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予防原則

なぜ、医師の発言が禁止されるか(2)・・・予防原則適応時に許される行為  11/25  武田邦彦

多くの人は学校教育の内容が不正確であることもあって、「水俣病」というのは「企業が水銀が毒物と知っていながら、垂れ流した」と思っています。でも、企業は国や熊本県が認可した排水基準を守っていました。

つまり、時として企業は収益に走り、国民に被害を与えることがあるので、県や国が審査をして法律などに合格すれば認可をするのです。自分がその工場の人だったとします。
あるものを使って運転をしようとして計画し、書類を役所に出して認可を受ければ、それを守って仕事をすることで非難されることなど考えないでしょう。

水俣病が「水俣病」という名前がついているのは、水銀で本格的な病気が発見されたのが、水俣が初めてだったからです。
それまで、女性のおしろいは酸化水銀、神社の鳥居の朱色は硫化水銀、そして歯医者に行くと水銀アマルガムを詰められました。水銀は普通に使われていたのです。

今でも、「水銀」というものが常に毒性を持つのか、メチル水銀などのある状態の水銀が毒物なのか、ハッキリしないところがあります。
しかし、人間はあることが起こる度に、反省し、知識を増やして、より安全で快適な社会を作ってきました。その一つが「予防原則」です。

水俣病の時に、水銀が毒物であるということが学問的に判ったのは最初の患者さんが出てから6年後でした。
その時に、漁民は操業の停止を求めたのですが、水俣市民の多くは操業を続けることを望んだのです。
つまり、法律もなく、学問的にも不明で、患者さんが出ているという状態で仮に操業を止めさせた場合、その損害を誰が補償するのかハッキリしないからです。

そんな経験を経て、1992年の環境サミットで「原則15:予防原則」が世界的に合意されました。その趣旨は「科学的に因果関係が不明な場合でも、怪しいときには予備的に規制することができる」というものでした。これが人間の知恵というものです。
・・・・・・・・・
1年1ミリシーベルトというのは、予防原則の思想で決められています。学問的にハッキリするまで待っていたら、被曝による被害者が出るかも知れないので、予防的に合意をしたのです。自然界から受ける自然放射線は仕方が無いのですが、原発からの放射線は「余計なもの」です。もし日本に原発がなければ、1年1ミリなどと言う規制もほとんど要りません。

福島原発の事故が起こると、多くの医師が「1年1ミリを守る必要はない」と発言し、今でも言い続けています。
でも、医師の人は「予防原則」というのが悲惨な多くの犠牲のもとに、人間の知恵で創り出したものであることを勉強してください。

というのは、「1年1ミリを守る必要がない」と言っている医師、テレビや新聞などの記者はどうも、これまでの公害の歴史、予防原則、人間の知恵について、よく知らないようなのです。
でも、社会に責任を持って発信するためにはこのぐらいは知らなければなりません。

私が「なぜ、1年1ミリか」というのを科学的に説明せず、「法律、合意」として示しているのは、それが「予防原則」ですから、もともと科学的な根拠を議論できないものだからです。
・・・・・・・・・
ところで、私は「人を批判せず、内容を批判する」ということを守ってきました。今まで、首相、大臣、東大総長、特定の権力者を別にすると個別の名前を挙げて批判することはしませんでした。でも、今は福島をはじめとした子供たちが被曝しています。この被曝を止めるために、今日から個別の名前を出すことにしました。

流山市長と福島の「順一」(聞くところによると塾の先生)という人が、「1年1ミリを守る(法律を守る)必要はない」という趣旨と、私を関係の無いこと(私がバナナを食べたことがないと推定していること)で個人的に批判しています。私の批判などはどうでも良いのですが、この二人の言動の目的は福島の子供たちに余計に被曝させることなので、放置できません。予防原則を勉強して、すぐ子供たちを被曝させることを止めてください。子供の健康はあなたたちのものではありません。
 ーーーーーーーーーーーーーーーー
 全く、そのとおりだ。
 私が子どもの頃から今までに、限りないほどの種類の物質が禁止されてきた。

 逆に言えば、私が子供の頃は、食品であれ、薬品であれ、禁止物として列挙されていなかったので、「疑わしいもの」はすべてが合法的に使用されていたのである。
 食品添加物、薬品、医薬品、工場の排煙、廃液、エックス線にDDT。

 「添加物、毒物まみれの時代(味の素、水銀、被曝)
 科学的に決着のつかない「疑わしい」物質を禁止するようになったのはこの2.30年ほど前からのことである。

 そんな最近まで、「疑わしい」ものはほぼ野放しだったのだ。
 最近は「科学的に決着のついていないものについても、疑わしければ禁止せよ」と言う考えである。
 「予防原則」を守ることは、非常に重大なことなのである。
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