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もうすぐ北風が強くなる

食品の信用恐慌か:山本尚利

 文科省の20mcv基準に抗議して辞任した小佐古氏は、米の収穫期には混乱が起きるだろうと言った。
 その前に肉牛が始まり、全国的に汚染肉が消費され、食べられ、内部被曝者が増大した。
 汚染牛肉は切り身だからブレンドしにくいが、ミンチにすれば幾らでも混ぜものにできる。

 また液体、粒はそもそもブレンドするのが業界標準である。
 米、麦、そば、酒、牛乳、そしてそれらから加工するもの。食材ではなく「加工食品」。

 食品の信用恐慌に向い始めてている。 

新ベンチャー革命から

タイトル:2007年暮れ発覚の米国サブプライムローン危機とそっくりな食品パニックが2011年暮れの東日本で起こるのか

1.日本国民誰もが、放射能汚染食品を食するリスクがある

 本ブログ(注1)にてセシウム汚染牛問題をすでに取り上げました。日本政府はどういうわけか、汚染牛問題の原因をはじめから牛の飼料である稲わらのセシウム汚染に決め付けてマスコミに情報を流しています。そのため、われら国民は以下のような放射能汚染経路をインプットさせられてしまいました、すなわち、

(1)3.11東電福島原発事故→(2)水蒸気爆発→(3)放射能広域拡散→(4)事故原発周辺地域の放射能汚染→(5)近隣田畑の放射性セシウム汚染→(6)屋外放置の稲わら汚染→(7)肉牛飼料→(8)肉牛汚染→(9)汚染牛肉流通→(10)汚染牛肉消費者の放射能汚染

 筆者の住む千葉県のスーパーなどに上記セシウム汚染牛肉が流通していることがわかっていますので、筆者および家族がすでに汚染牛肉を食した可能性はゼロではありません。

 また筆者は福島県喜多方市名物の喜多方ラーメンが好物ですから、原発事故後、そこに入っているチャーシューをすでに何回か食していますが、福島産豚肉が汚染されていない保証はどこにもありません。

 このように、東日本を中心に、日本国民の誰もが、知らない間に放射性物質を体内に取り込むリスクが非常に高まっています。

 日本国民の中でも、小さい子供をもつ人や妊娠中の女性は不安の極致でしょう。

 ところで本ブログは、3.11大地震が人工地震だった可能性を捨てていません(注2)。日本は何者かからハラスメント攻撃を受けているのではないかという疑惑は日々、募る一方です。今の日本はまさにパニックの連続です。そして、悪意ある何者かによるハラスメント攻撃にまったく無防備です、今の日本は・・・。

2.米国の提唱するTPPに日本が加盟せざるを得なくなるよう仕向けられているようだ

 汚染牛と汚染稲わらを強引に結び付けている日本政府の関係者は、心底、その因果関係を信じているのか、それとも官邸に入り込んで、菅総理に指図している米国戦争屋ジャパンハンドラー米国人の言いなりなのか、われら国民にはまったくわかりませんが、結果的には、TPPにかこつけて日本に牛肉と米を輸出したい米国政府(注3、注4)に有利な状況が出現していることだけは間違いありません。

なお、上記の米国戦争屋およびそのロボット・悪徳ペンタゴン(米国人ジャパンハンドラー含む)の定義は、本ブログのNo.225の注記をご覧ください。

 この状況は偶然なのか、それとも、計画的なのかわれら国民には真相は闇の中です。

3.われら国民にとって摂取する食品や飲料水の安全確認が自分でできない

 上記のように、東日本の稲わらが広域に渡って汚染されていることがわかっていますが、問題は、今年秋に収穫される東日本の新米汚染です。関東地域に流通する国産米はほとんど東日本産ですから、もうすぐ新米汚染問題の起きることは目に見えています。

 さらに、東日本産の日本酒汚染が次に問題化するはずです。

 牛肉汚染問題発覚以降、我が家では、生鮮食品はできるだけ西日本産を買うようにしていますが、周知のように、生鮮食品の流通経路は複雑であり、何とか県産とラベルに書かれても、汚染品が混ぜられる可能性はゼロではありません。生産農家も死活問題に追い込まれていますから、背に腹は代えられない心境でしょうから、闇ルートに汚染品が流される可能性があります。汚染品が混じっていても、われら国民にはそれを適宜判別する手段はありません。

 スーパーで肉や魚や野菜など生鮮食品を買う際、ラベルには産地が記されていても、実のところわれら国民は、販売者を信用するしかないのです。自分で、その場で安全確認する手段をわれら国民はもっていません。

