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もうすぐ北風が強くなる

流動性の罠にかかった欧米世界、そして日本

 ウォールストリート・ジャーナルにデビット・ヴェッセルが、流動性の罠とその対策比較と言った小論を載せている。
 山崎元がこれをベースにして、日本経済も論じているので、考える参考としてみたい。
 なお、ヴェッセルについては以前にこのブログで、バーナンキの演説レジュメについて、皮肉たっぷりの<解釈>をつけた面白い記事を紹介している。「世界通貨戦争(7)バーナンキの学習会」。

 日本に加えて米欧の実体経済は、流動性の罠にかかりつつある。
 回転しているのは投機資金のみである。

流動性の罠」とどう付き合うべきなのか   山崎元  8/10 ダイヤモンド・オンライン
(文中の強調文字は、もうすぐ北風による)

   日米で「流動性の罠」か

 8月8日付けの『ウォールストリート・ジャーナル日本版』に、「流動性の罠に陥った米経済、有効な救済策はあるのか」(署名David Wessel)という、興味深い記事が載っていた。

 流動性の罠とは、いうまでもなくジョン・メイナード・ケインズが提唱した概念で、同記事の説明を借りると「金利が極めて低い状態に達し、消費者や企業、投資家にとって資金を現金で保有しようが、利付き投資で保有しようがコストに違いのない状態」を意味する。この状態に陥ると、中央銀行が市中銀行に通貨を供給しても、金利はこれ以上下がらないし、利子を生まない銀行準備預金が増えるだけで、新たな融資や投資には資金が殆ど回らなくなる。

 通貨供給による金融緩和が効かなくなる状態であり、昔の教科書では、この状態に関して、金融政策は紐のようなもので、引き締めるときには効果があるが、「紐を押しても効果がない」といった印象的な説明があったように記憶している。

 日本の場合、「ゼロ金利」に陥ってからは、短期の金融資産(特に短期の国債)と日銀の当座預金に「コストに違いのない状態」が分かりやすく現出した。

 記事は、今や米国でも同様の状態が起きているのではないかと指摘している。今や大手法人も現金(債券などの投資の対象よりも流動性がある)を好み、預金に資金を置くため、バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(通称「BNYメロン」)は、米国財務省証券(TB)ですら安全と見なされない事態になった場合に、同行に「資金が押し寄せる」事態を防ぐために、大口法人顧客に対して預金手数料の徴収に踏み切ったのだという。また、S&P500を構成する企業で集計すると、今や75兆円もの現金を保有しているのだという(この状況は日本に似ている)。

 まだ、この先を見なければ、流動性の罠の下におけるリセッションといった、大恐慌時代のような状態に向かっているのかどうかは分からないが、S&Pによる米国債格下げを承けた8月8日(月)の米国市場ではニューヨークダウが前週比600ドル以上も下落し、怪しい気配が漂っている。

 流動性の罠の状況に関しては、日本の方が米国よりも先輩であり、長きにわたってデフレに陥っている点を考慮するとより重症の先輩患者だ。新しい「病友」が何を考えているのかを見て、また、先輩患者としてアドバイスができないのか、考えてみよう。

   三つの救済策への評価

 記事によると、彼の地のエコノミスト達が提唱する救済策は三つあるという。

 一つは、ケインズの伝統的な処方箋に従い、低金利と多額の有休預金を利用して政府が借り入れを増やし、それを需要(と雇用)の追加のために費やす方法だ。記事では、当面作る財政赤字を将来解消するために、公約ではなく法律改正で数年先に効果がある赤字削減策を策定しつつ、たとえばインフラ整備のプロジェクトに資金を投じるケースを論じている。

 しかし、現在、共和党員ばかりでなく米国民の多くが、オバマ大統領の最初の財政出動策は失敗であり、その結果政府が負担しきれないほどの債務を抱え込むことになったと考えているので、この対策は政治的に不可能だと述べている。

