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もうすぐ北風が強くなる

世界通貨戦争(24)ドル増刷が招く世界騒乱

 解放広場

 世界通貨戦争、ユーロとドルの通貨安競争が世界にインフレを拡大し、アメリカの流動性供給が結局投機市場に廻っているために、石油と食糧の世界的な高騰を招いている。

 とりわけ途上国は自国通貨が弱体なためドルの通貨安で自国通貨はさらに下落し、失業と貧困、社会保障の不備な中で、そこにドル大増刷による食糧高騰が襲いかかっている。 

 「遂に親米政権との闘いが始まった」、「途上国は既に食糧危機に直面している」、「全世界で拡大する格差と貧困」を御覧ください。

 政府が格差の是正も、富の再配分機能も果たしていない国家は、貧困と飢餓の大衆が騒乱を起こして当然だ。

 田村秀男氏が同様の内容を、詳しく説明されているので紹介します。

世界騒乱ーードル垂れ流しの政治的帰結
2011/02/09 11:38
 

 【国際政治経済学入門】ドルの洪水が世界に騒乱を引き起こす
11:22
 グローバル化されたこの世では、グローバルに因果がめぐる。そう感じたのは、ほかでもない。混沌(こんとん)としたエジプト情勢である。ムバラク長期政権に対する民衆の不満が爆発したわけだが、その底流にはインフレ圧力の高まりがある。
 エジプトは不況続きで需要不足なのになぜ物価が騰貴するのか。

 答えは、米連邦準備制度理事会(FRB)が発行する巨額のドル資金の一部が原油や穀物など商品市場に大量の投機資金として流入することにある。
 その結果、国際商品価格が高騰する。国際商品が値上がると、輸入コストが大幅に上昇し、国内の消費者物価を押し上げる。
 インフレが社会不安の火種になるのはエジプトばかりではない。中東・北アフリカも中国もそうだ。米国はドル札の大量発行で株価を引き上げることにより、消費者心理を好転させて景気底入れに成功しつつあるが、世界の基軸通貨ドルの急激な量的拡大は、世界に思わぬ異変を引き起こすのだ。
田村

 ■中東政変の遠因に

 国際通貨基金(IMF)統計によれば、国際商品価格総合指数は2010年後半から騰勢を強め、最近では前年比で20%以上に達している。世界の地域別に消費者物価指数と国際商品価格の動向をさぐってみると、国際商品価格に最も敏感に反応するのは中東・北アフリカとサハラ以南のアフリカである。
 例えば08年、商品価格は前年比28%上昇したが、この両地域の消費者物価は15%跳ね上がった。アジアの発展途上国・地域平均は7.8%、先進国全体は3.4%にとどまった。(グラフ参照)

 08年3月には、サブプライム・ローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)危機のあおりで経営破綻した米証券大手のベアー・スターンズ救済のためにFRBが投じた資金の一部が商品投機に回った。原油、穀物価格は高騰したが、金融不安はこの年9月さらに「リーマン・ショック」に発展し、商品相場は暴落した。日米欧や中国など新興国での物価下落は激しく、デフレ圧力にさらされた。

 対照的に、エジプトの場合、リーマン後も物価上昇率は10%台のまま推移している。失業率も9%以上と高いままで、いわば不況下のインフレ、つまり「スタグフレーション」のままだ。同じ独裁政治のチュニジアの政変がエジプトの民衆を駆り立てるだけの経済的背景は十分あった。

 ドル資金の垂れ流しが商品投機を助長し、それが世界的な物価高騰を招くという08年前半の教訓からすれば、今回の危機ははるかに深刻になる恐れが強い。
 というのは、FRBの量的緩和政策は当時とは比較にならないほど大規模である。FRBは日本円換算で毎月平均10兆円前後の資金を長期国債購入に振り向けている。
 その資金の一部が株式市場と商品先物市場での投機に転用される。もとよりFRBは株式市場への資金流入は米国民の富を回復するとみて、後押しする姿勢を示してきた。

