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もうすぐ北風が強くなる

隠蔽と捏造ばかりのテレビと政府権力

批判するのも疲れてきた。
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ついに「国民の命」まで権力の踏み台に!〝菅官邸が隠した「被爆データ6500枚」〟 『週間ポスト』 5/6.13号
衝撃証言「公表するなと命じられた」

真夏の大停電」で国民を脅し、財源を隠して「増税」を推し進め、挙げ句の果てには放射能汚染データを握りつぶして被災者を被曝させた──。
 国民の生命と財産を踏み台にして権力にしがみつく菅政権は、もはや国家の敵そのものだが、それを許しているのが、利害を同じくする霜が関、そして大新聞だったことがはっきりわかった。本誌が突き止めた3つの大嘘から、「政・官・報トライアングル」の許されざる背徳の大罪を白日の下に晒す。

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「ボストが書く」で大慌て

 本誌前号「『原発完全停止』でも『停電』なし」が、政府と東電を大慌てさせた。
 震災対応そっちのけの大騒ぎは呆れるしかないが、彼らにはそれほど「痛いところを突かれた報道」だったのだろう。
 本誌がスクープしたのは資源エネルギー庁作成の「東京電力の設備出力の復旧動向一覧表」という極秘資料だ。これには7月末の東京電力の供給能力が「4650万㌔㍗」と記され、これが「真夏の大停電が起きる」という政府の〝脅し〟の根拠にされた。
 ところが資料を子細に検証すると、ここには東電管内全体で1050万㌔㍗の発電力を持つ揚水発電(※①)が全く含まれず、停止中の火力発電所も加えられていなかった。これらを含めれば、企業や一般家庭に使用制限を設けずとも「真夏の大停電」は回避できる。
それをしない背景には、与野党政治家の「原発利権死守」の思惑があった、というのが前号の概要である。
 その締め切り日だった4月14日、揚水発電についでエネ庁を直撃すると、狼狽した様子で極秘資料の存在を認め、「確実に発電できるものしか供給力には含めない」(電力基盤整備課)と苦しい回答に終始した。
 が、同庁は本誌取材の直後、舌の根も乾かぬうちに、「全く別の指示」を東電に出した。翌15日夕方、東電は「揚水発電の400万㌔㍗、震災で停止中の共同火力発電所(※②)の再稼働110万㌔㌣などで550万㌔㌣の上乗せが可能になったため、7月末の供給力は5200万㌔㍗になった」と発表したのである。

 経緯を知る経虔省幹部が明かす。
「『ポスト』が取材をかけたあと、エネ庁から東電に揚水の一部を供給力に含めろと指示が下った。記事が指摘していた通り、これまでエネ庁は東電に〝原発の必要性がわかる資料〟を要求してきたから、彼らも突然の方向転換に面食らったようだ」

 要は「電力隠し」を見抜かれたエネ庁と東電が、本誌スクープで国民裏切りの大嘘がバレるのを恐れ、発売前に大慌てで供給力の水増し調整を行なったというわけである。
 それでも枝野幸男・官房長官は15日の会見で、「これで需給ギャップが埋められるものではない」と強調した。まだ〝原発は必要〟という嘘にしがみつく醜いあがきだったが、弥縫策(びほうさく)はまた綻(ほころ)ぶものだ。

(※①)揚水発電/水力発電所を挟んで上貯水池と下貯水池を作り、夜間などの余剰電力を利用してポンプで水を汲み上げ(この作業を「揚水」と呼ぶ)、昼間の電力使用ピークの時間帯に水を流下させて発電する仕組み。
(※②)共同火力発電所/東電が他社と共同で出資・運営し、電力供給を受ける火力発電所のこと。15日に発表された見通しでは、鹿島共同火力(出資は東電50‰住友金属工業50%)の1、3、4号機と、常磐共同火力(出資は東電49%、東北電力49%など)の8、9号機が今夏までに再稼働するとされた。


