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もうすぐ北風が強くなる

12.12.8早川教授訓告処分の記者会見(1)

 昨年12月、群大早川教授への訓告処分。
 そして、彼の記者会見・公開授業への中止命令。
 年次有給休暇を取り、電気を止めた研究室での記者会見をする事件となった。
 些か遅い掲載となりましたが、記録しておくべきと考え、掲載します。  
 長文なので(1)、(2)の二つに分けます。
 途中から岩上安身氏の独占インタビューに近くなります。
 相変わらず、聞き出しの素晴らしいインタビューです。
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  群大早川教授が訓告処分を受けての記者会見 書き起こし「kiikochan.blog」氏から
 
群馬大:教授を訓戒 原発事故でツイッターで不適切な発言 毎日新聞 2011年12月8日 19時46分

群馬大教育学部の早川由紀夫教授(火山学)が、自身の短文投稿サイト「ツイッター」で、
東京電力福島第1原発事故をめぐる不適切な発言を繰り返したとして、
大学から訓告処分を受けていたことが8日、早川教授への取材で分かった。
早川教授は、放射性物質に汚染された農作物の危険性を訴える趣旨で
「福島県内の毎時2マイクロシーベルト以上の水田で稲を育てている農家は撃つべきである」
「セシウムまみれの干し草を与えて毒牛をつくる行為も、セシウムまみれの水田で毒米をつくる行為も、
サリンを作ったオウム信者と同じ」などと発言。

(以下は12/8) 
 
ボクがつくったマップに功績があるとしても、今回の訓告とは別物です。今回の訓告はボクのマップのことは一切触れていません。別物ですが、無関係ではありません。マップをつくったボクは、この汚染の実態を誰よりもよく知っていると自負しています。そして、猛烈に勉強して、
先例であるチェルノブイリと比較しました。ヒロシマ・ナガサキも勉強しました。マップを作って勉強して得た結論を社会に生かそうと思ったとき、ツイッターにおけるこの手法を私は選択しました。私と同じ汚染知識をまだもっていないひとが、私の選択を支持しないのは無理ないことかもしれません。
私がとった選択は正しかったと自己評価します。まあまあ期待したとおりの成果をあげることができたと考えます。いましばらくこのやりかたを継続するつもりです。この危機は終わっていませんから。

8:41
私は、きょうの記者会見あらため公開授業で、自分が知る事実をすべて包み隠さず語ります。私の意見については、良識に従って語ってよいと思うところだけを語ります。
9:20
公開授業の教室が決まりました。C-204です。14時開場。14時15分開始。教育学部C棟2階西端の大きな講義室です。取材の方は、C棟玄関はいってすぐ左の総務係に申し出てからお入りください。一般の方は、そのまま教室にお進みください。

9:26
いま、学部長から指示がきました。「本日、14時からの公開授業はまかりならん。」 このままでは実施できないと思われます。

取材も、学内で受けてはならないそうです。
学外ならいいというので、年休とってどっかの喫茶店でやろうかしらん。

9:32
「この経緯はいま、逐次公開してるんだけど、ほんとにそれでいいのか」と事務方には言ったのだけどなあ。
ほんとにいいのかなあ。自分の所属組織だから、心配だ。

9:34
で、だ。いま考えられる解決策はこれだろう。
当初の予定通り、14時からお客様を私の研究室に招き入れる。(これまでだめだというだろうか、さて)

9:44
本日14時から16時まで、年次有給休暇を申請した。

9:53
事実。C-204教室の使用許可が取り消されました。

9:55
本日、私に御用がある方は私の研究室においでください。B棟2階です。
その前に総務係に出向いてもよいが出向かなくてもよい。(私は知らん)

(2時少し前、学部長が部屋に入ってきた)

小池学部長
早川先生は今日休暇届を出されて、2時から4時までの間はここの建物を使用する立場にいらっしゃいません
まだ、2時になってないから
2時から4時の間休暇届を出しておられる方は公に施設を使用することはわたし自身はお認めできません
ここにいらっしゃる方もそういう意味では許可のないところへ立ち入られているということだけは
充分ご承知置き下さい
みなさんのお名前、所属は事務の方へお届けいただきたいと思います
もし、2時以降もいらっしゃるなら
これは、あたりまえのことだとおもいます。
あの、同じような内容のことを外で開かれるぶんには休暇時間中ですからご自由だとおもいますが、
公の施設を使って、ここにいないはずの人間がこの建物を使うという事は
当り前のことですが、お認めするわけにはいきません
この中で何をなさるるかはわたくしの●●するところではありません
中身について申し上げているんではなくて、
施設使用上の不法状態について申し上げているんです。
よろしいですか。

A:
先生、教育学部の・・

学部長:
学部長です
あの、2時以降もいらっしゃる場合には今申し上げた通り、お名前と所属をお届けください
追ってそれなりの対応をさせていただきます。

B:
先生に対する取材活動はできないということで?

学部長:
この先生、2時から4時までは休暇届を出していますんで、
この建物にいられること自体が不思議なことなんです

A:
たとえ休暇届を出していても先生はここの大学に籍があるわけですから、
先生が学校内にいちゃいけないというのは、それはちょっと通らないと思います

学部長:
それは違うと思います。
この部屋が何のためにあるのか、使用目的ははっきりしています。

C:
先生に対して、配慮しているんじゃないんですよね

学部長:
いや、配慮しているんであってですね、ここは教育研究の目的に使う部屋であって、
その教育に関しては、決められたカリキュラムにのっとって、授業を開いていただいている
それ以外に使用していただく場合は許可を取って使用していただく
許可を出した覚えは御座いません
あの、みなさんがですよ、小学校や中学校へ入られて、許可なく入って当たり前だと思われますか?
ここも大学ですから同じです。

B:
あの、法律論をおっしゃる意味は分かるんですけれども、ただ、あの、

学部長:
いや、だから、同じ内容をお伝えするのであれば、大学の外でやったって十分できることでしょ
そのために休暇を取られたんじゃないですか?

A:
あの、大学っていうのは自由に学問する場だと思いますし、
言論っていうのも、言論の自由というのも

学部長:
いや、みなさんここに入られていてですね、
周りの部屋でもって、教育研究やっている先生や学生さん達に影響がないとお考えですか?

B:
この部屋の中であれば・・

学部長:
いや、出入りするのだっておんなじことですよ

A:
我々、ここで騒いでいるわけでもないし、

学部長:
いえ、僕らはですね、どの学部に教室をお貸しする時も
授業ので入りは授業時間中にはやらないで下さいとお伝えしてあります。

A:
飛躍しすぎていませんか?ここは学問の場所ですよね

学部長:
いや、そんなことはありません。
学問のばしょであろうとなかろうと

A:
自由に

学部長:
じゃぁ、皆さん方は逆にですね、取材しておられますけれども、
みなさんのところでもって、会社でもって、
ご自分が休暇届を出していて、そこに人を呼び込んで、いろいろなんかやられることが当たり前だと思いますか?

A:
大学と会社は違いますよ

学部長:
いや、とんでもないですよ。
ここは国立大学法人の一個の独立した機関です。
何かお間違いになっていませんか?

A:
国公立ならなおさら・・

学部長:
いや、国公立ならなおさらそうです。
ここは、税金から運営交付金を受けて運営しているところです。
その目的にかなう事はいたしますけれども、
事前に許可の無い事までお認めすることはできません。

B:
少なくても我々が運営しているとおっしゃるんならば、その、都合が悪い時だけ排除すると

学部長:
とんでもありません
だから、話の内容は何だか知りませんが、

C:
内容分かっているから許可出さないんじゃないですか

学部長:
いや、とんでもないです

A:
先生がね、ここでちょっとお話しをするっていう事で来たんですよ

学部長:
ただその際にですね、わたしは早川先生に「使うんだったら他でやって下さい」
というふうにお断りしました。
で、早川先生の方から
「わたしは許可を貰えなかったけれど強行する」というふうにおっしゃられた。
その事実もちゃんとご承知おき下さい。

あの、許可が出ないというのは、理由は簡単です。
ここは使用目的がはっきりしていることと、
休暇を取られた方がですね、公の立場でものを言われるのというのは、本来の趣旨に合わない。
だから、休暇を取られて外でやられる場合には何をやろうと個人の自由ですから、それは結構です。

ただ、こちらが許可しなかったっていう事をはっきりご承知の方がですね、
あえて強行するのを私が黙っていることはできません。
それは確かじゃないですか?

わたしはちゃんと不許可にしました

早川先生はそれを承知で強行されました。
いかがですか?

A:
(早川)先生はどう思われますか?

学部長:
わたしは先生に、今日朝会った時にもキチンと言いましたけれども、
事務的に手続きできるものはしていただく、
で、不許可なものは不許可だと申し上げ、それに従っていただくと

早川:
許可するというのはそういう問題なのかという
もう一つ分からないことは年休とっていただいて、そういう事やるなら年休取ってという話しがあったので、
年休を取れば一番なのかと思って、年休を取りました
年休を取って休暇中なのに報道が来てまかりならないと言うならば取り下げます。
勤務時間中だという事にします。
そうするとどうします?
こういう事はするなという指示が
ま、手続き上ですが

学部長:
もうすでに2時から4時までというのはお受けしまして
事務処理が済んでおります

早川:
わかりました

学部長:
あの、我々もね、へんな話しですが
僕が拘束しているかのように思われるかもしれませんが
ただ、早川さん個人から見てどうかわかりませんけれども、
少なくても私は大学人として、そうとう早川さんを自由には配慮しているという事です
それはご本人も決して知らない筈ではないと思います
ただですね、施設やなんかを加味する立場として、ルールは守っていただかないといけません。
だから私は先生が何をやられるか学外でやられることには口出しするつもりは全くございません。
なんか言っちゃいかんとか、そういう事は一言も申し上げていないし、

早川:
施設管理の問題ではないとはどういう解釈で
「休暇中にこういう事をするからいけない」とさっきからおっしゃっている
施設管理の問題ではない。
ーーー下
学部長:
いや、施設管理も入ります。
ここは、一個人の自由になる部分だけではございません。
周辺は全部研究室があります。実験室もあります。
向かい側で学生が実験をやっています。
みなさん今は入ってこられてよくご存じでしょ

