくしたのである。ギリシャやスペインから雇用を奪ってドイツの繁栄が築かれた、それがユーロ体制なのだ。

  甘い前例を作らないというドイツなど北部国家の構え

 共通通貨で結ばれたユーロランドが掲げる理想は、「手を携えて繁栄の未来に向かう欧州共同体」ではなかったのか。

 かつて日本列島は藩の集合体だった。藩ごとに財政が営まれ、藩札も流通した。明治維新で廃藩置県となり、税制も通貨も一つになった。県の経済力は違っても、中央政府が財政で調整し、均等ある発展を目指す。それが統一国家のなりわいである。

 主権を残し共通通貨を導入する、という無理を承知で始まったユーロ体制は、発足10年、岐路に立ったのである。欧州統合というロマンに向かって進むか、足手まといの国を切り捨て、やる気のある国家だけで突き進むか。ギリシャはその試金石である。

 通貨同盟から強制的に離脱させることは、国際金融市場に大きな混乱をまき散らす。 ユーロに「除名」の規定がないように、時代の流れは「統合」なのだ。「排除」に費やすエネルギーがあるなら、「包摂」に向けるのが建設的というのが欧州の知恵だ。

 EU経済の5%程度でしかないギリシャを抱え込むことは、それほどの重い負担ではない。だがここで甘い顔をすれば、スペイン、ポルトガル、イタリアといった南欧の救済予備軍に甘い前例を作ってしまう。財政赤字をGDPの一定限度内に閉じこめる財政規律を守らせる一線は譲れない、というのがドイツなど北部国家の構えである。

「欧州の田舎」が強国からの支援を前提になりわいを続けようと考えれば、強国の負担が大きくなり、国民の不満が溜まり、やがてユーロは分裂する、という懸念は北部国家に共通する。そうなったらドイツが核になりベルギー、オランダ、ルクセンブルグ、デンマーク、スウェーデンなどの北部連合が生まれるだろう。

  ドイツに問われるユーロ体制を背負う覚悟

 私は、今のユーロ圏を束ねるなら、ドイツが応分の負担を決断するしかない、と考えている。なぜならユーロ体制はドイツの繁栄の支えであり、この体制をつぶして損をするのはドイツだから。

 ベルリンの壁が崩れ、ドイツは再統合を実現した。ヤミ市場で1対5ぐらいだった西独のマルクと東独のマルクを、1対1の価値で西のマルクに統合し、東独に巨額の復興資金を投入して悲願の統一を実現した。そのあと起きたのが、大変な経済苦境だった。
 ドイツ全体の効率は落ち、東独で失業が広がった。「予想を超えた大混乱」といわれたが、当事者にとって「予想通りの大混乱」だった。一時の苦しさより歴史的偉業を選んだのである。

 メルケル首相は東ドイツで育ち、その苦しみと喜びを知っている。ドイツが欧州で確固たる地位を目指すなら身を削って、ユーロ体制を背負う覚悟が問われる。ギリシャを牽制するため、厳しく財政規律を求め、国内に渦巻くギリシャ批判を放置してきたが、局面は変わった。

 緊縮反対一辺倒だったギリシャが、再選挙で現実路線を考え始めたように、ドイツも「放漫行政のギリシャ」をあげつらうだけでなく、大局的な観点から国民が現実策に納得する方向を、そろそろ打ち出すことが必要だろう。

 ギリシャにムチだけの政策を求めては、敢えて緊縮財政受け入れようという新政権を短命に終わらせる。

 ボールはドイツの手に渡った
 国民に速やかに納得を求めることは難しいが、ドイツはこの10年の蓄えをユーロランドのコストとして払うしかないだろう。
 ドイツは北部連合を束ね、どこかの時点で政策転換に踏み切ると、私は見ている。
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