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もうすぐ北風が強くなる

小氷期の兆候を示す太陽の活動と磁極

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太陽が2重極構造から4重極構造に

  地球は小氷期に向かうのか  5/9  ROCKWAY EXPRESSから

 日曜日に起きた竜巻はかつて見た事のないほどの大型で強力なものだった。大量のヒョウが降ったことも珍しいことで、まさに異常気象であり、天変地異の中の天変の方だ。

 この異常気象はどうも太陽の変化に原因がありそうだと指摘され始めている。太陽の磁場に変化が出てきており、奇妙な磁場を形成しつつあるようなのだ。それが起きると過去の現象として、小氷河期になると言われている。といって寒いばかりではなく場所によってはこれまた異常に暑い所も出てくるようだ。
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●地球は小氷河期に向かうのか?
http://iceagenow.info/2012/05/heading-ice-age-astrophysicist/
【5月8日 Ice Age Now】

 「小氷河期(マウンダー・ダルトン)循環形式が出始めている。世界の寒冷化が早まっている」と天体物理学者のピアース・コルビンは語る

 「太陽の磁場が変形し、この変化は5月に顕著になった」とコルビンは語る。「太陽は変形磁場状態に入りつつある。この奇妙な現象は、日本の国立天文台と理化学研究所が最初に指摘した。
 過去太陽活動の減少期に起きたものと同じようだと語っている。これが起きると世界は寒冷化が進み、長い冬と寒い春、ひどい夏がもたらされると言う」 

 「同じ時期、独立の観察者が世界で小氷河期型気象が増大していることに気付いた。イギリスやアイルランドなどで、ジョット気流がずっと南に移動したことでより極端な降雹(ヒョウが降ること)とサイクロンを伴う寒い天候が目立って起きている」

 「これらの変化と発見は、我々が2年前に行った世界全体が寒冷化するという予測に対する自信を深めるものである。また毎月各地域に対して、例えば5月にイギリス・西ヨーロッパの中央・東部での特別に寒い天候や、東ヨーロッパの非常に暑い天候などの予測がある」

 「こういった循環形式の発達は、一般的にジェット気流の振幅の拡大によると言われ、ある地域では暖かかったり非常に暖かくなる場所も出てくる。これは3月に通常は寒い北半球だがイギリスやアメリカでは暖かかったり非常に暖かかった事に現れていた」

 「5月は更に劇的なコントラストを見るだろう。気象の変化が起きている。これは太陽によって起きているものであり、CO2によってではない!」
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●衛星「ひので」、太陽北極の磁場の反転中の証拠を確認 - 将来は4重極構造に
http://news.mynavi.jp/news/2012/04/23/016/index.html
「2012/04/23」

国立天文台と理化学研究所(理研)を中心とする国際研究グループは、太陽観測衛星「ひので」に搭載された可視光・磁場望遠鏡により太陽極域の磁場観測を定期的に行ってきたが、この度、極域磁場の極性が通常より早く反転しつつあることを捉えたと発表した。

成果は、国立天文台と理研のほか、宇宙航空研究開発機構(JAXA)、米国航空宇宙局(NASA)、英国科学技術会議、欧州宇宙機関(ESA)などの国際共同研究グループによるもの。
可視光・磁場望遠鏡が持つ高空間分解能・高精度偏光解析能力と、長期間にわたり安定的に行われた「ひので」の運用による成果でもある。

現在、太陽活動は極小期を過ぎ、やや上昇してきている状況だ。今回の極小期の太陽磁場は、大局的に見ると、太陽の北極がマイナス極・南極がプラス極となっている。
太陽の大規模磁場の極性反転は特に珍しいことでも危険なことでもなく、1997年時点にSOHO衛星が観測した時は、実は現在とは逆で北極がプラス極・南極がマイナス極だった。

よって、次の極性反転も予想されており、これまでは2013年5月頃に起きると考えられている太陽活動極大期(黒点の平均的数が最大になる時期)にほぼ同時に反転すると予想されていた次第である。