 まずは大山力・横浜国立大学大学院教授(電力システム工学)の説明を開こう。
「揚水発電は夜間の余剰電力を使って水を汲み上げる仕組みですから、夜間にどれだけ安定的に余剰電力を揚水に供給できるかがポイントです。400万㌔㍗の根拠になる夏の夜間電力の見通しを精査すればさらに供給力が増える可能性がある」

 環境エネルギー政策研究所の松原弘直・主席研究員はこういう。
「電力会社は通常、電力需要が下がる夜間は火力発電の出力を下げて運転する。
コストがかかる方法ではあるが、夜間も火力発電の出力を下げずに揚水発電用の水をポンプアップすれば、揚水発電の供給力を増やすことができるはずです」

 さらに東電幹部自らが、「揚水発電力の過少申告」を認める発言をしていたことも突き止めた。
 本誌発売日の18日に、民主党は「電力需給問題対策プロジェクトチーム」を設置し、翌19日の初会合には細野哲弘・エネ庁長官や東電役員らが出席して需給計画を説明した。この会合に参加したある議員が本誌報道を前提に、「実際に揚水発電で見込める供給力の上限はどの程度か」と質したところ、東電役員は、「850万㌔㌣までは可能です」と明言したというのだ
(役員の発言について東電は「確認できない」と回答)。

 前出の経産省幹部が語る。
「エネ庁から揚水を供給力に含めるよう指示された東電は、昨年の夏期の夜間余剰電力などをもとに850万㌔㌣という数字を報告した。すると今度は〝それでは多すぎる〟と修正を求められたようだ。東電役員は、その隠すはずの試算だった850万㌔㍗という具体的な数字を思わず口にしてしまったのだろう」

 枝野長官も含め、嘘がバレても「次の嘘」で塗り固めようとする政府の品性の卑しさには反吐が出る。しかも、「850万」が昨年実績の数字ならば、やはり専門家の指摘通り、火力のフル稼働などで揚水の最大出力「1050万」も実現できる可能性が高まった。

 第一生命経済研究所は、電力不足による経済活動の低下で今年の実質国内総生産が3・9兆円ダウンすると試算している。それが政官と東電の原発利権のためだとすれば、国民や企業は彼らに「損害補償」を求めるべきではないか。


 福島県に「公表するな」圧力

 本誌はもうひとつの許し難い嘘を掴んだ。停電の嘘が国民財産への挑戦なら、こちらは国民の生命を脅かす重大な背徳行為である。
 政府には、原発事故発生の際に稼働する「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(通称スビーデイSPEEDI)」がある。

 SPEEDIには、全国の原子力施設の炉型や周辺地形などがデータとして組み込まれている。原発事故が発生して放射性物質が放出されると、気象庁のアメダスと連動して、風向や風速、気温などから放射性物質の拡散を計算して図形化し、最大79時間後までの飛散を予測する能力を持つ。

 所管は文部科学省で、傘下の財団法人・原子力安全技術センターが運用する。
そこから専用回線で政府の原子力安全委貞会、関係省庁、都道府県の端末にリアルタイムで情報が送られる。
それをもとに関係自治体が住民に「放射能警報」を出すシステムである。

 原子力災害危機管理関係省庁会議が作成した「原子力災害対策マニュアル」にはこう定められている。
(文部科学省は、原災法(原子力災害法)第10条に基づく通報を受けた場合、原子力安全技術センターに対し、直ちにSPEEDIネットワークシステムを緊急時モードとして、原子力事業者又は安全規制担当省庁からの放出l源情報が得られ次第、放射能影響予測を実施するよう指示する〉

 今回の震災に当てはめると、東電から政府に福島第一原発の1~3号機の電源喪失を報告する「10条通報」は、震災当日3月11日の15時42分になされた。
 政府はマニュアル通りに原子力安全技術センターに指示し、SPEEDIは緊急モードで動き始めた。同センターはこう説明する。
「SPEEDIの拡散試算図の配信を11日の17時頃からスタートさせました。それ以降、1時間ごとに拡散状況を計算し、原子力安全委などの端末に送っています。(発生から4月20日までの)試算図は合計6500枚ほどです」
 ところが、肝心の「放射能警報」は一度も発せられることがなかった。なぜなのか。

