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非道な日本の現実:福島原発のあの被曝作業員はどうなったのだ!

 人類猫化計画氏から

<非道日本の現実> 福島原発のあの被曝作業員はどうなったのか?■1999年9月、茨城県東海村の核燃料加工施設・JCO東海事業所で

国内初の臨界事故が起き、現場作業員2人が被曝した。
もっとも被曝度合いの大きい大内久氏(35歳)は83日間の苦しい治療に耐え
亡くなった。もうひとりの同僚・篠原理人氏(40歳)の被曝量は大内氏の半分以下
(6~10シーベルト)だったが、やはり194日目に亡くなった。

たしかにこのふたりの被曝の程度は福島原発の3人とは格段に大きいものだったが
病状の経過をみると、福島の3人についても、とても上記の記事のように安心とは
思えない。
東海村臨界事故のあとに出版された本をすぐに入手したので、以下に紹介したい。
2002年10月
genpaturodo006.jpg
臨界事故で被曝した大内氏。35歳。
174センチ、76キロ。高校時代はラグビーの選手。

本文より
「8シーベルト以上の放射線を浴びた場合の死亡率は100パーセントだ。
染色体検査などの結果から、最終的に大内の被曝量は20シーベルト前後とされた。
これは一般の人が1年間に浴びる限度とされる量のおよそ2万倍に相当する。」

「前川(註:治療に当たった東大の医師)は大内の様子に一瞬目をみはった。
どこから見ても重症患者には見えなかったのだ。顔面が少し赤くなって、むくみ、
白目の部分がちょっと充血しているなと感じたが、皮膚が焼けただれているわけでもなく、
はがれ落ちているわけでもなかった。水ぶくれさえなかった。
意識もしっかりしていた。医師の目にも重い放射線障害があるとは見えなかった。」

大内氏は最初、福島の被曝作業員と同じ千葉市の放射線医学総合研究所へ
運ばれたが、放医研は造血幹細胞移植の経験がなかったので(びっくり!)
東大病院へ転院した。
驚くことに、被曝5日目でも大内氏は看護師と普通に会話し
笑ったりもできていた。
しかし放射線は大内氏の染色体をズタズタに破壊しており
徐々に症状も悪化していった。
genpaturodo008.jpg
上の写真は看護記録より(99年10月8日)。
苦しい治療下で、大内氏は「もう嫌だ」「やめてくれよ」「茨城に帰りたい」
「おれはモルモットじゃない」と叫ぶようになった。

上:大内氏の右手。10月7日(被曝8日目)。
東大病院転院時には、赤くはれているだけだった。

中:同じ右手。10月25日(被曝26日目)。
表皮が失われ、赤黒く変色している。

下:移植された妹の細胞が生み出した白血球。
赤く発色しているのは女性の性染色体。

genpaturodo009.jpg
大腸の内視鏡映像の経過と、筋肉細胞の顕微鏡写真。
大胸筋の繊維はほとんど失われていたが
心臓だけは、不思議なことにほとんど破壊されていなかった。

■大内さんの被曝量20シーベルトは、1年間に浴びる限度量の2万倍だった。
福島の労働者の被曝量が、少なく見積もっても2シーベルトということは
限度量の2千倍ということになる。
大内さんの症状の経過で推測すると、退院した4日目にはまだ元気で
特に悪いところも見えなかったと思われる。
しかし悪化するのはしばらくたってからなのだ。
とても自然治癒するとは、私にはとても思えない。
だれか、心あるメディアは、彼らのその後をぜひ追ってほしい。
事実が闇に葬られないうちに。
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原発関係の海外記事(フランス、イラン)

日本政府 福島原発避難区域拡大せず
3月31日 Le Monde

 31日日本政府は、福島原発の20キロ圏内としている避難区域を今すぐには拡大しないことを決めた。しかし、環境団体グリーンピースに次いで、国際原子力機関(IAEA)も40キロ圏内で心配される濃度の放射線を計測したと発表し、同機関のドニ・フロリー原子力安全保安局長は記者会見で、「第一回計測によれば、福島県飯館村においてIAEAの規定で避難を妥当とする数値が計測された」としている。
 さらに同機関のエレナ・ブグロバ緊急事象センター長は、「同機関が避難を勧告する量の2倍に値する1メートルあたり2メガベクレルの放射線を計測した」と語る。同機関では、日本政府の担当局に対して注意深く状況判断するよう勧めている。

