人類初の宇宙飛行から50年
2011-04-12

50年前の今日、ソビエト連邦は世界最初の「有人宇宙船ウォストーク」を打ち上げた。
ユーリ・ガガーリンは、人類初の「宇宙飛行士」となって、生還した。
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ガガーリンの世界初の有人宇宙飛行、打ち上げ直前の会話は?記録文書を公開
2011年04月11日 21:36 発信地:モスクワ/ロシア
【4月11日 AFP】旧ソ連の宇宙飛行士、ユーリ・ガガーリン(Yury Gagarin)が人類初の宇宙飛行に成功してから50年を迎える12日を前に、ロシア当局はガガーリンの一生に関する700ページ以上に及ぶ文書を公開した。
ドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)大統領はモスクワ(Moscow)郊外にある宇宙管制センターを訪問し、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)首相はウクライナでロシアやウクライナの宇宙飛行士らと会見する予定になっているなど、ロシア政府は国家的行事としてこの記念日を祝おうとしている。
しかしロシア国民にとって前週末最大のニュースは、ガガーリンがロケットに乗り込んだ際に話した言葉が初めて明かされたことだ。
ガガーリンの言葉といえば、宇宙船ボストーク(Vostok)が発射された際に発した「パイエハリ」(さあ、行こう)が有名だが、公開された文書にはその数分前、ガガーリンがボストークのカプセルに体を固定されながら、ロケット設計者のセルゲイ・コロリョフ(Sergei Korolyov)と交わした会話が含まれていた。ロシアのインターネットは今、この話題で盛り上がっている。
■「ソーセージで密造酒」とジョーク
ニュースサイト「lifenews.ru」によると、ソ連ロケット計画の父と言われるコロリョフが最も心配したのは、人類の英雄になろうとしていたガガーリンが地球に戻ってきた後に食べる物が十分にあるかということだったようだ。打ち上げのカウントダウンが近づく中、コロリョフが無線でガガーリンに「フラップに夕食と夜食、朝食が入っているから」と告げると、ガガーリンは「了解」と返答。
コロリョフがまた「ソーセージとキャンデー、紅茶に入れるジャムもあるから。63個あるから太るぞ!きょう(地球に)戻ってきたら、すぐに全部食べてしまえ」と続けると、ガガーリンは「ソーセージがあるっていうのは大事なところだ。これで密造酒が飲める」と返した。するとコロリョフは「ばか、全部録音されてるんだぞ」とさらに冗談を飛ばした。
「lifenews.ru」のサイトには、この会話が最初に書き取られた用紙の写真も掲載されている。また管制が打ち上げ前の最終点検を行っている間、ガガーリンは鼻歌や口笛などで自分を鼓舞していたと言う。
しかし、すべてが順調にいったわけではなかった。管制が「調整するのを忘れた」と述べ、粘着テープをはがして部品を調整するようガガーリンに頼む場面や、コントロールパネルのライトの一つが点灯しないのでハッチの調整が必要だと言われる場面もあった。そのたびにガガーリンはすばやくこなし、そしてひとたびロケットが飛び立つと、目に入るものを逐一、嬉しそうに報告した。
多くの歴史家が、ソ連当局は無重力状態で宇宙飛行士が失神する可能性をかなり懸念していたと指摘しているが、ガガーリンは「無重力という感覚は気持ちいい。何もかも泳いでいるみたいだ」と報告した。当時27歳だったガガーリンは108分間の人類初の宇宙飛行を終え、無事に地球に戻った。(c)AFP/Dmitry Zaks

ウォストーク1号
武田:これからの放射能と生活への影響
2011-04-12
原発 原発事故はどのように変わっていくか? 武田邦彦 中部大学
浅草で「空間の放射線」は0.1マイクロ(シーベルト)ぐらいなのに、地面は2マイクロと20倍も高い値がでて、不安に感じている人がおられます.
そこで、「原発が破壊すると、その影響はどのように進むか」について整理をします.進み方は単純なので、「ああ、そうか!(粒の飛び方が目に見えるようになる)」と判ると一つ一つのことが、やや予想しやすくなります。
・・・・・・・・・
原発から激しく放射性物質がでると(水素爆発など)、風に乗って「小さな粒」が飛んでいきます.目には見えませんが、ちょうど「黄砂」のようなものと思ってください。
1. まず、「粒」は空間を飛んできますので、空間の放射線が上がります。
2. 次に、その粒が地面に落ちます。雨で落ちることもあります。「雨に濡れない方が良い」というのは、原発から放射性物質がでている間(まだ少しでている)が大切です.
3. 次第に、空間の放射線の粒が減って、地面の粒が増えます、私が「余り高いところの放射線だけを測っていると、子供の被曝量を間違える」と書いていたのはこのことがあるからです。
4. 放射線の粒は、畑に降り、川に落ちるので、ホウレンソウなどの葉物野菜や水道に最初の汚染がでます。
5. 少し経つと、家の中の方が外より放射線が高いこともでてきます。つまり、黄砂の激しいときには窓を閉めると良いのですが、しばらくすると家の中に入り込んだ黄砂が床にたまっているというように考えてください。
6. この時期(今)は、窓を閉めるより床や壁を拭くのが、放射線量を減らすのに有効です。
7. 次第に海や遠くの方に少しずつ放射性物質が拡散します(今回の場合は、海に直接、流れた放射性物質がありますが)。
8. 海に流れた放射性物質は、海流に流れ、おそらく千葉沖まで南下、そこで拡散すると考えられます.