 原子力安全委は事故から12日も経った23日になって、SPEEDIの予測図1枚を初めて公表した。その後、4月11日に2枚日を公表したが、本稿締め切り時点までに公表されたのは、わずかにこの2枚だけである。

 原子力安全委は本題取材にこう答えた
「原発からの放射性物質の放出量が掴めず、拡散の定量的予測ができなかった。
むやみに混乱を生じさせることになると判断し公表を控えました。2枚だけは正確なデータだったので公表しました」

 理由は本当にそれだけだろうか。
 嘘の検証の前に、一番大事な「放射能被害」について触れなければならない。
 3月23日に公表された試算図(40㌻に掲載)を見ると、放射性物質が北西方向に拡散していることがわかる。

 当時、屋内退避区域となっていた30㌔圏の外側にも大きくせり出している。当初から区域外なのに放射線量が高かった飯館村などがすっぽり覆われており、「定量的」ではなべとも予測はかなり正確だったことがわかる。

 それだけに罪は重い。このシステムを正しく運用していれば、飯舘村などの住民を速やかに避難させ、被曝を防げたからである。枝野幸男・官房長官らはそれら地域に対し、ずっと「安全だ」と言い続け、それからも長く放射線量が下がらないと、ついに4月11日になって、同町などを「計画的避難区域」という法律にも定めのない適当な名をつけて〝やっぱり避難して〟と方向転換した。住民たちの1か月間の被曝は、明らかに「政治犯罪」により引き起こされたものだ。

 嘘の検証に移る。原子力安全委は、まるで「2枚以外の予測は意味がなかった」といいたげだが、そんなことはない。
 原子力安全委の専門委員を務めた経験を持つ武田邦彦・中部大学総合工学研究所教授が指摘する。
「確かにSPEEDIでは、放射性物質の量がわからないと飛散『量』の予測はできない。ただし、どの地域に多く飛散するか、どの地域のリスクが高いかという相対的な予測は可能です。
政府は12日段階で半径20㌔圏内に避難指示を出したが、SPEEDIの予測を踏まえていれば、その圏外でも、リスクの高い地域に警戒を呼びかけることができたと考えられます」

 事実、放射性物質は北西に吹く海風に乗り、地元で古くから「風の道」と呼ばれてきた室原川沿いを遡って飯線材に降り注いだ。同村でモニタリングが始まった4月18日時点でも、毎時30マイクロシーベルトという高い数値が検出されていたのである。

 東電は地震発生翌日の12日に1号機と3号機で炉内の圧力を下げるために放射能を帯びた水蒸気などを建屋外に放出する「ベント」に踏み切り、13日には2号機でも実施。さらに、15日にはフィルターを通さない緊急措置である「ドライベント」も行なった。この夕イミングで大量の放射性物質が飛散したことは間違いない。それはモニタリングのデータもはっきり示している(50㌻参照)。

 だが、枝野官房長官は1号機のベント後に、「放出はただちに健康に影響を及ぼすものではない」(12日)と発言し、20㌔圏のみの避難指示を変更しなかった。
センターの証言によれば、枝野氏はSPEEDIのデータを知っていたはずだ。

 SPEEDIを担当する文科省科学技術・学術政策局内部から重大証言を得た。
「官邸幹部から、SPEEDI情報は公表するなと命じられていた。さらに、2号機でベントが行なわれた翌日(16日)には、官邸の指示でSPEEDIの担当が文科省から内閣府の原子力安全委に移された」

 名指しされた官邸幹部は「そうした事実はない」と大慌てで否定したが、政府が〝口止め〟した疑いは強い。なぜなら関連自治体も同様に証言するからだ。
 システム通り、福島県庁にもSPEEDIの試算図は当初から送られていたが、県は周辺市町村や県民に警報を出していない。その理由を福島県災害対策本部原子力班はこう説明した。
「原子力安全委が公表するかどうか判断するので、県が勝手に公表してはならないと釘を刺されました」