早川:それは通らない。

学部長:(ドキッとして早川先生を見る)

早川:廊下は公道だ。

学部長:廊下を挟んで影響があれば同じ事です。

早川:廊下は公道だ。

学部長:
みなさんどう思います?
別に私は中身についてどうこう申し上げていませんよ。
ただ、事前にきちんと、あの、言ってあることについて、
ご本人は「それを無視して強行します」と直接うちの事務におっしゃったから、
「それは困ります」と言いに来ただけです。
何かおかしいことはありますか?
別に個人の自由を必要以上に

早川:とてもおかしい。

学部長:制限するつもりは全くありません。

早川:制限されてる。

学部長:
されていると思うから、それはされていると自分でモジョモジョの、おっしゃられるのは構いませんが
ここの施設管理は早川先生が取り仕切っていらっしゃる訳じゃありません。
私がせきにんをもたなきゃならないわけで、

早川:施設管理の問題ではない。

C:
責任とおっしゃいますけど、普段日頃からこういうことをされているのか?っていうことは、

学部長:
ええ、そういうことをいえばですね、
あの、出来る事ならですね、毎日きちんと出勤して来ていただきたいたいなと。
思っております。

C:
いえいえ、早川先生個人の話じゃなくて、
学内のこと

学部長:もちろん、やってますよ

C:毎回やっているんですか

学部長:
今も昨日今日??10401の外部監査を受けていますけれど、
私どもはきちんとその対応をしております

C:いや、それは当然でしょう。

学部長:ええ、当然ですしょ。だからこれも当然だと

C:
それとこれは違いますよね、
普段から来訪者が入ってくるのにいちいちそんな許可を出していますか?

学部長:
わたしのところに朝日新聞の記者がきて、夜の8時過ぎてアポ無しで来たことがあります。
お断りしました。
この施設の中に入るのに事前に許可を得ないで、なんで勝手に入れるのか。

早川:
その話しじゃなくて、話題を変えたいんですが
休暇中の話し。
休暇中にこの部屋に俺が居られないかという事
これは自明ではないし、多分極端に世間常識から外れている。

学部長:あのー、べつに・・

早川:
休暇中はどこにいようとそれは僕の自由であって、
この研究室に私が休暇中の時間内は、いることはできないという規則は、ごくあり得ない。

学部長:
いえ、あのー・・・電気消してですね、
あの・・・C-204教室でビデオでもやって下さるのに一向構わないですよ

早川:あ、じゃぁそれにしましょう。はやく帰って下さい

学部長:ただし私は、認めておりませんので

早川:ああ、結構です。

学部長:みなさんもそれはご承知おき下さい

学部長:それで先ほど申し上げたように

早川:あそこも閉めて

学部長:え・・え、出てから、帰る前に所属とお名前は

C:
伝えるも何も、寄ってきたんですよ。
その時は何も示すことを求められなかったんです

学部長:そうですか?(後ろの事務長に)

戸澤事務長:
えっとね、時間的なあれがあるとおもいます。
何人かの方には提出させていただいています。

早川:誰ですか?どの社?

事務長:いや、あのー、分かりませんけどわたくしは、

早川:わからないのにいい加減なこと言わないで

事務長:TBSに人かなんか・・・かな・・・

早川:TBSの人

TBS:はい

早川:聞きました?

TBS (カメラマンのBさんだったw):
あの、お話聞きましたけど、
大学としては、あの、取材に対応しないというお話で
わたしは、あの、早川先生の早川先生本人の確認をさせていただきましたということで、
こちらに伺いました。

学部長:で、そのときに、あの、「よろしい」という話しでした?

TBS:それは、お伺いできたんですからそうですよね

学部長:ただ、いずれにしましても、今日の行き先は最初がありますので

TBS:
わたしは大学の早川教授に取材に伺っている、おっ話しを伺いにきているのであって、
ことさら今の状況を問題にされる方が、むしろ逆効果であったりするんじゃないかと

学部長:
いや、私自身は別に内容に対して何も申し上げたことはありませんので、
逆効果かどうかは、それはあなた方の判断じゃないですか、それを

早川:
まぁ、でもいいじゃないですか。

早川:
あの、「電気消せばいい」って言ってくれたんだから
じゃ、そういうことで。

学部長:あの、

早川:時間もあるので

学部長:
いや、私もこの後処分の建たち、昨日のあなたと同じようにしなきゃならないので
必ず所属お名前は、

早川:言ってるってこの人達

学部長:いや残りの人達

早川:あ、そうですか

「わたしこういうもので」 
(みんな名刺を取り出し渡し始める)

学部長:わたしの名刺は上げる必要はないと思いますが。

記者:なんでですか?

学部長:事務長がおりますので。

(そして学部長は去って行った)

事務長:(ひとしきり名刺を受取った後6:39)
じゃ、先生も、その、なんか、名前まとめていただけますか?

早川:お断りします。

事務長:(小さく2回うなずく)
じゃ、皆さま、事務室の方に帰りに寄って、手続きを、よろしく、お願いいたします。

ーーみんな無言
ーー静かに部屋を出る事務長

(以下、岩上安身IWJ)

早川:二人ですか?はじめまして。

岩上:どうもはじめまして、岩上です。

早川:二人ですか?

岩上:はい

早川:
椅子、ちょっと出して。
あ、あるね。どうぞお座り下さい。
あのですね、2時に始まる前の学部長がここに来ました。
あなた達はいいのを撮り逃しました。

岩上:アラッ!

早川:
で、いろいろとすったもんだがあって、15分程、すったもんだがあって、
あの・・結局ですね、
ここのエネルギーを使わなければいいってことに、で、帰ってもらいました。
だから電気が消えています。

IWJカメラ:はい
岩上:バッテリーある?
IWJカメラ:バッテリーあります。はい。

早川:
2時に来た時にね、学部長がここは不法占拠、何て言ったかなぁ、全部書いてあるので、録音してありますが、
なんかとにかく、いちゃいけないんですって、
帰る時には誰の誰ベイか全部事務に届けて帰らなくちゃいけないっていう、
今そういう状況で監禁状態になっている。ここ。
それで、ライブしてどうなるか、
俺は知らん。

IWJカメラ:じゃぁ、責任は僕らが取る・・・

早川:オレは知らん

岩上:(つ∀`*)っアハハッ、はい。じゃ、単独で。

早川:
彼ら(学部長達)は、でも、こういう現代メディアはよく把握してないかもしれない。
そういうのはよく「わからない」。
なので、僕は許可出さない、・・・学部長と同じだw

岩上:了解しました

早川:だけど、実力行使で止めるなんていう無粋なことはできないんで、・・そういうことです。

岩上:注意をしたけれども、突破したという事にしておいていただけますか。

早川:ああ、まさしくそうです。

岩上:そうです、ハイ。ありがとうございます。

TBS:流します。もうここまで来ちゃったら、ww

早川:ああそうですか、w じゃぁ、そういうことで。

女性記者:
ただその、過激な発言の狙いはすごく、よく理解できたんですけれども、
多分、福島県の人達がそれを知ったら傷つくという事は、ま、事実な訳ですよね。

早川:そう思いません。僕は

女性記者:あ・・・傷つくとは思わないと

早川:そこは、同意しません。

女性記者:傷つくとも思わないんですか?

早川:えーっと、だから何が傷つくかですよね。心が傷つくか、体が傷つくか

女性記者:あー・・・

早川:要するに、傷つくというのは不利益があると言うけれど、僕はそこのところには同意はしない。

女性記者:じゃ、それをたとえば、

早川:
僕は福島の人に聞いて貰いたい、届けたいと思って必死になってやっている
それは許しがたいかもしれないが、僕はそれをわざとしている。
で、最初のうちは福島からのリアクションがほとんどなくてすごくさみしかった。
最近増えてきた。11月12月、になってから、
福島の人から、「おまえバカ、死ね」っていうのがいっぱい来るようになって、

女性記者:(笑)

早川:それで、届いているっていうのが分かってきた。

女性記者:あ、はぁ

早川:今までね、なんにも福島からは来なかったのよ、夏前は。

女性記者:「おまえバカ死ねって」いうのが届いているっていうのは、やっぱり傷ついている事だと思うんですけれども、

早川:僕はそう思いません。

女性記者:そう思わないっていう事ですか?

早川:ええ、いろいろと感情があるんで、ま、それは議論してもしょうがないでしょ、その話しは。
傷ついたんじゃないかっていうのは、感情的に、
その人連れてきてどうか?っていうことだから。

岩上:
すみません質問してもいいですか?
多分質問が重なってしまうかもしれませんが、

早川:
そうだよ、もう、50分も遅れてきて、また最初からやり直すのも嫌だよ

岩上:
いえいえ、「そこはもう話したと」パスして下さい
あの、なぜ訓告になってしまったんですか?

早川:
皆さんいいですか・・・?
ちょっとだけサービスしますね

岩上:
これがツイッターの発言内容であるというように、ツイッターに書かれてますけど、
それだけで間違いないですか?

早川:ツイッターで間違いないか、えっと、

岩上:
つまりサリンだとか、殺されるまえに殺すとかいった、
そういうのがまぁ穏当ではないと注意を受けたという事についてお書きになっていますが

早川:
えっとね、9月の7日の口頭注意の時は、「不適切な言動」と言われた。
でも僕は「言」はしているけど「動」はしていないので、
なにかなー?なにやったのかな?ってよく分からない状況にいます。
彼らは「不適切な言動」と言った。
でも、今回のこれ見ると、「動」の方は書いてないと思います。
で、もっぱらですね、「ツイッターの発言」についてのみ
ブログについても書いてないように見えます。
インターネット上のツイッターに於いてト、特定して報告されています
答は「ツイッターに関して」です。のみです。

岩上:
あの、これの真意についてなんですけれども、
先生はああいう挑発的な言葉使いをあえてなさって、注意喚起をしようとされているのか、
それとも、あそこに書かれている文言の通り、思った通りをかかれているのか。
その点はいかがなんでしょう。
つまり、リスクコミニケーションの一環として、この事態の危険性を認知して、評価して
でも、それだけでは足りないんだと、どこかで確かお書きになっていたのを見たような気がします。ツイッターで。
なので、「わたしはあえてやっています」この、「あえてやっている」というところの真意が知りたいです。

早川:
最初の方は分かるけど後ろの方はちょっと分かりません
最初の方の質問は二つともYesです。
「リスクコミニュケーションでは足りないんだ」それは何を指しているんですか?