 環境団体グリーンピースは今週初めから毎時10マイクロシーベルトまでに至る放射能を計測しており、「飯館村の住民達、特に子供や妊娠中の女性にとって有害なのは明らかだ。日本政府は科学的な証拠よりも政治を優先させている」と抗議しているが、日本政府は「測定は信頼性に欠ける」と無視している。

 日本の枝野官房長官は、「避難を求める状況にはない」と述べ、日本原子力安全・保安院は「住民は心配しなくて良い」と発表している。
 また、東京電力は福島原発沖で標準の4385倍にあたる放射性ヨウ素を計測しており、「事故発生以来計測されたヨウ素131の最高値」とル・モンド紙は伝えている。
 ーーーーーーーーーーーーーーー 
女川原発内に200人が避難している
*ル・フィガロ紙 3月31日8時56分(日本時間15時56分):

女川を襲った津波の高さは15メートルを観測された。太平洋岸にあるこの漁港は、大被害を受けた東北の中心である仙台の北、福島原発からは120キロに位置し、多くの犠牲者を伴う最も大きな被災地のひとつにある。

津波発生以来、残っている数少ない建物のひとつで200から300人が避難生活を送っているのは原子力発電所である。毎日新聞によると、この人々は「不安」を抱いているが、どこにも「行く場所がない」。その上、現在、気温が低い。

この原発は1980年代に建設された最も古い沸騰水型原子炉3機を保有している。事業者である東北電力によれば、これらの原子炉に危険はない。津波が火事を起こしたが、すぐに消し止められた。燃料の温度は一定に保たれており、放射線量も低い。この原発付近で観測された放射能物質は福島原発からものと見られている。

しかし、これまでに福島原発で起きた事柄から政府当局と東京電力の言葉に日本人は信頼を見出せなくなっている。町は原発に、より一層の透明性と津波用防波堤の補強を要請した。「現在は、行方不明者の捜索と被災者の援助に力を注いでいます」「この件が片付いた後、発電所と安全対策を話し合う予定です」と町の広報官ヤギヌマ氏は語った。
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 原発危機 国際海運への影響【4月1日 AFP】

 東京電力福島第1原子力発電所の事故の長期化で、海運業界にも動揺が広がっている。各国海運企業の間には、日本の主要港への寄港や一部航路を避ける動きも出ており、混乱が続けば国際的な物流に支障が生じ、日本の復興の妨げにもなると専門家は警鐘を鳴らしている。

■航路避ける動き相次ぐ

 独海運大手ハパックロイド(Hapag-Lloyd)は、船舶や乗組員、貨物の放射能汚染を懸念し、東京港と横浜港への寄港を一時中止した。

 現在のところ他に東京湾への寄港を中止した船会社はないが、福島第1原発の周辺航路を避ける動きは広がっている。デンマークの海運大手マースク(Maersk)は、原発の周囲140カイリ(約260キロ)を航行禁止区域に指定。シンガポールの海運企業ネプチューン・オリエント・ラインズ(Neptune Orient Lines)の子会社APLは、さらに範囲の広い半径200カイリ(約370キロ)を航行禁止とした。香港のオー・オー・シー・エル(OOCL)は、東京、横浜、名古屋への寄港は続けるが、放射線量を「注意深く監視」していると発表している。

 調査会社IHSグローバルインサイト(IHS Global Insight)のアジア太平洋地域担当主席エコノミスト、ラジブ・ビスワス(Rajiv Biswas)氏は、福島第1原発から放出される放射性物質は、日本の太平洋沿岸の航路・港湾にとって「目前に厳然と存在する危機」だと指摘する。

 同原発から漏れる放射性物質は、これまでのところ封じ込めに失敗しており、農作物や飲料水を汚染している。周辺地域を産地とする食品の輸入を禁止する国も出ている。また31日には、同原発周辺の海水から基準値の4385倍というこれまでで最も高い値の放射性ヨウ素131が検出された。

 当局は海水汚染について、海流で拡散するため、人が摂取するまでに濃度は相当薄まる上、ヨウ素131は比較的、半減期が短いと発表している。

■寄港や荷揚げの拒否を恐れる海運業者

 健康被害への懸念のほかにも、海運業界への影響は大きい。放射線を浴びた船舶や貨物が、寄港や荷揚げを拒否され、多大な経済的損失につながる恐れがある。

 中国アモイ(Xiamen)港の当局は前週、放射線量の異常を理由に、日本の商船の荷降ろしを拒否した。業界関係者によればこの船は、福島県沖67カイリ(約125キロ)を通過していた。