太陽の極域磁場は、太陽活動の源泉である黒点の源となっていると考えられており、その振る舞いは、今後の太陽活動を予想する上でも大変重要だ。
このため、これまでは地上の太陽望遠鏡により極性の反転が観測されていたが、分解能が足りないため、平均的な磁場強度と極性がわかるのみで、太陽極域で何が起きているのかは確認できていなかったという経緯である。

2007年9月に行われた、「ひので」の可視光・磁場望遠鏡の超高空間分解能と高精度偏光解析能力による観測によって、太陽極域に黒点と同じ磁場強度を持つ大きな斑点状の磁場が存在することが初めて明らかとなった。

「ひので」は、その後も極域の観測を、太陽活動の極小期を過ぎ太陽活動が上昇しつつある4年間にわたり定期的に行い、その結果、予想される時期より約1年早く、北極磁場がほぼゼロの状態に近づいていることが、2012年1月の観測で発見されたのである

北極の磁場を担う斑点状の磁場の数が急速に減少し、低緯度から逆極性の斑点が現れたのだ。
この結果、現在太陽の北極域では、逆極性の磁場の大規模な消滅と極性の反転が発生していると考えられている状況である。

この観測の結果から予想されるのが、太陽の北極磁場がまもなくマイナスからプラスに転じるというものだ。
しかし、一方の南極では極性反転の兆候がほとんど見られず、安定してプラス極が維持されていることを「ひので」は観測している。

太陽の磁場は、大局的には双極(2重極)子構造(例えば、太陽の南極がプラス、北極がマイナスの棒磁石のような構造)をしているが、今回の「ひので」の観測結果から、南北の両方がプラス極になる4重極構造になると想定され、「ひので」の観測データを用いた太陽の磁場構造の把握が数値計算によって行われているところだ。

太陽の極域の観測は、今後の太陽活動を予測する上でも極めて重要である。太陽活動の前活動周期の終わりから今周期の始めにかけての極小期は、予想以上に長く続いた(通常の太陽周期が約11年なのに対して12.6年であった)。

また、現在までのところ、今周期の太陽活動は、前周期に比べて低調に推移している。さらに、今回の「ひので」の観測により、太陽の大局的磁場が4重極構造になる兆候が発見された。

これらの観測結果は、太陽の内部で磁場を生み出すダイナモ機構の状態が、現代的な太陽観測が始まって以来初めて、変動を来していることを示している。
地球が寒冷であったといわれる「マウンダー極小期」や「ダルトン極小期」には、太陽がこのような状況にあったと考えられており、今後の推移が注目されるところだ。

これらの研究成果は、これまでの太陽極域磁場の極性反転過程に対する認識に変更を迫る極めて重要な結果である。2012年10月頃に北極域の集中観測を実施し、今後の推移を明らかにする計画だ。「ひので」による研究の進展により、太陽のダイナモ機構に関する基礎研究や太陽の地球環境への影響の理解が進むと期待されると、研究グループはコメントしている。
関連記事

人権侵害の控訴に反撃を:植草

  人権侵害行為続ける不見識、小沢氏控訴指定弁護士  5/9  植草一秀

 小沢一郎民主党元代表に対する裁判で無罪判決が示されてことに対して、検察官役の指定弁護士が5月9日、控訴する方針を表明した。
 
 2009年3月に表面化した一連の政治謀略は、なお決着せず、小沢一郎氏の基本的人権侵害の状況が続く。
 指定弁護士の不見識に多数の国民が怒り心頭である。
 この国の政治が依然として米官業政電利権複合体に支配され続けていることの証左である。
 
 一審での判決要旨を読むと、虚偽記載について、小沢氏の「共謀共同正犯」を問う故意責任を立証することはできず、このことから小沢氏に対して無罪判決が示された。
 
 控訴審でこの部分が覆ることは基本的にあり得ない。
 特命を帯びた裁判官が担当を任じられ、正当な法解釈を無視した不正な判決を示さない限り、有罪判決は出ない。
 小沢氏に対する無罪判決を示したのち、小沢氏復権の状況を観察し、このまま無罪が確定すれば小沢氏が完全に復権し、本年にも小沢一郎政権が樹立される可能性が高いとの判断から、今回の控訴が決定されたのだと考えられる。


