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もうすぐ北風が強くなる

民に財源出させる火事場泥棒の米国と財界

 どさくさ紛れの火事場泥棒と主張していたら、さすが、長周新聞さんの記者が書いていた。
 三橋氏にも、田村氏にも感謝するが、長周新聞氏にも感謝する次第です。
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   国民に復興財源出させる火事場泥棒の米国と財界  2011/4/22 長周新聞

 東日本大震災の復興財源として消費税増税を財界や政府、御用学者側が唱えている。
 東電が支払うべき膨大な賠償金も、「東電が国有化などなったら株や社債を持ち融資をしている銀行が大変」「市場が腹を立てて金融不安になる」などといって、結局は電気料金と政府負担、すなわち税金、国民負担に転嫁しようとしている。
 なるほど国民の高コストによって東電の原発は低コストであり、原発は断固推進せよというのである。

 メディアに出てくるタレントは「ひとつになろう」と連日叫び、あっちからもこっちからも義援金の袋が回ってくる。
 そして税金負担や電気料金負担を断るのは、東北の人たちに対して薄情な国賊であるかのような空気が締め付けてくる。

 忘れていけないことは日本は世界一の債権国であり金がないのではないことである。
 数百兆円にのぼるアメリカの国債や証券化商品を返してもらえば簡単に資金はできる。
 日本経済がつぶれるかという大災害に際して「アメリカに対する思いやり」などといっている場合でないのは世界の常識である。

 だから大震災直後に円高になった。
 それはアメリカなどへの証券投資を引きあげるとヘッジファンドなどが見なしたからである。
 しかしすぐに円安になった。「借金を返せとはいわない」という日本の金融機関や政府の卑屈な姿勢を知って安心したからである。

 また金をもてあましているのは、農漁業を犠牲にし、派遣労働などで労働者を酷使したり、海外移転で大もうけしてきた大企業である。
 もっとももうけている大銀行は税金を払っておらず、日本の大企業は二百数十兆円の内部留保をため込んでいる。
 さらに大企業の経営者が1億円から10億円の年収を得ているように、富裕層はとてつもなくもうけている。かれら持てるものから税金をとればよいのだ。「日本は一つ」というが、かれらはまったく「一つ」のなかに入っていない。

 オバマ政府やアメリカの財界は「日本の復興のために協力を惜しまない」などといっている。
 協力を惜しまないのなら借金を返せばよいのだ。それは絶対にさせないし、復興需要はよこせという火事場泥棒の論理なのだ。アメリカに押しつけられた原発(GE製)が爆発してひどい目にあっているのに、アメリカの原子力専門家や米軍が助けてくれたといって「永久に忘れない」と菅直人がいう。
 そして、「トモダチ作戦」を敗戦後の「ギブミー・チョコレート」と同じように有り難がり、米軍への「思いやり予算」は五年継続を決めグアム移転費用の上乗せにも応じようとする。

 財源は増税といいながら、財界とその代理人どもが被災民の頭越しで、「再興ではなく新しい創造だ」などといって「復興構想」に色めき立っている。
 被災地では都市づくり構想が第一といって、勝手に家を建ててはならないという規制をかけている。
 これが現地で歴史を持って根付いている人人の側から、かれらが担う農漁業をはじめとする生産労働を基本にして復興するものではなく、それを排除して財界にとって都合がいいように、東北のいっそうの食いつぶしをやろうとしていることは明らかである。

 新自由主義なる金融資本のもうけ一本槍改革で、農漁業は破壊され、製造業も困難になり、働く人人はさんざんな目にあった。
 それが大震災からの復興を困難にしている。
 それを大転換させるのか、アメリカや財界の火事場泥棒をまかり通らせるのか、日本の進路をめぐる大きな対立点となっている。
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外貨準備を上限に100兆円の国債発行で復興を

 震災復興の財源について、またも財務省系統のでまかせと妄想と嘘までが飛び交っている。
 デフレの加速に世界通貨戦争による国際商品価格高騰が加わり、そこにさらに震災・津波と原発放射能が加わっている日本のこれからは「これからの経済生活はどうなるのか」に書きました。