 運悪く、知らずに汚染食品を摂取した後、病院や保健所で、われら国民の体内被曝量を計測して高い数値が出たとしても、どの食品でいつ体内被曝したのかを特定するのは事実上不可能です。

 食品や飲料水の放射能汚染度を計測するには、専門の検査機関に依頼し、何日もかかります。たとえば、今年の3月下旬、筆者の住む千葉県八千代市が水道水を検査して、放射能汚染された結果がでたのは検査サンプルの採取から1週間後だったのですが、結果発表時、市民はすでにその水道水を飲んでしまっていたわけです、まさに後の祭りでした。市には市民からクレームが殺到しました。一方、このような状況を経験した市町村は市民からのクレームを恐れて、逆に、検査しなくなってしまいます。

4.近未来、深刻な食品パニック発生の予感

 今年秋、新米収穫期ころから、東日本を中心に、深刻な食品パニックが起こるのではないでしょうか。

 食品流通業者が全員、善人である保証はどこにもありません。中には、悪徳業者が居て、密かに、食品生産地を偽装する可能性があります。たとえば、西日本産のラベルの牛肉を買ったら、そこに汚染肉が混ぜ込まれていたというような事件が頻発しそうです。

 もし、1件でも、そのような産地偽装が発覚したら最後、すべての国産食品が怖くて食べられなくなるわけです。

 そうなると牛肉や米を筆頭に、輸入食品しか売れなくなると言う事態が起きそうです。まさに誰かの高笑いが今にも聞こえてきそうです。

5.2007~08年に米国で起きたサブプライムローン金融危機にそっくりな事態が東日本の食品流通で起きる

 近未来の東日本で起きると思われる食品パニックとそっくりな危機が、2007~08年、米国の住宅金融業界ですでに発生しています。

 2007年暮れから、米国の低所得者向けの住宅ローンであるサブプライムローンの焦げ付きが発覚し始めましたが、そのハイリスクのサブプライムローン証券を組み込んだCDOという金融派生商品(いわゆるデリバティブ)が瞬く間に、信用崩壊を起こして、2008年、世界金融市場に流通していたCDOはすべて売買不能に陥ったのです(注5)。

 近未来、汚染品の混じった生産地偽装食品の流通が1件でも発覚したら最後、東日本に流通するすべての当該食品の信用崩壊が起こって売買不能に陥る可能性が大です。

 2007~08年、米国で起きたサブプライムローン金融危機とそっくりな食品パニックが近未来の東日本で起きそうで、暗澹たる気持ちに襲われます。

注1:本ブログNo.405『原発事故のほんとうの恐ろしさ:汚染牛事件は序の口か』2011年7月25日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/25670185.html

注2:本ブログNo.353『3.11大地震は人工地震だったのか』2011年4月29日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/24220615.html

注3:本ブログNo.222『日本のTPP加盟:エンバーゴ(兵糧攻め)の国家リスクあり』2010年10月29日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/19914670.html

注4:本ブログNo.303『亡国の菅政権のTPPに待った!:捨て身の救世主・宇沢東大名誉教授』2011年2月28日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/23069493.html

注5:世界金融危機(2007年)、ウィキペディア参照
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車のエアフィルターと呼吸による内部被曝

 空気中の放射性物質が自動車のエアフィルターに集積されていること。
 そしてこれを分析することで空気中にどんな放射性物質がどれだけ放出されたのかを分析して呼吸による内部被曝を推定できることが、既にガンダーセン氏、C・バズビー氏が言及されている。「ガンダーセン:インタビュー(4)汚染と除染」、「C・バズビー:7/20自由報道協会」。
 
 政府はヨウ素とセシウムくらいしかまともな公表をしていないが、「週刊現代」がエアフィルター検査を行い、記事にまとめたので紹介する。

 福島市の大気 恐るべき検査結果
 本誌が英国研究所と共同で独自検査 

 本誌は福島市内を走る車のエアフィルターの分析を英国の研究機関に依頼。その結果、高濃度の放射性物質が多種類、検出された。セシウムだけで、事故から100日で積算内部被曝量は530マイクロシーベルト。年間限度被曝量を軽々超える。国はなぜ放っておくのか

  この国はウソをつく

 7月11日、茨城県にある日本原子力研究開発機構に、福島県浪江町周辺に住む妊婦や子供ら20人が集まった。福島第一原発の事故以降、体内にどれぐらいの放射性物質が取り込まれてしまったのかを調べる、「内部被曝検査」を受けるためだ。