 自民党政権下の1990年代に「景気対策」として、財政支出を重ねてきたものの、デフレと不況から完全に脱却できなかった日本の経験を考えると、米国民の懸念は妥当なのかも知れないが、論理的な可能性としては、「財政赤字を拡大したからこそ、不況はあの程度で済んだのだ」という意見も(不人気だが)考慮すべきではあるだろう。財政赤字の供給という意味では、日本では、明示的且つ意図的にではないが、まだこの政策が続いているのだともいえる。

 筆者は、日本でこうした伝統的なケインズ政策が満足の行くほど機能しなかった理由は、金融緩和が不十分でデフレ期待が定着してしまったことと、財政赤字の存在が将来の増税を示唆するため民間の経済主体が支出を抑え、結果として、民間の経済活動が公的な支出によるものに振り替わっただけに終わったことにあるのではないかと考える。後者の意味に於いては、ウォールストリート・ジャーナルが指摘するような、財政再建パッケージ付きの財政出動は、ある種の健全性を持っているものの、政策としての効果は乏しいのかも知れない。

 第二の政策は、通貨の切り下げだ。これはスウェーデン国立銀行副総裁のラース・スベンソン氏が提唱する政策で、同氏は「流動性の罠から逃れる確実な方法」と述べているという。確かに、通貨の切り下げは、通貨価値の下落を明確に指向しているという点でデフレ対策として意味が明解だ。

 但し、この方法に対しては、あからさまなドル安奨励政策を米政府が採る公算は小さく、ドルが基軸通貨であることを考えると「賢明でない」と記事は簡単に斬り捨てる。

 確かに、先進国が中国の為替管理政策を非難する一方で、自国通貨を為替介入で安く誘導するというのは「あからさま」には難しいかも知れない。できれば、金融緩和など別の政策の「結果として」自国通貨が安くなるような状況が好ましかろう。

 他方、この政策には、単純には捨て難い二つの可能性がある。

 一つは、日本円は基軸通貨ではないので、日本ではこの政策が可能ではないかということと、もう一つは、アメリカはドルが基軸通貨であることのメリットを捨てたら、この政策が可能ではないかという可能性だ。

 共に、手短に論じて説得的な結論が出せる話ではなさそうだが、筆者は、先ず、実効性ある金融緩和のために為替介入を行うのは日本の場合一つの手段だと考える。また、アメリカは自国の金融業の優位性を保つことが出来ればいいのだろう。この際に、ドルだけが基軸通貨であることに拘る必要はない。たとえば、SDRのような合成通貨が準備通貨としてだけではなく、決済通貨として使われるような環境は、取引として複雑だが、その分だけ金融業として儲けの余地が大きくなるので、アメリカにとって米ドル基軸通貨体制を捨てるという選択は十分あり得ると考える。

 通貨の切り下げを政策として考える場合に、もう一点考えなければならないのは、自国だけではなく、他国も同様の問題を抱えて通貨切り下げに走った場合にどうなるのかということだ。介入の濃淡の問題を無視すると、この場合、どの国も自国通貨が安くなる状況を作り出せないから、世界全体が一国の経済のように流動性の罠に陥る可能性がある。

 通貨安競争が同時に金融緩和競争となって世界が流動性の罠(あるいはその重度の症状としてのデフレ)から抜け出せばいいのだが、それが難しいのが「流動性の罠」ということでもある。

 三つ目の政策は、ウォールストリート・ジャーナルの記事ではハーバード大のケネス・ロゴフ教授の意見とされているが、たとえば4~6%のインフレ率を数年維持するなど、軽度のインフレを一定期間維持することだという。実質的にマイナスの金利になれば、借り入れも支出も増えるだろう、という考え方だ。このやり方では、インフレ率上昇で収入は増加するが、債務は増加しないので、政府や債務を負った民間経済主体の返済負担は減る。