「東京港や横浜港への寄港を制限する海運業者がさらに増えれば、日本の貿易にとってロジスティック面で非常に厳しい事態になる」とビスワス氏は語る。日本の海運輸出入の3分の1以上が、この2港を経由しているからだ。「神戸などもっと西の港湾に迂回させることは可能だが、それでは西日本の港湾の取扱量が現在よりもさらに大幅に増え、物流上に甚大な障害が生じるだろう」(c)AFP/Martin Abbugao

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2011年 3月 31日(木曜日) 17:18 (イラン国営ラジオ)
アメリカの牛乳から微量の放射性物質

アメリカの当局が、ワシントン州の牛乳から、福島原子力発電所の放射能漏れによる微量の放射性物質が検出されたことを明らかにしました。
プレスTVによりますと、アメリカの食品医薬品局と環境保護局は、共同声明の中で、「この問題は現在、ほとんど深刻な脅威とは見なされていない」としています。

この報道は、同時に、同国の人々、とくに乳児や子供の健康に対する懸念を増しています。
アメリカの牛乳から検出された放射性ヨウ素131は微量ですが、この物質は、甲状腺がんを引き起こす可能性があります。専門家によれば、この病気はたいていの場合、効果的な治療方法が見つかっていることから、死に至ることはないということです。

プレスTVによりますと、福島原子力発電所での爆発により、放射性物質が拡散した後、アメリカでは、飲料水や牛乳に含まれる放射性物質が日ごとに増加しています。
日本の放射性物質が、マケドニアにも到達

福島原発の放射性物質が、バルカン半島中央部のマケドニアにも到達しました。
IRIBがマケドニアから伝えたところによりますと、「マケドニア公衆衛生局は、同国の大気中に初めて、日本の原発による放射性物質を確認した」と発表しました。

マケドニア公衆衛生局の局長は、「調査により、放射性ヨウ素131の存在が確認されたが、これまでこのようなことは、マケドニアでは前例がない」と語りました。
さらに、IRIB国際放送記者がマケドニアから伝えたところによりますと、日本の大地震と福島原発での爆発を受け、コソボ政府は、「在東京マケドニア大使館を状況が改善されるまで、一時休館にする」と発表しました。
日本政府は、コソボと他24カ国の大使館の休館を確認しています。

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「内部被曝とは」医師の菅谷松本市長

 こんな立派な人が、長野・松本市長をしていたとは。
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3/29 ガジェット通信から 「内部被曝とは

 菅谷昭(すげのやあきら)さんは、元医師であり、現長野県松本市長です。チェルノブイリ原発事故の放射能汚染により小児甲状腺ガンが増えていた東欧ベラルーシ共和国の国立甲状腺ガンセンターで医療支援活動をおこなってきたという経験をお持ちの方です。

 医師として放射能汚染と対峙してきた菅原さんが、市長会見にて記者の質問に答えるという形で今回の福島原発事故について述べておられますので、その部分を抜粋して転載させていただきました。内部被曝(ないぶひばく)について、そして、5年10年先を見通した対策を訴えかけておられます。内部被曝に関する議論の際参照しやすいよう、現在話題となっている上記部分についてのみ抜粋して記事化させていただきました。コメントなどは記事下のコメント欄へお願いします。

===(ここから 転載)===

【記者】
 東京電力福島第1原子力発電所の事故に起因する、放射能汚染というのが、ほうれん草であるとかクキナであるとかそういったものを出荷停止というような確か報道だったと思いますけれども、そういったようなことも現実的におきてきて、市長が以前お話になっていた土壌汚染というのが現実的なものとなってきたのですが、実際にですね、果たして内部被曝というようなことも市長おっしゃってたのですけれども。
 そういったものをですね、はたして食べても安全なのかどうなのかというところが少し心配になってくるのですけれども、市長のチェルノブイリで医療支援活動された経験から、その辺のご見解をもう一度伺えればいいなと思ったのですが。