 当初はこの内部被曝調査は8月以降に行われる予定だったが、住民らの放射線への不安の声が高まったため、予定を繰り上げて早期に検査を実施することになったという。福島第一原発事故から4ヵ月。福島に住む人々は、いったいこれまでどれくらいの量を被曝したのか、どんな放射性物質を吸い込んでしまったのかを心配し始めるようになった。

 しかし、全県民を対象とした本格的な調査が始まるのは8月以降で、全員の調査が終わるまでには相当な時間がかかる見込みだ。
 さらに、「検査」とは言うもののそこには限界が見える。この調査によって調べられるのはヨウ素とセシウムの放射線量だけで、骨に蓄積しやすく、長期間にわたって体に影響を与えるストロンチウムや、肺や骨に吸着されて強い発がん性を帯びるプルトニウムなどの内部被曝については調査されないからだ。
 つまり、この調査を受けても、自分の体にどんな放射性物質が取り込まれたかは、完全には判明しないということだ。

 そもそも福島県全土に、どんな種類の放射性物質が放出されているのか、政府は綿密な調査を行っているとはいえない。
 たとえばプルトニウムひとつとっても、検出が困難なことも手伝ってか、積極的な調査が進められていない。6月5日、金沢大学の山本政儀教授の独自調査によって、福島第一原発から約1.7km離れた大熊町内の土壌に微量のプルトニウムが検出されたが、政府はこうした調査報告を受けても、プルトニウムの検出に全面的に取り組もうとしない。


 いや、調査に乗り出さないだけなら、まだマシかもしれない。6月3日には、原発事故直後に、核燃料が損傷したことを示す「テルル132」という放射性物質が検出されていたにもかかわらず、原子力安全・保安院はこのデータを公表しなかったことが発覚した。

 この国の政府は、動こうとしない。それどころか、ウソまでつく---。このことに改めて気づいた自治体や研究機関は、福島県民がどれほどの量を被曝したのか、福島県の各地にはどんな放射性物質が飛散しているのかを知るために、独自調査を開始している。福島県は、今月から毒性の強いプルトニウムやストロンチウムがどこまで飛散しているのか、県全土で土壌の調査を行うことを決めた。

「こうした調査を県が行うこと自体がばかばかしい。しかし、国が乗り出さない以上、住民の不安を解消するためにも、自治体が調査に乗り出すしかない」

 とは福島県庁職員の悲痛な声だ。

  テルル129を検出

 こうした自治体の動きに先がけて、本誌は6月より、ある独自の調査を開始していた。イギリスの研究機関の協力を得て、福島の大気中にどんな放射性物質が飛散しており、福島の人たちがそれをどれくらい吸い込んでいるのか、調査・シミュレートしたのである。
 調査の結果わかったこと―それは、想像以上に福島県は危険な状況にあるということだ。その衝撃の結果を以下に記していこう。

 いったい福島の大気中には、どんな放射性物質が漂っているのか。これを調べるために、本誌は乗用車のエンジン部についているエアフィルターを利用した。エアフィルターはエンジンが汚れて動かなくなることがないように、大気中のチリ・埃・ゴミを吸い取る役割がある。
 もしも大気中に放射性物質が飛び交っていれば、エアフィルターにはこれが多量に付着しているため、このフィルターを調査すれば、どんな放射性物質が飛散しているのかわかる、というわけだ。

 実際、大気中のプルトニウムなどの濃度を調べる際、各研究機関も類似のフィルターを使用し、大気を取り込み、これを調査している。

 本誌は福島の大気中の放射性物質を調べるために、原発事故以降も福島を走っていた車のエアフィルターを、福島市内の自動車整備工場の協力を得て入手した。排気量700ccの小型車から、1300ccの中型車まで計4台。すべて福島県内のナンバーの車で、福島原発より30~50km離れた地域(主に福島市内)を、3月11日以降100~200km走行している車だ。

 6月15日に採取したこれら4つのフィルターをそれぞれ箱に詰めて、イラク戦争における劣化ウラン弾の影響などを調査した、イギリスのAberystwyth(120年超の歴史を誇る、ウェールズの大学都市)にある放射性物質の分析を行う研究所に送り、「どんな放射性物質がフィルターに付着しているのか」「その放射性物質がどれくらい強い値を示しているのか」を調査してもらった。

 その調査方法は次の通り。

1 ロシア製ガイガーカウンターで、箱の外から線量を測定する。
2 ドイツ製ガンマ線分光器で、フィルターにどのような放射性物質が付着しているかを調査する。
3 より子細な結果を得るために、もっとも排気量の小さい車のフィルターをオックスフォードの専門研究施設に送り、高分解能ガンマ線分光器で調査を行った。