 このプランには、実行上の難点と、他方で現実的な政策として捨てきれない魅力とが一つずつある。

 難点は、デフレに苦しむ日本でなら直ぐに思いつくが、そもそも4~6%といったインフレをどう作るのかという問題だ。そもそも普通の通貨供給では有効な金融緩和が難しいのが流動性の罠の状況であり、その先にあるのがデフレだ。

 一方、この政策の魅力は、デフレや流動性の罠から脱却した暁に、日本の場合、政治的に実行可能な財政再建の手段として最も現実的なものがインフレによる調整ではないかという点だ。これは、現実の政策としては失敗だったが、2004年の年金改正で、年金財政の長期的均衡を保つために、当時の厚労省の官僚が、これなら現実的に実行可能だろうと考えた政策が「マクロ経済スライド」(インフレの場合に年金給付の物価スライドを年率0.9%値切る方法。但し、デフレの場合機能しない)であったことを思うと、政策オプションとしてはなかなか捨てがたいものがある。日本の場合、政治的には増税が難しいかも知れない。

 付け加えると、この記事には書かれていないが、現FRB議長のバーナンキ氏の流儀は、長期国債や商業ローン債権など、貨幣となるべく代替的でない(満期の短い国債のようなものでない)資産を中央銀行が買い入れることだ。リスクのある資産を買い入れて現金を供給することで、民間経済のポートフォリオを変え、資産価格を上昇させて、民間経済主体の行動を変えようとする。中央銀行が国債に準ずるもの以外のリスクを取るというのは「財政政策の範疇だ」という意見もあり、その点では「非伝統的金融政策」と呼ぶにふさわしいが、伝統的でなくても、効果的であるなら問題はない。

 所謂「QE2」などを含むバーナンキ体制のFRBの一連の政策に対する評判は、失業率が高止まりしていることもあって目下今一つだが、雇用の調整の問題まで全てを中央銀行の金融政策に任せるのは、評価方法として、些か厳しすぎるのでは無かろうか。

 FRBのバランスシート拡大の結果、今までのところアメリカはデフレ入りを避けているし、産業構造の差はあるとしても金融危機後の生産の落ち込みは日本よりも小さかった。

   金融政策とフェアネスの問題

 流動性の罠的な状況に対する対抗策として、財政出動、通貨安誘導、インフレ誘導(可能だとして)、リスク資産買い入れの各政策には、有効性の問題と同時に、フェアネスの問題がある。

 即ち、財政出動は、インフラ投資を行うなら関連業者にとって集中的なメリットとなるし、通貨安は海外製品と競合している(輸出業者だけとは限らない)業者にメリットが偏るし、リスク資産の買い取りも対象をローン債権、REIT(不動産投信)、株式などとした場合、工夫の余地はあるが、受益者が偏る面はある。また、民間企業の株式を中央銀行が買い取る場合、コーポレート・ガバナンスの点でも問題が生じる可能性がある。

 一方、デフレに問題があるのと同様に、インフレに誘導した場合にも、たとえば年金生活者のような経済主体がデメリットを被るといった分配上の損得が生じる。

 筆者個人の評価を述べると、中央銀行による外貨、株式、不動産といった資産の購入は本来自由であるべき市場への介入であると同時にメリット・デメリットの偏りがある点で「気が進まない」し、政府による公共事業などへの財政出動は、メリットの偏りに加えて、事業としての有効性や資源配分の効率性の点で問題があると考えるので、さらに評価が下がる。

 しかし、デフレは厳然として好ましくないとすると、どうしたらいいのか。

 筆者の結論は、ウォールストリート・ジャーナルの記事でいうと一番目、すなわち伝統的なケインズ政策の範疇に入るが、「穴を掘って埋める」公共事業ではなく、社会的再分配を需要拡大及びインフレ誘導に利用する方法だ。