【市長】
 はい、それでは今の記者のご質問ですけれど、私ずっと常々というか最初からこの件に関しては、報道の皆さんにも場合によっては社が違う場合かもしれませんけれども、私の言葉として表現されているのは、とにかく核の事故という、放射線の事故というのは最初からある意味では最悪の事態を想定したかたちで先手、先手として手を打っていく事が大事じゃないかといことは、私が5年半の経験をもとに日本に帰ってきてからそう思っておりました。

 しかしそういう中でまさかこういう状況になると思っておりませんでした。

 それは私、皆様のご質問に対しては、一つは20キロの避難ですけれど、できれば30キロまで広げたほうがいいのではないのかなということを申し上げ、あわせて予防的に無機のいわゆるヨード剤を投与しておいたほうがいいんではないのかなということも申し上げましたし、場合によっては避難ではないのですけれど、やはり50キロ位、チェルノブイリの場合だと30キロゾーンは人が住めないわけですけれど、チェルノブイリと同じにしてはいけないのですけれど、そしてできれば50キロ位までの範囲っていうのは注意したほうがいいのではないかなと。それくらいやはりいわゆる大気汚染が広がるよということを申し上げたとこでございます。

 それからまた特に乳幼児とか妊産婦に対してはヨード剤の予防投与ということは、これはまさに内部被曝の問題なんですよということを申し上げきたんですね。

 どうしても政府を含めて皆さん方は外部被曝のことだけを取り上げているので、そうではなくて皆さん3つの点に注意してください。

 一つはマスクをしてください。なぜマスクをするかというと、汚染されていて、これに浮遊している放
射性の降下物が鼻から気道ですね、気管をとおして肺に入ってそれが吸収されて血液の中入って体に蓄積されるということですね。

 それから二つ目は肌は露出してはいけないということ。これは皮膚からですよね。いわゆる吸収されて体の中に入ちゃいけない。

 もう一つは口から入るっていうこと、この三つなんですね。

 ですから経気道的、経皮、皮膚ですね、それからもう一つは経口的なんですよ。この三つが経路になっているんです。

 ですからできるだけここに取り込まないようにってことを言っているのです。

 取り込まれたらどうなるかっていうと、その放射性物質が放射性ヨードであり、セシウムであり、ストロンチウムであり、プルトニウムであって、それらが入ると大変なことになりますよ。

 これは今じゃなくって5年、10年、30年セシュウムとかストロンチウムの半減期が30年ですから、放射性ヨードの半減期は1週間ですけれども、そういうようにですね、取り込まないようにって言っているにもかかわらず(編註:単位の話につきカット)、今回のほうれん草の場合でも日本の基準で2000ベクレル/キロですよね。/リッタ―という事でいうと倍になっていて、そういうなかでもってそれを要するに食べてもいいかって言われたら、語弊がありますが、できるだけ口にしないほうがいいだろうっていうのは、これは現地行った者としては、本当に言いたいのは子ども達やあるいは妊産婦、胎児の命を守るという意味でいったら5年とか10年、チェルノブイリでもって甲状腺がんの子どもが増えたのが5年後なんですよね

 5年後から出てきているんですよね急激に。そしてその事故前の時の子どもの発症率というのは100万人に1人か2人でこれはチェルノブイリのとこも同じなんですよ。

 それが汚染地になるとそれが100倍になったり、ひどい時には130倍ですね、ゴメリ市なんか。

 だから将来のことを考えれば、これは本当に申し訳ないけれど、作っている方々に。しかしこれはそんな事を言っても色々ありますけれど、風評ではなくて事実として、これはやはり押さえておかなければいけないと私は思って、パニックでなくて国民も冷静に聞いてくれて、そして今の時期は食も少しひかえてもらうということ、そのためにも早くに放射性ヨードをやらないと、もう入ってしまったら終わりなのです

 私はですから前から予防適応しておいた方がいいですよって、みんな今政府においては後手後手ですよね。

 避難している人たちも放射性ヨードっていうけれど、もう避難しているわけですから、避難中に被曝して入ってしまえばいくら後でやっても遅いのです。

 そういう事がちっともわかっていないってことが、きわめて残念だってことを申し上げたいですね。

 ですから原発のあそこの今の状況は、是非ともこれは国をあげ、それから海外の力を借りてあそこをとにかく消火する。

 外に放射性物質を出さないってことは最大限やってほしいのだけれど、私はもう一つもう一番最悪であった土壌汚染ということは、これまさに環境汚染。水も汚染ですしそれから食物も汚染、これ出てしまったんですね。 