 フィルターを送ってから約3週間後の7月9日、その調査結果が届いた。その結果について以下に記していきたい。

 まず、1 ガイガーカウンターによる放射線量測定は、0.12~0.17マイクロシーベルトと、ひどく高い数値ではなかった。
 しかし、2,3のガンマ線分光器を使った調査によって、フィルターからはセシウム137、セシウム134、ヨウ素131、テルル129mなどが検出された。
 いずれも健康に重大な害を及ぼす物質で、一定量以上内部被曝すれば、がんや白血病などを引き起こすことになる放射性物質だ。

 ここで注目しておきたいのが、フィルターからテルル129mが検出されたという事実だ。

 この結果について、欧州放射線リスク委員会の科学委員長であるクリス・バズビー博士が解説する。

「テルルが検出されたというのは、とても興味深いデータですね。なぜならこれは、核分裂によって生じる物質なのですが、半減期が33日ととても短いからです。半減期が短いものが、原発事故より3ヵ月がたった6月に採取したフィルターから検出されたということは、核分裂が今も続いている可能性---つまりは再臨界を起こしている可能性を示唆しています。
 最初に放出された量がわからないので、これが確かなことかどうかは断言できませんが、再臨界が起きていたのかどうか、政府や東電は調査し、その結果を公表すべきです」

 再臨界の証拠のひとつとなるテルルが検出されたのだとしたら、これは大問題。しかし現在のところ、東電も政府も再臨界の可能性についてはほとんどふれていない。

  安全基準を3倍超えている

 さて、今回の検査の結果では、人体に極めて有害であるプルトニウムやウラン(強い発ガン性がある)は検出されていない。では、今回の検査結果をもって「プルトニウム、ウランが検出されなかった」と安心できるかと言えば、残念なことにそうではない。

 今回のガンマ線分光器を使った検査では、ガンマ線を出さない放射性物質は検出されない。プルトニウムやウランはアルファ線を出すため、これを検出するには別の特殊な検査を実施する必要があり、それには少し時間を要する。今回の記事を作成する時点で、その結果はまだ出ていないため、プルトニウム、ウランの検出結果については、追って詳細をお伝えしたい。

 だが、ここで記しておきたいのは、今回の検査で、「アメリシウム241」とみられる放射性物質が検出されたことである。アメリシウムが検出されると、どういうことが言えるのか。立命館大学の安斎育郎名誉教授が説明する。

「原子炉内にあるウラン238が中性子を吸収してプルトニウム239となり、さらに段階を経るとアメリシウム241になります。もしもアメリシウムが本当に出ているなら、プルトニウムが出ている可能性もあると言えるでしょう」

 先ほど「みられる」といったのは、アメリシウムもやはりアルファ線を分析するまでは正確な結果がわからないからだ。しかし、今回アメリシウムとみられる物質がフィルターから検出されたことから、プルトニウムとウランが放出されている可能性が十分にあることを、ここで指摘しておきたい。

「福島を走る車のエアフィルターから、有害な放射性物質がいくつも検出されたのは当然のことだと思います」

 これらの検出結果に納得するのは、アメリカの原子力エンジニアで、スリーマイル島事故の復旧を手がけた会社の副社長も務めたアーノルド・ガンダーセン氏だ。

「セシウムが検出されたのはもちろんのこと、ストロンチウム(カルシウムと似た性質があり、体内に入ると骨に蓄積。骨のガンや白血病を引き起こすおそれがある)はまず出てくるでしょう。これは福島沖3kmの海底からも検出されていますからね。さらにプルトニウムが検出されることも考えられるでしょう。私の予測では、福島の人は日に40~50種類の放射性微粒子を吸引しています。その放射性物質がどれほどの強さを持っているかで、健康への影響は異なりますが、無害であるはずはない」

 さて、今回の調査の目的は、放射性物質の検出だけでなく、もうひとつある。それは、福島県民が6月までの3ヵ月間で、どれだけの量の放射性物質を吸い込んだかというシミュレーションである。次のような方法で、これを算出した。

 排気量700ccの小型車のフィルターが取り込んだセシウムの量を測定する。そこから、福島の大気中に、1立方メートルあたりどれぐらいのセシウムが含まれているかを計算(1)。
 それをもとに、人間の肺がどれぐらいの量を取り込んだのかを計る。成人は一日約24立方メートル分の呼吸をするので、1に24をかけ、6月15日までの日数(97日)を掛けると、これまでどれほどのセシウムを吸引したかがわかるというわけだ(このエンジンと人間の肺を置換して吸引量を計る方法は、放射線を研究する研究者の間では広く知られている)。