 米国の個人金融資産は10年9月末、08年12月末比で4兆5000億ドル増えた。増加分の実に7割が株式と投信の保有合計額の膨張分3兆1430億ドルが占める。
 つまり、株価の値上がりで、米国の家計は日本円換算で300兆円、日本のGDPの6割相当ほど富を回復したことになる。米国の全世帯の半数がこの恩恵にあずかるのだから、もとより消費好きな国民性の米国人のこと、財布のヒモを緩めるのも無理はない。

 ■米景気回復の代償

 米景気回復の代償はしかし、国際商品相場を通じて世界に向けてつけ回しされる。中国、インドなど新興国は流入する余剰ドルを吸収するために通貨を発行し、国内景気を拡大させ、石油や食糧の需要は世界的に拡大する傾向にある。
 米景気は復調し、原油などの実需が上昇するという投資ファンドの思惑が強まるから、投機が投機を呼ぶ。
 であれば、政治社会不安は今後、政治体制のひずみが鬱積している中東やアフリカなどで頻発する可能性は十分あり、チュニジア、エジプトはその前触れに過ぎないとも言える。

 共産党独裁の中国も決して例外ではない。08年3月のチベット騒乱の原因の一つはやはりこの地域でのインフレだった。当時、チベットの食料品は30%以上も値上がっていたといわれる。
 現在、中国全体では消費者物価指数が年率5%に達している。胡錦濤(こ・きんとう)中国共産党指導部は、物価上昇の進行の阻止に躍起(やっき)となる一方、ドルの大量発行の米国を激しく非難する。

 日本はどうか。デフレ不況が続く中での商品市況の高騰は国民生活をさらに貧しくする。
 深刻さは世界の他に例をみない程度になる恐れがある。
 与野党とも政局にかまけている場合ではない。
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地球寒冷化:槌田(1)

 大陸氷河も山岳氷河も、氷河が出来上がる原因は、冬の寒さではない。
 夏の「涼しさ」が原因なのである。このことに注意を喚起したい。

 つまり、氷河の形成は雪が多く降ることではなく、冬に積もった雪が夏に溶けきらないこと。
 これに起因するのである。

 つまり、北西ヨーロッパの場合ならば、夏の曇天(くもり空)。
 これが、鍵である。
 いったん形成されると、雪氷は熱も反射するので、氷河の形成は年々加速する。

 地球の寒冷化については「寒冷の予感」、「激しさを増す異常気象」、「異常気象は小氷期の前触れか」に書いてきたところです。

 世界の学会などではもともと地球の寒冷化が心配されていたのだが、ソ連崩壊の前あたりから新自由主義の台頭と軌を一にして、CO2による地球温暖化危機説が始まった。

 気候に与える影響としては、そもそもCO2などより、比較にならない影響力をもつ環境要素は水蒸気、雪氷、噴火の粉塵、太陽黒点数等数多くある。

 こんな中学生でも解る偽理論が、いつの間にか日米欧政府とマスコミにより常識化されて、異論を唱えるものはマスコミに出さない、学会で出世させないなどまるで新自由主義の手口とそっくりなのは偶然ではない。
 新興国の産業化に対する嫌がらせ、原発推進の魂胆、排出権取引などの利権が絡んでいるのだろうが、国民をマインドコントロールしてはいけない。

 昨年のビルダーバーグ会議は「温暖化」を取り下げて「地球寒冷化」を課題の一つにしてしまった。
 「2010ビルダーバーグ会議」を御覧ください。
 あまりの珍説では、世界を騙すには無理があるためだろう。

 日本の政府とマスコミだけは依然として、CO2だのエコだの一周遅れの洗脳を続けている。日本人の政府・マスコミ盲信性の民族実験をしているつもりか。

 CO2珍説もさることながら、「温暖化脅威論」自体の危険性は、本当に脅威である寒冷化の研究を抹殺しようとしていることだ。
 蛇足かもしれないが、地球の気候は誕生以来変遷を続けている。5度の温暖化と同じ5度の寒冷化なら、人類にとってどちらが危険かは分かりきったことだ。