岩上:
あのー、雲仙普賢岳のレポートについてお書きになっているのを読ませていただいたんですけれども、
そのところにリスクコミニケーションというのが認知、評価があり伝えることは大事なんだけどもとお書きになっている。
でも、私の認識が間違っているのかもしれませんが、
あの時に、それでも46人の犠牲者を出してしまった。
この通常の通知の仕方ではリスクを伝えきれない。
という忸怩(じくじ)たる思いがおありになっての、今回の言動なのではないかというふうに、ま、
深読みしてお訪ねしている訳ですけれども

早川:
いや、深読みじゃなくおっしゃる通りです。
雲仙普賢岳1991年の惨事が、あれで随分と考えて、
今回の行動に反映しているというのは事実であります。

あれが私を突き動かしている訳です。
で、リスクコミニケーションが出来ていなかったんです。この時は。
20年前はわたしを含めて、
わたしもジャーナリストも、テレビ新聞も行政誰もリスクコミニケーションが出来てなかった

早川:
わたしを含めて、私もジャーナリストも行政も、誰もリスクコミニケーションが出来てなかった。
で、今回、頑張ってリスクコミニケーションをしています。
その今回頑張ってやっているリスクコミニケーションのやり方が、
岩上さんから見ると、なんでしたっけ?過激とおっしゃった?

岩上:
ま、僕と言うよりも少なくても群馬大学とか

早川:あ、そうか。

岩上:注意を受ける対象になったんですよね

早川:
そうだと思います。まさしくそうだとおもいます。
つまり、悪い面と、毒と薬ですよね。
えー、毒も含めて薬な訳なんですが、毒だけを見て報告が出たんで、
実はその背後に重大な大きな薬が入っていたと僕は信じているんです。
そこが大きく意見が違うんです。

岩上:
その、毒によって人を引きつけて、そして与えようとしている薬と言いますか、ま、メリットですね。
というのは、このちょっと、偽悪的な覆いを取っていただいて、そのままに説明していただくと
どういうことなんでしょうか?
コメを流通させていくという事は国民の健康被害につながるという事を
とにかく周知させたいという事を、なんでしょうか。

早川:
コメに関しては、ま、福島のコメに関しては、
僕はあそこでコメの生産を今年はしない方が良かったと考えています
これは4月の時点からそういうふうに考えて
ツイッター上でも何度も何度も繰り返し公言しました
植えてしまったって後で聞いたので、
それを田の水を抜けとか、青刈りをしろとか、そういう意味で、
生産をしない、収穫をしないというところに何とか持っていきたかったのですが、
それは果たせませんでした。
で、コメに関しては、なんで・・

岩上:
先生の一番の狙いと言う事ですよね、
毒のこちら側に薬があるんですよ。
だからつまり、多くの人に国民に

早川:
それはメリット、僕、コメに関しての僕の意見なんですね。
で、これは社会のコンセンサスではありません。
少なくとも、福島では、「コメを作る」という選択がなされたわけです。
それに対して僕は「コメは作らない方がいい」という意見を持っている訳です。
それで、どうやって社会の中で、社会に自分がいるかっていうと、
自分の意見をなるべくすみやかに、つまり、米の収穫までに間に合うように
なるべく多くの人に伝える必要がある。
その手段として僕はツイッターしか持っていない。
岩上さんが今やっと来てくれた。
テレビ、新聞の方も今やっと来てくれた。
ね、
もっと早く4月5月の時点で僕のところに来てくれれば、
いろんなメディアで僕の意見が広まって、コメの収穫が断念されたかもしれない。
それが僕にはできなかったんで、
僕には精いっぱいのツイッターっていう武器しかなかったんで、
ツイッターを使って、なるべく大勢の人に注目してもらうという事が僕には必須だった。
だからあの発言になった。

岩上:
あの、・・・取材の申し込みはしたんですけど、
先生が・・・

早川:
すみません!!
7月にちゃんと取材申し込みがきましたが、ぼくが休暇を取ると言うのでお断りした経緯がありました。
すみません。

岩上:
毒舌の原因が私じゃ(笑)・・どうかなと思うんですがね・・(笑)
あの、ただツイッターでですね、いろんな方のリアクションがあるじゃないですか
そのなかに面白い興味深いリアクションもあって、
たとえばその、「オウムのサリンと例えるのは、論理的におかしいんではないか」
たとえばその、片方は確信犯であって片一方は狂信だと。
それだけに「自分で自覚し選択して作っている農家の方が悪いんだ」という先生の論理に対して、
いや、「これは農家の人達もね、いわば国家、政府にマインドコントロールを受けている」
というふうにも考えられる訳ですし、「だから、それは同じことでないの」という論理展開をしている者に対して
それは面白いというか、それは確かにごもっともと言うリアクションをですね
先生お返しになっていたような気がするんです。
そうなるとやっぱり、向かうべき非難対象というのは、
「安全ですよ」「作ってもいいですよ」ということの背中を後押ししたですね、
学者とか、あるいは研究者それから政府といった、
アカデミズムや行政、政治に大きな責任があるという事になるんじゃないでしょうか

早川:
それはよく批判ですとかですね、
「なんで福島を責めるのか」と、「なんで、東電を責めない」「なんで政府を責めない」
という意見がよく私のところに来ます。
私が「何故福島を責めるか」っていうと
私が毒を盛られるからです。
わたしは自分の健康、自分と家族の健康が第一ですから、なによりも。
わたしが口にするものの中に毒が混じる、セシウムが混じるという危険性が一番嫌ですから、
それをやめるためには「直接的に「福島でコメを作らない」という事に持っていくというのが僕としても必要です。
で、そうするために国を動かすとか東電を動かすというのは、あまりにも遠すぎる。
間に合わない。
秋までに全然間に合うはずがなかった。
ですから私は、その部分に関して東電とか国を責める事はしませんでした。
実力行使ですね。
あの、僕の口に毒が入らないように、福島のコメが生産されないように実力行使したけれども、
ねじり鎌一揆じゃ間に合わなかった。
で、作られてしまった。という状況があります。

少し自己弁護しておくと、
僕3月4月のうちは沢山東電を批判しました。
僕の3月4月のツイートを読んでいただければ分かると思います。
東電をののしっています。
それから国に対しても、「これはよろしくない」というのは随時言っていると思います。
だけど、それを常に言い続けてどうなるものでもないというのは、わたしは、ま、分かっているから、
小さなわたしに出来ることは、福島のコメを今年作らないように
「生産しないようにできるかもしれない」と私は思った。
で、やってみた。ダメだった、負けた。それが結果です。

岩上:
あの、自分の生存がかかっていることだから、多少手荒な方法も許されるというような論理に聞こえるんですね

早川:
そう、そう理解していただいていいです。

岩上:
で、福島の農家の方がたも生存がかかっている。
ま、自分で食べるコメもそのまま汚れたコメを食べている人もいるでしょう。
そういう事も含め、あるいは、作って出荷しないと今年を乗り切れない、
それしかないというような人もいるわけですよね。
だからもう、生存がかかって「やむなし」と思って作っている人たちもいると思うんですよね。
生存がかかって闘争状態になっているのかもしれない。
そうすると、先生もおっしゃる、自分の食べるコメがね、汚れていてもらっては困る。
生存のかかった闘争なんだ。
だから、少々きつい言葉で言うという、そういう論理もあるんですけれども、
同時に向こう側、農家の人にですね、多少無茶な、多少汚れたコメを出荷するという事も含めて、
自分の生存がかかっているんだから、わたしたちにもそれが出来るんだと、
こういう論理も、ま、ぶつかり合ってくるような気がするんですけれど。

早川:
おっしゃる通りですね
そうすると論点が「多少」の数量的な把握、
多少の線がどこに引かれるかという事に論点が絞れると思う。
で、ま、残念ながらそういう論争が・・・
今初めて岩上さんと出来た。出来るようになった。
いままでは、そこの土俵までも上がらなかった。昨日までは。
で、さてそうすると、どうするかというのは数量的な話になりますね。
今、国が500ベクレルって言っている。
これは如何にも・・・これは・・主食のコメを500ベクレルってこれ、
ああ・・もう、・・正気の沙汰ではない。
で、そういう議論はしたいと思います。

岩上:
そういう議論、そうですよね。
で、その議論する上でですね、あの、議論上の、なんていうか、
ちゃんとした議論をしようっていう相手と、きちんとした土俵があってやれる場合とですね、
もう、初めから論戦をするという、構えている人たちもいる。
そういう中で先生はリスクコミニケーション、コミニケーションをしている訳ですから、
相手がいる、有利な材料を与えてしまっているという思いはないんでしょうか

早川:相手が、なんですか・

岩上:
あの、こう、かなり相手が過激な穏当ではない表現を用いることによって
ま、人目を引きるつけるという効果があるんですけれども、他方で
ま、あいつは扇動をしていると。
例えば、この前まで安全デマというのがあったわけですけれども、
「安全だ安全だ」というデマを流すような。・・あったわけですけれども、
同時に今は「あおっている」という言葉でレッテル貼ってですね、もう片付けられてしまう。
ネガティブキャンペーンで済まされてしまう。
それとも、ネットの世界の中で、あるいはメディアの世界の中起きている訳ですね。
そうすると先生が、ま、画一的な言葉を使う事によって
論敵から、レッテルを貼られて
「もうあの人のいう事は聞く必要がない」狂人のたわごとだというふうに片付けられて
真意の方も一緒に流されてしまう。そういうリスクもあるわけです。
そういう論争リスクについてはどうお考えですか・

早川:
勿論それは把握しています。
で、わたしが、
そこの一番最適ポイントがどこであるかという事を私が、やっぱり自分で見る訳です。
わたしはここだと思う訳です。
それは人によって違うんですよ。
僕はここだと思っている。
この位のレベルでやるのが一番最適であるという事をぼくはねらっている
世の中いろんな人がいるんです100パーセント満足させるような現場は出来ない。
ところで、こんな話ししていいんですか、訓告の話じゃないんですか?