 ですから次は経路汚染、経口的になるからだから取り込まないようにするってことは当たり前のことなんですけれど、それが抜けちゃっていることで「安心、安心」って放射線1回浴びることは、そんな問題ではないですよね。

 あれは外部被曝なんですよね。皆さんだって検査された時にエックス線浴びるわけですよね。それは1回だけですよね。そうじゃないんです。入ったものは沈着して抜けない、そして今やこれからのことは、いわゆる放射能沈着という表現しますけれども、放射線降下物、フォールアウトですから、今舞っているのが下に降りますから、落ちると土壌が汚染されます。

 当然土壌とそれから水だって汚染されます。一方で葉物ですよね。葉っぱの上にやはり降下するわけじゃないですか放射性物質が。で、それを牛や羊が食べるわけじゃないですか。そうするとそれが放射性物質が今度はお乳の中にでるわけですよね。

 そのお乳を人間が飲むわけですよ。これがいわゆる食物連鎖というわけですよね。

 またその土壌の中に落ちたというようになると、そういう食べた牛やヤギが糞とかおしっこを出します。ここに放射性物質が溜まりますから、それがまた地面、土壌を汚染するこれ悪循環、これ食物連鎖やってるわけです。

 また汚染された土壌からは今度はセシウムのような物がですね。今度は葉物じゃなくてようするに根菜類ですかね。根からまた吸収されますから、特にセシウムなどは消化管からほとんどが吸収されるってこともわかっているわけですから、それから放射線なら甲状腺に集まってしまうわけですから、ですからそういうことが事実としてとらえてですね、やはり報道していくのは国からもいかないと、単に「冷静に行動してください」とか、なんと言いますかね数的なもので被曝がこうでじゃなくて5年、10年日本でやはり、だからもし将来ですね、わかりませんけれど悪性の新生物が日本で増えてきたような状況の時にはいったい誰が責任とるんでしょうかね。

 だからそういう意味で今言ったように、できるだけ放射性物質を体に取り込まないような注意をお互いにしていったほうがいいのではないかな、というようなことであります。

 そういう意味でも今後全国でも食品に対しては多分汚染の状況をチェックしてくださいという言葉がいろいろ出てくる思います。

 心配ないものは本当に食べていいです。私自身は汚染地でジャガイモを食べたり人参食べたり玉ねぎ食べたりやってきていますけれども、できれば大人はまだいいですけれども、これから生まれてくる子どもや、あるいは小さい子供というのはそういうことの無いようなことをしてあげなければいけない。

 そこで放射能の許容レベルは、先ほど記者が言われたように、これは許容レベルというのはあるんですけれども。

 例えば事故の時にポーランドでは、事故から4日目なんですけれども、国の命令ですよね。

 それで乳牛に新鮮な牧草を与えることを全国的に禁止しているんですよね。

 それから100ベクレル/リッターということは100ベクレル/キログラム以上の汚染ミルクを子どもやあるいはまた妊娠、授乳中の子どもが飲むことを禁止しているとか、4歳以下の子供は原則として粉ミルクを飲ませる。

 この時は急きょ粉ミルク不足の分はオランダから緊急輸入をしている。

 それから子どもや妊娠、授乳中の女性はできるだけ新鮮な葉菜類、葉物は摂取を控えるように指示している。こういうふうに対策をとったんですね。

 ですから今回の場合に、これが1000ベクレルですから、ほうれん草なんか4000ベクレルですから、そういう意味では、やはり残念だけれども、特に生産者は本当に気の毒ですけれども、子どもたちの命、将来のことを考えれば、この場は政府が最大限に保証してあげるということで、しばらく汚染の状況が安全のところまで行くまでは、それはミルクもそうですね。

 これは1987年ということで、1986年が原発の年ですけれど(編註:チェルノブイリ原子力発電所事故が発生したのは1986年4月)、1987年ヨーロッパの食品の放射能の限度というか安全許容量を出しているのが、有名なネイチャーという雑誌に出ているんですけれども、これは乳製品だと、これはバターとかミルクとかチーズとかアイスクリームとかはセシウムは1000なんですね。ヨウ素が500なんです。ストロンチウムが500、プルトニュウムが20ベクレル/キロです。