 この計算の結果、少なくとも6月までの3ヵ月間で、成人は0.38~0.53ミリシーベルト(=380~530マイクロシーベルト)のセシウム134、セシウム137を吸引したことになる、との結果が算出された。子供の場合は成人よりも呼吸量が6割落ちるので、0.1~0.16ミリシーベルトとなる。

 前出の安斎育郎教授は、算出されたこの数値について、こう感想を漏らす。

「人間が自然界から受ける放射線量は年間で1.4ミリシーベルト程度ですから、0.53ミリシーベルトということは、この100日間でその3割程度の放射線をセシウムだけで受けてしまったということです。これは意外に高いという印象を受けますね」

 この数値が、国際的にみればいかに高いものかは、EURATOMの基準をみれば一目瞭然である。EURATOM(欧州原子力共同体・ヨーロッパ15ヵ国が加盟する、原子力産業の発展を目標とした機関)が定めた基準では、年間の内部被曝量の限度を0.15ミリシーベルトと定めており、これを超えると健康に重大な影響を引き起こすとしている。
 つまり、EURATOMの基準から言えば、福島の内部被曝量は基準値を「大幅に超えた被曝量」なのである。

「しかも、これはわずか100日での内部被曝量ですから、年間の被曝量はこれをさらに上回ることになります。加えて、半減期の短いヨウ素などの内部被曝量は含まれていません。原発事故当初は、これとは比較にならないぐらいの放射性物質を吸引しているのは間違いない。
 これは相当控えめに見積もった数字だと言えます。さらにこの上、外部被曝の線量も加算されることになりますから、福島の人が受けている被曝量は、とっくに日本の年間許容被曝線量である1ミリシーベルトを超えている可能性が高い」(バズビー博士)

  首都圏は大丈夫か

 さらにバズビー博士はこう続ける。

「それでも日本政府は『年間1ミリシーベルトを超えていても、健康上の問題はない』というかもしれません。しかし、何度も繰り返すように、これは内部被曝の線量です。
 衣服や皮膚に付着した放射性物質は洗い流せるが、内部被曝の場合は、放射性物質が体内にとどまるため、内側から遺伝子を傷つけ、将来がんや白血病を引き起こす確率が高まる。同じ1ミリシーベルトでも、内部被曝と外部被曝では意味が異なることに注意すべきです」

 はたして福島県民が累積でどれほどの放射性物質を体内に取り込んでいるのか、各研究機関による「公式な」結果が出るまで、もうしばらく待たなければならない。
 しかし、今回のシミュレーション結果から、安心できる数値が検出されるかは、かなり疑わしいだろうことを指摘せざるをえない。さらに恐ろしいことに、もしもプルトニウムが検出されれば、内部被曝の量は飛躍的に増えることになる。

「たとえその量がセシウムの100分の1だったとしても、プルトニウムの線量はとても高く、この100日間だけで24ミリシーベルトとなります。もしも検査によって一定量のプルトニウムが検出されれば、もはや安全かどうかを議論しても、意味がないレベルとなります」(バズビー博士)

 プルトニウムやウランといったもっとも危険な核種が検出されるかどうかは、現段階ではまだわからない。今月下旬に送られてくる予定の調査の結果を待つほかない。

 冒頭で述べたように、福島県が独自調査に乗り出したことからも、多くの国民がプルトニウムやストロンチウムの有無を知りたいと思っている。これらがもし検出されなければ、それにこしたことはない。
 しかし、万が一にも検出される可能性があるのだとすれば、いまこの瞬間にも、福島県民は内部被曝の危険に晒されているといえる。
 はたしてなんの対策も施されないままで良いのだろうか。今の段階から新たな避難措置を講じておくべきなのではないか。しかし現在のところ、政府内でそんな声が上がる気配は微塵もない。

 さらに、福島だけでなく、3000万人が暮らす首都圏はどうなのか。原発事故以降、福島由来の放射性物質が各地に飛散しているのは周知の通り。では、首都圏に住む人々はどのくらいの量の放射性物質を吸引したのだろうか。
 また、プルトニウムをはじめとする危険な放射性物質は首都圏には本当に飛来していないのだろうか。本誌は引き続き、これらについての独自調査を行い、その結果を誌面で公表していく。

(取材協力/飯塚真紀子・在米ジャーナリスト、調査協力/クリス・バズビー博士)

「週刊現代」2011年7月30日号より
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