 まして、数十万年を赤道直下で生き延びた人類が世界に広まったのはわずか数万年前。温暖対応は簡単でも、寒冷対応の方は、この文明水準と人口を抱えて、絶滅の危険を伴うほどの大変なことと言わざるを得ない。 
 従って、地球寒冷化の研究は、温暖化の珍説などとは比較にならないほど重要と考える。

 やはり、いわゆる二酸化炭素温暖化論なるものを、一度きちんと論破しておく必要がある
 CO2が地球温暖化の原因で、温暖化は人類の脅威だ。などという珍説が排出権取引など利権のためにまかり通っている現状に対して、真面目な研究者を代表する碩学である、槌田敦氏の小論を掲載します。
 
 槌田氏は化学物理学、熱力学、環境論の日本における権威。理化学研究所、東大理学博士の碩学であると共に、反原発を主張。二酸化炭素温暖化脅威説を論破している。そして、寒冷化問題の研究がないがしろにされ、研究者が迫害されていることに強烈な心配をされているようである。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 以下、槌田氏から引用。

 環境経済・政策学会 和文年報 第4集より
 CO2温暖化脅威説は世紀の暴論
 ― 寒冷化と経済行為による森林と農地の喪失こそ大問題 ―
 槌田敦(名城大学商学部)

 CO2温暖化脅威説は,たとえば南極ボストーク基地における氷床の調査により,大気中のCO2濃度と気温とが過去22万年にわたって関係があることなどを根拠にしている.
 
 しかし,2つの現象が長期にわたって関係するとき,どちらが原因でどちらが結果なのか,または別に本質的な原因があって,この両者はともにその結果なのか,その考察をすることなく,人々はCO2濃度上昇で気温が上がると信じ,その対策を一大国際政治課題にしてしまった.

 これにより,寒冷化説をとりつづける地道な学者は,研究費が得られず,また研究してもこれを発表する場をレフェリー制度によって奪われ,さらに圧倒的に多い温暖化論者の前に意欲を失い,沈黙を余儀なくさせられたように見える.
 寒冷化説の指摘した問題点は,現在もなお有効である.

 ここでは,CO2温暖化脅威説やO3ホールのフロン原因説が間違っており,また京都議定書を受けて提案される太陽光や原発などの取組みが無意味であることを示す.
 さらに,穀物の過剰生産,自由貿易,債務という経済行為を原因とする農地と森林の喪失がこのCO2温暖化説の陰に埋没しているという現実を打破するため,あえて思うままを率直に書くことにした.


1.気温の変化がCO2濃度の変化に先行する
2.南半球大気中のCO2濃度の季節変化
3.両半球大気中のO2濃度の季節変化
4.海洋での炭素循環
5.気温を決めるのは太陽光と地球の受光能
6.温暖化ガスとしてのCO2の効果
7.地球寒冷化の心配
8.大気汚染による寒冷化と温暖化
9.無意味な温暖化対策
10.原子力発電ではCO2排出量も減らない
11. ナンセンスといえばオゾンホールも
12. 森林と農地の喪失こそ最大の環境問題
13. 債務返還と利子払いが途上国の農地破壊を加速
14. 途上国における森林破壊
15. 環境問題を正しく理解するには、開放系の熱学が必要


 1.気温の変化がCO2濃度の変化に先行する

 多くの研究者は,大気中のCO2濃度の増大が気温を上昇させるという.しかし,事実は逆である.ハワイのマウナロア観測所でのCO2の長期観測者として知られるC.D.Keelingグループの研究によれば,図1に示すように,気温の上がった半年~1年後にCO2が増えている.〔1〕
(事実①)

図1 気温の変化とCO2濃度の変化の対応.CO2は気温の上昇より遅れて変化していることがわかる
1.gif


 また,C.D.Keelingらは,エルニーニョ発生の1年後にCO2が増えたことも発表した[1],[2].赤道付近の海面温度の上昇がCO2濃度の上昇の原因となっているのである.
(事実②)

 したがって,大気中のCO2濃度の増加で温暖化するのではなく,気温(海面温度)の上昇でCO2濃度が増えるというべきである.根本順吉は,このC.D.Keelingらの仕事に注目し,「現在の温暖化のすべてを温室効果ガスによって説明することはたいへん無理である」と述べた[3].しかし,このC.D.Keelingらの研究も,根本氏の見解も無視されたまま,現在に至っている.