 たとえば、国民全てに現金を配る方法(「ベーシック・インカム」だ)や減税、あるいは「負の所得税」に、中央銀行の金融緩和を組み合わせるなら、民間支出の拡大と共にインフレ期待の醸成が望めるのではないか。

 政府や中央銀行が裁量的にメリットを配ることになる政策よりも、富の再分配について、明示的な合意を導きながら、デフレ対策を行う方が望ましいのではないだろうか。

 この場合、先の記事や、おそらくは日本の世論が問題にするのは、財政赤字の問題だろう。果たして、これ以上、財政赤字を意図的に拡大してもいいものなのか。

 この点について一気に論じきるのは大変だが、財政赤字拡大の弊害が金利上昇と共にインフレということなら、中央銀行が長期国債を買いながら財政赤字を拡大すれば、国民にインフレ期待を生むと共に、「(再分配政策で配られた)手元のお金を使おう」、「今のうちに資金を調達して投資や支出に振り向けよう」というインセンティブを喚起することができるのではないだろうか。

 これ以上の財政赤字の拡大というのは、ある意味ではぞっとする話だが、信用が拡大して広く資産が保有されている経済では、国民の資産選好が、安全資産に傾いた時に、われわれが通常考える以上の政府債務(国債ないしはこれに準ずる預金などの安全資産)に対する需要が生じるのだと考えると、日本政府の累積債務残高は、市場のポートフォリオ的な需要に対してまだ供給不足なのではないかという可能性が捨てきれない。リスク管理は慎重を要するが、政府の債務はさらに大きい状態が最適である可能性がある。

 日本で、場合によっては米国でも、「政府の債務残高は大きすぎるのだ」という先入観を敢えて棚上げして考えてみると、分配政策的な財政赤字を中央銀行がファイナンスする政策がいいのではないか。

 日本の場合、「子ども手当」(官僚の権限につながらない単純で割合公平な「良いバラマキ」である)が現在大変不人気だが、東日本大震災の復興にお金を使うことはコンセンサスが得られそうだ。再分配政策に代えて、復興費用を日銀がファイナンスすることから始めてもいいだろう。

 何れにせよ、金融緩和の手段として、伝統的なケインズ政策を見直すべきなのではないだろうか。

 しかし、日本では、復興資金を増税で賄うことが画策されているし、米国でも、今般のS&Pによる米国債格下げを承けて財政赤字の縮減に圧力が掛かりつつある。それらは、長期的に見て健全なことかもしれないのだが、両国とも、ケインズの知恵(加えて、マネタリストの知恵でもあるが)を無視することで、痛い目に遭うのかも知れないという悪い予感がする。
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各地に広がる様々な放射能汚染

 汚染がいたるところに目立ってきた。
 政府の処理方針が定まらない。各地でパンク状態になってきている。
 下記以外にも、F市では除染した大量の汚泥を、こっそり山奥にプールを作って捨てた。既存の埋設処分場の数km奥だと言う。
 (朝日の都内版のみ掲載)

 また、この原発事故が無かったら誰も気づかなかった、思いもよらぬところに放射能がある。
 既存原発の周辺蓄積、「柏崎原発近くのGSで9万ベクレルの汚泥
 まきの皮からセシウムが出ているが、チェリノビリから、「チェリノビリ事故の汚染木材が日本に大量輸入されている

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灰に放射性物質 公表せず埋める
8月13日 4時45分 NHK