岩上:あ、でも、訓告の内容というのは

早川:
ま、いいじゃないですか
この辺は記者さんです。前橋支局のいろんな新聞社の記者さんです。

岩上:
お世話になります。
すみません、なかなか・・

早川:さすがに岩上さんですね

岩上;いやいや、もう1,2質問させていただけたらありがたいんですけど、

早川:はいはい

岩上:
政府がね、マインドコントロールが主体なんだという事になっていけば、これは理屈もいろいろある意味
訓告をしている大学側は国立大学であって、国からお金をもらっている大学としては
先生の言動はふさわしくないといっているのは、
表面的な言葉使いの良しあしだけでなく、
我々、国としてね、やっているんであって、まさにそういう危険なものが流通していることを含めて是認している。
そういう国からの、お金を得て、この大学をやっているんだと
それに従ってもらわないと困る。

早川:ああ・・500でいけという理屈が通っているという事ですね

岩上:
そこでそのお金が回っているわけだし、
たとえば、その、

早川:金もらうんだから、500で認めるっていう考え、認めなさいっていうこと

岩上:
ここで飯を食っているんだから、その、そういう機関なんだよという事を、
これ(訓告)、大学がおっしゃっているんじゃないんですか?

早川:ま、そうです。そういうふうに言われていますね確かに。

岩上:
そうですよね。ま、そういう解釈もあり得る
ということになると、そこに忸怩(じくじ)たるものが
そこにお給料を頂いているという事で忸怩があると思うんですけれど、そこをどういうふうに

早川:
お給料はいただき続けます
さっき、岩上さんが来る前に言ってたんですけれども、
訓告というのは懲戒ではありません。
懲戒に入らない一番下、その下の一番上のものです。
で、一番最後に尚書きがあります。
「今後不適切な発言がくりかえされる場合は、
懲戒処分を含む厳正な対応を取らざるを得ないこととなるので、申し添えておく」
この、尚書きが重要ですね、大体尚書きって、一番重要ですから。
で、つまりこれは懲戒処分じゃないんです。
懲戒処分になるかもしれないというような通告がありますが、懲戒処分になったら、徹底的に戦います。
さっき、岩上さんが来る前にみなさんにもお話ししましたが、
この、訓告を受けたことについて戦いは一切しません。
「はい、承りました」と受け取って終わりです。
これを撤回せよとか、そういう戦いは一切しません。
これは承りましたで終わりです。
もし、これ以上に懲戒するということであれば、それに対しては戦います。

岩上:
あの、群馬大学というところは、ちなみに去年独立法人日本原子力開発機構
というところと共同研究をやっていたりして、
ま、非常にあの、原子力の、ま、何て言うんでしょうね、いわゆる原子力村ともお付き合いがある
という事になるんですが、この点はこの大学の姿勢としてどういうふうにお考えですか

早川:すみませんそういう事なんも知らないんです。部局が違うんで

岩上:あ、そうですか

早川:
実はその深いつながりがあるという事を先程ツイートで教えてもらいました。
中に居ながら何にも知らないノンポリで申し訳ありません。

岩上:はいわかりました。すみません、あんまり長々と私ばかり・・申し訳ないです。記者会見ですね。

(12.12.8早川教授訓告処分の記者会見(2)へ続く)
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12.12.8早川教授訓告処分の記者会見(2)

(12.12.8早川教授訓告処分の記者会見(1)からの続き)

早川:これ(カメラ)まだ回っているの?どれが?

岩上:これも回っています。

早川:で、どれが世の中に出ているんですか?

IWJ:これです。これが世の中に出ています。

早川:(ピースで手を振る)

みんな(笑)

岩上:暗いんですけどね、画面がね。もってくればよかったですね明かり。

早川:だからね、あの、

岩上:
まさか、暗いところでやるとは思わなかったです。
あの、先生何で汚染マップ作ったんですか?

早川:
ああ、あのね、うーん、何で作ったんでしょうね。
4月の8日なんですよ。
4月の8日にネット見ていたら福島県のページで小学校、中学校、幼稚園の2000点ぐらいの放射線量
何μシーベルトっていう表が出てた。
で、それ見てふぅ~んって思ってシャワー浴びて、
シャワーで何時もいいアイデア浮かぶんで、「あ、できるじゃん」って思って、
で、シャワー上がってから2時間で作った。
2時間でグーグルマップに全部点を落として、多分あの時ね2000,3000あったけども、
各市町村から代表的な奴を一つ二つ選んで、60点ぐらい落としたんだと思う。
それで、中通りがひどい汚染だという事が分かった。
僕はあの時めまいがした。
それで、これどうしようかなと思ったけれど、まァ出すしかないなと思って出した。
世の中ひっくり返ると思って、恐ろしい気持ちで寝たら、
朝、何も起きていなかった。

岩上:(笑)

早川:
もう、すっごくドキドキして寝てた。
それで、何も起きていなくて、それで4月9日。
4月9日になって何しようかなと思って、いろいろ見ていたら、
それで、柏の汚染を知って、で、東葛が汚れているっていう話をずっとやって、福島放り投げて、
柏の汚染をずっとやってた。
それでいろんな処が分かってきて、ま、福島はだからもう、国とかいろんな人がやるから
大体僕もわかったし、中通りが汚染されているのがわかったから、
福島以外がどうなっているのかをとっても知りたかった。
その時全く情報がなかった。
非常に怖かった。
で、チェルノブイリを見ると何千キロっていう距離に結構な汚れですらも
100キロ200キロ300キロいってるんですよ。
ですからどこが汚れてるんだか恐ろしくて怖くて、
で、最初東葛が汚れているというのが分かって、
いっぱい色々と、なんとなく色々と作戦を立てて、
みなさんに測ってもらえるように仕向けてだんだんとわかってきて、
で、いっぱいデータが溜まって、
6月の18日かな、6月18日に改訂版を出した。
この改訂版が優れている。
今自分が見てもほれぼれとする。
6月18日の改訂版がね、僕のマップの中で一番すぐれている。
あのマップはね、
あれはとにかく東葛も書いたし、群馬も書いたし、一関まで書いた。
一関が分かったのが6月の15日ぐらいですね。3日後に出した。
あれはほとんど、今の現状の汚染をあれはほとんど表している。
で、ひと段落ついた感じで、あとは、どんどんなおして、
今回、今なおしている最中のも随分と大きく変わったところがありますが、
基本は6月に出たものです。

岩上:
ちょっと余談っぽいんですけど、この一関に関しては、
武田邦彦さんが、あれはサリンじゃなくてですねなんでしたっけ、

早川:青酸カリ

岩上:
青酸カリ、青酸カリにたとえて論争みたいになりました。
あの論争は、武田さんの論争は、
ま、一つ今回とちょっと似ていると思うんですけれど、過激な表現というところで、
あの、武田さんも、ちょっと(早川さんと)似たような意図を持っていたんじゃないかと思っていたんです。
ああいうたとえをすることで危険性を周知したいというレベルのものであるんですが

早川:そうですね

岩上:ご覧になっててどんな風に思われます?

早川:どんなふうって・・・

岩上:武田さんの

早川:
武田さんの言う通りで、一関の人が何であんな、理解できないのか僕は不思議、
ま、僕はですね、ああやって地図を書いていると、いろんな自治体からクレームがきます。
今回は学長からクレームがきましたが、
すでにたくさんの自治体からクレームがきています。
で、残念ながら一関と岩手県はかなりひどいクレーマーです。
だから、ま、正直に言えば武田さんがあの時に一関からやられたのは
さもありなんとおもった。そういうところ。あの前に僕はいっぱいクレーム貰ってます。

岩上:
それは、一般市民からですか?それとも

早川:一般市民からは来ません。

岩上:あ、そうなんですか

早川:
全て行政です。一関市と岩手県庁です。
僕のブログに全部載せてあります。

女性記者:先生、さっき学長から汚染マップについてクレームが来たという事は

早川:
いやいやそうじゃない。それは勘違い。クレームはこっち。
学長はこれについて一切何にも知らないかのような対応で、一切話題に出ていません。

岩上:(・ω・。≡。・ω・)キョロキョロ・・・みなさんからご質問がないようであれば、

早川:はいどうぞ

岩上:
一つ余談なんですけど、いいですか?
わたし、横浜でストロンチウムが発見された件と、
東京都内で、これは採取のところから取材していたんですが、3カ所土壌採取してですね、
研究所に出して測ってもらうという、それを、それを取材をして
検査でストロンチウムが出たのを確認しているんですが、
その直後に文科省が、ストロンチウムはない。ほとんどない。
これは事故由来ではないというのを出したんですけれども、ちょっと納得いかないんですね。
その横浜のマンションというのは築浅のマンションで、
なんで事故由来じゃないと断定が出来るのか、
だから、横浜のサンプルしか調べていないのに、同位体を調べたすべて都内のものまで全部
だから一切ないんだというような事を言うのか、ちょっと、そこの合点がいかないんですけど、
この先生が調べた汚染マップ、汚染状況から考えて、
この都内エリア首都圏にストロンチウムが飛散している可能性というのは
あると思いになりますか?どういうふうにお考えで

早川:
そりゃあるに決まっています。量の問題です。
一切ない訳がありません、こんな事故が起きたんだから。
量が桁で考えてどこなのか、っていうところの評価が重要なんです。
ゼロは絶対にないですよ、だって原発が3つも爆発したんですから。
で、だから、昔の60年代70年代のストロンチウムの降下量とくらべてどうなのかという
比較の問題ですよね。
残念ながらそこは僕にはわからない
僕にはそういう知識がない。
わかることは、セシウムと同じような挙動をしたのであれば、どうだと。
ストロンチウムがセシウムの0.1%とか、ま、そんなような事が何処かでわかったら、
ぼくのセシウムマップを見ればストロンチウムがどのくらい、どこにあるかというのが解るでしょう。
僕は何%なのか、0.1%なのか0.01%なのか、
僕は何の情報も持っていないんで分かんない。