 福島県は、玄葉光一郎・国家戦略相や渡部恒三・民主党最高顧問という菅政権幹部の地元だ。玄葉氏は原子力行政を推進する立場の科学技術政策担当相を兼務しており、渡部氏は自民党時代に福島への原発誘致に関わった政治家である。

 この経緯は、国会で徹底的に解明されなければならない。「政府が情報を隠して国民を被曝させた」とすれば、チェルノブイリ事故を隠して大量の被曝者を出した旧ソビエト政府と全く同じ歴史的大罪である。しかも、その後も「安全だ」と言い続けた経緯を考えると、その動機は「政府の初動ミスを隠すため」だったと考えるのが妥当だろう。


 財務省は「来秋に消費税10%」狙い

 そして、3つ目の大嘘が進められている。
 菅首相は4月11日に「復興構想会議」を設立した。
 被災地復興のグランドデザインを決める、いわば日本の未来像を描く大仕事を担う重大な会議だ。ところが、そこにはなぜか政治家もいなければ大臣もいない。民間人の学者や、失礼ながら「国家建設」には縁の薄そうな文化人が並ぶ。これで「政治主導」や「政府の責任ある姿勢」が担保されるとは到底思えない。

 その会議の初会合(14日)で、さっそく菅政権の企みが透けて見えた。議長に就任した五百旗頭(いおきべ)真・防衛大学校長はこう宣言した。
「復興のために要する経費は神戸の比ではない。国民全体で負担することを視界に入れないといけない」
 都市再生ではなく、のっけから増税の話であった。
菅政権の悲願である大増税を、〝民間中心の会議〟の名を借りて推進しようという魂胆が丸見えである。

 案の定、振り付け役は財務省だった。元財務省理財局長の佐々木豊成・内閣官房副長官補が同会議の事務局である「被災地復興法案等準備室」の室長に潜り込んでおり、会議を裏から操る重要ポストを握った。
 内閣府に出向中の財務省中堅はそれを隠そうともしない。

「五百旗頭議長は政治・外交史が専門だが、政府の審議会委員をいくつも務めてきたから財務省とパイプが太い。いきなり復興増税を打ち上げたのは、佐々木さんが、〝財源論を後回しにしたら思い切った復興ができなくなります〟とアドバイスしたからです。

 財務省は与謝野馨・経財相が主導していた税と社会保障の一体改革を検討する集中検討会議を一時休止させ、復興構想会議で先に増税案をまとめるつもりです。
五百旗頭復興増税で3%上げ、与謝野さんの社会保障一体改革で2%上げる。合わせて来年秋に消費税率10%を目指す」

 菅内閣が第一次補正予算に「年金財源を復興に回す」方針を盛り込んだことも、「年金まで使わなければならないほど国の台所は厳しい」と見せかける増税の布石だという。「大停電ブラフ」と同じ霞が関の手法だ。

 騙されてはいけない。増税などしなくても復興財源に充てることが可能な不要不急の予算は山ほどある。
 今年度予算の公共事業費を見ると、整備新幹線に2950億円がつぎ込まれるが、その半分以上(1780億円)が自民党の森書朗・元首相の選挙区(石川2区)を通る北陸新幹線に充てられる。過去最高の事業費だ。

 建設中止か続行かの方針が決まっていない八ッ場ダムには、付け替え道路建設などに140億円もの予算がついた。県営発電所(1万1400㌔㌣)の併設計画があることから、菅政権の「電力不足」キャンペーンに便乗した建設推進論が高まっている。こうしたダム事業全体の予算は2478億円に上る。

 自民党を離党して菅政権にすり寄った野中広務・元自民党幹事長が会長を務める全国土地改良事業団体連合会の土地改良予算(農水省)は昨年度より約12%増の2397億円。減反政策の一方で農地を造成するという大きな矛盾を抱える同予算は、政権交代直後に当時の小沢一郎・幹事長が「半減する」と大ナタを振るったが、それを仙谷由人氏が野中氏とのパイプで復活させた経緯がある「いわくつき事業」だ。