 乳製品以外の食品というものがありまして、これはそれ以外のものですね。これがセシウムが1250、ヨウ素が3000、ストロンチウムが3000、プルトニウムが80。

 それから飲料水がセシウムが800、ヨウ素が400、ストロンチウムが400、プルトニウムが10ということで。

 また家畜の飼料は、セシウムが2500と、このように一応基準は設けてあります。

 多分これに準じて日本の場合もこうやってあるんだろうと思いますが、きちっとしたものは無いんですけれどね。

 各国違います。しかし大体この一つの基準というのはあるわけで、どれがいい、どれが悪いんじゃなくて、ご承知の通りチェルノブイリだってあそこの30キロゾーンでなくて100キロ以上離れたところで、ホットスポットって言いまして、ある場合には雨の状況で、日本は雪ですけれど、それによってはフォールアウトが、ある所に集中的にポンポンと点状に落ちる。だからそういう所で生産されたものというのは当然汚染されるわけです

 そういう意味で今回私も意外だったのは、茨城の方で高濃度って何故かって、これは当然大気汚染であちこちに汚染された大気があるわけですから、その中に雨が降って雨の粒の中に、私が前に言ったように「雨とか雪は注意した方がいいですよ」と言ったら、雪が降ってしまいましたけれど、そういうのはやはり放射性降下物も含まれて落ちるわけですから。

 そういう所、残念ですけれど、そういう所の場合は可能性はあるということを、一応私は、皆さんをパニックではなくて「こういう事実がありますよ」ということを知っておいてもらった上でもって冷静に対応してもらうって、こういう表現をしていかないと、ただ単にエックス線で当てて1回でこうだとか、そういう外部被曝のことを言われるので、これは私は、もしかしたら菅総理大臣が自ら国民に向かって「こうなんだ」って、とにかく子ども達や、あるいは妊産婦を含め胎児たちの命を守るんだと、将来のことを考えて、ということを言わないと、私はいけないと思っております

 これは誤解なきように、皆さん方ある言葉だけを出されますから誤解されて、私いつも言われてしまうんですけれど、そうではなくて、もし心配だったら全部出してください。

 そうでなかったら出さないでください。それくらいの私は皆さんに今、私自身がチェルノブイリで経験したことをお話ししているわけですから、決して政府を批判ではないんですけれど、事実としてとらえてほしい、しかも国民の皆さんは落ち着いてくださいと、こういう事があるけれども、安心なものは食べていいですからということで私は申し上げております。

 私自身も5年も汚染地で向こうの人と同じものを食べてきたわけです。

 だから、実際に言えるのは甲状腺のがんに関して放射性ヨウ素がこんなに高いのに、昨日の長野県の、今日の報道を見ていますと、その4000ベクレルじゃないですけれども「ほうれん草を洗わないで500グラム食べても安全だ」というそういう県からもしメッセージを出しているようでしたら、報道を見た限りですけれど、これが事実であれば大変な事を言っているなということで、やはり相談にのる人も慎重な答をしていかないと、安心安全と言っても新聞の社説によっては、安心安全冷静ということは、もっと具体的に出してもらわないと私わかりませんよというのは、私はあの通りだと思うんです。

 内部被曝の問題は一切出してないし、食物連鎖の話も一切出してないです。

 しかも5年10年先のこと出してないですね。

 私はそういうことも出していかないと、国民がうんと不安に思うから、敢えて今日は申しあげたところでございます。

 是非とも報道の皆さんも、ある意味では刺激的なタイトルで出す。それはやめてください。私は事実を申し上げただけでございます。

 皆さん、全部出してください。出さないから、そこだけ取っちゃうから読んだ市民が非常に不安になるから、今日お願いしたいのは書けないんだったら出さないでほしいということ、皆さんの中でご理解いただきたいとこのように思っております。以上です。

【広報国際課長】
 他にあるでしょうか。よろしいですか。以上で記者会見を終了させていただきます。

【市長】
 ありがとうございました。

===(ここまで 転載)===

※この記事は、松本市の市長会見議事録を抜粋転載させていただいたものです。詳しくは元の議事録をご覧ください。
※明らかな誤字は修正しました。また、適宜改行や太字などを入れました。太字箇所は、記者が重要だと感じた部分であり、転載元には太字での表現はありません。
※上記以外は手を加えておりません。
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