 2.南半球大気中のCO2濃度の季節変化

 人間が発生させたCO2が大気中に留まるとする説の論拠は,海洋の表層水は10~20℃で軽く,深海水は0~5℃で重いから,これらの海水は混合しない,また,表層水のCO2溶解量は少ないから,大気と表層水との間でCO2交換があってもその量は少なく,大気中のCO2濃度に深海水のCO2が影響することはない,という考え方に基づいている.
 しかし,それでは,北半球で大気中のCO2濃度に10ppm程度の季節変化があるが,南半球でほとんど季節変化がないという周知の事実を説明できない.
(事実③)

 北半球と南半球の違いは海と陸の面積の違いである.北半球(30゚N~70゚N)では海と陸の面積はほぼ等しいが,南半球(30゚S~70゚S)では海は90%以上を占めている.その南半球で,夏,表層水で植物プランクトンが活発に光合成するが,大気中のCO2を必要としていない.
 表層水での光合成に必要なCO2は深海水から供給される以外には考えられないから,表層水と深海水の間にCO2のやりとりがないとする説は正しくないことを示している.

 3.両半球大気中のO2濃度の季節変化

 R.F.Keelingらは,大気中のO2濃度が北半球でも南半球でも季節変化していると発表した[4].海の生物にとって,表層水に溶けているO2だけでは不足し,またCO2と違って深海からのO2の供給は考えられないので,大気中のO2が必要なのである.
(事実④)

 ここで,大気中のO2とCO2濃度を合計すると,生物の光合成や呼吸の効果を消去できる.R.F.Keelingらによれば,この合計の季節変化は,北半球,南半球とも,生物効果とほぼ同じ大きさである.
(事実⑤)

 このO2とCO2の濃度の合計の季節変化は主に,海洋と大気の間のこれらの気体の交換の結果である.夏には海洋から大気へ,冬には大気から海洋へこれらの気体が移動している.海洋と大気の間で気体の移動は少ないとすることが間違いであることがわかる.

 4.海洋での炭素循環

 深海水との関連で表層水のCO2濃度を論ずるには,海洋における炭素の全体の流れを考える必要がある.それは海洋の炭素の上下循環で決まる[5].
 表層水への炭素の供給は炭素濃度の高い深海水の湧昇でなされている.赤道で貿易風が吹くと西向きの海流が生ずるが,この東端で深海水が湧昇する.太平洋ではペルー沖である.中緯度で赤道に向かう風が吹くと赤道に向かう海流が生ずるが,これは地球の自転についていけず,西向きに方向を変える.

 この海流と大陸西海岸との間にすき間ができるが,ここで深海水が湧昇する.太平洋ではカリフォルニア沖とチリ沖である.また極洋では,冬に表層水の温度は氷点の-2℃になる.この温度の海水は最大密度であり,また氷結によって塩分濃度も増えるため重くなって沈降し,代わりに0~3℃の軽い深海水の湧昇となる.

 この深海からの湧昇水は炭素化合物とリンや窒素などの養分が豊富である.表層水に供給された炭素化合物は細菌などの餌となり,大気から供給されるO2によってたちどころに酸化されCO2になる.この豊富なCO2と養分によって海洋の光合成が進行し,この湧昇海域は漁場となる.
 ここで生育した海洋生物は,世界の海に拡散し,海洋動物の餌となり,結局は糞になる.糞は海水より重いので沈降し,炭素と養分は深海に帰っていく.つまり,表層水のCO2濃度は深海永の湧昇と糞の沈降で決まることになる.

 植物プランクトンの元素構成比(Redfierd 比)はC:N:P=106:16:1であるが,深海の元素構成比もこれとほとんど同じであるから,湧昇海域では,光合成に必要な養分濃度とCO2濃度は過不足なく均衡している.したがって,南半球の光合成にとって大気のCO2は必要がなく,その濃度は季節変化しないのである.