 こんな予算は全額カットし、まさに土地改良が必要な被災地に投じることに反対する国民はほとんどいないだろう。
 役人のヘソクリもある。特別会計には国債整理基金の約16兆円、外国為替特別会計の剰余金31兆円などがある。
 会計検査院の飯塚正史・官房審議官は、前々年度の決算剰余金を今年度予算に繰り入れる現行の会計方式を改め、その年度の剰余金は次の年の予算に充てるルールにするだけで、増税なしで「30兆円」の復興財源が生まれると、決算のプロならではの指摘をしている。
しかし、役人に優しい菅政権はこの埋蔵金に手を付ける気はない。

 債権の取り立てもできるはずだ。日本政府は米国債を約60兆円保有している。
 菅首相がオバマ政権に「30兆円分の米国債を売却させてもらう」と宣言すれば、たちどころに復興費用は捻出できる。それこそ〝トモダチ〟ではないのか。また、円借款残高が3兆円ある中国に「このような状況だから、返済してもらいたい」と求めてもいい。

 ところが菅政権は逆に、米国に思いやり予算を差し出すことを決めた。増税で国民の財産を奪っても、米国の利益を分けてもらうことは絶対にやらない。
 本当の「財源」を隠して増税を推し進めるのは、役人と政治家に30兆円の復興財源を配分して「政権の安泰」を図りたいという、100%利己的な動機であるといわざるを得ない。


「増税会議」に大新聞幹部

 そして、国民に背を向けて既得権益者に尻尾を振る菅政権が堂々と権力の座に居座っていられるのは、その「一味」に政権を監視するはずの大メディアが加わっているからである。
 財務省から増税のミッションを託された「復興構想会議」の委員には、新聞界から2人が参加している。

 渡辺恒雄・読売新聞グループ本社会長の腹心と呼ばれる橋本五郎・読売新聞特別編集委員と、元朝日新聞論説委員の高成田亨・仙台大学教授である。

 大マスコミが権力の一部となって政策立案に関われば、もはや政権に対するチエック機能は働かない。菅首相が復興政策づくりにメディアの助けを借りた効果はてきめんだった。

 朝日新聞は4月18日付朝刊で(復興増税「賛成」59%)という見出しで世論調査の結果を掲載した。読売新聞が報じた世論調査(4月1日付)の増税賛成は「60%」。毎日新聞(4月18日付)は「58%」と、犬メディアは横並びで「増税キャンペーン」を展開している。しかし彼らの〝調査〟では、本誌が指摘したような「増税以外の財源論」は選択肢にない。「復興のために増税を我慢しますか、絶対に反対ですか」と聞けば、多くの国民が「賛成」といわざるを得ないのは当然ではないか。

 見逃してはならないのは、この利権にまみれた「政・官・報トライアングル」の利害が、国民の利害と決定的に相反することである。
「脱原発」ではなく「原発維持」、「増税なき復興」ではなく「大増税」、「国民の安全」より「政権の安定」、

これで得するのは利権を手にする政治家と官僚、そして彼らの腰巾着でいたい大メディアだけである。

 3つの嘘は手法が全く同じで笑えてさえくる。

 本誌が電力はあるはずだと批判すれば、「揚水発電で400万㌔㍗捻出しましたが、これ以上は無理」という。SPEEDIを活用すべきと追及されれば、「2枚だけ公表します」と出す。

そして「増税なき財源」が指摘されると、決まって「その金は使えない」といいながら、「レンホウちゃん」あたりを使ってスズメの涙の予算カットを見せ、「ほら、政治家も官僚も必死にやってます」とアピールする。
これで国民を騙せると思っているのである。

 菅首相は、国会で復旧の道筋がついた時点で退陣するつもりがないかと問われ、こう答弁した。
「欲張りかもしれないが、復興復旧と財政再建の道筋をつけることができれば、政治家として本望だ」

 この「欲」が国民を地獄に突き落とす。もうお引き取り願うしかない。
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植草:復興特会設置し財源に外貨準備活用せよ

 震災と原発放射能汚染によって、急速に減少する消費。
 売れないものは作れない。
 生産は減少を続け、倒産と失業が溢れる。
 
 迫るデフレ恐慌。
 誰も責任をとらない、実行できない政府。
 「滅亡か、米国債売却による経済復興か」!
 