もはや、正義や公正の名の下における闘いではない。日本の政治権力の所在をめぐる、主権者国民と米官業政電利権複合体の全面的な闘いが展開され始めたのである。
 2009年3月から3年以上にわたって展開されている小沢氏攻撃を冷静に見つめれば、このすべてが単なる政治的な謀略であることが鮮明に浮かび上がる。
 
 二つの政治団体からの献金を事実通りに記載したことが「虚偽記載」として摘発された。これが「西松事件」だ。
 2004年に10月に代金を決済し、2005年1月に登記が完了した世田谷不動産取得の届けを2005年に行い、その際に、銀行融資を受けるために設定した定期預金原資を提供した小沢氏個人資金の出入りを収支報告書に記載しなかったことが「虚偽記載」だとされた。これが「陸山会事件」だ。
 収支報告書の記載に関する事務的な取り扱いについての解釈の差でしかない。
 
 これをネタに、小沢氏および関係者が激しい攻撃を受け続けてきた。
 
 そのために、本来2009年に成立するはずであった小沢一郎政権樹立は阻止された。さらに、2010年6月ないし9月に成立するはずであった小沢一郎政権樹立も阻止された。
 マスメディアは連携して小沢一郎氏攻撃を続け、小沢一郎氏のイメージは徹底的に攻撃され続けてきた。

 しかし、これが主権者国民と利権複合体の全面戦争ということになれば、意味付けは一変する。利権複合体勢力から激しい攻撃を受け続けてきた小沢一郎氏は正義のヒーローということになる。敵にとって手ごわい存在であるからこそ、激しい攻撃を受け続けてきたということになる。
 
 利権複合体勢力は、今後も激しい攻撃を展開し続けるだろう。
 ものごとの基準を利権複合体勢力の用いるツールに置けば、主権者国民勢力はせん滅されてしまう。
 マスメディアを総動員して、主権者国民勢力のせん滅を目指して来ると予想されるからだ。
 
 ものごとの判断基準を敵側に置くのをやめるべきである。
 主権者国民側の基準でものごとを判断してゆくべきだ。
 
 まずは、本年9月の民主党代表選に備えなければならない。
 
 私のメルマガ読者からも続々と党員・サポーター登録のお知らせをいただいている。
 読者が重要情報を提供くださった。
 
「小沢一郎ウェブサイト」内の
民主党党員・サポーター募集」ページ
に、5月14日(月)に書類請求を締め切るとの表示が明確に示されていることが判明した。
 
 このサイトをご覧いただき、サイト内の入力フォームに必要事項を記入いただき、書類を請求して直ちに手続きをお取りいただきたく思う。
 
 日本政治を刷新するには、主権者である国民が直接行動を起こしてゆかなくてはならない。
 
 マスメディアは今後も激しい小沢一郎氏攻撃を展開し続けるだろう。
 その際、その攻撃は、敵が小沢一郎氏の力量を警戒していることの表れであると、正しく認識することが重要である。
 日本のメディアが真実を伝えない存在であることを改めてはっきりと認識することが、事態打開のためにまず必要である。
 
 弘中惇一郎弁護士の真実を見つめる透明な眼と、指定弁護士の死んだ魚のようなくすんだ眼をよく比較していただきたい。目は口ほどにものを言う。本物と偽物を見分ける眼力が重要である。

 小沢氏無罪確定、検察巨大犯罪摘発で、新しい日本の第一歩を踏み出せることを望んだが、利権複合体勢力の警戒感が依然として極めて強いことが判明した。
 あれほど徹底的に小沢氏を攻撃し続けたが、ネットを中心に、真実を見極める国民が激増していることがその背景である。
 
 ネットから真実の情報が発信されるため、これまでのように国民をコントロールすることが困難になり始めている。
 マスメディアに左右されずに、真実を考察し、真実を見分けることのできる市民が増え始めている。
 
 今後も徹底した情報操作が展開されるが、主権者国民は真実を見つめ、真実を尊重する姿勢を失ってはならない。 
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通貨戦争(55)ユーロの罠