岩上:ストロンチウムの危険性についてはどういうふうに

早川:
それこそ、僕のさらに専門外。
とにかく僕は医学、生き物に対しては何もわからん。

男性記者:
今ストロンチウムに対して専門外と言いましたけれども、
実際のところは放射性物質に関して少しは専門事項っていう事ではないんですね。
ただご本人として調べて、今までの研究で調べてみた結果ここは危険なので、
それは知らせなければいけないという事

早川:
ストロンチウムに関してはね
セシウムについては、正確に言えば専門か専門でないかじゃなくて、
ストロンチウムについては僕は調べていないので、何も言えません

男性記者:ああ。

岩上:
ちょっと確認的にもう一度お聞きしたいんですけど、
汚染マップは何故作られたんですかって質問しました。
そして多くの人へ周知したかったんだと思うんですけれども、なかなか、手ごたえがなかったというか、
どのあたりから、これだけではダメだと、
もっと、追加的にツイートをしてですね、しかもそれも普通に穏やかな言葉波風が立たない言葉じゃなく
もっと過激な修辞でもって人を引き付ける主張をとお考えになりだしたのはどの位からですか。

早川:5月の6日。

岩上:6日だと具体的に特定できるのはそれはどうしてですか

早川:
まとめしているから、何時、どのまとめをしたかというのを覚えていて、
4月から普通のサイエンティストでどこがどうなっているのかとぐちゃぐちゃ調べていたんです
で、5月に連休がありますよね。ゴールデンウイークがあって、まぁちょっと、浅間山に行って、
のびのびしていて、でもあの時ですね、我妻が桜見て、「こういう桜を見るのはこれが最後かな」と
で、帰ってきて、かなりセンチメンタルになっていたんでしょうね。
非常に深刻だと思って、5月の連休明けに。
それで、考えて、わたしのツイート数見て、他の人の先生のツイート数と比べてみて、僕のは全然なくて、
だから僕の言っていることは何にも世の中に広がっていないっていう事が分かって、
で、頭抱えて作戦立てて、こう言う事をすることにしました。

岩上:5月の連休の時に「これは非常に深刻だ」と思われた。何かきっかけはあるんですか?

早川:
それは4月の8日9日。
8日に福島マップを作って、9日に柏をして金町もして東葛が汚染されているとおもって、
で、どんどん地図を作っていって、結局初版を出したのが4月の18日かな、20日ぐらいですよね。
初版は、まぁ粗末なものでした。
で、それが武田さんの目にとまって、誰かが、読者から、
「柏は測定誤差ですよ」みたいなことを武田さんが書いて、武田さんにも見放されて、
「だめだなー」って思って、
で、5月の連休は気晴らしで遠くへ行ってた、っていう感じ。
そうやって心の中で新しい情報が発酵していく訳ですよね。
自分と、その新しい情報と対峙の仕方が決まっていく訳ですよ、数日、1週間2週間で。
で、それが5月の6日。
わたしはその時に、深刻だと思って、
「これはもう、これについて徹底的にやらなければいけない」と、決心したわけです。

岩上:
なるほど。
その深刻さというのは汚染そのものの深刻さと、
汚染についての理解が世間に広がっていかないという事、情報上の深刻さと、
ま、二つあると思うんですが、どちらがより深刻だと、あるいは両方ですか?

早川:
だから、汚染の深刻さは私直せないもの。これ、決まっていることだから。
で、いかに、どういうふうに、どれだけ、どこにっていうふうに地図書いて明らかにするっていうのが僕の仕事。
普通は多分、普通の学者さんはそこで終わりにするんだと思う。
僕はそれじゃダメだと思っている。
それは20年前の経験なんですよ。
これはダメだと20年前に僕ははっきりと思ったから、
それ以上に、それを(汚染マップ作り)やるのと並行して、アナウンスしなくちゃいけない。
自分からアナウンスしなければいけないと確信して、
で、週刊誌のその辺のヘッポコ週刊誌がいっぱい・・こんなこと言っちゃ怒られちゃうwどこ出しているかが分かるからw
一番偉かったのは女性セブンですよ。
女性セブンが一番最初に来てくれて、地図を載せてくれました。
で、そういったところからですね、週刊誌で僕の情報が回るようになって、
で、インターネット上で回るようになって、
最終的には読売新聞なんか、カラーで載せてくれた。ありがとうございました。
もちろん東京新聞も7月にいっぱい載せてくれて、新聞社も載せてくれたが
しかしテレビ局は・・無理ですね。
NHKはまだ認めていませんね、僕の地図を。一切出ていません。
あともう少し、この際だから言っちゃうと、
自治体もなかなか僕の地図は認めていませんね。陰でコソコソ使っているのはよく知っているんですが、
公に使っているのはですね、新潟県知事ですね。
新潟県知事が、なんかどこかのプライムニュースかなんかで、ぼくの地図を使って説明したそうです。
それから、南魚沼町ですか、あるいは魚沼市かな、なんかそこの広報に僕の地図を使ってますね。
自治体はだから、新潟のあそこだけです。
基本的に、だから、認められていません。自治体には。自治体とNHKには僕の地図は認められていません。
国はですね、衆議院の予算委員会で、7月に民主党、9月に共産党の方の質問で、
大きなパネルにして使ってもらいましたから、これは、大臣のところには届いています。
細野大臣が僕の地図を見ていることはわかっています。

岩上:20年前の経験というのを、ちょっと具体的にお話ししていただけませんか

早川:
20年前というのは1991年の6月3日の話。
長崎県の島原、雲仙岳っていう火山があって、そこで火砕流が発生して、
火砕流を撮影していたテレビ新聞の人、火山学者を含めて43人の方が・・死んだ。
あれは火砕流で殺された。
そういう痛ましい事故があった。
で、僕はあれは、知ってた。
あそこにいたら火砕流に殺されるっていう事を知ってた。
知ってたけども、彼らに伝えることが出来なかった。
実際僕は、あれは月曜日なんですが、
日曜日にテレビで見て、僕の友達の火山学者があそこにいるっていうのを知った。
で、とんでもないことだと思って、友達に電話して、
「あそこにいるんだけど、どうしようか」って電話したけど
「ま、本人もそうなんだからほっとけば」っていうことで、ほっといたら、翌日死んだ。

そういうことがあって、つまり、
「わかっていても人に伝えないと人は死ぬんだ」という事が僕はよく知ってる。
そういう、ま、誰かがトラウマって言いましたけれども、
トラウマ火山学者なんだそうですが、まさしくそうです。

そういう痛切な経験を20年前にしているので、
今回も、マップを作ってみて
「これはチェルノブイリよりひどくなって、これはとても深刻だ」っていうことに僕は誰よりも先に知ったと自負している。

東工大の牧野さんっていて、いろいろと教えてもらった。
彼は一番よく知っていた。僕は彼から習って、
で、彼から習ったことを地図描いて、どこがどう汚染されているかをハッキリとさせた。
で、それはすごく深刻だった。
深刻であればそれは伝えないといけないと思って、
で、20年前の事を思い出せば当然そういう僕の選択に至ると、ま、理解してもらえると思う。

岩上:
あの、農家に対しての言葉のね、言葉狩り的な話は、
私はあんまり好むところではないので、どうでもいいと思っているんですよ、正直言ってね。
で、まぁ、そこをちょっと穏やかな普通の言葉使いにし直して、
えー、
この農家の方々は、お米をお作りになってですね、そしてそれが流通していく。
国が非常に甘い基準値を設定する。で、結局多くの人がこれを食べていくことになっていくでしょう。
ということは、規制値以内のものですよ、今暫定規制値が非常に高いから、
これを食べていくことで、どのような被害がこれから実際に現れると、先生としては予想されていますか?

早川:
それはやっぱりわからない。
「わからないのに何で言うか」って、人は言うと予想されるけれども、
わからないことほど恐ろしいことはない。
やっぱり、安全が確認されているところでなければ生きていけない。
「わからないんだから、これは恐ろしいんだ」とわたしは思っている。

岩上:確定的なことは言えないという事ですよね、でもリスクはある。

早川:
リスクっていうのは確率だから、
確率で私が容認できる範囲を遥かに超えている。

岩上:
その物差しっていうのはどういうものですか、容認出来るできないの物差し。
それが、分からないけれども分からないなりにいろいろな、ま、情報を集めてですね、
これは非常に危険だなと、自分と自分の家族の身が危ない。
自分だけじゃない、多くの人達の身が危ないと、思われる、物差しなり情報なり基準というものは
どういうことですか?

早川:
それはやっぱり、これに関してはチェルノブイリでしょうね。
チェルノブイリは必死になって勉強しました。
何にも知りませんでした。3月の時点では。
で、一生懸命勉強しました。
チェルノブイリと福島と比較して、
そして、チェルノブイリも、実際何が起こっているのか、起こったのか起こっているのかよく分かりません。
いろんな意見があります。
で、そういったいろんな思惑のある、政治的思惑、経済的思惑、知力の問題色々と学力の問題で
いろんな情報が流布している中で、その中から信じられるものを抜き取っていくっていうのが、
これが、私、得意なんです。得意なんですよ。
あの、これ、歴史学で史料批判っていうのがあって、僕がマップ出来たのもそれなんです。
自治体が測った測定点っていっぱいあるんですよ。
いっぱいあって、それを忠実にマッピングしていったら、あの地図は出来ないんですよ。
で、その中から、信用のおけるもの、これは意味があるっていうんで、ひいきするんですね。
いいところだけを出して、信じられるところだけを出して、いらないのは捨てるんです。
非常に恣意的です。
その、恣意的にやって地図作ったのと同じように、
チェルノブイリの情報も、僕は恣意的に、僕のセンスで見破って、これはいい、これはよくないってやっていくと、
僕は現状の福島の汚染は深刻だと思っている。

岩上:
それについて、厳密な形でまとめられたものっていうのが今のところないように思うんですけれども、
ま、先生ご自身がね、先生のチョイスで選ばれたもの、チェルノの中の真実。
雑多の情報の中で、おおよそ信用できると思われるもの
それは、書かれていないんですか?書かれようと思われない?