 (以下、地球寒冷化:槌田(2)へ)
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地球寒冷化:槌田(2)

 5.気温を決めるのは太陽光と地球の受光能

 このように,大気中のCO2濃度はヘンリーの法則により海洋表層水の温度とそのCO2濃度で決定される.表層水の温度は太陽活動と地球の受光能で決まる.
 太陽活動の大きさは黒点の数と対応している.黒点の数の変化と気温の変化は直接関係し,CO2の変化はこれに遅れて続くという事実も報告されている[1].
(事実⑥)

 また,図2に示すように,北極圏では,過去350年にわたる気温の変化と太陽光の受光量の変化はよく対応している[6].
(事実⑦)

図2 北極圏における気温,CO2濃度,照射量の比較
2.gif

 さらに,1992年から2年間,人間がCO2の放出をやめたわけではないのに,大気中のCO2濃度はまったく増えていない.CO2温暖化説によれば,このCO2は完全に行方不明ということになる.
(事実⑧)

 この原因は1991年のピナツボ火山の噴火により,微粒子が成層圏に放出され,地表の受ける太陽光が減ったからである.
 これらの事実によって,大気中のCO2濃度は人間の発生するCO2によって決まるのではなかったことがわかる.
 そもそも,人間社会の発生したCO2が大気中に溜まるとすると,その半分が行方不明になるという欠陥は20年も以前から指摘されていた.これを放置したまま,CO2温暖化説を信じたことに間違いがあった.


ヘンリーの法則

 ある温度における比較的水に溶けにくい気体の溶解度は、気体の分圧に比例する。ある温度 t において1気圧の気体の溶解度をF(t) とすると、気体分圧がp(atm) の場合の溶解度は、F(t)・p で求められる。

 下図に、二酸化炭素の溶解度の温度効果を示す。
下図

 6.温暖化ガスとしてのCO2の効果

 以上述べたように,気温の上昇で大気中のCO2濃度が上昇する.しかし,そのCO2が気温を上昇させる効果も2次効果としては無視できない.ところで,温暖化ガスの中でもっとも影響の大きい気体はH2Oである.多くの議論ではこのことが無視されている.

 熱帯または温帯の夏,大気中のH2Oの量が多いので,CO2が多少増えたところでCO2による影響はない.しかし,寒帯または温帯の冬,大気中のH2Oの量は少ないので,地表から放出される遠赤外線は宇宙にそのまま逃げていく.これはいわゆる放射冷却である.ここで,大気中のCO2濃度が増えるとこの放射冷却は妨害され,地表は保温されることになる.
(事実⑨)

 これは温室での保温効果ではない.地球の温室効果は他に実在し,重力が原因である.これにより窒素や酸素は地球から抜け出せず大気を作っている.この大気がなければ地表の温度は-18℃となる.CO2による温暖化効果を温室効果(greenhouse effect)と呼びつづけることは大きな間違いをそのままにすることである.

 H2OやCO2温暖化効果は,これらの分子が遠赤外線を吸収し,また放出する能力によって生じる.この温暖化効果は,真綿をかぶると空気の出入りが自由であるのに,暖かい効果が得られるのと同じである.したがって,このH2OやCO2の温暖化効果は,真綿効果(silk effect)とでも呼ぶべきであろう.

 このCO2の二次的な保温効果によって,寒帯または温帯の冬は暖かくなるが,この温暖化は,地球上の生命にとって悪い効果をもたらしたことはない.
 5000年以前の古代文明(日本では縄文文明)や1000年前のノルマンの侵略(日本では平安末期)以前の気温の高かった時代を,気象学者は,ヒプシサーマル(気候最適期)と呼び,人類にとって高温時代は暮らしやすいと判断していたのである.

 7.地球寒冷化の心配

 逆に,気温が低い時代は人類は不幸であった.その理由は,陸の光合成は気温が15℃以上でなければならないからである.
(事実⑩)

 現在,平均気温が15℃ということは,陸地の半分で光合成ができないことを意味する.これが低温になると,この面積が増えて,食料が得られなくなる.
 1950年代,暖冬続きで地球の温暖化が問題になった.そのころ南極の氷がとけて海面が上昇し,大都会が水没するおそれがあると騒がれた.ところが1970年代に入り,気温が上がらず,地球寒冷化が問題となった.