9. プランクトンが放射性物質を取り込み、それがすぐ小魚に移ります。特に、小魚の骨にたまるストロンチウムが問題ですので.汚染の可能性のある魚は、骨ごと食べないようにします。
10. 放射性物質は小魚から中型の魚、そして大型の魚に移りますが、大型の魚に移るまで6ヶ月かかるので、今年の秋には大型の魚で放射性物質が検出されるでしょう。
11. 土壌は、ジワジワとしみこんで徐々に深くなります.しかし、根菜類への移動は少ないと思います。
12. 汚染された場所から、もの、ゴミなどについて少しずつ他の場所に移動していきます.その点では、できるだけ少ないようにする必要があります。川崎に移動するゴミはできれば(申し訳ないけれど)福島の東海岸、原発の近くで処理したいものです。
13. 原発から危険な量の放射線が漏れるのは、普通に考えると連休明けです。漏れるのが止まると放射性ヨウ素の危険性が下がるので、子供は安全になります(今回の原発事故の特徴です)。
14. 原発の放射線が下がり、作業がやりやすくなるのは、9月頃でしょう。
15. それから原発に処置をして10年ぐらい、寝せておくことになります。半減期は30年ですが、防護服をきて少しずつ作業することができるので、少し短いと思います.
今のところ、原発が不意に爆発しなければ、このような順序で進みますので、警戒し、恐れず、生活とのバランスを考えていくのが良いと思います.
(平成23年4月12日 午前7時 執筆)
浅草で「空間の放射線」は0.1マイクロ(シーベルト)ぐらいなのに、地面は2マイクロと20倍も高い値がでて、不安に感じている人がおられます.
そこで、「原発が破壊すると、その影響はどのように進むか」について整理をします.進み方は単純なので、「ああ、そうか!(粒の飛び方が目に見えるようになる)」と判ると一つ一つのことが、やや予想しやすくなります。
・・・・・・・・・
原発から激しく放射性物質がでると(水素爆発など)、風に乗って「小さな粒」が飛んでいきます.目には見えませんが、ちょうど「黄砂」のようなものと思ってください。
1. まず、「粒」は空間を飛んできますので、空間の放射線が上がります。
2. 次に、その粒が地面に落ちます。雨で落ちることもあります。「雨に濡れない方が良い」というのは、原発から放射性物質がでている間(まだ少しでている)が大切です.
3. 次第に、空間の放射線の粒が減って、地面の粒が増えます、私が「余り高いところの放射線だけを測っていると、子供の被曝量を間違える」と書いていたのはこのことがあるからです。
4. 放射線の粒は、畑に降り、川に落ちるので、ホウレンソウなどの葉物野菜や水道に最初の汚染がでます。
5. 少し経つと、家の中の方が外より放射線が高いこともでてきます。つまり、黄砂の激しいときには窓を閉めると良いのですが、しばらくすると家の中に入り込んだ黄砂が床にたまっているというように考えてください。
6. この時期(今)は、窓を閉めるより床や壁を拭くのが、放射線量を減らすのに有効です。
7. 次第に海や遠くの方に少しずつ放射性物質が拡散します(今回の場合は、海に直接、流れた放射性物質がありますが)。
8. 海に流れた放射性物質は、海流に流れ、おそらく千葉沖まで南下、そこで拡散すると考えられます.
9. プランクトンが放射性物質を取り込み、それがすぐ小魚に移ります。特に、小魚の骨にたまるストロンチウムが問題ですので.汚染の可能性のある魚は、骨ごと食べないようにします。
10. 放射性物質は小魚から中型の魚、そして大型の魚に移りますが、大型の魚に移るまで6ヶ月かかるので、今年の秋には大型の魚で放射性物質が検出されるでしょう。
11. 土壌は、ジワジワとしみこんで徐々に深くなります.しかし、根菜類への移動は少ないと思います。
12. 汚染された場所から、もの、ゴミなどについて少しずつ他の場所に移動していきます.その点では、できるだけ少ないようにする必要があります。川崎に移動するゴミはできれば(申し訳ないけれど)福島の東海岸、原発の近くで処理したいものです。
13. 原発から危険な量の放射線が漏れるのは、普通に考えると連休明けです。漏れるのが止まると放射性ヨウ素の危険性が下がるので、子供は安全になります(今回の原発事故の特徴です)。
14. 原発の放射線が下がり、作業がやりやすくなるのは、9月頃でしょう。
15. それから原発に処置をして10年ぐらい、寝せておくことになります。半減期は30年ですが、防護服をきて少しずつ作業することができるので、少し短いと思います.
今のところ、原発が不意に爆発しなければ、このような順序で進みますので、警戒し、恐れず、生活とのバランスを考えていくのが良いと思います.
(平成23年4月12日 午前7時 執筆)
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