 ここに増税などを、呼びかけるだけでも悪影響を及ぶすのは疑いない。
 実際に増税などに踏み切ったら、軽くデフレ恐慌に落下するだろう。
 政府も官僚も、この国の国民経済を破壊し、国民の窮乏化をどん底まで追い詰めたいのだ。

 国債の日銀引受けは「禁じ手」でもなんでもない。現にやっていることである。
 マスコミ、政府、官僚は、通貨と言うものが、何かしら神聖な価値ある有限物であるかの如く、国民に妄想を植えつけているが、それは違う。

 通貨は、それ自体に資産価値のない無記名有価証券にすぎない。
 流通価値のみなので、需給バランスに従って調整するものだ。

 インフレが続くなら引き締めなければならない
 逆に、デフレが続くときは当然増発しなければならない。日銀はこの当然のことをほぼサボタージュしてきた。
 また、この大災害のように、お金が必要なときは国債分を増発しなければならない。

 実際にはインフレにさえならなければ支障はないのだが、一応の大きなクリアランスをとるなら外貨準備額を目安にすれば、逆立ちしてもインフレになどならない。

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 精神主義は復興を妨げる 4/20 田村秀男

 東日本大震災を受けた日本国民の困難を分かち合う精神が世界から称賛の的になっているのだが、ちょっと気になる点がある。
 とにかく我慢、忍耐、負担という精神主義ムードに政府が便乗し、復興のための合理的思考を怠る気配である。財務官僚は政治家や専門家に増税論を吹き込む。

 ■増税を吹き込む官僚

 確かに、東日本の広大な地域が未曽有の災厄を受けている今、国民全員が支えあう日本人の美徳を大いに発揮してよい。
 しかし、道徳心や苦難を分かち合う気持ちが精神主義に変じることは避けるべきだ。経済とは資本主義の総本山の米国から社会主義中国に至るまで、金銭欲や物欲が動因となっているのだが、欲望を否定し、消費者が消費を、企業が投資や生産を控えるのが当然だと考えるようになれば、経済は確実に萎縮する。より多くの富を創造することなくして、文化も栄えない。そんな国家は衰退する。

 だから日本の先人たちは欧米の市民社会の知恵に習ってきた。欲望を殺すのではなく、行き過ぎを抑制する政治・経済・社会制度の構築に腐心してきた。
 消費が過熱すれば財政支出を減らし、金利を引き上げる。市場での不正取引は厳罰に処す。
 半面で、新しい技術やアイデアを持って新事業を興す企業家や、高いリスクをものともせずに挑戦する者には莫大(ばくだい)な利益という報酬が与えられる。

 日本では1990年代初めに始まった「20年デフレ」の中で、消費も生産も細り続けてきた。バブル時代の「強欲」はすっかり消えうせている。2008年9月の「リーマン・ショック」後はデフレが加速している。
 今政府が邁進(まいしん)すべきは、消費をこれ以上減らさず、企業や農漁業者が投資や生産を増やす政策をとることだが、逆の政策しか考えないように見える。

 唖然(あぜん)とさせられたのは、菅直人首相肝いりの「復興構想会議」の五百旗頭(いおきべ)真議長である。
 五百旗頭氏は「国民全員の負担が必要」と言い、「復興税」で谷垣禎一自民党総裁を抱き込もうとする菅首相におもねる。財務官僚の意を酌む学者は「連帯の証しだ」だと説いて、消費税増税を勧める。
 そもそも大災厄下で真っ先に増税に走る政治指導者が世界のどこにいるのだろうか

 ■ドイツとの決定的な違い

 増税論者がよく引き合いに出すのは、1990年に東西統一したドイツが91年7月に導入した「連帯税」だ。この増税を財源にして旧西ドイツが旧東ドイツを支援したが、当時のドイツと今の日本には決定的な違いがある。統合前夜の西ドイツは物価がなだらかに上昇し、国内総生産(GDP)は着実に拡大していた。統合後、増税しても家計に残る収入(可処分所得)は増え続けて行った。

  しかも、ドイツ政府は価値がほとんどなくなった旧東ドイツ・マルクを世界最強とうたわれていた旧西独マルクと1対1の比率で交換した。そのまま放置すれば悪性インフレになりかねなかったのを、増税で抑制したのである。
 増税を復興財源に回す、というが、今の日本政府が消費者や企業から所得や収益を奪えば、復興する前に景気は底割れし、復興の力が失せる。