早川:
チェルノブイリのベクレルのマップはあります
今、ベクレルマップ、チェルノブイリマップと福島マップを比較するのを
新しいのを今作っている最中です。
第1版は4月に作ったものを放り投げちゃってるんですが、今、新しいのを作っています。
それはできる。リスク比較は簡単にできる。
もう、データがあるんだから。
だけども、「チェルノブイリの、このベクレルのところで何が起こったか」、という事はなかなかわからない。
ある一群の人達は「チェルノブイリで起こったのは小児甲状腺癌だけだ」と
「他は何も起こっていない」という人もいる。
でも、「何100万人死んだ」という人もいる。
で、どこかその真ん中に真実があるんだと思うんです。
それは、僕の専門ではなくて、そこは現状ではブラックボックスで、
わたしは医学的知識が欠けているので、ブログにもそういう事は書いてない。
だから、今聞かれて、「どれ位の危なさを持っているんだ」と聞かれているから答えているんであって、
その部分は、だから出していない。

岩上:
しかし、まぁ、それなのに
重ねてお尋ねするのもなんではあるんですけれど、
ま、確かに一方でですね、極端に「安全だ」と、「大したことは起きていない」と。
「甲状腺がん、小児甲状腺癌だけなんだ」と、
これは、データで確かめられるのはこれしかないからなんだと、そういう意見があります。
他方で何100万人、すごく大きな・・でもこの間がもう少し不確かだし、
多くの健康被害が様々な形で出たのではないかと思われる。
ただ統計が不十分だった。
その事によって実証が完全にされていないけれども、現実には多くの健康をそこなうだろうと、ま、そのへんの・・
先生ご自身はどの辺が、おそらく、専門外とはいえ確かなんではないか、とお考えになるんですか?

早川:ん・・・まんなかでしょ

岩上:真ん中あたり、

早川:
本当の真ん中っていうか、その間のどこかですが、
で、だから、もしですね、甲状腺癌だけだっていうならば、小児甲状腺がんだけだっていうなら、
確かに福島市だって大丈夫ですよ。飯館村だって、大丈夫なんでしょう、多分。
子どもさえいなければ。
でも、私はちょっとそれは、いくらなんでも甘い見方であって、
わたしの資料批判の目から見て、チェルノブイリの論文とか報告を見ると、
とてもそうは見えない。
で、どこまで見えるかっていうと、何100万人っていうところの、ま、認識の問題なんだけれども、
だって、25年経てば、何100万人死ぬよ。
で、そのうちの何人がチェルノブイリで死んだのかって考えるところは非常に難しい問題があるので、
数量はいえない。

岩上:
おそらく健康被害というのは甲状腺がんという非常に、それも小児のね、
これだけが出たと。ここに特定されないもので、もっと広い範囲広い領域、
マップみたいに広い部分に被害が、影響が出たんだろうというふうにお考えになっているという事ですか
つまり、健康被害が出るという事を大前提にしなければ、コメの批判も出来ない訳ですから、

早川:
あのね、日本人は毎年100万人ぐらい死ぬでしょ、1億3000万いるんですから、ま、100万人死ぬわけですよ。
その100万人死ぬのが、福島の後、101万人になったとする。
1万人福島のために増えたとする、わたしはそれは許しがたいことなんです。
でも、死ぬ100人のうち誰が福島で死んだか分からない。
いま、そういう状況下にいる。
だからといって、「いい」って事は絶対に言えない。
やっぱりですね、100万人が101万人になるっていうのはエライことですよ、これ。
僕らは災害でそれで防災をやっているんですから。
火山で43人死んだだけでこんなことを、あの、痛切に思ってやっているわけですからね。
毎年1万人過剰の死が発生するのはね、許しがたい事です。
そして、そういう事については対応しなければいけない。そういう確信を持っています。
ですから、大雑把に、全体でいうとですね、福島だけの問題でなくて、
関東東北全部汚染されているという面的な問題。
面積の広がりの問題。
3000万人4000万人にかかわる事柄であるという認識。
これが僕にとって大きい。
つまり、もう、人間の数が大きい。であれば、小さなリスクを掛け算したって、死ぬ人は有意。
そういうなんていうか、常識的な概算があって、
で、これは看過できないリスクであるという認識で、
声高に、こういう「今危険な状況がありますよ」という事をみなさんに知らせようと努力している。

岩上:なるほど、関東も危ないですか?

早川:
東葛は危ないでしょ。早く除染しなきゃダメでしょ。
柏とか松戸とか、あのあたりは0.5マイクロシーベルト毎時ありますから、
あそこを除染しないで住むのは無謀です。
早く綺麗にして下さい。
道端は掃除して下さい。
落ち葉はちゃんと綺麗にして、ゴミを出して、帰ったらすぐに風呂に入って洗濯をして下さい。
そうしないと、ほんとに・・・・・です。

岩上:・・・・です。

早川:テレビであんまり言わない方がいい。

岩上:・・・です、ええ。
先生は、高崎にお住まいなんですよね、ご家族と。

早川:いや、僕はさいたま市に住んでいます。大宮です。

岩上:大宮、ご家族も?

早川:はい

岩上:大宮は大丈夫?

早川:
大宮は比較的いいんです。
関東の中で埼玉は比較的いいです、いちばんいい。

岩上:へぇ~本当ですか

早川:
ええ、僕のマップを見て下さい。
神奈川もいいですね、神奈川と埼玉が関東の中では一番。
だから、野菜を食べるんなら埼玉の野菜です。
もちろん、いろんな茨城県とか栃木県にもキレイなところがありますよ。
だけど、「茨城県」って書いてあると茨城県にはかなり汚染されているところがありますからね。
どこだか区別がつかないです、こわいです。
ですから、「埼玉」って書いてあると、結構な確率でOKです。
でも、まぁそれよりも関東の野菜は食わない方がいい。

岩上:(笑)あのー、風評被害って言って怒られたししませんか、それ言うと。

早川:怒られるかもしれませんが、怒られたら「ふ~」って聞いて逃げます。

岩上:(笑)

早川:
毒を盛られちゃやっぱりダメですよ。
「風評被害」っていうのはですね、生産者側の論理です。
消費者側もちゃんとそれに対して、戦わなくちゃいけない。
「風評被害」ということで、消費者が虐げられる状況はよくない。
ま、そういうふうにだんだん、いま、巻き返しがされつつあるから、
この調子で巻き返して、風評被害をはねのけて欲しいです。

風評被害だという批判をはねのけて欲しい。
正当な権利を消費者は主張するべきだ。
毒の入った食物は拒否すべきだ。
そうしないと健康を保つことが出来ない。
という事を強く言いたい。

IWJカメラ:
聞いてもよろしいでしょうか、
えっと農地は先生は除染出来ると思いますか?

早川:どこの?

IWJカメラ:
福島に限らず、その境界線も含め、
関東だったら農地が除染出来るのか、

早川:
基本的に東葛は除染出来るという立場です。農地も学校も。はい。
0.5マイクロシーベルトまでは、努力すれば除染出来ると思います。

IWJカメラ:
という事は、群馬の山間部とか、高めに出ているところも除染出来るという、

早川:
群馬も0.5ですから、除染できるでしょうが、
森林ですから、森ですから
森を除染するのは、まぁ、コストに合わないです。
あの、農地とか都会は除染が比較的簡単だといえます。
山は・・すごく大変です、すごく金がかかります。
そして山の土地の価値、地価は多分ないですから、
山は放置っていうのが、今、いま取るべき政策。緊急な応急対策だと思います
応急対策は勿論住んでいるところを優先です。

IWJカメラ:じゃ、一つの目安としては、その0.5マイクロっていう、

早川:はい。

IWJカメラ:空間線量で0.5マイクロっていうことですか

早川:芝生の上1mで0.5

IWJカメラ:はい

早川:
で、例えば2とか、2マイクロを超えるところを除染するのは、あれは無駄。
早くやめて欲しい。
税金の無駄使いだと思います。

岩上:森林、山をね、除染

早川:
2マイクロとか超えるところを除染するのは、あれは無駄。早く辞めて欲しい。税金の無駄遣いだと思います。

岩上:森林を、じゃなかった、山をね、除染するのは無駄という事ですけれども、

早川:
山はもう大丈夫、山はやってもペイしない。
2マイクロ以上のところはやって(除染)も元の黙阿弥。だから無駄。

岩上:
福島でいろんな処で除染が試みられているんですが、
その市街地の除染をしても結局すぐそこに里山がある訳ですよ。
で、風が吹けば上がってくるんですよね。
実際にそれは当たり前ですよね。

早川:
そうです。それは僕の専門です。まさしく。
火山灰の研究で。

岩上:
あそうですか、
その、市街地は除染出来るって先生はおっしゃったけど
背景に山があった場合、やっぱり、山を除染出来なかったら元の黙阿弥で、
市街地の除染も効果ないという事にはならないんですか?