静岡県浜松市が、東京電力福島第一原子力発電所の事故のあと、下水処理施設の汚泥などを焼却して出た灰から放射性物質が検出されていたのに、国の通知に反して一般に公表しないまま最終処分場に埋め立てていたことが分かりました。
浜松市によりますと、先月19日、市内の下水処理施設から出た汚泥などを焼却処理する施設で灰を検査したところ1キロ当たり282ベクレルの放射性セシウムが検出されたということです。
国は6月にまとめた方針で、1キロ当たり8000ベクレル以下の汚泥や灰は埋め立て処分できるとし、その際は一般に公表するよう通知していました。
しかし、浜松市は放射性セシウムが検出された灰を市内の最終処分場に埋め立てたあとも、これまで公表してきませんでした。
また、放射性セシウムが検出された先月の検査のあとは、新たに出た灰について検査をしないまま埋め立て処分していたということです。指摘を受けて浜松市は、12日夜、急きょ記者会見を開き、「本来、公表が必要だが通知の解釈を誤り、公表していなかった」として、今後、ホームページで公表していくとともに、検査についても行う方向で検討するとしています。
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汚染疑い牛、12都県で給食に 基準超2校 文科省調査  朝日

 放射性セシウムに汚染された疑いのある牛肉を給食に使っていた学校や幼稚園が12都県の296施設に上ることが、文部科学省の調査で分かった。うち2校では国の暫定基準値を超えるセシウムを検出。健康に影響はないとみられるが、文科省は食材の出荷制限などの情報に注意するよう学校現場に呼びかけている。

 文科省によると、9日現在で、汚染された稲わらを食べた可能性のある牛の肉は、東北から中国、四国にかけての20市町の小中高・特別支援学校278校と幼稚園18園の給食で、カレーや牛丼、肉じゃがなどに使われていたことが判明。横浜市で127校、岐阜市で53校・園、宮城県の4市町では30校・園に上る。東日本が主だが、三重、島根、香川の計4市40校・園でも使われていた。

 在庫の肉を検査できた約30施設のうち、放射性物質が検出されたのは8施設。うち宮城県の特別支援学校と千葉県の小学校の計2校では、国の暫定基準値(1キロあたり500ベクレル)を超える1293~649ベクレルが検出された。ただしいずれの自治体も、1人あたりの肉の使用量は少なく、健康への影響はないとしている。(井上裕一)
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セシウム、深さ15センチまで浸透 郡山の水田 8/13 朝日

 福島第一原発の事故で同県郡山市の水田の土壌を調べたところ、放射性セシウムの一部が深さ約15センチまで浸透していることが、東京大と福島県農業総合センターの研究でわかった。15日付の学術誌「ラジオアイソトープス」に発表する。

 5月下旬に調べた。放射性セシウム134と137の88%は深さ3センチまで、96%は同5センチまでにとどまっていたが、深さ15センチでもごく微量が検出された。

 またセシウムが溶けた水が深いところに移動する速度は水の千分の1程度と考えられていたが、実際には10分の1程度と、予想より速いこともわかった。調査を担当した東京大の塩沢昌教授(農地環境工学)は「土壌などの撤去は、放射性物質が表面にあるうちに早くやる必要がある」と話す。(鈴木彩子)
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送り火用の被災松からセシウム 京都市、使用中止を発表  朝日

 京都の「五山送り火」で、東日本大震災の津波になぎ倒された岩手県陸前高田市の松でできた薪(まき)を燃やす計画について、京都市は12日、中止すると発表した。市が取り寄せた薪500本の放射能検査をした結果、放射性セシウムが検出されたとし、「計画は、放射性物質が含まれていないことを前提にしていた。断念せざるを得ない」と説明した。

 計画をめぐっては、放射能への不安の声が一部の市民から寄せられ、送り火の主催者である大文字保存会が被災松の受け入れを中止。各地から苦情が殺到したため京都市が別の薪を取り寄せ、大文字をはじめとする五山の各保存会が16日の送り火で燃やすことで事態の収拾を図ろうとした。送り火そのものは予定通り行われる。

 薪は、市の要請で協力した福井県のボランティア団体などが500本を集め、11日に京都市役所に運んだ後、市が民間の検査機関に依頼。検査は、すべての薪の表皮と内側を一部削り取り、それぞれ一塊にして調べた。その結果、表皮のみ1キログラムあたり1130ベクレルの放射性セシウムが検出されたという。