 大至急、この今の国会で復興の財政出動を決めなければならない。

植草一秀氏から

2011年5月10日 (火)
震災復興特会設置し財源に外貨準備活用すべし

 震災発生から2ヵ月の時間が経過した。今回の震災による被害が甚大かつ深刻であるのは、地震に伴い、歴史的にも有数の大津波が発生したこと、地震に連動して原子力発電所が人類史上最悪レベルの放射能放出事故を引き起こしたことによっている。
 
 津波はリアス式海岸最奥部では、38メートルの高さにまで波及した。1896年に発生した明治三陸地震津波で残されている記録とほぼ同水準である。三陸海岸はリアス式海岸でその地形の特徴から津波の高さが急増する傾向を有している。
 
 三陸海岸沖では頻繁に大きな地震が発生しており、このため、各地に津波に警戒するべきとの伝承が残されている。これらの伝承が教訓として活かされた地域では、通常の住居の被害が皆無であった地域もある。
 
「天災は忘れたころにやってくる」というが、こうした先人の教訓を活かした地域と、時間の経過のなかで、そのような教訓が色あせてしまった地域とで、被害に天と地の開きが生じた。

第二次大戦後に、防潮堤の建設などが進められたが、大自然の猛威は、こうした人工の建造物の力をはるかに上回るものであった。人間は大自然の前に謙虚でなければならないことを改めて今回の災害が教えている。
 
 東電の福島原発でも、自然災害に対する備えが明らかに不十分であった。そのために重大事故が発生したが、原子力事故はひとたび重大事故を引き起こせば、その影響が万年単位で私たちの子や孫の世代にも深刻なダメージを与える点に大きな特徴がある。
 
 今回の事故でも、半歩誤れば、日本全体が重大な放射能汚染地帯と化す可能性があったわけで、この現実を私たちは厳粛に受け止めなければならない。
 
 そのうえで、国のエネルギー政策の方向を、「脱原発」の方向に大転換する必要がある。電力使用量の増加が指摘され、増大する電力需要を賄うには原子力を活用せざるを得ないとの反論が聞こえてくるが、大事なことは、私たちがライフスタイルを根本から見つめ直すことである。
 
 エネルギー消費量を大幅に削減することは十分に可能であり、そのなかに、新しい日本の生活様式、世界に発信できるライフスタイルの主張が必ず生まれてくるはずである。
 
 こうした構造改革のために、将来、電気料金の体系が変更されることは国民の理解を得るものになるだろう。
 
 しかし、東電の原子力事故の責任処理が透明に行われていない段階で、地域独占事業である電力事業の料金引き上げは絶対に容認されない。
 
 東電処理策が決定されないと金融資本市場が不安定化すると主張されているが、自己責任を基軸に置く資本市場では、いかなる企業であれ、重大な失敗を演じれば、株主も債権者も重大な影響を蒙ることは避けられない。

それにもかかわらず、官僚機構および利権政治屋と癒着している巨大企業であることを理由に、特別の救済策が検討されるところに、この国の前近代性、腐り切った政治と行政の体質が表れるのである。
 
 民主党の国会議員のなかに腐った議員が多数いることは周知の事実である。しかし、正統民主党は、こうした政官業の癒着体質にしっかりとメスを入れることを目標に掲げてきたのではないか。民主党を軸にした野党の健全な議論喚起が強く求められる。
 