早川:
だから、0.5(マイクロシーベルト毎時)の市街地。
0.5の市街地って言っている時に何をイメージしているかっていうと、東葛。
東葛には山はない。
ですからあそこは除染出来る。
畑と市街地と学校の校庭な訳だから、あとはアスファルトの道路ですから、
あれは除染出来る。
早くさっさとやらなくてはいけない。
実は、もう、かなり遅いと・・・この秋が勝負だったと思う

岩上:
そういう意味では関東平野の本当に平野部のところは、
除染によって蘇るというか、そういう可能性は大いにあるという事

早川:除染しないと生きていけない

岩上:ああ・・、

早川:
このまま生きていくのは自殺行為です、はい。
キレイにしなくちゃダメです。ゴミの中で暮らしていちゃダメです。
健康を害します。
速やかに除染して下さい。

岩上:
ここにいらっしゃる方は、地元記者の方が多いと思うんで、
わたしのせいでですね、時間とられてですね、申し訳ないんで、
あの、群馬の方の除染。
群馬県は大丈夫ですか?
群馬県は山がちだし、そういう状態で、先程先生は埼玉は大丈夫だとおっしゃったけれど、
群馬県に勤めているんですから、群馬県の状態は、危ないのか危なくないのか、
どうすればよみがえるのか、
ちょっと、群馬のコメントして下さい。

早川:
群馬はですね、200万人います。
で、人口は南側に偏っている。たぶん180万人位南側にいる。
前橋とか高崎とか伊勢崎とか桐生とか。
そこは、汚染は軽微です。0.1を下回っている。
つまり、群馬県の、大方の居住地は大丈夫です。セーフです。
で、群馬県が、地図を見るとすごく汚染されていますが、
あれは全部山です。
山に住んでいる人はすごく少ない。
多分ですね、あの、0.25よりも高いところに住んでいる人の人口って、大雑把にみて、
えーっと、5000人位だと思う。
1万人いっていないと、200万人県民の中でつまり1%以下です。0.1%、そんなもの。
ですから、群馬県の居住地に関する汚染というのはさほど深刻ではない。

深刻なのは僕みたいな商売の人。
僕は火山の専門家で、群馬県の火山とか、あるいは地質学でいろんな山に行く訳ですね。
山に行くのが出来なくなっている。
軽々にこの学生さんたちを山に連れていけない。

僕は一番最初に何をしたか、
線量計を手にして何をしたか。
浅間山を全部調べた。
浅間山に学生さんを連れていくから、浅間山が綺麗かどうかを調べた。
だいたい、僕が連れていくところは綺麗だった。
だからまだ、継続していますが、
群馬県の北の方の、あんまり地名を言うと差しさわりがあるけれども、
北の方では僕はもう学生さんを連れていかないと決心した場所がある。
そういう深刻な問題。
つまりこれはレジャーというかなんていうかな、自然の多い、

岩上:
その群馬の北部というのは、地名を言うとまずいとおっしゃいましたけれども、
それは非常に狭い範囲なんですか?
それともかなり広域にわたる、

早川:広域。野も山も北部全部。そういうイメージでいいです。

地元記者:
先程、山の方とおっしゃいましたけれども、居住地ではなくても
観光資源としてはかなり北部で占めているところが多いと思うんですけれども、温泉地とかしかりですけれども、
そういう意味で観光客というのは観光するっていう場所としてはどうお考えですか

早川:
深刻な問題です。
例えば川場村に世田谷の小学校5年生がとっかえひっかえ2泊3日で行っている訳ですね。
この話は6月からずっと言っている。
何十回も繰り返して僕は言っている。だけど何にも変わっていない。
何にも、どこにも危険がないという事で行われている。
こんな、愚かしい事を続けていてはいけない。

で、温泉なんていうのは非常にクリティカル(致命的・通常よりも大きなダメージ)な問題です。
固有名詞は出せないが、群馬の主要温泉地は、本当にこの事に関して深刻に考えて除染しなければいけない。

で、特に2泊三日で、
1泊2日で温泉に湯治に行ったって、まぁ、外部線量。
外から受ける放射線量はたかが知れている、構わないかもしれない。
だけども、温泉宿で提供される食事が心配。
地元のものを好んで食べるようじゃダメで、そういうところの配慮。
つまり、そういうところが伝わっていないと思う。僕は。

行政としては「群馬は汚染されていない、大丈夫だ。健康には心配のないレベルだ」という事で、
きているから、もうそれを良しとして、温泉業観光業が動いている。

これはダメです。直さないといけない。
それは一番いいのは、お客が行かない事です。
まず最初に行かなくて、観光業をボイコットして、観光業にギュッと言わせるべきです。
そのあと、話し合いをして、どこまで許容して、
やっぱり温泉いいですからね。僕だって温泉入りに行きますから。
で、どこまで許容して、どういうふうなサービスを提供してもらって、温泉に入りに行くかという事を
もう一度再構築しなければいけない。
今までのやり方で温泉サービスしているのはダメです。
僕はそういうところには行かない。

早川:これまた別な奴?
IWJカメラ:これ、コンピューターが落ちたんで、こっちので配信しています。
早川:あっちは?
IWJカメラ:はい、もうバッテリーがない
岩上:えっ?録画してる?
IWJカメラ:録画してます。勿論。

早川:えーっと、あと5分で終わりにして下さい。

地元記者:
口頭での注意をされたのも、さっきの「毒米を作るのはサリンをまいたのと同じ」というの以外、
これもそうですかね?あの、
「福島県内の毎時2マイクロシーベルト以上の水田で今稲を作っている農家は撃つべきである」

早川:あー、すみません。それも入っている

地元記者:「撃つべき」も入っている。

早川:はいはい。

地元記者:
あと、
「もし福島県が汚染を周辺に拡大しようとするならば武力をもって食い止めなければ国全体が滅ぶ」
これは?

早川:
それはよく覚えていませんが、そういったような似たようなやつが、あと一つか二つありました。
はっきりしません、口頭で聞いただけで、

地元記者:おそらく「殺される前に殺す」という

早川:それは確実に入ってます。それは有名ですから。

岩上:(笑)

早川:
でも、これは、
ここですこし、どうやって弁護するか、
「殺される前に殺す」っていうのは、「殺す」っていうのは多義語であって、
結局ね、最終的には何を考えているかって言うと、
「農業を殺す」、「農業という産業を殺す」というふうに僕は考えているの。
あの、文句は食わされる
文字通り戦争だと思ってもいい
僕は殺されようとしたらその前に殺そうとしている人を殺す。これは正当防衛ですから。
そういうふうに考えられても、もちろん結構だし、そういうふうに考えるけれども、
もっと深刻に考えると、何を意味しているかっていうと、
「毒を出すような産業は、継続できないから、それは産業として死滅する」
そういう意味です。

地元記者:毒を出す産業は産業として死滅する

早川:
だって、
実際にそれは粛々と行われつつあって、
福島のお米はどんどん500ベクレル以上が出てて、消費者は買わない。
そうすると、買ってもらえなければ産業として成り立たないから、
福島のコメ生産は衰退して最終的には滅びる
そういうふうな意味合いを僕はその時、そういう未来を予見して、
「殺そうと思ったら、お前は殺されるんだよ」という意味を含めて書いたんだと思う。
のが、まァ、僕の思っていたこと。
でも、表現はこういう表現を使ったのですから、それをみなさんがどのように評価するか、それはみなさんの、


岩上:「武力をもって」というのは多義語には聞こえないですけど、

早川:「武力をもって」は、そのツイートには入ってないよ

岩上:
でも、武力っていうのがあるじゃないですか。
先生が一応イメージしたのはどんな事ですか?「武力」

早川:
「武力」っていうのはどのツイート?
ねじり鎌一揆は武力よ。

岩上:先生ご自身が武力をもって戦うみたいな事を書いていたのありませんでした?

早川:それはちゃんと具体的なツイートを出していただかなければ、

岩上:ま、そこまではね。ことばのあやですからね

地元記者:
「もし福島県が汚染を周辺に拡大しようとするならば、武力をもってしてでも食い止めなければいけない」と

岩上:どういう武力なのかな?

早川:あ、それはまさしく、そう。

岩上:イメージしていますか?なにか

早川:ねじり鎌一揆だ。ねじり、ねじり鎌持って行って、

岩上:ねじり鎌?

早川:そうだ、せっかく用意したんだから、みなさんに見せなきゃ(笑)

早川:
はい、皆さん出しました。
これが「ねじり鎌」です。
これはチョットですね、僕の特別な長いやつですね。

岩上:ほおー、こわいな。。

早川:
一応先生用です。
学生さん用の小さいやつ、ベビー鎌、普通のねじり鎌を用意しておかないと、
僕はこんな怖いことをしようとしているのかとみなさんが、

岩上:これは農具なんですか?

早川:これでですね、草を刈るんです。

岩上:はーっ

早川:
ですから、ねじり鎌一揆というのは何かというと、
これを持ってみんなで田んぼに押し寄せて、
田植えしたばっかの田んぼをこれで刈り取る作業をする。

岩上:アハハ・・ッ

早川:
「それをみんなでやりましょ」って言っている
来年の4月か5月に彼らがもし田植えをしたら、
ぼくは、わたしはこの、ねじり鎌を持って、参じて、
みんなで1列になって、植えたばかりの田んぼを、稲をこうやって刈り取る。

岩上:それが、・・

早川:これは武力です

岩上:武力行使ね。わかりました。

地元記者:
それは確実に器物損壊とかで捕まりますね(* >ω<)=3 
それはその・・相手の人の財産を侵害する・・

早川:いい忠告を受けました。これからいろいろ人に教わって

地元記者:いや、面白いなとは思うんですけどww

岩上:
すみません、戻しちゃうようで、
一つだけちょっとお聞きしておきたいんですけれど、
あのー、「正常性バイアスが働く」という話、おっしゃられているじゃないですか。
その、「人間は楽観視する」と、で、
自然災害の時はとりわけそうで、それに比べて人災の時はそうではないと、
今回のは、先生の話しをずっと一連聞いているとですね、
日本中全体、政府も自治体も行政も農家もみんな
正常性バイアスが働いていて、温泉も含めて、みんな「安心だ」って言っている。
デマばっかりじゃなくて、そう「本気で信じたい」そういう心理が働いているんだろうと思うけれど、
今回のは自然災害が、ま、スタートになりましたけど、やっぱり人災じゃないですか、原子力の。
人災の部分だったらそんな正常性バイアスは働かないとおっしゃったが
今回どういうふうにその点を評価されますか

早川:
それね、難しくて、ちょっと今、残された時間で説明するのは難しいんですが、
それは、僕の雲仙岳についての反省文をブログに書いたところに書いてあるんで、
その指摘はね、当初いただきました。4月の時点でいただきました。
わたし、非常に不快な気持になったんだけども、ま、それは置いておいて
何を言っているかというと、

「必要以上に実際以上に大げさに思って言い募る性質がある」という事は分かっているらしい、心理学の分野で。
で今回それっていうと、
大げさに見積もっているはずであって、で、もっと本当は小さいんだっていう論が立てられそうに思うけど
それは違ってる。
原子力、事故が起きない前の長い時間、長期的なリスク認知の話であって、
あの、原子力に関してのリスクを過大に見積もるというのは。

いま、これ、事故なんですよ。
起きちゃったんですよ。
大事故が起きちゃったんですよ。
これ、災害みたいなもんだ。

今まで滅多に起こんないことが起きちゃったんで、
これって普通ですね、普通の人は正常性バイアスで過小評価する傾向があるっていう
普通の火山噴火とか、津波であるとかと似たような状況に置かれている。

ちょっと、だから、話しが複雑で、
この話を持って来ない、まわりまわってやっぱり戻ってくる話だから、
黙っててくださいw

岩上:
ま、自然災害か人災かのくくりではなくて、
カタストロフかどうかっていうところですね
カタストロフには正常性バイアスが働くという事ですよね。

早川:そうそう、そういう事です。

岩上:なるほど、了解しました。おしまいですか?