 環境省は、焼却処分が可能な放射線濃度の基準を示していない。記者会見した門川大作市長は、中止の理由について「もともと送り火で燃やすには放射性物質が出ないことを前提にしていた」と説明。放射能に詳しい地元の大学教授に聞くと、「燃やしていいか判断できない」との回答だったという。

 市によると、薪は現地で長時間にわたって野ざらしになっていて、泥をかぶった状態だった。詳しい保存状態について、市は「ボランティア団体に任せていたので把握していない」と説明した。今後、市の施設で薪を保管し、処分するという。
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生ハムのβ線測定  「近畿の放射能測定値」氏から

被曝食品検査が殺到し検査機関がパンクしているようなので、簡易測定を行いました。

対象は某コンビニの生ハムです。
アメリカンポークと書いてありますが・・・β線を0.005cpm検出しました。

「ベクレルに直して欲しい」というご要望があると思いますので、素人による簡易測定と簡易計算を行います。検査ではありません。
個人測定・簡易的な計算であることを予めお断り致します。ご了承下さい。

0.005cpm=0.00005μSv/h
0.00005(μSv/h)×24(時間)×365(日)=0.438(μSv)(年間)
0.438(μSv)×100=43.8ベクレル(50g)

生ハムは50g入りだったので、kgあたりのベクレルにするために20倍をします。
43.8×20=876ベクレル/kg

876ベクレルとなりました。
20110808195952a0a.jpg
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なお、上記記事の生ハムロースはセブン・イレブンで買ったうす切りパックとのこと。
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<放射性物質>学校プール排水できず 福島県内600カ所 毎日 8月13日

 東京電力福島第1原発事故で、福島県内の多くの学校が放射性物質に汚染されたプールの水を排水できずに困っている。農業用水路などに流れ込む場合、文部科学省は学校が自ら農家側の了解を得るよう指導しただけで、県教委が求める放射性物質の排水基準(濃度)作りを進めていない。地元任せの対応に批判が強まっている。
【竹島一登、山田泰蔵】
 県教委によると、県内の公立幼稚園と小中高校にあるプール735カ所中、排水できない状態が続いているのは原発に近い県東部(浜通り)や県央部(中通り)の約600カ所の大半。下水道に流せるのは約3分の1にとどまり、残る3分の2は農業用水路や河川に直接流れ込んでしまうことが影響している。

 文科省学校健康教育課によると、プールの排水基準を定めた法律はなく、文科省は、河川や農業用水に流す場合は農業団体などの了解を取るよう県教委を指導した。県教委は5月、学校に通知したが、汚染を心配する農家側は受け入れにくいのが実情。下水道に流せる学校でも、地域住民への配慮から排水していないケースが多い。

 福島市立福島第一小のプールは放射性物質を含んだほこりで底が黒ずみ、水は藻で緑色に変色。福井一明校長は「衛生上の問題も心配なため早く排水したい。しかし水や汚泥の汚染度合いも分からず学校周辺の人々に迷惑はかけられない」と話す。伊達市と南相馬市の一部で放射性物質を吸着する鉱物ゼオライトなどを利用して除染したが、通常一つのプール当たり数百万円の費用がかかるという。

 県教委は5月以降、文科省に排水の基準や方法を示すよう求めたが「関係省庁と協議する」というだけで、現在も回答していない。文科省学校健康教育課は「基準作りは難しく、各学校と関係者の間で合意してもらうしかない」と話す。

 経済産業省原子力安全・保安院は「プールのみに特別な対応は考えていない」、下水道を所管する国土交通省は「下水道への排水は問題ないが、地元との調整は管轄外」と答えた。

 新藤宗幸・元千葉大教授(行政学)は「所管が分かれているなら内閣の明確な指示の下に濃度を測定し、除染の手法を示すべきだ。政府の決断と実行力が欠けていることを示す象徴的な出来事だ」と話している。
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