 ■債権国の財源創出方法

 増税ムードはもう一つ、やっかいな負の副産物をもたらす。円高である。日本は対外純債権270兆円、世界最大の債権国である。失われた資産はドル資産売却で楽々と埋められる。
 政府総債務はGDPの2倍もあるが、ギリシャ、スペイン、ポルトガルなど欧州の問題債務国と違って、国債の95%を国内貯蓄で支えている。おまけに増税まで乗り出すのだから、円や日本国債の国際信用は高い。

 対照的に、米国はお札を刷って財政や金融を後押しするインフレ政策をとっている。増税というデフレ政策で支えられる円の価値は相対的に上がると、海外の投機筋は読む。震災による設備のダメージや放射能汚染風評被害で日本製品はハンディを背負っている。
 さらに円高圧力が加われば日本の輸出産業は二重苦、三重苦にあえぐ羽目になる。

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 増税なしに莫大な復興財源をどう創出するのか。
 鍵は対外債権にある。参考例が前出のドイツである。
 東西ドイツ通貨統合を設計したH・ティートマイヤー西独連銀副総裁(後にドイツ連銀総裁)は当時、「外貨準備こそはわがドイツの予備軍だ」と筆者に語った。余って外に流れ出た貯蓄の一部を政府が運用しているのが外準だ。
 ドイツがその範囲内でお札を刷って国内に流しても悪性インフレにはならなかった。

 日本は100兆円規模の外準を上限に国債を増発し、日銀が発行額に見合ったお札を刷ればよい

 債権国だからこそ財源を容易に創出できるのだ。


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武田:安全値は一つ!風評と嘘を続ける政府

原発 緊急情報(61) 数値は一つ! 医療、職業、一般     武田邦彦 中部大学

「どのぐらいの被ばくまで大丈夫か?」と多くの人が疑問に思っています。メディアも「数値が多くて何が正しいか判らない」と言っています.
でも、数値は一つしか無く、考え方も一つしかありません。

それは、すでに「日本の法律」で決まっていて「原子力、放射線の専門家」が3月11日まで「これが正しい」と
行ってきた数値です.

だから、そこで定められた数値は「原子力安全委員会」や「文科省」でも変更することはできませんし、まして、何も関係も権限もない「保安院」などはその数値と離れて「健康に影響が無い」などと口を挟むことはできません。つまり、

1. 一般人 1年1ミリシーベルト以下

2. 職業人 1年20ミリシーベルト以下(特例あり)

3. 医療  放射線をあびる損失が治療の効果を下回る範囲

4. 管理  3ヶ月で1.3ミリシーベルト以下

ということです。これしか数値はありません。

この数値が「間違っている」という人(政府、安全委員会、文科省、専門家、パフォーマンスをする人など)は、何らかの理由で「ウソ」を言う必要がある人です.
この数値については、法律で決まっているぐらいですから、当然ながら十分な根拠があり、このブログでも示してきました。

そして、「福島原発事故が起こったから、日本人が急に放射線に強くなった」ということはありません。

「俺は原発の近くに行って被ばくしたが何ともない」とか「汚染された野菜は美味しいと頬張る」などはまったく別のことで、「ダマシ」の種類です.

上記の数値以外は考える必要もなく、他の数値を言う人はすべて「ウソつき」です。
・・・・・医療関係者に自粛を求める・・・・
福島原発事故が起こると盛んに「レントゲン」が例に引かれ、さらに放射線量が上がったので、今度は「CTスキャン」を持ち出しました。

「医療用被ばく」に「規制値」が無いのは理由があります。それは「医師が壊疽が進んでいる患者の足を切断しても良い」というのと同じです.

この世の中でほぼ唯一、医師には「人間の体を傷つけて良い」という特例があります。それは「傷つける事が、その人の全体のために良い場合」であり、「このまま壊疽が進んだら死んでしまうから、それより片足を失った方がまし」ということであり、「健康なのに足の切断手術をして良い」ということではありません。

ところが、被ばくの例として「CTスキャン」を持ち出したり、ある医師会などは「医療における放射線使用の上限」として自主的に定められている限度をあたかも「一般の人が被ばくして良い限度」のように発表しています.