 ユーロは各国の国民経済から、通貨発行と金融政策を奪いとってしまった。
 加盟国が取れる経済政策は、財政削減のみという財政悪化と不況のスパイラルであり、底なしの泥沼であることが露呈してしまった。

 基本的な解決には国家の「統合」しかない。
 これは、前提条件が「国民国家の解体」に他ならず、各国の政治、行政、法制から国民意識に至るまで社会全体の「解体」が必要であり、十数年くらいでは不可能だ。
 しかし、何が何でも「統合」へ向かって進めるには、とりあえず財政協定の強化と共有債を進めなければならなく、そのためには各国は財政緊縮政策を競わざるを得ない。

 ところが、少なくともフランスとギリシャの国民によって、この政策は否定されてしまった。 
 選挙はしていないが、スペイン、ポルトガル、アイルランド、イタリアなどは当然すでに否定的である。
 各国国民意識は変わり、ユーロの否定的な欠陥が顕になるに連れて、さらに変化は加速してゆく。
 分裂に向かって加速してゆく。
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  「ユーロの罠」にもがくフランス EUは経済統合から政治分断の季節へ 5/10 山田厚史 ダイヤモンド・オンライン

 フランスとギリシャの選挙結果は、緊縮財政への反発にとどまらない。根源をたどれば共通通貨ユーロという「無理」に行き着く。

 国家を残しながら単一通貨へと突っ走ったEUは、国家間の競争力を調整するという通貨の機能を失い、深刻な「負け組国家」を生むユーロ危機に行き着いた。選挙結果はその反動である。「市場と国家の相克」に苦悶するEUは、経済統合から政治分断の季節へと移ろうとしている。

  ユーロは「分裂の危機」に見舞われる

 これからの欧州を次の3点で注目したい。

1.緊縮財政は政治的に難しくなる。
2.金融緩和圧力が高まる。
3.ユーロが分裂し「北部同盟」結成か。

 僅差で勝利をつかんだフランス社会党のオランド新大統領は、その任期5年が「統合欧州のリーダー役」と「フランス民衆の叫び」の間で板挟みになるだろう。

 踏み込んでいえば、この5年間にユーロは「分裂の危機」に見舞われるのではないか。フランスは、「北部同盟」としてドイツとともに歩むか、イタリアやスペインと共に「南部同盟」として分離するか、選択を迫られる。

「ユーロ分裂」というと唐突に感じられる読者は少なくないと思う。なぜそんな事態が予測されるのか、以下説明する。

 ギリシャで緊縮財政反対を叫ぶ民衆が波状的にデモを繰り返している時、ドイツではフォルクスワーゲンが史上最高益に潤い、景気は沸騰し、地価高騰が話題になっている。域内の格差を表しているのが失業率だ。ギリシャ21.7%、スペイン24.1%、12ヵ国が二桁の失業率に喘ぐ中で、ドイツは5.6%にとどまっている。

 危機が騒がれるたびにユーロ安が進み、おかげでドイツ製品の競争力が世界で高まるという皮肉な結果さえ起きている。ドイツ車は世界を疾走し、中国などアジア市場でもドイツ製品は日本勢を蹴散らした。

 この「国家間の明暗」こそ、2001年にユーロが共通通貨として出現したことの、分かりやすい成果なのだ。

  共通通貨が国家間格差を危険水域にまで押し上げた

 単一市場という究極の自由貿易が実現したEUでは、「競争力の支配」が行き渡った。国際競争力のある企業が儲け、強者が潤う。経済合理性がユーロランドの特質で、経済効率が高まれば、域外との競争で優位に立てる、というのが経済統合の触れ込みだった。ところが域内に目を凝らすとドイツ独り勝ちだった。稼いだ黒字を赤字国に貸し付け、またドイツ製品を買ってもらう。それがこの10年の歩みだった。