早川:
あと2,3分で、次の会議が控えているので終わりにしたいんですけれど、
いいのかな?
あんまり、・・最後の方は違う話しに・・でも、こう言う話しの方がいいですよね(岩上さんに話しかける)面白いですよね。

岩上:あ、僕はもう、皆さんにちょっとご迷惑をかけちゃって・・

早川:
こういう話しを本当はしたかったし、出来て良かったです。
7月は本当にちょっと断っちゃって申し訳ありませんでした。
ヨーロッパに遊びに行くんだった、直前だったんです。

岩上:先生、あの、フォローぐらいして下さいよ。

早川:いや、フォローはね、50人以上しないことにしてる。

岩上:53人とか何とかだった。そしたらもっと連絡がスムーズだったのに。

<参考>

世田谷区の宿泊施設脇の地表面
(群馬県川場村)毎時7.6μシーベルト。
群馬県川場村にある世田谷区の宿泊施設脇の地表面で、
毎時7.6マイクロシーベルト(一マイクロは一ミリの千分の一)の
放射線量が観測されていたことが分かったというニュース記事

正常性バイアス
正常性バイアスとは
外界の強烈すぎる刺激に対して、理知的動物がそれを心理で抑制して、慌てないようにしてしまうこと。
日常性を保護するために必要な措置だが、
度が過ぎると「本当の危険」に対しても、「煙はやがて収まるだろう」
「今の地震が全てで予震などではなく、もっと大きな地震などやってこない」というように、
暴風雨被害や津波、テロなどのあらゆる事態に対して、「きっと大丈夫」という判断をしてしまいかねない。
正常性バイアスが原因で被害が甚大化することもある。
英語で "Normalcy bias" と呼ぶ。「正常化の偏見」「正常への偏向」「恒常性バイアス」などと訳されることもある。

カタストロフ
カタストロフィ 【catastrophe】
《「カタストロフ」とも》
1 突然の大変動。大きな破滅。
2 劇や小説などの悲劇的な結末。破局。
3 演劇で、大詰め。
関連記事

倫理の崩壊、無謀な原発再稼働

 原発再稼働という無謀 倫理の崩壊必至  3/27 東京新聞 3/28 kiikochan.blogから

東京電力の柏崎刈羽原発6号機(新潟県)が26日に止まったことで、
国内商業用原発のうち、運転中は北海道電力泊原発3号機のみとなった。
一方、野田政権は原子力安全委員会の確認作業を受け、
関西電力大飯原発3,4号機(福井県)の再稼働を急いでいる。
「政治判断」し、地元の合意を得て、ゴーサインを出す構えだ、
だが、この性急な方針は倫理面からもうなずけない
(上田千秋、小坂文彦)

倫理の崩壊か
無謀な原発再稼働

「政治判断」して よいことなのか?

「政治判断」するのは野田佳彦首相、藤村修官房長官、枝野幸男経済産業相、細野豪志原発事故担当相の4閣僚。

そろって原子力には素人だが、
安全性に加え、電力需要という経済的、社会的な観点とすり合わせて判断するらしい。

代弁が「政治判断」の意味か・本来なら刑務所に入るべき

だが、そうした目先の利益に惑わされた結果として、福島原発事故があったのではないのか。
政治家が安全性を検証せず不十分な安全対策を看過してきたことも原因の一つだった筈だ。

「原発危機と『東大話法』」などの著書がある東京大学大東洋文化研究所の安冨歩教授は、
「”素人”である政治家たちに判断をゆだねること自体は間違いではない」と話す。
「逆に自分の研究分野にだけ精通している専門家が正しい判断を下せる保証もないからだ」

ただ、こう条件を付ける。
「同じ素人である国民の多くが『大丈夫だろうか』と、再稼働に疑問を抱いている。
ならば、国民つまり素人の代表である政治家の判断内容はおのずと明らかだ」

ところが実際は逆の方向に進んでいる。
裏を返せば、素人ではないわけだ。
むしろ、別の意図を引き受けているようにも見える。
「結局、原発推進の特定の専門家や利益集団に振り回され、
その代弁をする事がここでの『政治判断』の意味ではないのか」

”犯人”に防犯をゆだねてよいのか?

原発を再稼働させたい関西電力がつくった安全評価(ストレステスト)を
「妥当」と判断したのは経済産業省原子力安全保安院。
その作業手順を原子力安全委員会がチェックして確認を済ませた。この流れだ。

この作業に携わった人物たちは、そろって福島原発事故の“犯人”ともいえる「原子力ムラ」の住人たちである。
これで安全性を信頼しろ、というのは無理がある。
本来、テストされるべきはこうした村の住人や閉鎖的な構造ではなかったのか。
さすがに安全委員の斑目春樹委員長も、記者会見では顔をしかめた。

京都大学原子炉実験所の小出裕章助教は、
「原発は絶対安全で事故は起こさないというお墨付きを与えてきた人間たちが、
同じやり方で『安全です』と言っている状態。
福原発事故は終息せず、膨大な被害が現在も進行しているのに」と憤る。
小出教授は安全評価について
「もともと想定内の事柄に対して、安全だと言っているだけで、全く意味がない」と断じる。
「彼らは全員“犯罪者”。本来なら刑務所に入れないといけない。
再稼働だけでなく、原子力発電の全てをやめるべき状況なのに、
どうしてこんなことが許されるのか私にはさっぱりわからない」と批判する。

与野党議員上層部に「電力利権」議員
広域で反対の声無視できない
除染賠償・・・・被害者救済が先だ

まだ「神話」にすがりつくのか?

福島原発事故の原因については、国会の事故調査委員会が6月に報告書をまとめる。
原因が分からないのに、そもそも安全評価や対策などできようはずもない

自民党の河野太郎衆院議長は、
「国会事故調査設置は衆院と参院が全会一致で決めたもの。尊重されたければならない。
そもそも事故原因が地震か津波かもはっきりしていない。政府は報告書を待つべきだ」と話す。

河野議員は国会議員の大多数の意見は
「再稼働ちょっと待ってみて」だとみている。しかし、反対の声は小さい。

「自民党にも民主党にも、電力利権に絡んでいる議員が党の上層部にいるため、
再稼働を急ぐなという意見が抑え込まれている。
再稼働は裏に回って動いているが、そういう意思決定の仕組み自体が問題。
特に野党である自民党は、表で分かる議論をしなければいけないのに」

関連の審議会委員の利益相反は放置され
政府から独立しない「原子力規制庁」設置が法案化されている。

フクシマの反省は無く、事故の教訓を覆い隠す「安全神話」がよみがえりつつある。

「アメ」と無縁な住民に説明は無用?

政府は従来、原発から半径10キロ圏を防災対策重点地域(EPZ)としていたが、
昨年11月、緊急防護措置区域(UPZ)を新設。
対象地域を30キロ圏に拡大した。

だが、藤村官房長官は、16日、再稼働とUPZとは「内容が違う。連動しない」と説明。
事前説明し、合意を得る範囲を半径10キロ県の地方自治体に限定する考えを示唆した。

つまり、電源立地地域対策交付金が支給されたり、原発作業員の宿泊や飲食で潤う地域に偏った判断を優先する

対象外となりそうな周辺自治体は反発を強めているが、

前宮城県知事の浅野史郎慶応大学教授(地方自治)は、
「福井県全体が関西電力と安全協定を結んでいる。30キロ圏外に住む福井県の住民は意見が言えて当然。
政府が地元扱いしなくても、滋賀県の人達が反対声をあげたら、無視はできない」と、
範囲の狭い範囲の規定に反論する。

佐藤栄佐久前福島県知事は、
「私の住む郡山市は福島第一原発から50キロも離れているが、場所によっては放射線量が高いまま。
事故で影響が及ぶと見る地域を拡大したら、再稼働の意見を尋ねてみて当たり前。政府のやる事はちぐはぐだ」

「政府はとにかく早く再稼働したいだけ」と、「地元」概念の範囲拡大による反対意見の続出を警戒しているとみる。

フクシマの声に耳をふさぐのか?

昨年暮れの野田首相による事故収束宣言。
現実とはかけ離れていたが、再稼働を進めたい政府にとって、宣言は不可欠だったと言える。
事故の収束なしに「再稼働」とは言えないからだ。

しかし現実には事故は終息せず、被害者の救済、賠償もまだまだこれからだ。
その時点で、同党の事故が起きる可能性がゼロとは言えない再稼働に走っている。
被害者たちの神経を逆なでする行為と言えないか。

福島県富岡町の遠藤勝也町長は、
「原因が分かっていない段階で、再稼働を言いだすのは理解に苦しむ。
また同じ事が繰り返される」と語る。

富岡町は全域が警戒区域にあり、全住民が損害に避難を強いられた。
帰還のめどは立っていない。

除染に賠償、町民の雇用確保・・・。
問題は山積みのままだ。

遠藤町長は、
国はやらなければいけない事をなにもやっていない」と怒りを込める。
「日本中に原発がある以上、どこでも福島と同じ事が起こり得る。それを忘れてはいけない」

<デスクメモ>
何故、野田政権が乱暴に再稼働を急ぐのかを考えた。
今決めないと、準備期間もあるので、夏に稼働できない。
となると、「原発ゼロ」状態で夏を乗り切られかねない。
そうすると、「やっぱりいらない」世論が高まる。
この流れを恐れているのだろう。
逆に言えば、今が正念場だ(牧)
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