その医師会に所属する医師は、「医師が特別な行為ができる権利」を失ったと考えられます.
医師にあるまじき事で、殺人罪にもなりそうなことです。
・・・・・・・・・
福島県に住んでいる子供達は「健康な子供」です。だから、CTスキャンを受ける必要もなく、また職業上、仕方なく被ばくする人とも違います.

つまり、医療で許される被ばくはその人の全体の命を考えて「やむを得ない」ということであり、職業の場合は「子供でなく、仕事ができるような壮健な人で、妊娠の怖れが無く、被ばくするのがイヤならその職業から自分の意志で離れることができる」という制限付きです.

だから、東電のミスで無理矢理被爆する子供が20ミリシーベルトなどあり得ないのです.
一般人の1ミリシーベルトの限度を無視して良いと発言している人は、
1.
法律や国際勧告を知らないか、
2.
放射線医療機器メーカーからお金をもらっているか(医師)、
3.
福島の子供の命を守るのが面倒なのか(文科省)、
4.
パフォーマンスで得をしたいか、
5.
政府から脅されて自分の職務を捨てたか(官吏、専門家)、
のどれかと思います.

そんなことで私たちの大切な子供が被害を受けることを許すわけにはいきません。
頭をハッキリ整理して、「数値は一つしか無い」ということを再確認したいと思います。

(なお、「非常時の暫定値」というのは、事故で被ばくが避けられず、逃げる手段が無い場合で、かつ長い期間では1ミリシーベルトを守ることが前提です.)

(平成23年4月23日 午前10時 執筆)

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
原発 緊急情報(62) 「風評」を流し続ける政府・自治体

「風評」とは単に「うわさ」のことですが、最近では「事実ではない噂」のことで使われます.
福島原発事故が起こってからの主な風評(多くは風評より「ウソ」に近い。括弧は主として風評を立てた人と、それが風評である理由)は、

1.  被ばくしても直ちに健康に影響はありません
(官房長官。放射線の健康被害は一般的に晩発性だから)

2.  CTスキャンに比べて低いので健康に影響はない
(官房長官。CTスキャンは医療行為)

3.  規制値の3355倍でも健康に影響はない
(保安院。言うまでもなくウソ)

4.  学校は20ミリシーベルトまで良い
(文科省。1ミリシーベルト)

5.  福島県に汚染されていない瓦礫がある
(川崎市長。福島県の瓦礫が汚染されていないとしたら、福島県の放射線量が1時間0.03マイクロシーベルト付近でなければならない)

6.  福島県の野菜は安全だ。汚染されているというのは風評
(農業関係者?流通関係者? 川崎市長と同じく、理論的な間違い。福島県には原則として汚染されていない野菜や酪農品は無い。もしこれを言うなら「どのような方法で汚染を除去したか」を明示する必要がある。今の段階では「汚染されている」という方が風評ではなく、「汚染されていない」という方が風評。)

・・・・・・・・・
目の前に、2束の野菜がある。一つが「放射線物質で汚染されていない野菜」であり、もう一つが「規制値の2分の1の放射性ヨウ素で汚染されている野菜」とする。

それをスーパーの人が「大切なお客さん」に丁寧に事実を説明する.2つの野菜の値段は同じだ。
お母さんは考えることもなく、「放射性物質で汚染されていない野菜」を買う.あまりにも当然だ。
・・・・・・・・・
このお母さんの行為を批判している人が「風評被害を主張する人」です。その人たちは、お母さんの気持ちを理解できず、子供に被ばくさせようと懸命です.

なぜ、それまでして子供に汚染野菜を食べさせたいのでしょうか? この世に「汚染された野菜しかない」なら、あるいはいろいろな考え方もあるでしょうが、「汚染されていない野菜がある」のに、なぜ日本の子供達に汚染された野菜を「大丈夫だ」といって食べさせようとするのでしょうか?

おそらくは「お金」でしょう。お金が欲しいから子供を被ばくさせる、「このぐらい大丈夫」といって放射性物質が含まれている野菜を店頭に並べる、
一体、心優しい、子供を大切にしてきた日本の大人はどこに行ってしまったのでしょうか?

(平成23年4月23日 午前10時 執筆)
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