 正確に言えば、ドイツやベネルクス3国、北欧諸国など欧州北部の国家が「勝ち組」である。勤勉で企業や政府の統治がしっかりしている国々であり、当然の結果ともいえる。

 ギリシャ、ポルトガル、スペイン、イタリアなどラテン系の国家は、「負け組」となった。貿易で売り負け、国家の赤字がたまり、「勝ち組」が稼いだカネが、融資や国債購入となって還流する、という現象が起きている。ユーロが共通通貨になったことで、為替相場が国際競争力を調節する、という通貨の機能が失われたからだ。

 ギリシャがユーロに加わらず、自国通貨のドラクマであったなら、外国から嵐のような製品流入が起きれば、ドラクマが安くなり、ドイツの乗用車やフランスのファッション製品など輸入品の価格が上がる。反対に、ギリシャ観光に割安感が生まれ、外国から観光客が増え、オリーブなど農産品も売れて、ギリシャ人の所得は増える。輸入にブレーキがかかり、輸出が伸びると、貿易収支が改善してドラクマの相場は上昇する。

 このように変動相場制を通じて、通貨には国際収支や競争力を調整する機能がある。関税がゼロになっても、自国通貨があるということは、苛烈な国際競争から守ることにつながる。通貨は「国家経済を守る最後の砦」といわれる。

 競争力の調整を放棄した共通通貨は、強者をますます強くし、国家間格差を危険水域に押し上げてしまったのである。

 ユーロと共に欧州中央銀行(ECB)が設立され、金利も一本化された。景気後退に喘ぐ欧州南部と過熱するドイツが同じ金利であることに無理がある。

 二桁の失業率に喘ぐ南欧は、金融を緩めてほしい。しかし、景気過熱を心配する北部諸国は、緩めたくない。強者の都合に合わせて金融政策を採れば、弱者が泣く。弱者に配慮すれば、強国の経済に歪みが生ずる。それが欧州の現状である。経済力に大きな差がある地域で共通通貨を流通させることの無理が、はっきり現れたのが今回の事態である。

  「北部同盟」「南部同盟」フランスはどちらに入る

 どうすればいいのか。EU内部でユーロを「北部同盟」「南部同盟」の二つに分ける案が「将来も課題」として議論されている、という。

 ユーロ以前からドイツのマルクを基軸に、金融政策で足並みを揃えていたベネルクス3国など北部欧州の結束は固い。EUのコアメンバーともいえる「優等生国家群」を束ねてユーロの中核とする。南欧や東欧の周縁国はこれには入れない。こうしたユーロ体制の再編が密かに構想されている。

 サッカーのJリーグにJ1とJ2があるように、ユーロにE1とE2を併存させるという案だ。

 フランスはどちらに入るのかで、この案はつまずいた。EU創設メンバーとしてはE1だが、地域や経済風土はE2に近い。だが経済合理性は国家のプライドを超えられない。

 ユーロ体制の分裂は統一欧州の後退につながり、敗北のイメージが抜きがたい。南北2分案はお蔵入りになった。だが、現状を続ける限り、国家間格差は広がる。いずれ決断を迫られることになるだろう。

 当初の理想論では、統一市場になれば賃金や土地が安い地域に生産がシフトするなどといわれたが、企業の移転先はハンガリーやポーランドなど東欧に多く、南欧は取り残された。

 国家が窮乏し、緊縮財政で行政サービスの質が落ちると、自国に見切りをつけて外国に移住する人が増える。仕事を求めて人が移動することは、市場経済の世界では当たり前のことだが、国家という枠組みがあると「国を捨てる人」が増えるのは、主権国家として穏やかなことではない。

 日本でも東京と沖縄では失業率も異なるし、経済格差もある。地域格差の調整は、地方交付税交付金や補助金、公共事業の配分などで行われるが、同じ国民という一体感が、税金再配分のサジ加減を容認している。EUにも地域格差を調整する財政配分はあるが、国としての一体感はなく、よその国に税金を配分することに抵抗が強い。

 日本における東京の役割がドイツだ。都民は東京が稼いだカネを地方に配分することに大きな抵抗を感じていない。都民である前に、日本人だからである。ドイツ人は、ヨーロピアンである前に、ドイツ人なのだ。ラテンの人々と一体感を持つ歴史的背景も乏しい。公務員天国で税金もまともに払っていないギリシャ人に、なぜ自分たちの血税を注ぐのか、納得がいかないのである。