 実は,1940年以後,気温は徐々に下がっていることが確かめられた.そこで気象学者の多くは1980年ごろから,寒冬・冷夏が増え,小氷河期の気候に近づくと予想した[7].

図3 過去2万5000年間の北半球の気温の変化
3.gif


 図3は,過去2万年の花粉,樹相,氷河からまとめた気温の変化(連邦研究協議会記録,1975年)である[8].これによれば,7000年前に高温期があり,それ以後長期低下傾向にある.とくに注意すべきは,その間に3回,約2000年の間隔で,約2℃の温度降下をもたらす小氷期がある.

 前回の最高気温期が2000年前であるから,現在が最高気温であり,まもなく気温が下がっていくとした1970年ごろの気象学者の予想はやはり正しいのである.
 蛇足であるが,世論に迎合して寒ければ寒冷化説を主張し,暖かくなれば変更の理由も示さず温暖化説を唱えるような,最近の気象学者の生態には,私はとてもついていけない.

 8.大気汚染による寒冷化と温暖化

 人間による地球気候への影響について,もっとも考慮すべきは,CO2ではなく,大気汚染である.
 地球を開放系の熱物理学の対象とするとき,重要な事項は入力としての太陽光の受光状態,出力としての宇宙への放熱状態,そして地球に存在する物質循環の3点である[9].

 まず,太陽光を15℃の地表で受ける.次に,対流圏上空のマイナス23℃で宇宙に放熱する.これによって,下が熱せられ,上が冷やされるので,対流圏の大気の循環活動が成立する.まさに地球エンジンである.この大気の循環が,地表の水と大気中の水蒸気の間の循環活動を作る.
 つまり,地球は空冷と水冷の機能をもつことになる.この大気と水の循環は海水の上下循環活動を発生させ,また養分の循環を作って生態系を成立させている.つまり,大気の循環こそが地球での諸現象の根源である.

 そこで,この大気の循環を阻害する人間活動を考える.それは,大気汚染である.まず,可視光と赤外線に対して汚染物質が白い場合,太陽光は宇宙に散乱されるから気温を降下させる.
 大気汚染が,可視光と赤外線に対して黒くて,成層圏にある場合,太陽光は吸収されて成層圏の温度は上がるが,この熱はそのまま宇宙へ放熱され,対流圏の大気循環に対してはほとんど影響がない.
 しかし,この汚染は地表に届く太陽光を少なくするので,白い汚染と同様に寒冷化をもたらすことになる.

 黒い汚染物質が対流圏に放出される場合は,深刻な影響を受ける.太陽光はこの汚染物質に吸収されてその高度の大気を加熱する.そして,地表に到達する太陽光は減少する.その結果,上が加熱され,下が減熱されることになるので,大気の循環は阻害され,地表は熱平衡に近づく.また,大気循環が滞るため,風が吹かず,水があっても蒸発しない.地球の持つ空冷と水冷の機能を損なうことになる.これは温暖化というよりも,熱地獄である.
(事実⑪)

 この現象は都市気象(ヒートアイランド)として知られるが,これが世界各地に広がっている.インドネシアやブラジルの焼畑を原因とする熱帯林の火災による煙は,赤道上空を覆い,貿易風や積乱雲の発生を妨害して,赤道海面の温度を上げる原因となった.
 また,北極圏では,工場や航空機の黒い煙による対流圏大気の汚染がある.これは北極圏の気温上昇の一因である.

 以上述べたように,CO2温暖化脅威説は11の事実から否定される.CO2温暖化脅威説では,まず人間の活動を考えた.
 しかし,人間の活動はまだ地球全体に及ぼすほど大きくはない.したがって,より根源的な事象としてまず太陽活動,次いで地球の受光能,そして人間活動の地域に及ぼす影響の順に考えることである.
 これを逆にすれば矛盾した結果になるのは当然である.

 (以下、地球寒冷化:槌田(3)へ)
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