 こうしたなかで、もうひとつの重大な問題は、経済の復旧・復興に向けての総合経済政策策定が完全に停止していることである。
 
 首相に居座ることだけを考えている菅直人氏は、政局の視点から第二次補正予算を今通常国会に提出しない方針を模索している。本当に情けない、悲しいリーダーである。国民は見殺しにされるばかりだ。
 
 第一次補正予算も、4兆円のうち、1.5兆円は本予算からの使いまわし、2.5兆円は財源の流用で、不足する2.5兆円を増税で賄うことが検討されている。かつて料亭吉兆で「手つかずの使い回し」が問題になったが、本予算の使い回し補正予算では、景気浮揚効果がゼロである。
 
 経済は着実に急降下を始めている。これから、倒産、失業が本格化し、経済苦を理由にした大量の自殺者が発生することになる。菅政権は福島の子どもたちを甲状腺がんや白血病に追い込み、一般庶民を経済苦自殺に追い込む、殺人政権と呼ばれて反論できないだろう。
 
 経済復興には野ざらしにされている1.1兆ドルの外貨準備のうち、50兆円ほどを円貨に換金して復興総合対策の財源に充てるべきだ。資金は日銀が政府短期証券を引き受けて拠出しているが、これを継続すればよい。
 
 日銀資産の劣化を防ぐために、今後、残高の100分の1.6を毎年度、減債基金に予算繰り入れすればよい。
 
 政府の外貨準備は、野ざらしにしている間に30兆円も40兆円も為替損失を生んでいるものである。このような損失垂れ流しが許されるはずがない。
 
 この政策を実行するためには法令の改正が必要となるから、これと併せて今次通常国会で措置すべきである。
 
 震災復興を独立させ、また会計処理の透明性を高めるために、震災復興特別会計を設置して対処することが求められる。このまま、日本経済の破壊を手をこまぬいて傍観することは許されない。
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武田:汚染の責任から逃げまわる東電と政府

科学者の日記110510  日々、変わっていくこと

福島原発からでた放射線物質は、最初に大気中に出て風で流れました。そのすべてが太平洋の方に行けば被害は少なかったのですが、不運にも福島市の方向に流れました。

やがて、その放射性物質は福島と山形の間の山にぶつかって南下し、郡山の方に向かいました。その様子は次の図にハッキリと示されています.
300kms.jpg

余談ですが、放射性物質が比較的低いところを流れて山の方に行かないということもわかります。
これは山登りの好きな人にはとてもいい話でもありますし、またこの地図を見て、福島県の方で時々、お子さんを山の方に遊びに連れて行くこともできるのではないかと思います。

これから長い間のことですから、楽しみながら放射線を避けるということも必要だと思います。
・・・・・・・・・
ところで約1ヶ月後、放射性物質は大地の上に降り、道路や校庭を汚し、ホウレンソウを痛めました。そして、私たちがあびる放射線も、大気からのものが減って、次第に地面からの放射線に代わっていきました。

今、その放射性物質は、溝に流れ、さらには汚泥等に入っていっています。だから、この時期に「汚泥が汚染された」のは理屈通りです.

大変に不幸なことでしたが、放射性物質を「火山の灰」のように考えれば、目には見えませんがおおよそどこに飛び、どこに潜んでいるかわかると思います。

これは身を守る上でとても大切なことです。お母さんは「こんなところが吹きだまりになるな」とか、「葉っぱの上に乗るとこびりつくから」などと経験を活かしていただけれと思います.
・・・・・・・・・
ところで、やっかいな問題があります。
放射性物質で汚染されたものは、地方自治体が処理するのではなく、すべて国が責任を持つのですが、その国が今まで全く原発事故の準備をしていなかったので、一つ一つ、今後決めていかなければなりません。

