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もうすぐ北風が強くなる

通貨戦争(44)増税、円高、超低金利の対米盲従政権

 世界にその類を見ないデフレ循環と、その結果である超低金利と円高。
 それらを、さらに加速させる効果的な「増税」。
 まるで、誰かに見てもらいたいように、TPPに向かって走っている野田政権。

 国際金融資本と米国に見てほしいのだろう。
 国民、とりわけ勤労大衆には見ないでほしい、知らないでほしいようだ。

 松下政経塾政権。
 分かってきたことは、彼らがかなり時代遅れの天皇主義者であるだけではない。
 中曽根、小泉以上の対米「盲従」集団であることだ。

 「なぜデフレなのか、なぜ放置するのか」、「通貨による搾取システム」を御覧ください。
 松下塾なるものについては「藤原、本澤対談:松下塾政権とは何者か」をご覧下さい。
 
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
増税で超円高呼び込む野田政権の支離滅裂   11/9   田村秀男

 世界を揺さぶる放漫財政のギリシャ、イタリアの代わりに、日本が国民に負担を強いる増税を国際公約した。
 日本は財政危機どころではない。最も安心できる資産として日本国債が買われるために超円高が進んでいる。
 増税の公約は、デフレ日本がさらに増税までして国債市況を安定させるというメッセージなのだから、さらなる円高を誘う。国際会議を舞台に自身の国と国民に対してこれだけの裏切りをなす総理がこれまでいたであろうか。

 ■通貨戦争の緊張感欠く

 古来、部族、共同体、さらに国家間の富の争奪は武力行使を伴う残虐な戦争で展開されてきた。所得や雇用の機会を相手から奪う現在の通貨安競争は、富の争奪戦という本質からみて「通貨戦争」と呼ぶべきなのだが、日本政府にはそんな緊張感が欠如し、自らの愚策により墓穴を掘っている。
 まさか、と思う向きは先の仏カンヌで11月3、4日に開かれた日米欧と新興国合同の20カ国・地域(G20)首脳会議での野田佳彦首相の言動を振り返ってみればよい。

 首相はまず、日本単独での「円売り・ドル買い介入」の正当性を訴えた。次に、「2010年代半ばまでに消費税率を10%まで段階的に引き上げる」と国際公約した。
 G20首脳宣言では日本はどう扱われたのか。宣言では通貨について、「為替レートの永続的な不調整を避け、通貨の競争的な切り下げを控えるため、より市場で決定される為替レートシステム」の必要性を強調した。
 このくだりは、絶えずドル買い介入して人民元相場を低く保とうとする中国への牽制(けんせい)なのだが、中国を名指しにせず、一般的に自国通貨安を誘導するための介入にクギを刺した。
 日本が単独介入を継続的に繰り返せば、日本も中国と同類視され、G20宣言違反だとして非難されかねない。

 財務省側はこれに対し、首脳宣言付属の各国別「カンヌ行動計画」に「過度の変動および無秩序な動きは、経済・金融の安定に悪影響を与えることを再確認する」と盛り込んだと抗弁する。欺瞞(ぎまん)である。G20首脳宣言は「行動計画」に優先するし、「過度の変動」時に、単独で円売り介入してよいとは行動計画にも一言もない。

 ■解決策はただ一つ

 そもそも、米欧こそが通貨安競争の先導者なのだが、やり方は自国通貨売りの介入ではない。
 自国通貨を巨額の単位で継続的に増発する。連邦準備制度理事会(FRB)がリーマン後、現在までに3倍以上もドル資金を発行してきた。
 これに対して、日銀は資金供給の伸びを平時並みに抑え、ことし3月の東日本大震災が起きて初めて2割増やしたが、5月からは逆に減らしてきた。
 この結果、円の対ドル相場は5月からぐんぐん上がり「超円高」局面に突入した。
 日本が円高是正したければ、日銀が円をかなりの規模で継続的に刷る「量的緩和政策」に転換すればよいだけだ。筆者ばかりではない。米欧金融界の意見を代表する英フィナンシャル・タイムズ紙は円売り介入直後の社説でそう論じた。
 G20宣言に縛られてしまった日本が「納得するまで介入を続ける」(10月31日の安住淳財務相発言)わけに行かず、7.5兆円もの円売り・ドル買い介入は無駄玉に終わり、いつ円買い投機が再燃するかわからない。
 財務省はこれまで国内の貯蓄を吸い上げてドル買い介入してきたが、すでに為替差損額は40兆円、実に15%以上もの消費税年間収入に匹敵する。
 何の効果もないどころか国富を失わせる円売り介入に拘泥し、国際社会からは冷笑される。

 残る方法はただ一つ。日銀がお札を刷って長期国債を購入する正真正銘の量的緩和政策である。
 同時に物価上昇率を前年比で3%程度まで引き上げるという目標を市場にメッセージとして流す。インフレ分を加味した国債などの実質金利は下がり、異常な円資産買いの流れが止まるだろう。
 円高是正を阻むのは財務省と日銀である。財務省は国債金利を低く抑える効果があるデフレを歓迎し、デフレを助長する増税にひた走る。日銀は日銀資金が財政に使われると円の信任が失われると警戒し、国債買い入れに背を向ける。

 超円高は止まりそうになく、日本はますます貧しくなる。

 …………………..
 超円高基調に舞い戻った。欧州危機のせいにばかりする安住淳氏の国会答弁。
 真相を知る能力に欠ける人物が最高責任者に座る異常さだ。
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