  矛盾解決には国家の解体しかないが……

 経済も企業活動も、いまや国家の枠をこえているが、人の思考には国家が濃厚に残っている。

 政治や行政は依然として「国民国家」という制度の上で営まれている。EUは「国家と市場の相克」に苦悶している。人の心、伝統、祖国などの価値観を経済合理主義で超えることができるか、という課題でもある。

 この矛盾を解消するには国家の解体を進めるしかない。ユーロの導入はその一里塚で、財政協定の強化は、国家主権を制約する道具である。欧州国家への一里塚だ。ドイツはその方向に邁進する。統一の旗を振ってきたフランスの後ろにぴたりと付いていたドイツが、EUの覇者になろうとする野心が見えてきた。周縁国の民意は複雑だ。

「緊縮財政」への反発には、行政サービスの低下への懸念だけでなく、国家の外からの意思によって、不愉快な政策を強いられることへの鬱憤が潜んでいるように思える。ドイツの影がちらつく。

 リーダーであったはずのフランスまで腰が引けている。ドイツの言いなりになっていいのか、と。メルケル首相に主導権を奪われたサルコジ大統領への反発もある。

 緊縮財政という苦い薬に耐えられないフランスの民意は「成長」に活路を求めた。だが、成長の手だてを見出せないのは、先進国に共通する課題だ。

 フランスでもギリシャでも極右政党の台頭が選挙ではっきりした。失業や生活苦へのいらだちは、分りやすい敵を作る排外主義に結びつきやすい。

 国境を越えるグローバリズムは、勝ち組と負け組を分かりやすく峻別する。勝ち組国家の中にも、また勝ち組と負け組が存在し、鬱憤の種は広く撒かれる。経済の暗転が鬱憤に怒りの火をつける。日本も他人事ではない。
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 このブログ内での、ユーロの基本的で致命的な欠陥とリーマンショック以来の二極化と財政緊縮政策の危機についての、関連記事リンクです。

・ 通貨、金利と信用創造の特殊な性質
・ 欧州の財政危機
・ ユーロは夢の終わりか
・ ヨーロッパの危機
・ 動けなくなってきたユーロ
・ ギリシャを解体、山分けする国際金融資本
・ 過剰信用と恐慌、焼け太る国際金融資本「家」
・ ユーロは凋落、デフレと円高は悪化へ
・ ユーロの危機は労働階級を試練にさらす
・ ギリシャの危機拡大はEUの危機!
・ 公平な分配で経済成長を続けるアルゼンチン
・ アイスランドの教訓:銀行は破綻させよ
・ ギリシャ、イタリアでIMF、EU抗議の大デモ
・ 破滅するユーロか、破滅する国家か
・ 欧州直接統治へ進む国際金融資本
・ ユーロは国民国家を解体するか
・ アイスランドの教訓、ギリシャはドラクマに戻せ
・ ユーロは崩壊か分裂か
・ 動乱の2012年
・ 通貨戦争(46)ドル、ユーロ、円
・ ヨーロッパは恐慌に向かっている
・ ユーロ危機で延命するドル・ 通貨戦争(48)分裂に向かうユーロ
・ 緊迫するユーロ、ギリシャは何処へ向かうか
・ IMF、EU、メルケルと闘うギリシャ
・ ギリシャ、抗議の暴動
・ 資産も主権も国際資本に奪われるギリシャ
・ ギリシャは民主主義を守るためにデフォルトを!
・ ユーロが襲うギリシャの社会危機、政治危機
・ 毒饅頭を食わされたギリシャ
・ 何も改善しないEU新財政協定
・ ユーロの悲劇:三橋
・ 通貨戦争(51)ユーロ分裂に備え始めた欧州
・ ヨーロッパは底なしの危機、27の指標
・ 通貨戦争(54)債務国から巨額の資金流出
・ ギリシャ、経済の崩壊と政治の腐敗
・ ヨーロッパは変われるのか?
・ 緊縮財政を否定する各国国民
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いろんな旅を続けています。
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