何のために税金を払っているのだ!と叫びたくなる心境です.
汚染された汚泥の処理についても、福島県が現在、国の方にその処理を依頼しているところです。

これと同じことが、小学校の校庭等でも行われています。
郡山市は先んじて小学校の校庭の表土をとりましたが、その結果、お子さんの被曝は随分減りました。

ところが、表土を取った後は汚染された土が出ます。常識的にはこの土は東京電力が引き取るのが当然ですが、法律的には国に責任があります。

しかし、国はこの土をどうやったらいいかわからないので、土の出ない方法を提案しています。それは小学校の校庭の表土を削りとって深い土と入れ替えるということです。

もちろん表面に火山灰のような放射性物質があるのですから、このことで子供さんの被ばく量は減少します。
その代わり、その校庭には、セシウムが残りますから、今後30年の間、放射性物質が潜んでいるところでお子さんが運動をすることになるのです。

現実には今、被爆しているお子さんを助けなければなりませんし、そうかといって小学校の校庭が長い間汚染されているのも気が滅入る話です.
現在の文科省はこのような難しい問題を東京電力と折衝して、土地を確保し、小学校の校庭の土を持っていくという力がないと思います。

その背景には、多くの政治家が東京電力から資金の提供を受けているということもありますし、利権と子供という関係では、残念ながら利権の方を優先する政治家が多いことも一つの原因になっているでしょう。
・・・・・・・・・
小学生の被曝の基準を1年20ミリシーベルトにしたり、汚染された野菜を地産地消という名前で給食に出したりするのは、この延長線上と考えられます。
教育の専門家に詳しくお伺いいたしましたが、小学校の給食を全員に強制する必要は、教育上も全くないというお話でした。

むしろわたくしが考えるには、給食の業者等との深い癒着があると考えられます。
およそ教育に関係する人は、貧乏でもいいから子供たちのためにと思って働いてくれなければいけません。仮にも、給食を子供達に強制する理由が、給食の業者との関係であるというなことがあり、それで子供たちを被曝させるということは到底、わたくしには理解できないことです。
・・・・・・・・・
少し話がずれてしまいましたが、誠意のない社会というのは悲しいものです。

昨日、わたくしは、「1年1ミリシーベルトという基準は間違っている.1年100ミリシーベルトまで大丈夫」と言っておられる複数のお医者さんの論説やテレビでの発言を調べてみました。

わたくしが、このことでどのように考えたかは、また次回にお話をしたいと思いますが、ここでは、「科学者としてのわたくし」がいつもどのようにものを考えているかということをお話したいと思います。
・・・
科学というのは難しいもので、常に事実を見つめ真実を追求するのですが、人間なので間違いだらけでもあります。
わたくしが学生に話する例は次のようなものです。
「ニュートンが生まれる前、物が落ちるのは地下の悪魔が引っ張ってると言っていた。
ニュートンが生まれた後は質量によって決まり、万有引力と説明した。
アインシュタインが質量を持たない光が重力によって曲がるということ明らかにすると、そこでまた空間のゆがみが登場した。

最近では、それらをすべて否定して引力はエントロピー増大で説明するのが適切だという学説が有力である。
だから、現在、正しいと信じていることは間違っている」
と言います。

なかなか難しい議論ですが、科学者は常にできるだけ厳密な方法で正しい結論を導き出そうとしますが、同時にその「正しい結論」というのは、100年もたてば全く別のものになってしまうことも承知の上です。
「正しいけれども間違っている」という相矛盾した二つのことを科学者は同時に頭の中にいれられます。
・・・
その意味で放射線による被爆と人体への影響ということを考えるときに、現在の知見(正しいこと)は、1年に1ミリシーベルトを浴びるとかなりのがん患者が出るということであり、また将来はそれが「さらに厳しくなるか、または緩和されるか」は判らないということです。

もう一つは、たとえ自分の考えと違っても、常に自分の考えを否定し、反省し、自分とは反対の結果を勉強するということも科学者としてはなくてはならないことです。

その点で日常の生活と科学的な考え方というのは、少し離れています。今度の福島原発のことは科学的な内容が多かったので、多くの人が「日常と科学」という点で混乱し苦しんだ原因にもなっているのではないかとわたくしは思います.

科学は十分に咀嚼して発信する責任があるのでしょう。

(平成23年5月10日 午前10時 執筆)
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